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若年者雇用対策あたりの年表

*作成:橋 口昌治(立命館大学先端総合学術研究科)


●1970年(昭和45年)●

  ◎高校新規学卒就職者のピーク
   「次に,時系列の推移をみると,この間の離職率はかなり目立った低落傾向を示しており,これはとくに高卒で顕著であった.その結果,66年の時点で は高卒の離職率は中卒のそれを上回っていたのが,70年には格差は解消し,翌年になるとこの関係が逆転している.ところで,この時期は,既述のように高卒 者のブルーカラー化が急速に進み,新規高卒の求人倍率がかつてないほどに高まった時期と重なっていた.当時,労働省は,このような環境の変化のもとで高卒 者の早期かつ安易な転職が増えつつあり,今後こうした傾向はますます強まるとみていたが,事実はそれとまったく逆だったのである.」(苅谷ほか『学校・職 安と労働市場』p.235)

  ◎私立大学に対する補助金制度
  ◎大学生の採用早期化と自由応募による就職が進む


●1971年(昭和46年)●

 ■7月20日
  □マクドナルド第1号店銀座にオープン


●1972年(昭和47年)●

 ■6月11日
  □田中角栄『日本列島改造論』刊行

 ■6月17日〜18日
  □富山事件


●1973年(昭和48年)●

  ◎「新規高卒」求人倍率4倍
  ◎オイルショック

 ■5月
  □テンプスタッフ株式会社設立
   http://www.tempstaff.co.jp/


●1974年(昭和49年)●

  ◎戦後初のマイナス成長
  ◎高等進学率が90%を超える
  ◎「新規高卒」求人倍率2倍

  ◎高卒就職率は48%、大学・短大進学率は32%
   「ちなみに、七四年から七六年にかけて、高卒就職者数は約八・三万人減少するが、この数は同期間における大企業採用者の減少八・五万人にほぼ等し い。それではこの八万人あまりはどこに移動したか。この二年間で高卒者総数は一・一万人ほど減少したが、のこりは大学・短大進学者の一・九万人増と、「無 業者」「教育訓練期間入学等」をあわせた五・二万人増へと吸収されることとなる。ちなみにこの二年間での大学・短大志願者数の増は四・一万人である。結 局、この二年間の変動は、大企業の採用減に連動するかたちで就職者が減少し、そのかなりの部分が進学志望者増にまわったものの、大学入学定員の抑制により 大学・短大進学者はさほど増えず、その大部分が「無業者」および「教育訓練機関等入学者」へと滞留することになったもの、といってよかろう。
 こうした状況は、一九六六年の例から見ても、大学入試競争への圧力を高めるのには、十分な条件であったといえる。しかしさらに、大量の配転、出向、一時 休業、希望退職者募集といった雇用調整索の広がりは新規学卒労働市場への直接影響のあらわれ以上に、社会的な不安意識を生み、競争意識をかりたてることと なった。とくに企業の雇用調整の対象が中高年に向けられ、中高年の雇用不安が広がったことは、自らが中高年にさしかかりつつあった中・高校生の親世代を大 きく刺激した。つまり中高年に近づく親たちの企業内での「生き残り競争」と、その子どもたちの「受験競争」という、二つの「能力主義競争」の激化の同時進 行が、この時期に生じたわけである。はじめに見たような一般マスコミの七四〜七六年頃の「受験フィーバー」状況には、このような社会的背景があった。」 (乾彰夫『日本の教育と企業社会』p.236-237)

 ■12月28日
  □雇用保険法成立(1975年施行)
   http://www.jil.go.jp/kikaku-qa/hourei/main/7/h3490100001160.html
   「元来労働政策は広く社会政策ともよばれ、個々の労働者や個別企業の労働条件よりも労資それぞれが定める賃金・労働条件を労働者全般の「保護」に 向け、集団的契約によって調整・誘導する手段を講じることであったことは繰り返し述べた。また労働政策のための行政組織の設置目的にのこの視点は明記され ている。しかし、1970年代初頭に生じた石油危機とその後に行なわれた「雇用調整」が生じる事態に直面して、労働政策は大きな転換を始めた。政策転換の 基本的構想はマクロ的にいえば、以下の点に集約できる。すなわち@「雇用調整」を産業・地域・年齢など全体で行うこと、要するに、過剰雇用を抱える産業・ 地域から労働力不足の産業・地域に流すインセンティブ(刺激)政策の導入、A多元的な「雇用調整」実行のため、個別企業レベルでのインセンティブ政策の確 実な効果を得るため、調整金、助成金の行政組織をからめた制度的体制をととのえること、Bこれらの「雇用調整」に要する費用を従来の労資折半の負担ではな く、企業負担による新財源を設けて、従来の労資折半の「失業保険」から労資および資本間の保険料負担を求める「雇用保険」とする。これらが、戦後制度化さ れた「失業保険」制度が廃止され、1975年に導入された「雇用保険」制度などによって労働行政が企業の労務管理機能に直接的連関を確立するに至った新体 制であった。
 すなわち、雇用保険制度はたんに「雇用調整」のための企業間保険制度を創設しただけではない。そのひとつは不況や産業構造変化による影響を受けた企業が 行う一時帰休などに際し、労働者に支給する賃金(ただし、賃金カットを含む)支払い等に要する雇用調整費用の助成、不況業種などから解雇された労働者を雇 用する企業に対する助成、中・高年齢労働者など労働市場のなかで過剰化され、就労機会の少ない労働者を雇用する企業への助成、さらにはこれら中・高年齢労 働者の雇用を継続することを意味する定年延長・再雇用などに対する助成、構造的不況地域における雇用拡大などに取り組む企業への新規雇用への助成、職業転 換が必要な労働者の職業転換に要する費用への助成等々である。
 これらはいずれも直接的に企業の賃金コストの軽減に重点をおき、賃金コスト負担軽減の「保険」ないし「企業間共済」型保険の設立が失業保険制度の雇用保 険への転換の焦点であった。
 この転換が、労働政策の行政組織に与えた作用は大きかった。特に雇用保険業務を取り扱う職業安定所においては従来の業務である失業保険に関する業務と新 規に加わった雇用保険業務とが重なり、職業安定所組織の業務負担に大きな変化をもたらした。すなわち、元来企業の業務コスト削減をインセンティブにした雇 用保険は、たんなる「保険」ではなく企業のコスト削減を職業安定所における事務処理経費増加で企業コストの肩替りにも連なる事務負担が付け加わっている。 この結果、職業安定所においては求職者のための職業相談業務への人員削減、雇用保険業務への増員が必要になった。職業安定行政におけるサービス方法の変更 によって労働政策は企業の労務管理業務への直接的組込みが開始された。」(田代洋一・萩原伸次郎・金澤史男編『現代の経済政策』p.227-228)


●1975年(昭和50年)●

  ◎女性の労働力率の底
   オイルショック後の「減量経営」による所定外労働時間の増加とパートタイム労働者の増加で労働時間構造の二極分化が進む
   「(…)「減量経営」を強いられたのは、製造業の大経営だったのである。
 減量のためには、労働関係費用をできる限り節約する必要がある。そこで、男子から女子へ、しかも低賃金の主婦層パート・タイマーへの切り替えが進行し た。労働省の「雇用動向調査」によれば、パート・タイム労働者数は、1975年の70万人から80年146万人、85年230万人、91年467万人と急 増し、労働者中の比率は2.9%から5.8、8.6、12.6%と高まってきている。産業別にみれば、製造業では、2.7、5.3、8.5、10.4%で あったが、とくに比率の高い商業では、5.6、11.2、14.6、25.5%に達している。また、企業別労働組合の協力をえて、春闘におけるベース・ アップ率を消費者物価指数の上昇率をわずかに上回る水準におさえたことも、減量のかなめのひとつであった。春闘の賃上げ率は、1974年の33%から、 75年の13%に大きく落ち込んだあと、76、77年8.8%、70年代末には6%程度、80年代初頭の第2次石油危機のさいに7%台、80年代半ばから は4%前後に落ち着いて、労働関係費用の伸びは安定したのである。産業界は、雇用量を抑制し、支払賃金総額を切りつめることは成功したといっていい。」 (中村隆英『日本経済――その成長と構造〔第3版〕』p.230-231)

   「高度成長期の産業・就業構造の基調は、製造業を中心とした民間大企業の雇用拡大とそこへの大量の新規学卒労働力の吸収だった。オイルショックを 契機とした転換はまず七〇年代後半にこうした大企業での新規採用のいちじるしい減少となってあらわれた。ついで七〇年代末以降の景気の一定の回復から八〇 年代半ばの「円高不況」をはさんで八〇年代末の「バブル経済」期にかけては、製造業大企業では労働集約的で付加価値性の低い直接生産部門を海外および下請 けに押し出しながらME化や研究・開発部門の拡大が進められる一方、金融・サービスなどの第三次産業が拡大した。さらに「フロー型労働市場」の拡大をもた らした。その結果として生じた七五年から九〇年までの就業構造のおもな変化は以下のとおりである(『国勢調査』)。
 まず就業人口総数ではこの一五年間に約八六〇万人ほど増加したが、産業別構成では農林漁業が大幅に減少(約三〇〇万人減、一三.九%→七.一%)すると ともに、製造業も割合ではマイナスとなった(二五.〇%→二三.六%)。これにたいし、サービス業、卸小売・飲食店、金融・保険業、建設業では割合・絶対 数とも増加となった。なかでもサービス業は対事務所サービスを中心に大幅に伸びた(五一〇万人増、一六.五%→二二.五%)。職業別構成でも、農林漁業が 大幅に減少し、技能・採掘・製造・建設の割合が低下(三一.九%→三〇.一%、ただし一八〇万人増)した一方、専門・技術(三四〇万人増、七.六%→一 二.〇%)、事務(三一五万人増、一六.七%→一九.四%)では大幅な増加が生じた。
 この変化はとりわけ若年層に大きかった。産業別変化を若年層(二九歳以下)に見てみると、七五年時点で第一位だった製造業(二六.三%)は第三位(二 三.五%)に後退し、かわって九〇年にはサービス業(一八.六%→二六.八%)が第一位になった。また職業別構成では、専門・技術が九・七%から一六・一 %へと大きく増加し、男子では数・割合とも倍以上になった。女子では事務が大幅に増加し五割にせまっている。その一方で技能・製造・建設の減少、とりわけ 女子での大幅減がめだつ。こうして「サービス化」「ホワイトカラー化」といわれる変化の一面が若年層に顕著にあらわれた。」(乾彰夫「企業社会の再編と教 育の競争構造」p.281-282)

