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外国語学習ガイド

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スペイン語の紹介

1.スペイン語とは?

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スペインと聞いて私たちが思い浮かべるイメージは何でしょうか。世間で出回っている単純なイメージは「闘牛」と「フラメンコ」かも知れません。でも、これはあまりにも偏っていますよね。実は、闘牛もフラメンコも興味ないスペイン人はたくさんいます。
サッカーが好きな人は、スペイン・リーグ(Liga Espanola)と「銀河系軍団」と呼ばれている有名なレアル・マドリード(Real Madrid)を思いつくことでしょう。レアルの永遠のライバル、FCバルセロナ(FC Barcelona)のファンだという人もいるかも知れません。
料理が好きな人は日本でも最近ブームのスペイン料理を思い浮かべるでしょうね。お米を魚介類や肉と炊きあげた「パエリア」とか名物の「生ハム」を食べたことがある人は多いでしょう。また、フランス、イタリアに次いで世界第3位のワインの生産国であることも忘れてはなりません。

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また、音楽や芸術や文学といった様々な分野で世界的な有名人を輩出しているのがスペインです。芸術家としてはゴヤ、エル・グレコ、ミロ、ピカソ、ダリと枚挙に暇がなく、サグラダ・ファミリアで知られるガウディという建築家を知らない人はいないでしょう。文学では世界的な文豪セルバンテスをはじめ多くの作家がいます。映画でもアルモドバル監督や俳優のアントニオ・バンデラスやペネロペ・クルスがいます。
スペインは世界の歴史上でも極めて重要な役割を果たしています。古くは古代ローマ帝国の一部イスパニアでした。8世紀にはイスラム教徒の侵略を受け、国土の大部分を支配されます。その後、何世紀にも及ぶ再征服運動を経て1492年にイベリア半島からイスラム勢力を駆逐します。同年スペイン王室の後ろ盾を得たコロンブスがアメリカ大陸を「発見」します。その後、南北アメリカ大陸で植民地を作りました。
さて、このような歴史的な経緯からスペイン語は、メキシコ以南のチリ、アルゼンチンまでの約20の国と地域で公用語になっています。話者の数は3億5千万くらいとされています。当然、英語と中国語とともに世界でもっとも話され重要度が高い言語です。

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今度はスペイン語を言語学的な観点から見てみましょう。ローマ帝国の公用語はラテン語でした。このラテン語がローマ帝国滅亡後それぞれの地域で方言に分化します。その結果生まれたのが現代のフランス語、イタリア語、ポルトガル語等、いわゆるロマンス語と言われる諸言語です。これらの言語は元々同じなのでよく似ています。ですから、スペイン語が分かるとポルトガル語やイタリア語もかなり理解できることになります。例を挙げます。日本語にもなっている「パン」はスペイン語で pan(パン)、ポルトガル語で pao(パーオン)、イタリア語で pane(パーネ)です。日本語にはパンの他にも外来語としてスペイン語が多く入っています。「てんぷら」(tempora), 「ズボン」(jubon), 「カナリア」(canaria)などです。
スペイン語は国連の公用語でもある言語ですが、近年ますます重要になってきています。例えば、アメリカ合衆国ではヒスパニックと言われる中南米からの出稼ぎ労働者やその子孫が多く、スペイン語の話者は年々増えていて、実質的に英語に次ぐ第2の言語になっています。また、近年日本にはラテンアメリカから出稼ぎ労働者が多く来ていますが、彼らの多くが昔中南米に移住した日本人の子孫、日系人です。日本語のできる人は少なく、当然スペイン語を話します。実は日本国内でもスペイン語話者はかなりいるのです。

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