インド文化への人類学的アプローチ
はたして現代の日本人は「インド」に何を求めているのだろうか。インド文化を研究する者にとって、この問いはつねに頭を離れないものです。
学問としての文化人類学がインド文化の成り立ちをできるだけ正確に分析しようとするのは当然のことですが、そうした研究は必ずしも私たちの社会を隔絶しているわけではありません。
というのも、たとえ異文化を語ろうとすることばが客観性を重視したにせよ、それが受容される場においては、容易に既存のイメージの再生産と増幅に手をかしてしまいがちだからです。
とりわけインドの場合、そのイメージは圧倒的な厚みをもっており、現実のインドをめぐる情報との乖離がインドの「神秘性」を産み出しています。
したがって、人類学的にインドを研究しようとする者は、インドだけではなく、日本、そして日本とインドの関係にまで眼差しを据えつづけてゆかなくてはなりません。
今後はインド・日本双方におけるフィールドワークなどを通じて、こうした二重の問題意識をさらに深めてゆきたいと思っております。(教員紹介ページより) |