   「このショック(オイルショック:引用者)の影響が大卒の就職難に及んだのは、75年度の卒業生からである。この年、大卒者の就職率は、 70.7%にとどまり、1949年度の63.8%に次ぐ低い記録として話題になった。とりわけ大都市大手企業の採用手控えが著しかった。そのため、大企業 から中企業へ、さらに小企業や新規産業へと就業分野の裾野を拡大させ、都市から地方へ、民間企業から公務員へと、彼らの就職先は大きく変わった。
 先にみたリクルートの上場企業就職調べによれば、75年度の就職者数19万人のうち、上場企業就職者数は3.3万人で、その率は18%だった。前年の 74%になっているから、石油ショックの厳しさがよくわかる。このときの就職難のほうが、今年度(96年度:引用者)の予想よりも厳しかったといえる。入 学時から就職の心配する学生が増え、就職相談や就職指導が活発になりだしたのはこの頃からである。」(矢野眞和『高等教育の経済分析と政策』p.171)

 ■7月3日
  □私学振興助成法成立
   http://www.houko.com/00/01/S50/061.HTM
   http://daisikyo.pobox.ne.jp/syoucyu/joseiho001.htm
   「七五年に成立した私学振興助成法は私学助成とひきかえに私立大学の水増し入学を厳しく抑制した。さらにその後の大都市部での新・増設抑制などの 結果、そ れまで一貫して上昇をつづけていた大学・短大入学者数は、七五年以降の一〇年間にわたって、六〇万名弱で停滞する。八〇年代後半は一八歳人口急増対策とし て臨時定員増などの措置がとられ、入学者数は増加するものの進学率そのものは停滞する。」(乾彰夫「企業社会の再編と教育の競争構造」p.330)


●1976年(昭和51年)●

 ■1月10日
  □「専修学校設置基準」等の施行により、専修学校発足
   http://www.zensenkaku.gr.jp/ministry/mpdf16/bunkasho16_2_6.pdf
   「それでは、予備校をのぞく専修・各種学校入学者はどのような性格をおびた存在だろうか。ここではまだ、その内部分析を行うだけの準備がないの で、縁辺的 推定にすぎないが、それは多分に半失業的性格をおびていると推定してまちがいなかろう。(…)
 また、専修・各種学校進学者が多数をしめる高校を、高校タイプ別に見たとき、その多くが普通科のいわゆる「底辺校」であるということからも、半失業状態 という性格は推定できる。普通科「底辺校」は、学力的に大学・短大への進学が困難な生徒が多くをしめているにもかかわらず、就職市場においては、職業科よ りはるかに不利な立場におかれている学校が多い。そのため、定員抑制のつづく大学・短大進学からも、また悪化をたどる労働市場からも締め出された普通科 「底辺校」の生徒たちの多くが、とりあえずの居場所を求めるかたちで、専修・各種学校へと進学するケースは多い。」(乾彰夫『日本の教育と企業社会』 p.239-240)

 ■2月16日
  □株式会社テンポラリーセンター設立(1993年6月、株式会社パソナに商号変更)
   http://www.pasona.co.jp/index.html
   ◎「当社は、障害者の雇用促進を目的として、株式会社テンポラリーセンター(旧 株式会社パソナ、現 株式会社南部エンタープライズ)の100%子会社として1989年(平成元年)9月に設立されました。

 その後、旧株式会社パソナにおける、人材派遣及び人材紹介に関する営業、並びにその他人材ビジネス(請負事業、人材コンサルティング事業、教育・研修事 業)に関する営業とその他事業を分離したうえで、経営資源を人材関連事業に集約すべく、2000年(平成12年)6月1日に当社は旧株式会社パソナから国 内の人材関連事業の営業を譲受けております。また、商号についても、同日に旧株式会社パソナが株式会社南部エンタープライズに商号を変更するのと同時に、 当社も株式会社パソナサンライズから株式会社パソナへと商号を変更いたしました。

 現在の当社の主な事業は、1976年(昭和51年)2月創立の旧 株式会社パソナ(現 南部エンタープライズ)から譲受けたものでありますので、以下は両者の関係も含めて記載しています。」

 ■5月31日
  □第3次雇用対策基本計画
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/khronika/1976/1976_27.html


●1977年(昭和52年)●

 ■5月2日
  □国立大学共通一次試験のため大学入試センターがスタート


●1978年(昭和53年)●

 ◎円高不況、大学生の大企業志向が強まる
 ◎大卒ブルーカラー論、潮木守一『学歴社会の転換』

 ■6月
     □OECD「より高い経済成長を維持するために必要な構造的調整を促進する政策の一般方針」を採択
(経済企画庁「年次世界経済報告 石油危機への対応と1980年代の課題」昭和55年12月9日 http://wp.cao.go.jp/zenbun/sekai/wp-we80/wp-we80-00403.html
   「(積極的調整政策)
 70年代,とくに第1次石油危機後の経済的困難に対処するためには,先進国経済は構造面での根本的な改革を必要としていたにもがかわらず,現実にはその 後の回復過程においても構造面の改革は不十分にしか行われず,むしろ対外的な保護措置や非効率部門の温存等が行われることが多かった。OECDではこうし た事態を改善するため,「積極的調整政策(Positive Adjustment Policies以下PAPと略す)」について検討を進め,78年6月の第17回閣僚理事会において「より高い経済成長を維持するために必要な構造的調整 を促進する政策の一般方針」を採択した。
 OECDの提唱しているPAPは,需要構造,技術変化,相対価格,比較優位等の変化に対して補助金や保護主義的措置により既存の雇用構造,産業構造の維 持・温存を図る消極的で防禦的な政策と異なり,これらの条件変化に対して市場メカニズムを最大限活かしつつ,積極的に資源配分の変動を促進していこうとす るものである。その際,競争の促進,労働・資本の流動性の向上等によって市場機構の力を高めてこれを行い,政策面での補完はできるだけ一時的かつ前向きの ものに限定することとしている。資源配分の転換を促進するためには,その過程で生ずる社会的副作用を最小化しなければならないが,調整コストの負担もでき るだけ効率性を阻害しない方法で行なうべきものとされている。
 産業調整政策は,個別政策としては,産業政策,雇用政策,農業政策,地域政策等を包含する。
 産業政策においては,個別企業,個別産業の救済,保護は調整コストが短期的に極めて高くなる場合のみに限ることを原則とし,その場合の救済策について は,時限性,コストの明確化等を行なう必要があるとしている。また将来のニ-ズを市場が反映しない分野である研究開発についてはインセンティブの提供等が 必要であり,また,新技術の市場化に必要なベンチャー・キャピタル(収益が確保されるかどうか不確実な冒険的事業等に投下される資本)の確保も必要として いる。
 雇用・労働力政策については,雇用維持が非効率部門の保護に陥らぬよう留意することとされ,職業訓練等による労働の流動性の向上が重視されている。また 転職への補助,賃金構造の改善等により労働市場の硬直性を改善すること,失業保険給付が労働意欲低下へ結びつかないための配慮等が必要であるとしている。 (…)」

 ■7月
  □行政管理庁「民営職業紹介事業等の指揮監督に関する行政監察結果にもとづく勧告」
  「職業安定法を改正し,労働者派遣事業を制度化する直接の契機となったのは,第1章でとりあげた行政管理庁の「民営職業紹介事業等の指揮監督に関する 行政監察結果にもとづく勧告」(1978年7月)であった.この勧告は,業務処理請負事業(後の労働者派遣事業)が職安法に違反している点を指摘しつつ も,法にそってそれを規制していくのではなく,「労働者の利益が十分確保されることを前提として」,業務処理請負事業を活用する必要があるという基本方針 を打ち出したのである。」(p.102)


●1979年(昭和54年)●

  ◎大手メーカーが採用を復活するなど「採用大手」以外の求人増加


●1980年(昭和55年)●

 ■4月17日
  □学生援護会『アルバイト白書』(年刊で1985年まで刊行)
   ◎「学生援護会編『昭和55年版アルバイト白書 アルバイトの意識と構造』学生援護会,¥2200,p.316

監修者:扇谷正造,間宏,千石保,松原次郎
研究員:岩内亮一,千石保,丹下隆一,永島泰彦,鐘ヶ江晴彦,小林雅之,江崎幸一,岩永雅也,渡部真

もくじ

アルバイト白書刊行にあたって
“私の大学” 私はアルバイトから何を得たか

序文

目次
第1部 総論
第1章 アルバイトの定義
 1:定義の仕方
 2:戦前の「アルバイト」
 3:戦前は「内職」
 4:戦後は「アルバイト」
 5:「アルバイト」の社会化
 6:「内職」と「アルバイト」
 7:「内職」と「パート」
 8:「アルバイト」と「パート」
 9:「アルバイト」と「職業」

第2章 アルバイトの歴史
 第1節 戦前―「苦学生」と「内職」の時期
 第2節 戦後混乱期(昭和21〜23年)
     ―アルバイト学生の受難の時期
 第3節 戦後復興期(昭和24〜34年)―アルバイトの拡張期
 第4節 高度経済成長期(昭和35〜47年)
     ―アルバイトの大衆化の時期
 第5節 安定経済成長期(昭和48年〜)
     安定経済への適応期

第3章 アルバイトの機能
 第1節 統計にあらわれないパートタイマー
 第2節 アルバイト需要の中身
 第3節 学生生活とアルバイト

第4章 斡旋と媒体―その過去と現在
 第1節 高度経済成長期以前におけるアルバイトの斡旋
 第2節 アルバイトの大衆化と斡旋媒体の変化
 第3節 アルバイト斡旋の現状
 第4節 今後の展望と課題

第5章 展望と今後の課題
 第1節 学習としてのアルバイト
 第2節 キャリア教育

第2部 各論
第1章 アルバイトの諸条件
 第1節 アルバイト公募企業の特性
 第2節 アルバイターの職種と身分
 第3節 アルバイターの属性と資格
 第4節 アルバイトの時間的条件
 第5節 報酬の諸形態
 補節  古典的アルバイトの条件

第2章 国民経済とアルバイト
 第1節 国民経済の動向とアルバイト
 第2節 アルバイト雇用の動向
 第3節 アルバイトの賃金

第3章 企業とアルバイト―企業によるアルバイト雇用の現状と展望
 第1節 変わってきた企業とアルバイトの結びつき
 第2節 アルバイトを雇っていない企業
 第3節 歴史的に見た企業とアルバイト
 第4節 企業とアルバイトの展望
 第5節 企業とアルバイトの展望
     ―アルバイトと日本的雇用慣行
 第6節 企業とアルバイトの関係における課題

