コンテンツ産業論T

〜クリエイティブな現場からコンテンツのプロデュースを考える〜
立命館大学産業社会学部


6月12日

白石 喜一 ・ 木村 公也 「ハイテク犯罪の現状について」

今回の講座では、京都府警察本部でハイテク犯罪と闘っている2人の先生にお話いただいた。

まず、ハイテク犯罪対策室長の白石氏より、ハイテク犯罪の現状等についてお話があった。インターネット利用者やブロードバンド利用者が増加し、日本が世界有数のIT国家になりつつあることを踏まえた上で、ハイテク犯罪の検挙件数や相談件数が増加していることを説明。ハイテク犯罪が増加傾向にあることをあらためて認識させられた。そして、「複雑なパスワードを使用し、定期的に変えるなど、セキュリティに注意して欲しい」と、個々ユーザーがセキュリティ意識を高めるよう呼びかけがなされた。

続いて木村氏より、様々なハイテク犯罪の例やそれらを取り締まる京都府警察本部の活動などが紹介された。ハイテク犯罪の一例として、他人のIDとパスワードを使ってネットオークションに出品し、お金が振り込まれても物を送らないという事例を紹介。「道端で会った人と取り引きする時は警戒するが、ネット上では簡単に信じてしまう。相手の住所・氏名・連絡先等を確認し、返品の取り決めなどを考えて取り引きすることが重要だ」と注意を促した。

また、「火は小さいうちに消し止めることが大切。世間を騒がすほど蔓延した犯罪は抑えるのが極めて難しいが、早期検挙には自滅効果が大きい。」と説明した。

最後に、ハイテク犯罪から身を守る手段として、「個人情報を安易に入力しない」「あやしいサイトには近づかない」「ウイルス対策ソフトを入れる」ことなどを説明し、基本的な対策をしっかりすることが有効であることを示した。ネット社会進展の恩恵を受ける一方、ハイテク犯罪に巻き込まれる危険も増大している。そんな中、我々が気を付けるべき情報セキュリティについて学ぶことができ、非常に有意義な講義であった。



「ネット犯罪に国境はない」

「ハイテク犯罪と普通の犯罪を分ける意味がなくなってきた」

「安易なパスワードなどの設定は犯罪者にとって狙い目」

「ちょっと手を加えることで、セキュリティ効果は大」

「被害者にも加害者にもならせない活動が重要です」

「パソコンにウイルス対策ソフトを入れていない人はIT社会にあっては原始人」


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