2015年度 音楽関連団体共同寄附講座

エンタテインメント・ビジネス産業論

第12回 12月18日 クラブ・ミュージックの変遷

鈴木しょう治(すずき・しょうじ)先生

   DJ

企画制作プロデューサー

 プロフィール

 高校2年在学中にディスコにてオーディションを受け、文化放送のアナウンサーによって研修を受けながらディスコDJのアルバイトを始める。

 その後、新宿のディスコ[Q&B]でディスコDJとしてキャリアをスタートし、[TOMORROW USA][XENON]といったディスコでDJを務めながら、ラジオのディスク・ジョッキーとしても活動を始める。

 併せて、リミックス・チーム【THE JG‘S】を結成し、音楽制作やプロデュースも手がけ、後に【SWITCH BACK】を創設。

DJはもちろん音楽評論家としてダンス/ソウル系の作品を中心にライナー・ノーツや、音楽雑誌のレビュー記事を執筆する他に音楽制作やプロデュース等、幅広く活動中。

 

【現在出演中の番組】

FM大阪  「MUSIC+FRIDAY」 毎週金曜日 16:00~21:00

FM横浜  「BEAT JAM」    毎週月曜日 深夜0:30~1:30

 講義概要

 ディスコDJを務めつつ、現在はラジオDJとしても活躍する鈴木しょう治氏が「クラブミュージックの変遷」と題して、講義を行った。ディスコ・クラブの変遷とダンス・ミュージック、風営法改正へと言及した。

 講義ではまず、ディスコ・クラブの変遷について話した。1960年代に次々とディスコが誕生したが、その音楽の中心は生バンドであった。1970年代に入り、ダンスフロアをライティングするなど、華やかな装飾が行われ、同時にバンドメインであった音楽が、DJによる選曲に変化した。洋楽中心だった楽曲に邦楽も加わるようになり、大手レコード会社もディスコ・ミュージックに注目し始める。1980年代に入り、ディスコの隆盛を極める「マハラジャ」の開店により、ユーロビートが全盛となり、大手レコード会社からはユーロビートをカバーした楽曲が次々に発売され、日本の音楽シーンを変えるまでになった。同時に小型店(クラブ)も出始め2000年前後には大型ディスコの相次ぐ閉店により、クラブが主流となった。

 ディスコやクラブは風営法による風俗娯楽施設であり、一部を除き深夜12時までの営業しか認められていない。2016年に風営法の改正が予定され、条件を満たせば深夜12時以降の営業が可能となる。これによってクラブから新たなヒット曲が誕生すると言及し講義を終えた。

 講義課題として「風営法が必要かどうか」をあげた。受講生からは、風営法の必要性や規制緩和に対する賛否のほか、鈴木氏の講義を受けディスコ・クラブに対するイメージが大きく変わったとの声があがった。

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