第4章 アルバイト学生の生活と意識
 第1節 アルバイト経験と人間形成
 第2節 アルバイトの諸相と学生の特性
 第3節 アルバイト人口の広がり

第5節 アルバイト経験の意味と学生生活
 第1節 アルバイト経験の有無
 第2節 アルバイト経験で得たもの

第6章 アルバイトの日米比較
 第1節 日米学生におけるアルバイトの現状
 第2節 日米学生のアルバイト経験
 第3節 アルバイト経験の効果と日米比較
 第4節 日米学生の生活とアルバイト

あとがき
主要調査概要

附1
 1 寄稿――資格と仕事
 2 論文審査にあたって
 3 「アルバイトとライフワーク」論文発表
  ●佐藤志津子(千葉県船橋市)
  ●角川佐雅子(東京都町田市)
  ●園生政弘(大阪市住吉区)
  ●中原隆子(神奈川県横浜市)
 4 学生援護会25年の歩み

附2
 資料編(広告掲載調査)

 「(…)アルバイトは雇用する側と,学校や父兄,さらには教育界からも,陰の存在,軽い存在としてみられているように思われます。そのために,教育的見 地からも放任され,とても大事なことが見過ごされていると思われます。若者に接触しますと,家庭や学校では学べない貴重な体験をしています。アルバイトに うつつを抜かして,学業をおろそかにしているようなことは,今日ではもうございません。我慢をすること,人と仲良くすること,それに何より人の心の痛みに ふれることを学びます。そうしたことを語る若者の眼がとても立派です。そして,企業側からも,あてにされる労働力となっています。」(p.3)

 「現在の大学生の実に9割までが,いつの時期かに,何らかのアルバイトを経験している。またそれに従事する人(以下,アルバイターとよぶ)も,学生だけ に限られず他に本業をもつ勤労者や,企業のような組織に拘束されることを拒否する人びとの間に広まっている。後者は,臨時工やパート・タイマーなど縁辺労 働力とよばれる人びとと重なる面もあるが,それとのズレも小さくない。アルバイターの量と質の変化は,彼らの従事する労働の質と労働意識の上で,かつての 苦学生の延長線上では理解できない側面を多くもっている。供給側だけでなく需要側についてみても,外食産業を筆頭に,急成長を遂げつつある各種サービス産 業では,アルバイターなしには,産業それ自体が成り立たないものも少なくない。
 それゆえ,アルバイトは,現代の成長年をめぐる重要な教育問題にとどまらず,大きな労働問題,経営問題でもある。」(p.11)

 「このようにみてくるとアルバイト雇用は次第に不熟練労働の分野が大部分を占めるようになってくるように思われる。既に第二次産業の多くは建設業などに 典型的に見られるように,高度成長とともに急速に機械化,大規模化している。この過程で,一方では技術革新に対応する新しい高度な労働力への需要が高まる とともに,これらの機械化が生み出した単純作業,雑役,補助作業を行なう不熟練労働力への需要が大量に生み出されたのである。また,第三次産業に多いホワ イトカラー職種においても,コンピューターを中心とする情報機器,事務機器の導入などの機械化,合理化の中で,高度に専門的な知識・技術を要求する職種に 対して,大量のルーティンワークや雑役が生み出された。これらの一部を担っているのがアルバイト雇用であると考えられる。このように,ホワイトカラー職種 においても,アルバイト労働は不熟練労働化していく。
 「アルバイト企業調査」では,経験が必要な職務を遂行しているとした企業は全体で16.8%にすぎなかった。ことに製造業・建設業では3%にすぎなかっ た。これに対してホワイトカラー職種の多い金融保険業では30.8%が経験を必要としている。このように,経験の不要な不熟練労働が全体の8割以上を占め ているのである。
 従来の日雇が建設業に多くみられたのに対して,アルバイト雇用は第三次産業ことに商業・サービス業に多くみられる。このことからも,日雇とアルバイトは 異なるものであることがわかる。アルバイトは第三次産業を中心に不熟練労働の多くを担う存在となっているのである。」(p.107-108)

 ■5月発足
  □労働者派遣事業制度調査会
  ◎『日本労働年鑑 第55集 1985年版』「特集 労働者派遣事業の拡大と制度化 III 「労働者派遣事業問題調査会」報告」
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/55/rn1985-057.html
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/55/rn1985-062.html

 ■12月6日
  □「失業対策制度調査研究会」(大河内一男座長)「研究報告」
  ◎『日本労働年鑑 第52集 1982年版』「第三部 労働政策 II 雇用政策」
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/52/rn1982-496.html

  ◎「民間活力の活用を基本とした雇用・失業対策の考え方は,失業対策事業の見直しを目的に労働省内に設置された「失業対策制度調査研究会」(大河内一 男座長)の「研究報告」(1980年12月)に明確にあらわれている. 「これらの施策〔失業の予防,失業者の再就職の促進,雇用機会の増大など――筆者〕は,いずれも雇用の場を民間企業に求めるという基本的考え方に沿って展 開されているものであり,このための援助措置として各種の給付金の支給が行われている.すなわち,これらの施策は,国や地方公共団体が事業を起こして失業 者を吸収するという方式が,かえって失業者を滞留させ,その再就職の促進につながらなかったことへの反省の上にたって,失業者に対しては,その生活の安定 を図るための給付を行いつつ,濃密な職業相談,職業訓練等を実施して民間企業への再就職を促進するとともに,事業主に対しては,各種の助成制度を設けて雇 用の安定や雇用の促進を図っていくという方式を基本として展開されている.」」(p.26-27)


●1981年(昭和56年)●

 ■11月29日
  □スタッフサービス、事務処理サービス業を目的として創業(株式会社スタッフサービス設立は1983年3月)
   http://www.staffservice.co.jp/company/history.html


●1982年(昭和57年)●

 ■1月1日
  □難民条約・難民議定書への加入に伴い「出入国管理令」が「出入国管理及び難民認定法」に
   http://www.moj.go.jp/NYUKAN/NYUKANHO/ho01.html
  「出入国管理及び難民認定法施行規則」
   http://www.moj.go.jp/NYUKAN/NYUKANHO/ho14.html

 ■3月
  □小杉礼子「専修学校の現状」『雇用と職業』 39 1982.3 Winter p17〜25

 ■11月
  □「From A」創刊


●1983年(昭和58年)●


●1984年(昭和59年)●

  ◎「無業者率」から「自宅浪人」を除いた「純粋無業者率」が80年代の最高の4.8%(岩木 1999)

 ■8月22日
  □「労働省、職業ガイダンスセンターを設置へ 若者の離転職・無業急増に対応」(朝日新聞・朝刊)
   ◎「働く若者の間に、いつまでも夢を追い続けて離転職を繰り返す「青い鳥症候群」や、大人になりきらない「ピーターパンシンドローム」が広まってい るといわれるが、労働省はこうした若者群の増大は、安定した雇用構造を揺るがし、ひいては経済発展にも影響するとして、来年度から職場適応のカウンセリン グのための「職業ガイダンスセンター」(仮称)や専門家による若年者雇用問題研究会の発足など、本格的な若者対策に乗り出すことを決めた。これまで雇用対 策というと、高齢化を反映して中高年が中心だったが、今後は揺れ動くヤングの心に対しても行政の積極的な取り組みが求められることになりそうだ。

 労働省が最も危機感を抱いているのは、若年層に広がる安易な離転職と、それに伴う失業だ。総務庁の調査によると、働いている十五−十九歳のうち過去一年 以内に離転職した割合は、五十七年で一四・九%、五年前の九%から大幅に増えている。その結果、失業も増え、昨年の平均完全失業率二・六%に対し、十五− 二十四歳層では四・五%にもなる。さらに学校を卒業しても進学も就職もしない無業者は五十年の六万人から昨年は十三万人に倍増した。この傾向は、定職につ かずアルバイトで暮らす若者を増やし、若年雇用労働者(十五−二十四歳)全体のうち臨時・日雇いの占める割合は五十四年の九・五%から五十七年には一一・ 三%にアップした。

 これら若者に増える失業や離転職の背景として、働く者の要求と企業が求める内容の食い違いが大きい。労働省が昨年の高卒者を対象に調べたところ、全体の 四七%が事務・技術職を希望したが、実際には三四%しか就職できなかった。また、求職者に大企業志向が強いのに対し、従業員千人以上の企業の採用者は五十 七年に前年より一四%も減り、逆に三百人未満は一七%増えた。

 この結果、職場への不満も強まり、昨年、当時の総理府が行った青年意識調査では、職場に満足している若者は五十二年の六〇%から五四%に減少、不満は三 二%から三四%に増えた。これら不満の理由は、労働条件が四六%でトップ、次いで仕事のやりがいがない二一%などとなっている。

 労働省では、こうした若者の雇用状況は(1)本人にとっても離転職の繰り返しで、職業人として必要な知識、技術をなかなか身につけられない(2)企業に とっては、教育訓練投資の損失などを招き、社員モラルも低下する(3)社会的にもドロップアウト層が増え非行が多発する、などの問題を抱えることになる、 と指摘している。

 労働省が新たに進める若者対策は、これらの問題意識から、まず全国数カ所に職業ガイダンスセンターを置き、専門家による職業選択や職場適応のためのカウ ンセリングやコンピューターを利用した能力、適性診断を行うことにし、とりあえず六十年度は東京・中野の中野サンプラザに第一号のセンターを設置する。

 また、やはり来年度発足する専門家による若年者雇用問題研究会では、若者の雇用や失業の実態、ヤングの意識、企業の雇用管理のあり方などを調査研究し て、施策に生かす。このほか、アメリカ、イギリスなど若者の失業が多い外国の実態や行政の対策も調査することにしている。」

 ■12月
  □橘木俊詔「若年における失業問題について」『日本労働協会雑誌』12月号,p.12-22
   ◎「若年者の失業問題に関する日本での認識は、欧米諸国のそれと比較して、一般に深刻なものではないとされてきた。例えば、日米欧の雇用と失業に関 して、 要領のよいサーヴェイをされた笹島(1984)の著作においても、日本の若年層における失業率は何故低いか、というとらえ方から論議されている。欧米諸国 の若年失業率と比較して、日本の若年失業率が最も低かったという一九八一年の事実に基づいて、笹島は日本の若年層の失業問題が深刻でないことを論じている のである。この笹島の認識は、欧米の若年層との比較に関する限り、正しい認識である。ただし、後述するように、若年層の失業率は日本国内に関する限り、す べての年齢層を平均した失業率や壮年層の失業率よりも高く、その意味では日本の若年失業も統計上からすれば深刻なものである。別のいい方をすれば、欧米諸 国において、若年層の失業率が壮年層の失業率よりも高いという意味で深刻であると解するならば、日本においても同様の認識が必要であるといえる。」 (p.12)

