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ゼミ生より一言   春日井ゼミ 4回生 岩崎道能さん


 ――「児童虐待」、「スクールカウンセラーの役割について」、「道徳教育を行う大人に求められるもの」、「政治主体として立ち上がること」、「学校を中心とした協力体制を見る」「おもしろい学級づくり」

 これらは、2004年度の三回生のゼミ生が選んだ、卒業論文へ向けた三回生論文のテーマの一部です。一見、共通項のないように見えるテーマ群ですが、いずれも「臨床教育学」という学問分野を出発点として、各々の興味・関心をもとに設定したものです。

「臨床」とは、もともと『病人を実際に診察して治療すること』(旺文社国語辞典 第九版)とあります。私たちは、「臨床教育学」という学問を、「教育現場で実際に起こっている事象を採り上げ、吟味して理論化し、現場へ還すこと」を大きな柱とした学問であると認識しています。とすれば、現段階でのゼミ活動は、「現場の事象を採り上げ、理論化する」という過程にあるといえるでしょう。私たちは、それぞれの関心領域に沿って、小・中学校、児童養護施設などでのボランティア・インターンシップやゼミ研修での学校訪問を通じて、または文献を研究することで、直接、あるいは間接的に現場の事象にふれ、問題意識を高めてきました。次の一年は、それをひとつの形――卒業論文――としてまとめる作業が待っています。

三回生ゼミでは、前期に文献の講読、後期に個々のテーマについての発表を行ってきました。「教育」という共通のテーマを持ち、かつ多様な経験と価値観を持つゼミ生からは、ときに新しい視座を開くような鋭い、ときに励みとなるような温かい意見が交換され、相互に高めあうことができたのではないかと感じています。

担当の春日井教授は、23年間中学校教諭として教育現場で勤務された経験をお持ちで、現在でも多くの現場との「協働」を実践しておられます。ともすれば方向性を見失いがちな私たちに、示唆に富んだ指摘をしていただいているだけでなく、さまざまな面で丁寧にサポートしてくださっています。

私たちのゼミは、教育をベースとして、さまざまな問題を多面的に捉えたいと考える方々に、興味・関心を持っていただけるゼミといえるのではないでしょうか。
 
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