 「これは若年層の生活費が壮年層のそれより低くてよいということと、若年層は世帯主でなく、世帯構成員の一人である場合が多いので、生活費の必要度が低 いという理由によるものと解される。若年層に特徴的なこととして、“自分の能力に合った仕事をしたい”という動機が非常に高いことに注目したい。筆者は、 若年層の転職率が高いことをさほど罪悪視していない。何故ならば一生のうち自己の能力・適性・趣好に適合する職をみつけることが、一般に困難であることを 考慮すれば、いろいろ職をわたり歩いて見聞を重ねてから適職に落ち着く、という人生経路は決して悪くないと考えるからである。(…)ただし、このパターン にも弱点はある。第一に、新規学卒生を最優先して採用する日本の企業(特に大企業)の入職方式になじまない。第二に、あまりに転々と職を変えると、その個 人の熟練形成に支障となるし、勤続年数を重要視するわが国の賃金体系からすると、将来の賃金額決定にマイナス要因となる。第二の点はアメリカの研究、例え ばマイヤーとワイス(1982)やコーコラン(1982)によっても指摘されている。わが国において、いわゆる“ジョブ・ショッピング”という風習はそう 簡単に普及しそうにないが、若年層に“自分の能力に合った仕事をしたい”ために転職希望があるという事実は、そういう風習の萌芽として興味深く感じられ る。」(p.16)

 「つまり、若年層の多くは通学・家事・結婚・出産等の種々の理由でもって非労働力化する確率が高い。もし離職→失業→非労働力化のプロセスであれば、失 業期間も短くなる可能性がある。表2におけるアメリカのフロー確率においても、失業(U)→非労働力(N)と就業(E)→非労働力(N)の移動に関して、 若年層の方が壮年層よりもそれらの確率が高いことがわかる。」(p.18)

「(…)まとめてみると、若年の自発的理由による転職・離職指向は益々高まるものと予想される。モラトリアム的に就業を回避する若年の増大する可能性もあ る。重要なことを一つ加えておきたい。国民の平均所得が高まったので、失業による生活困窮という点からみた失業の深刻度は、失業率が上昇気味にもかかわら ず、さほど悪化していない。(…)」(p.21)

「(…)未熟練労働者という意味で、若年労働者と同じ特性をもった労働者が、今後労働供給を増加させるのである。すなわち、既婚女子、高齢者、若年層の三 者が、熟練をさほど必要としない職をめぐって、激しい競合状態に突入する可能性が予想される。これは若年層の雇用確保にとって、重大な危険信号といわざる をえない。」(p.22)

「わが国の若年失業問題を種々の観点から眺めてみた。若年の失業率は、統計でみる限り、やや高くなっているので、一見深刻であるかにみえる。ただし、これ は供給側の要因に帰する要素が強く、しかもそれが若年者にとってむしろ利益になる点もあることを考慮すると、この高い失業率は、現在のところさほど深刻で あるとみなす必要はない。ただし潜在的には、需要側と供給側の双方からみて、若年失業の問題が、重大な政策課題になりうる可能性を秘めているといえる。」 (p.22)


●1985年(昭和60年)●

 ■2月6日
  □「ストップ!若者の離転職――“青い鳥”“ピーターパン”に業煮やす。」『日本経済新聞』2/6朝刊
   ◎「「青い鳥症候群」「ピーターパン・シンドローム」などと呼ばれ、大人になり切れず夢だけを求めて離転職を繰り返す若者の増加に業を煮やした労働 省 は、四月の新年度から総合的な若年層の雇用対策に乗り出す。「職業ガイダンスセンター」(仮称)を設けて職場適応のカウンセリングをしたり、専門家による 研究会も設置。米、英、西独の若者との比較調査も行う考えだ。「今の若者にこれからの日本社会が支えられるのか」という不安は財界などを中心に根強くある が、今回の一連の施策は、現在の若者への危機感の表れでもある。
 総務庁などの調べによると、わが国の失業率は五十年に一・九%だったのが、五十四年には二・一%、五十八年には二・六%になった。特に十五歳から二十四 歳までの若年層では、五十年三・〇%、五十四年三・七%、五十八年四・五%とその上昇テンポが全体より速まっている。
 また就職後一年もたたずに離転職した若者は、五十二年には十五―十九歳で九・〇%だったのが、五十四年には一二・〇%、五十七年には一四・九%に達し た。さらに、中学、高校、大学を卒業してから進学も就職もせずブラブラしている若者が、五十年に六万人だったのが、五十八年には十三万人と二倍以上にも なった。十五―二十四歳でのアルバイト生活者も増え、雇用者に占めるアルバイトの割合は五十四年の九・五%から五十七年には一一・三%となり、一割を超え ている。
 これらの統計に加え、労働省が一層ショックを受けたのは、若者の労働意識の変化。五十七年に日本青少年研究所が行った日米比較調査では、「現在仕事に打 ち込んでいる」とした労働者の割合は、日本は二十五―三十歳で四四・四%しかなかったのに、米国では六一・五%。これが四十五―五十歳の中高年になると、 逆に日本が七四・四%で、米国の七二・五%を追い抜くという結果が出、仕事にやる気が持てない若者像を浮き彫りにしている。
 労働省ではこれらの原因について(1)経済のサービス化、ME(マイクロエレクトロニクス)化など、経済構造の変化で、自分の適性に合わない就職を強い られる若者が増えている(2)若者の意識が仕事よりも私生活重視型になっている――などと分析。「高齢化社会の担い手である若者の職業の安定を図ることが 大切」(業務指導課)と、本格的な若者の雇用対策に乗り出すことになった。
 まず、安易な離転職防止のため、今年夏をメドに、東京・中野の「中野サンプラザ」に「職業ガイダンスセンター」を設置する。同センターでは、仕事に悩む 若者のカウンセリングに応じるほか、コンピューターを使った職業適性診断なども行う。
 また今年中に、若者の雇用対策や企業内の雇用管理のあり方を研究するための「若年者雇用問題研究会」を省内に発足させるほか、米、英、西独の三カ国で、 若年者の離転職の実態と企業の対策を調査。国内でも若者の就業実態調査を実施する予定だ。
 同省では、「これまで労働省の若年者対策は、新卒者の就職を確保することに主眼が置かれてきたが、今後は、職業ガイダンスセンターの活用などで就職後の アフタケアにも力を入れていきたい」(業務指導課)と話している。」

 ■2月11日
  □「想苑 現代青年と労働 清水将之」『職業安定広報』2月11日号,p.3
   ◎「人材スカウト、四十代での肩たたき、戻りなしの出向等々が日常化して、日本経済を支えてきた主柱の一つである終身雇用制度は急速度で崩れゆきつ つあ る。学閥というものも崩れつつあることを、ここで同時に見ておこう。
 こういった時代風潮に対応して、転職という行為がごく当たり前のことになってきた。ここ五、六年来、この種の転職青年の中に新種が現れたことを私は見出 した。
 (…)
 自分をもっと大事にしてくれる、もっと高く評価してくれる職場があるに違いないと思い込んで、彼らは企業間を渡り歩く。こういう青年像をメーテルリンク の童話にならって「青い鳥症候群」と名づけてみたら(弘文堂、昭和五十八年)、意外と大きな反響があった。世の中あちこちに青い鳥青年がたくさん棲息して いるようだ。
 他方、真面目に自分の適性を模索して、転職を反復する青年も少なくない。両者を混同してはならない。
 (…)
 転職青年の中でも、前者は偏差値エリートの末路、思い上がりや自己中心性の表れであり、後者は受験戦争の中から生じてきたいささか気の毒な青年の、自己 実現に向けての真摯な努力である。
 終身雇用制度が崩れつつある今、会社のために人生を捧げるのは愚かなことかも知れない。一部の本物エリートを除いては、ほどほどに仕事の責任を果たし、 あとは個人的生活を充実させるのが、いまの青年の当世風な生き方と言えようか。仕事中毒の危険性については、アメリカから始まって、最近では日本でも関心 が向けられている。
 しかし、忘れてはならぬことが一つある。天然資源のほとんどない日本で、自給して世界に対抗してゆけるのは、頭脳と労働力くらいのものだということであ る。」

  ◎「若年者の雇用対策」『職業安定広報』2月11日号,p.4-5
  「こうした若年者の失業率の上昇、離転職、無業者の増大の背景、原因を考えると次のようなことがあげられる。
 まず第一に、最近の技術革新、サービス経済化の進展等の労働力需要の構造的変化のもとで、職種、学歴、規模等の各分野において需要と供給の間でミスマッ チが生じていること。
 (…)
 第二に、国際的にみても、従来、我が国の高い生産性を支える大きな要因とされてきた高い勤労意欲や企業への帰属意識が、若年者の間で低下している傾向が みられること。
 (…)
 第三に、出生率低下による長男長女型社会への移行等に伴って、若年者の地元定住志向、Uターン就職志向が高まってきているが、これに対して地方における 雇用機会が必ずしも十分ではないため、希望に反した県外就職や地元における希望外の職業への就職等による不本意な就職が増加していること。」(p.4- 5)

 「最近、雇用職業総合研究所が行った調査(注)によると、求職者が求職活動を進めるうえで困難を感じる理由として、「効果的な求職活動の進め方がわから な い」、「自分の適性、興味、希望に合う業界、職種がわからない」、「業界や職種の仕事の内容、労働条件、将来性などがわからない」をあげる者が他の年齢層 に比べて若年層に多く、また、こうした求職中に困難を感じた問題について専門家の助言を希望する者が若年者ほど多く、また高学歴者ほど多くなっている。」 (p.5)

 「(一)職業ガイダンスセンターの設置
 若年者を対象として、適切な職業選択、職業生活に入る準備の確立、職場適応の促進、職業生活設計の樹立を目的として、公共職業安定機関等関係機関との連 携のもとに、専門的カウンセリング、コンピュータを活用した評価診断,情報提供等の効果的な援助・指導を行うため、東京に職業ガイダンスセンターを設置す ることとしている。
 (二)若年者雇用問題研究会の設置
 失業率の上昇、不安定就業者の増大等若年者の雇用・失業の実態の分析及び今後の動向について研究を行うとともに、若年者に対する雇用対策のあり方、企業 内における雇用管理のあり方等について総合的な検討を行うため、若年者雇用問題研究会を設置する。」(p.5)

  ◎「若者の就職意識」『職業安定広報』2月11日号,p.6-7
  「以上、調査の概観を述べてきた。そこに見られるのは、仕事に対し不安を抱きながらも意欲的に取り組み、やりがいのある仕事をしてゆきたいと考えてい る若者である。しかし、生きがいは余暇に求め、生活をエンジョイする一方、将来の設計も計画的に行ってゆこうとする生活感のある若者でもある。」 (p.7)

  ◎「学卒者の就職指導から――最近の若者」『職業安定広報』2月11日号,p.8-9
  「最近、求人者からこんな話をよく耳にする。「最近の中卒者は質の問題もあるが、今のような経営環境の厳しいときに中卒を採って教育訓練し、一人前に 育てる程の余裕がない」、「最近の若者は過保護で豊かな環境に育ったせいか、素直だが迫力に乏しいものが多い。チャレンジ精神や行動力に欠ける」などであ る。」(「愛知・一宮所」,p.8)

  「第一次オイルショック以降、長期にわたる景気の低迷、産業構造不況、その後の技術革新の進展に伴い、我が国の産業構造は大きく変化して雇用情勢に多 大な影響を及ぼしている。若年労働力である新規学校卒業者(中卒・高卒)の求人にも大きく影響し、地域的に格差があるにしても、全般的に求人は減少してお り、就職戦線は厳しい冬の時期を迎えている。」(「福岡・大牟田所」,p.9)

  「一方、企業は少数精鋭主義に徹し、量より質の人材を求めているため、採用選考も一段と厳しく、適性、能力、就業意識等が強く求められている。一〇〇 %就職させるために、学校が推薦して無理やり押し込むような不本意な就職もあるため、職場適応上問題があり、早期離職につながる心配がある。
 また、早期離職の要因に、本人の勤労意欲と忍耐性の欠如があげられる。働くことの意義や目的意識等、正しい職業観念が確立されていないため、仕事に対す る積極性、責任感、忍耐性等を欠き、職場に適応出来ず離職する者も多く、依然として離職率は高水準を示している。この問題が今後の重要な課題として早急な 対応が望まれる。
 新規中卒者に対する進学か就職、または職業訓練校かの進路決定は、進路意識が極めて低く、また時期が遅いため就職困難な者も多く見受けられるので、中学 校で行う職業指導は極めて重要である。特に、中卒求人は、高い進学率の影響で就職希望者が激減し、技術革新の進展、高学歴化の移行、資質の低下等が原因で 過去十年間減少の一途をたどり、職種はわずかに限定され、求人数も少ないため就職させることが非常に困難になってきている。」(p.9)

  ◎「「国際青年年」について」『職業安定広報』2月11日号,p.10-11
  「労働省としては、国際青年年の趣旨に沿って、次のような国際青年年を契機とする勤労青少年対策を推進することにより、国際青年年を意義ある充実した 年とすることとしている。
 (…)
 青少年労働者の雇用に関する施策の推進
 一 若年者雇用問題研究会(仮称)の設置
 二 「職業ガイダンスセンター(仮称)」の設置
 三 若年者の職業適応に関する国際比較研究の実施」(p.11)

 ■7月26日
  □「両親と妹を殺傷した孤独な"無業者"(15歳)の不気味」『週刊朝日』90(31) 1985.7.26 p20〜3
   ◎「(抄録) 札幌市で15歳の少年が両親と妹を手オノで死傷させる事件が起きた。少年はいわゆる「無業者」だった。社会からも家族からも孤立した 少年は,逮捕後も反省の色を見せず,両親への憎悪を淡々と語っている。」

 ■7月30日
  □「職業ガイダンスセンター、東京・中野に1号――コンピューターで適性調べ。」『日本経済新聞』7/30朝刊
   ◎「コンピューターで職業適性を調べ、専門のカウンセラーが親身に職業相談に応じる「職業ガイダンスセンター」が三十一日、東京・中野のサンプラザ 内に 店開きする。若年者の離転職が増え、自分で適職を探せない学生が多くなっているため、労働省が打開策として設置するもので、対象は高校生、短大・大学生。 来年度から各地に開設する。
 適性診断は、若者が仕事の特性についての好き嫌いや自信の有無を答え、コンピューターが具体的な職業名を選択してくれるキャリア・アセスメント・プログ ラムやVPI職業興味検査、職業生活で起こる出来事を人生ゲームの様に疑似体験できる「キャリア・シミュレーションゲーム」などの四つのプログラムがあ る。
 カウンセラーによる職業相談は個別カウンセリングやグループ学習を通じて適職を探したり、職業生活のトラブル解決を目指したりする。
 東京職業ガイダンスセンターの所在地は中野区中野四ノ一ノ一、全国勤労青少年会館(サンプラザ)九階。電話〇三(三一九)九四五一―二。」

  ◎「85就職前線――「私の仕事」教えて下さい、頼みは職業相談、“指示待ち族”殺到。」『日本経済新聞』9/19朝刊
  「指示待ち族、青い鳥症候群、モラトリアム人間――近ごろの若者たちの代名詞だが、共通しているのは「どうしたらいいかわからない」という迷い。こん な“迷子”学生たちが就職戦線に現れると、適職選択ができない、したい仕事がない、という悩みがあふれる。「この仕事しかない」という適職幻想に振り回さ れ、結局失敗ばかりの学生も多い。かくして大学就職課などの職業相談や適性検査が大はやり――。
 七月中旬、東京・四谷の上智大学でカウンセリングセンターが適職診断検査の参加者を募集した。予定は二十人。ところが、夏休みなのに四年生が六十人も詰 めかけ、担当者はびっくり。あわてて二回に分けた。カウンセラーの山口登志子さんは「適性を知りたいという学生たちの悩みや不安の深刻さがあらためてわか りました」と話す。
 この検査は労働省が普及を進めているVPI(職業興味検査)と呼ばれるもので、百六十の職業について興味の有無を答えるだけで適職群が示されるのがミ ソ。七月に実用化されたばかりだが、学生たちはすぐ飛びついた。大阪・東区の大阪学生職業センターでも「どこで聞いたのか、検査を受けたいという学生がよ く来ます。職業選択に自信がないのでしょうな」と阿波志朗室長。  労働省がVPIを開発したのは就職指導上の問題点として、学生の意欲不足、適性・適職の自覚欠如、希望職業が不安定――などを指摘する声が大学関係者の 間に高まったためという。上智大の山口さんらも「進路がわからないという学生が多くて困っていた」と話し、いまVPIは迷える学生にとって強い味方になっ ているようだ。
 助っ人はVPIばかりではない。全国六カ所の学生職業センターはもともとUターン学生の情報拠点だったが、最近は専門のカウンセラーを置き、よろず相談 所の色合いが濃い。雇用促進事業団が七月末に開設した東京職業ガイダンスセンター(中野)もコンピューターによるVPIと適職探索のほか、五人のベテラン 相談員が予約制の個別相談にも応じるなど至れり尽くせり。就職指導を従来以上に強化する大学も増えて来た。
 こうした機関に“迷子”たちの実例を尋ねてみると――。
 「今春卒の東京の有名私大生。一流メーカーに入社したが、配属先が気に入らず一週間で退社。何をやりたいか本人もわからず相談に。今年、再挑戦と言うが 新卒扱いされないと注意しても聞き入れない」(ガイダンスセンター)。
 「適性もないのにこの業界だけという思い込みが強かったり、世間体や見えだけでがんじがらめになって超一流企業を失敗し続ける方向転換不能学生」(早大 就職課)。
 “親がかり”も多い。「母親と相談に来た女子短大生。熱心なのは母親で、本人はうなだれて沈黙。希望の職種も不明」(東京学生職業センター)。「第一希 望でない会社から内定をもらい、誓約書を迫られて『母親と相談したい』と言った男子学生」(上智大職業指導課)。
 東京学生職業センターの清水典子室長は「自分から積極的に打って出るのでなく、他人のアドバイスがないと行動できないタイプは“指示待ち族”の特徴と思 う。これまで偏差値を基準に進路を決めてきたせいではないでしょうか」と話している。」

  ◎「職業選択労働省も一役――適性テストに人気、来春、企業向けにも改定版(労働)」『日本経済新聞』10/01朝刊
  「「一日は来春の就職を目指す大学生たちの会社訪問解禁日。「学生たちの適職選びの一助に」と労働省が開発し、就職相談の第一線で実用化した職業興味 検査(VPI)という適性テストが学生や大学側に好評だ。企業からは「配置転換の参考データなど人事管理に役立てられないか」という問い合わせもあり、労 働省は企業向けのVPI作成にも乗り出す。
 VPIは百六十種の職業名について好き嫌いや興味の有無をイエス、ノーで答え、独自の計算式で点数を集計すると、一群の職業が示される仕組み。職業に対 する反応を通じて人間性が表れる心理テストが隠されている。Vocational(職業)、Preference(興味)、Inventory(目録調 査)の略で、もともとは米国で開発されたものを労働省の関係団体、雇用職業総合研究所が日本人向けに作り直し、この夏から大学生を対象に実用化した。
 導入のきっかけは、自分で適性を判断できず、仕事を探せない大学生たちが増加していること。就職してすぐにやめてしまう大卒や就職を決めずにブラブラし ている若者が増え“ピーターパンシンドローム”と問題になっている。
 特に就職指導を担当している大学就職課員や学生職業センターのカウンセラーの間からは最近の大学生の就職活動について「意欲不足、適性・適職の自覚欠 如、希望職業が不安定」などの問題点を指摘する声が強い。同省はこうした現場の悩みに対応する一手段としてVPI活用を決めた。
 七月に実用化したところ学生たちの注目率は高く、東京学生職業センター(水道橋)の清水典子室長によると「ぜひ検査してみたいという四年生が殺到した」 という。七月末に開所したばかりの職業ガイダンスセンターはコンピューター版VPIを採り入れており、「ごく短時間で適職群がつかめる」と好評で八、九月 の二カ月で千二百人を超える相談者が訪れた。
 上智大ではこれまでに四年生を中心とした六十人を対象に検査を実施、学生からは「適職を示されて指針ができた」「希望職種と一致して自信が持てた」「考 えてもみない結果で驚いたが、幅広く適性を見直すことが出来そう」などの感想が寄せられた。カウンセラーの一人は「好評だが、今年の就職戦線にはちょっと 遅かった。秋から二、三年生向けに実施して長期的な適職指導に役立てたい」としている。
 雇用職業総合研究所によると、従来の適性検査は能力を診断して人をふるいにかけるのが目的だったが、VPIは興味の有無から適職を方向づけるのがねら い。出た結果がそのまま適職というわけではなく、その方面に関心が強いという確率を示している。だから、「かりに向かないという結果が出ても、まったく適 性がないわけではなく、一つの自己診断として受けとめればよい」(井手上博職業適性部長)という。企業が選別を目的とした入社試験などに使うのは好ましく ないという見解だ。
 発表直後の七月、東北地方のある企業から「入社試験に使いたい」という申し入れがあったのを皮切りに、同様の問い合わせが続いた。しかし、研究所では 「好き嫌いで能力は判定できない。趣旨が違う」として検査用紙の提供や検査内容の説明を拒否している。
 ただ、社員の人事管理のための参考資料づくりには応用が可能という。「既に企業に入っている人たちにとって、能力試験で適性を診断され、配転などの判断 材料にされることには抵抗感がある。ところが、VPIなら好き嫌いだけだから自分を偽る必要もなく、素直に個性が表れ、性格的に向き不向きをとらえられ る」と井手上部長は説明する。
 ただ、現在のVPIは大学生用に開発されたため、百六十種の職業群の中身は若者向き。中高年の配置転換に使うには改善が必要とされる。同研究所は既にそ の作業に着手しており、こうした企業側の期待にこたえられるような改定版VPIを来春にも発表することにしている。」


●1986年(昭和61年)●

  ◎学生援護会、『日刊アルバイトニュース』(1967年創刊・創刊時の名称は『アルバイトニュース速報』)を『an』に名称変更

 ■4月1日
  □「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律」(「男女雇用機会均等法」)施行
   http://myriel.jp/data/law/kintou_old.html

 ■7月1日   □「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(「労働者派遣法」)施行
   http://www.houko.com/00/01/S60/088.HTM

  ◎「就職戦線、企業の協定順守で進まぬ下調べ――“助走なし”学生不安。」日本経済新聞7/4朝刊
  「例年なら先輩訪問と称してスーツ姿の大学生が会社回りをする時期だが、ことしはそんな光景がほとんどみられない。主要企業のトップが就職協定順守懇 談会を結成、八月二十日までは会社訪問を断るだけでなく、業界セミナーなどへのOB派遣も自粛しているためだ。大学関係者も企業側の姿勢を評価している が、ここにきて「業界動向や仕事内容などを聞くチャンスがないので、志望を絞り切れない。せめて業界セミナーぐらいはあった方がいい」という声が学生の間 で高まってきた。
 主要企業五十二社による就職協定順守懇談会は五月に発足、解禁日前の会社訪問や業界説明会開催、大学主催業界セミナーへの講師派遣などを一切自粛すると の申し合わせをした。各企業とも懇談会には会長、社長などのトップが名を連ね、申し合わせに反するとトップの責任になる「総合監視システム」をとってい る。
 このシステムが効果を発揮し、大学生の間では「会社訪問をしても人事部の人には絶対会えない。クラスでも会社回りをしている友人はほとんどいないよう だ」という声がもっぱら。四日には新たに六十二社が懇談会に加入、人気企業約百社が足並みをそろえることになる。
 手持ちぶさたの学生の中には労働省の関連機関である職業相談所を訪れ、コンピューターによる職業適性検査などを受けるものも多い。五月には東京・中野の 東京職業ガイダンスセンターのコンピューターを利用した大学四年生が約六百人と開設以来の最高を記録、六月も連日二十人近くが押しかけた。センターの相談 員は「コンピューターで適性を知ろうというより、取りあえず検査を受けようという学生が多い」と指摘。「会社の人にもなかなか会えないので、ここで業界紹 介のビデオを見たり、適性検査を受けたりしている。やはり企業の生の声を聞きたい」(専修大生)というのが学生の本音だ。
 大学の就職指導関係者らも「せめて業界セミナーぐらいはあってよいのではないか」と口をそろえる。慶応大学就職部では順守懇談会が大学主催業界セミナー への派遣自粛を打ち出す前に、十年続けてきた業界セミナーを実施した。田辺光郎就職部事務長は「学生には机上の勉強だけでなく、企業の実態に触れるチャン スも与えてやりたい」と話す。
 円高の影響で、輸出関連企業を中心に採用人員を下方修正する企業も増えているが、学生たちの反応は鈍いという。例年ならば会社訪問や業界セミナーで企業 の本音を聞いて厳しさを実感するが、今年はそのような機会もほとんどないためだ。
 順守懇談会の世話人でもある大手都銀は「(業界セミナーなど)やらないと決めた以上申し合わせを守るだけ」と姿勢を崩さない。「学生が社会の厳しさを実 感して就職の意識を高めていた」(上智大学就職指導部)と関係者が効用をあげる業界セミナーだが、今のところ復活の兆しはない。このため今年の就職戦線は “助走路”もないまま、八月二十日の会社訪問が即本番の一本勝負となりそうだ。」

  ◎マガジンハウス『ダカーポ』(10月5日号)「特集 就職しないで生きる」で「フリーアルバイター」という言葉が使われる


●1987年(昭和62年)●

 ◎「フリーアルバイター」という語が、リクルート・フロムエー『若者しごとデータマガジン』で使われる

 ■5月22日
  □桃井健司「「適職」求めさすらう若ものたち」『朝日ジャーナル』29(22) 1987.5.22
  □野田峯雄「円高不況に押しつぶされる"金の卵"の末裔(ルポ)(新・失業時代―高校は出たけれど)」『朝日ジャーナル』29(22) 1987.5.22

 ■8月11日
  □「大学・短大の志願者、100万人を突破 34万人入学できず」(朝日新聞・朝刊)
   ◎「第2次ベビーブーム世代が進学適齢期に差しかかるなかで、今春の大学・短大の入学志願者数が受験史上初めて100万人を超えたことが、10日、 文部省の学校基本調査でわかった。しかし、大学側の定員拡大が急激な受験生増加に追いつけず、このうち実際に入学できたのは過去10年間で最低の66%に とどまり、34万4000人が締め出された。「狭き門」を反映して、自宅浪人を含む「無業者」に分類される高校新卒者が10万人を上回り、これまでの最 大。専修学校へ進んだ生徒も大幅に増えた。

       調査によると、ことし高校を卒業した165万4000人のうち、大学・短大への進学を志したのは77万9000人で、昨年より4万人も多い。これまで 44、5%で横ばいだった志願率が47%に上昇し、進学熱が高まったことを示している。  その背景として、今春から国公立大がA、Bグループ分けで受験機会を増やしたことのほか、円高不況で高卒就職の道が一段と細くなり、上級学校への進路変 更を考える生徒が多くなったことが挙げられる。
 一方で、再挑戦の浪人組がやはり過去最高の24万5000人を数え、大学・短大の総志願者数は102万4000人に達した。これまでの最高だった昨年に 比べ、さらに7ポイント、6万9000人増えた。
 これに対し、大学に入学したのは現役、浪人合わせて46万6000人。短大の21万5000人を加え、昨年より3万8000人多い68万1000人にな る。
 この入学者数を同年齢人口(3年前の中卒者数、188万2000人)と対比した進学率は36%で、50年以降で一番低かった昨年より1ポイントだけ上向 いた。
 しかし、志願者と対比する合格率は、逆に昨年より1ポイント低い66%に下がった。
 合格率は、大学の「門」の広さ、狭さを示すバロメーターになる。第1次ベビーブーム世代が押し寄せた40年代初めに60%台で低迷したあと、次第に上昇 して50年代初めには70%を上回っていた。
 一方、志願通りに進めなかったのは34万4000人で、昨年より3万2000人多く、これまでで一番多い。
 新卒者にしぼって、大学・短大以外の進路を追うと、就職に次いで専修学校・専門課程への入学が12%、19万6000人と多い。「手に職」の有利さから 年々増えてきたが、今春は割合、人数ともに最高。専攻分野別では(1)工業(2)医療(3)商業実務の順で人気が高い。
 また「無業者」も、昨年の8万8000人から今春は10万1000人と大きく増えた。受験に失敗した自宅浪人のほか、卒業後も進路を決めかねている例が 大半とみられる。
 文部省では、第2次ベビーブームの影響で受験生が急増した昨春から、大学・短大の定員を増やし始めた。昨年は約5万人、今春はさらに2万3000人を上 積みした。ピークの67年までに8万6000人増やせば足りる、というのが同省の計画だが、「狭き門」がはっきり浮かび上がったことから、計画見直しの論 議が起きそうだ。」

 ■9月26日
  □労働基準法改定(裁量労働制の導入・施行:昭和63年4月1日)
   ◎「労働基準法」     http://www.ron.gr.jp/law/law/roukihou.htm
   ◎「労働基準法の一部を改正する法律」     http://www.shugiin.go.jp/itdb_housei.nsf/html/houritsu/10919870926099.htm
   
   ◎「雇用促進事業団が開設、きょう名古屋に職業ガイダンスセンター。」『日本経済新聞』10/20地方経済面 (中部)
   「雇用促進事業団は二十日、名古屋市中区錦三丁目の東海銀行・第一生命ビル内に「名古屋職業ガイダンスセンター」を開設する。若者を対象に能力、適 性 に合った職業選択を手助けするとともに、就職後の悩みなどについてカウンセリングする機関で、全国では東京に次いで二カ所目になる。
 同センターでは三台のパソコンと、同事業団の雇用職業総合研究所が開発したプログラムを使って、自分の適性、能力診断と、それに合った職種選択の指導を 受けることができる。また、職場での対人関係などの悩みについて、名古屋大学の心理学の専門家らが相談に乗る。資料コーナーには職業選択の際、参考になる 書籍、雑誌、ビデオが備えてある。無料。」


●1988年(昭和63年)●

  ◎「転職前に再チェック、客観的に自分見つめて――在職中からまず情報収集。」『日経流通新聞』3/5
  「人材派遣会社のテンポラリーセンター主催の「ワーキングエキスポ’88」が二月初め、東京・新宿のNSビルで開かれた。これは企業と就職、転職希望 者が直接出会う機会を設ける、というもので、約百五十社の企業が出展し、二千人余りの女性が参加した。
 会場にはカウンセリングコーナーが設置されたり、出展企業が業務内容や求人についての情報提供をしていた。
 会場を訪れた女性に参加の動機をきいてみた。勤続三年目のメーカーの秘書(25)は、「今の会社では自分の力が発揮できない。上司の女性に対する理解が 低く、上司の当たりはずれで仕事の評価が違ってくるのが不満です。女性の能力が正しく評価される会社に転職したい」と言う。
 また、人材派遣会社のスタッフとして働いている二十六歳の女性は「安定した正社員として働きたい」といい、外資系の秘書に転職したばかりの三十四歳は、 次に転職するための準備として情報収集に来たという。
 八七年リクルートリサーチの調査によると、首都圏に住む二十歳から三十九歳のワーキングウーマンの二人に一人は転職を経験しており、三人に一人は現在転 職の希望を持っているという。
 就職情報誌「とらばーゆ」編集長の江上節子さんは、女性と新人類の労働観に共通している点として(1)仕事にやりがいを求める(2)趣味など仕事以外に やりたいことがある(3)それを実現するために自由になる時間と高収入を望んでいる、などの点をあげている。
 そのため正社員として働くよりフリーやパート、アルバイト、人材派遣など非正社員として働くことを望んでいる人が多い。実際、転職経験者の六割は、非正 社員として働いている(八七年リクルートリサーチ調査)。
 潜在的に転職を希望している人が多い原因のひとつに、企業が女性社員をうまく活用していないことも一因だが、それについて江上さんは「経営のトップ層は 女性社員の活用に積極的な企業は多いが、現場でマネジメントする中間管理職の意識が追いついていない、というのが現実です。流通やサービス業など女性が多 く働いていたり、伸びている企業ほど女性の使い方が上手ですね。一部二部上場の大企業のメーカーなどの方が、女性を補助労働としてしかみていない傾向が強 い」という。
 さらに「企業が女性社員に求める能力として、事務処理能力のほかに、最近増えてきたのは、専門技術、リーダーシップ、企画力などです。今までの“職場の 花”的存在から、責任を持って仕事ができる女性を求めるように変わってきています」と企業が女性に求める能力を分析する。
 ★安易な動機も目立つ
 派遣労働やパートなど、正社員以外の働き方が増え、転職も二十―三十五歳ぐらいの若いうちなら比較的しやすい時代になっている。しかし、女性の場合、男 性よりも転職の動機が安易であり、職場の人間関係のわずらわしさや今の生活を変えてみたいといった理由が多いのも事実だ。
 「転職する前に、なぜ今の仕事をやめたいのか、一度つきつめて考えることが必要ではないでしょうか。違う職種に就きたいのか、それとも、仕事のやり方な ど会社の中で改善することが可能なことなのか、しっかりみきわめてほしい」と、女性能力研究所ウーマンリソーセスの鴫原洋子さんはアドバイスする。
 転職する意志が固まったら、退職する前に準備することとして鴫原さんは次の点を指摘している。
 まず第一に自分のキャリアを再点検するために、職業の適性検査を受けるとか、経験豊富な人に相談するなど、客観的に自分を見つめる機会を持ってほしい (適性検査は東京では中野サンプラザにある東京職業ガイダンスセンターなどで行っている)。求職活動は在職中から情報収集を始めた方が、転職をより有利に 進められる、と言う。」

  ◎小山義雄・金色敬子「学生アルバイトの現状分析」『日本労働協会雑誌』May,p.46-53
  「また、学生アルバイト従事者の定義として、「労働力統計における労働力人口にカウントされ得る要件を備えた学生」とした。具体的には、@一五歳以 上、A学校に在籍している、B調査月のある一週間において、仕事(アルバイト)をしていた、者である。
 推計によると、一九八六年には約三〇〇万人となり、女性のパートタイム労働者三五二万人とほぼ同規模の学生アルバイト従事者が存在することが判明した。 しかし、そのほとんどが統計から洩れているのが現状である。」(p.46)

 「以上述べてきたとおり、日米の学生アルバイトには質的に大きな相違があり、さらに学生側、企業側、双方の意識についてもきわだった認識の差がある。す なわち、アメリカでは基本的に学生アルバイトも「労働」であり、一つの職歴として認められている。また、質的にも近い。それに対し、日本の学生アルバイト は、社会的に「労働」という意識が希薄であり、質的にみても、学卒後の労働との隔たりは大きい。」(p.49)

 「しかしながら、日本においても学生アルバイトの規模は増加し続けており、そのペースは加速化されつつある。また、学生アルバイトの延長のようなかたち で学卒後も「フリー・アルバイター」という新しい就業形態が形成されつつある。このような学生アルバイトの増加、パートタイム、契約社員、人材派遣等の就 業形態の多様化が従来の労働や雇用のイメージを変えつつあるといえる。」(p.49)

 「以上のように、サービス経済化に伴い就業形態が多様化し、パート・アルバイトの役割が増大している。労働省政策調査部編「サービス業就業実態調査」に よると、対個人サービス部門の企業の一八.四%で、パート・アルバイト労働力が不足しており、今後も学生アルバイトへのニーズは高まるものと思われる。」 (p.50)

 「このように自宅生、下宿生ともにアルバイト収入への依存度が高くなっており、学生生活の収入面の対策として、「アルバイトで増やす」が四九.〇%で圧 倒的に高く、「仕送りを多くしてもらう」(一.五%)、「奨学金を申請する」(三.三)は低い(生協調査)。
 以上、学生の側からみても学生生活に占めるアルバイトの役割は増大しており、産業・企業サイドのニーズと相まって相乗的に大きくなることが予想され る。」(p.50)

 「ところで、そもそもアルバイトが、主に学生によって行われていることを考えねばならない。当然、深夜の労働は好ましいとはいえないので、今後は特に若 年層における深夜のアルバイトの問題を検討する必要があるだろう。」(p.51-52)

 「例えばファーストフードの女子アルバイトの場合、労働が四時間を超えると、笑顔がなくなり、目立って応対の質が低下してしまうということが、人事担当 者によって指摘されている。つまり、一人を長時間雇用するよりも、何人かを交替勤務で雇用した方が同じコストでより高い質の労働が得られると考えられてい るからである。」(p.52)

 ■6月3日
  □雇用審議会が第六次雇用対策基本政策を労働大臣に答申(6月17日閣議決定)
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/rn/59/rn1989-354.html
  ◎「(2)外国人労働者問題への対応
 専門技術的能力、外国人独自能力に着目した人材は範囲等を明確にしつつ可能な限り受入れる方向。単純労働者については十分慎重に対処。外国人受入れ問題 につき慎重かつ速やかに検討。」

 ■6月18日
  □リクルート事件(←朝日新聞が『川崎市助役へ一億円利益供与疑惑』をスクープ報道)


●1989年(昭和64年/平成元年)●

  ◎男子大学生の平均内定社数が2.26社

 ■12月8日
  □改正入管法(1990年6月1日施行)
   http://oohara.mt.tama.hosei.ac.jp/khronika/1989/1989_57.html
  ◎「法務省が,1988年3月から着手した入管法の改正は,この日成立し,90年6月1日に施行された.主な改正点は,(1)投資・経営,医療,研 究,教育,人文知識・国際業務,企業内転勤など,就労可能な在留資格の新設,(2)入国手続きの簡素化・迅速化,(3)いわゆる単純労働者を受け入れない ことを前提としたうえで,不法就労助長罪(200万円以下の罰金または3年以下の懲役)の新設など,罰則と取り締まりを強化するものとなっている.また, 日本人の子孫には,就労に制限のない在留資格が新設されたため,日系外国人労働者が急増した.〔参〕田中宏《在日外国人》1991.」


●1990年(平成2年)●

 ■5月24日
  □「定住者」に関する法務省告示(法務省告示第132号)
   http://www.moj.go.jp/NYUKAN/NYUKANHO/ho12.html#dai-2

 ■6月
  □小杉礼子「「新人類」を生んだもの――高卒就職者の追跡調査から」『JILリサーチ』 2 1990.6 夏 p4〜7
   ◎「高卒就職者の意識,フリーター志向を目覚めさせたのは,職場の方ではないだろうか。仕事に何のおもしろみも見いだせない,魅力的な生き方をして いる先輩にも巡り会わない,この先出世は知れたもの。これで,「へぇ〜,あの会社ナノ」と,オンナの子(オトコの子)に認めてもらえるようなトコででもな ければ,そんな執着する気にはなれないノダ。「新人類」と呼ばれる若者の意識は,こうして表面に現れてくる。」(p.6)

 ■6月28日
  □日米構造協議「最終報告」合意
   http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/JPUS/19900628.O1J.html
  ◎「貯蓄・投資パターン

I.基本認識

 1.経常収支黒字の縮小

   内需主導型の力強い成長に向けての適切な政策努力の結果,我が国の経常収支黒字は着実に縮小しており,86年度の対GNP比4.5%から89年度に は1.9%と半分以下となり,90年度においてもこの傾向が続くものと見込まれる.この好ましい傾向には,我が国の輸入の著しい伸びのほか,我が国民の余 暇の充実による海外旅行支出増も寄与している.特に米国の対日輸出は,米国の我が国以外の全世界向けの輸出を上回るペースで伸びている.

   この好ましい傾向を確かなものとするため,今後とも,インフレなき内需主導型の持続的成長を目指す政策運営を行う.
(…)

II.対応策

1. 平成2年度予算における積極的取り組み

  (1)平成2年度予算は6月7日に成立を見た.同予算においては,同年度の景気が極めて好調であり財政刺激の必要性が乏しいと見込まれること,他方, NTT株式の売却収入を見込めない厳しい原資事情であることという二つの背景にもかかわらず,国の一般会計予算において引き続き高水準の公共事業関係費総 額(7兆4,447億円)を確保している.また,地方公共団体の単独事業費(地方財政計画ベース)及び財政投融資における公共事業実施機関の事業規模は, それぞれ7%ずつ増加した結果,Igベースでは,総計約26.3兆円に上る.

  (2)平成2年度末に期限の来る8分野の長期計画については,同年度予算の結果,7分野までが目標を超過達成することが見込まれている.

 2.今後の積極的な取り組み

  (1)今後の中長期的な公共投資の在り方については,本格的な高齢化社会が到来する21世紀を見据え,着実に社会資本整備の充実を図っていく.このた め,

   [1]21世紀に向けて,着実に社会資本整備の充実を図っていくための指針として,新たに「公共投資基本計画を策定したところである.この計画は, 1991〜2000年度の10年間を対象期間とし,今後の公共投資について,その基本的方向を総合的に示すものである.この計画に基づき,経済全体のバラ ンスに配慮しつつ,今後,中期的に公共投資を着実に推進することは,我が国の内需を中心としたインフレなき持続的成長に資することとなると期待され,これ は,他の手段と相まって,経常収支黒字の一層の縮小に資することとなろう.」

  □「公共投資基本計画」閣議了解
   http://wp.cao.go.jp/zenbun/keizai/wp-je90/wp-je90-00105.html
      ◎「(新しい社会資本整備計画の策定)

今後,高齢化が急速に進展するに伴って貯蓄率が低下していくであろうことを考えると,2000年までの10年間は我が国の社会資本の整備水準を高めるのに 残された貴重な期間であると考えられる。本格的な高齢化社会の到来する21世紀を控えて,中長期的な展望に立って,適度な投資水準を確保しながら,着実に 社会資本整備を進める必要がある。このような観点を踏まえて,政府は,21世紀に向けて着実に社会資本整備の充実を図っていく上での指針とするため,本年 6月に「公共投資基本計画」を策定した。

この計画では,1991〜2000年度の計画期間中におおむね415兆円の公共投資を行い,これに,今後の内外諸情勢の変化や経済社会の変容等に対し柔軟 に対応しうるよう弾力枠15兆円を加えて,公共投資総額をおおむね430兆円としている。また,今後ますます多様化,高度化する国民のニーズに対応し,重 点的に配分していく必要があり,国民生活の豊かさを実感できるよう,生活環境・文化機能に係るもの割合を計画期間全体で60%程度を目途に増加させるとと もに,経済社会の変容に沿って,公共投資に対するニーズに変化も予想されるため,これに適切に対応していくとしている。(…)」

 ■10月2日
  □「意外に厳しい青年たちの環境 日本青年館の実態調査から」(朝日新聞・朝刊)
   ◎「わが国の青年は、ますます都市部に集中し、晩婚化、未婚の傾向を強めている。そのうえ、労働時間が増え、それも夜間・深夜の勤務が増すなど労働 環境がきつくなっている一方で、いわゆる「無職青年」も首都圏を中心に増えている−−最近の青年のそんな素顔が、財団法人・日本青年館(東京都新宿区霞岳 町)がまとめた『青年問題基本統計報告書』で明らかになった。マスコミなどに登場する青年像とはまた違った側面もうかがえて興味深い。(岩垂弘記者)

 報告書は、日本青年館が青年の実態を総合的にとらえるために1年がかりでまとめた。実際に作業をしたのは委嘱を受けた青年問題基本統計委員会(委員長、 那須野隆一・日本福祉大教授)で、総理府、厚生省、労働省、文部省、NHKの各種調査を活用するとともに独自の全国調査をした。
 報告書は、青年の年齢を15歳から29歳までとし、こうした年齢層の所在、生活実態、生活意識を明らかにしている。
 それによると、1985年現在の青年人口は2500万人で、総人口の20.7%を占めるが、まず目を引くのは、青年人口の分布の偏りだ。
 都道府県別にみると、東京、大阪、神奈川、愛知の上位4都府県に30%を超える青年人口が集中し、それは下位30数県の青年人口の合計に匹敵する。地方 (広域行政圏)別では南関東(東京、埼玉、千葉、神奈川)23.8%、西近畿(大阪、京都、兵庫)14.3%、東海(愛知、三重、岐阜、静岡)11. 4%、九州・沖縄11.3%となっており、この4つの地方に青年人口の約3分の2が集中している。75年と比較すると、南関東での急増、中国、北関東(茨 城、栃木、群馬)、東近畿(滋賀、奈良、和歌山)での微増、東北、北海道での急減が目立つ。
 婚姻状況の変わりようも激しい。既婚者は85年現在で21.4%だが、75年は32.6%だった。10年間に10ポイント以上も減少したことになる。
 この傾向は、とりわけ青年人口の過密地域と過疎地域の両極で顕著だ。例えば、神奈川県では75年に32.9%だったのが85年には18.7%となり、一 方、山口県では75年に34.1%だったのが85年には16.3%となっている。都市部で増大しつつあるシングル志向、過疎地での結婚難といった傾向がこ こでも読み取れる。
 就業青年の在職状況を見ると、第1次産業を中心にほとんどの産業分野で青年が減っているのに対し、サービス産業の分野だけは青年が増えている。
 その就業青年の労働環境は全体として厳しさを増している。報告書によれば、この10年間で週当たり労働時間が48時間以内が減り、49時間以上が増えて いる。87年時点では、49−59時間労働が青年世代の4分の1を占め、60時間以上労働も青年世代の1割を超える。
 さらに、男子青年層を中心に夜間時間帯・深夜時間帯の勤務が増えている。20代男子青年の平日での勤務について見ると、午後6時から午前9時半までの時 間帯の勤務が増え、逆に午前9時半から午後6時までの時間帯の勤務は減っている。夜間のサービス産業で働く青年が増えたためとみられる。
 通勤距離も遠くなるばかりだ。居住地と勤務地とが同じ市区町村にある場合が減り、代わって勤務地が他の市区町村にある場合が増え、85年時点では両者が ほぼ均衡するまでになっている。
 その一方で目につくのは「無職青年」の増加現象である。これは就業青年のほか就学青年と家事従事青年を除いた青年のことだ。報告書によると、77年から 87年にかけ、15−19歳層では74%も増え、20−24歳層でも5%増加し、25−29歳層で16%減少している。その結果、青年全体では77万 3000人から86万3000人へと12%の伸びを示している。この傾向は千葉、神奈川、埼玉の各県で特に著しい。
 「現役で大学に入れなかったことによる浪人が増えていることと、親に面倒をみてもらって暮らす、いわゆる親のすねかじりが増えているからではないか」と いうのが同統計委員会関係者の分析だ。
 いわゆる「フリーター」も青年層で増えていると見られているが、いまのところ、これについての調査統計がないので、この報告書でもその実態は明らかでは ない。
 同青年館の板本登・事業部次長は「全体として、青年にゆとりがなくなってきているようだ。マスコミなどでいわれているようなハッピーな状態ではない。こ れでは、みんなで集まって活動する時間がない。いわば青年団活動の基盤が崩されつつあるわけで、我々としてもこの結果を踏まえて対策を考えたい」と話して いる。」

 ■12月
  □中島史明「若者の離職と職探し」『JILリサーチ』 4 1990.12 冬 p4〜6

   ◎「若者の転職を無条件に抑制することが好ましいとする価値観がしだいに弱まる過程は,わが国の産業・職業がサービス産業化に向けて急速に発展して きた過程と軌を一にしている。それはまた「日本的雇用慣行」に対して多くの人々が抱いていた信頼感が徐々に薄れていった過程とも一致する。」(p.4)

   ◎「(…)オイルショックを間に挟んだ変化の激しい16年間を隔てても,わが国の中卒・高卒男子の初回離職時の見通しの持ち方には,構造的な変化は ほとんど生じていない。
 (…)このように女子については極めて大きな変化が認められる。(…)
 (…)
 中卒・高卒男子の「見通し」構造にほとんど変化が見られなかったことは,彼らに対する就業機会に特に変化がなかったこと,それ故,大勢として彼らの転職 の仕方も特に変化がないことを示していると思われる。想像をたくましくすると,今若者は気軽に転職していると盛んに喧伝されているが,男子でそれが該当す るのは専ら大学卒就職者層についてではないだろうか。他方中卒・高卒女子に見られる著しい変化は,パートや派遣労働などの需要の高まりと相応しているよう にも思われる。」(p.5〜6)

  □小杉礼子「フリーアルバイターを選ぶ若者たち」『JILリサーチ』 4 1990.12 冬 p7〜9

  □渡辺三枝子「若者のための「ハローワーク」実現に期待する」『JILリサーチ』 4 1990.12 冬 p10〜12
 ◎「東京都職業安定部職業課の鈴木課長補佐は,安定所で若者の職業相談にあたっていた経験から,最近の若年求職者の傾向を次の四つの種類に分類して説明 してくれた。
(1)特定の希望職業に固執し,それを通して自分の能力や個性を生かしたい,と主張する傾向
  (…)
(2)就労条件を中心に,前職よりより条件を求める傾向
  (…)
(3)短期就労やアルバイトを希望する傾向
  (…)
(4)自分が何をしたらよりかわからず,希望職種とか適職不明で悩む傾向」


●1991年(平成3年)●

 ■1月10日
  □「日韓覚書」調印
   http://www.tabiken.com/history/doc/U/U351R100.HTM

 ■8月12日
  □「フリーター事情 束縛嫌い失業恐れぬ(それぞれのサラリーマン)」(朝日新聞・朝刊)
  ◎「自動車の町、愛知県豊田市に住む渡辺昭忠さん(22)はいま、ユーラシア大陸横断旅行に出る準備に余念がない。今年6月までの3カ月間にトヨタ自 動車の期間従業員をしてためた100万円を旅費に充てる。親元にいるから給料はまるまる貯金に回せた。
 高校3年の時から、進学も就職もせず、世界中を旅することに決めていた。無理やり地元企業に押し込めようとする高校の進路指導には強烈な矛盾を感じたか らだ。
 卒業後すぐ、オーストラリアに飛び出し、1年余り過ごした。帰国後は、建築現場のガードマン、北海道のペンションで賄いもした。一時は「このままじゃい けない。資格を取ろう」と、簿記の専門学校に1年通ったこともある。中古自動車部品輸出商社に正社員として入ったが、1年で辞めた。「また旅に出よう」。 旅費を一気に稼ぐために、トヨタの期間従業員を選んだ。
 トヨタの工場に勤める父は息子の「フリーター生活」に不満だったが、今は黙認してくれている。
 「フリーター」は、「フリーアルバイター」からの造語。労働省の委託で日本職業協会が今年4月にまとめたアンケート調査は、フリーター像をこう描いてい る。半数は20歳から25歳の若者。高校か専門学校卒が多く、一度は正社員としての就職経験がある。月収14万円強。半分は親と同居。「会社組織に縛られ たくない」「仕事以外に好きなことをしたい」「自分に合った仕事を見つけるプロセス」というのがフリーターをやっている理由のベスト3。フリーター歴は平 均2.7年、その間に5.5回職を変えている。
 「せっかく採ったのに、気にいらないとすぐ来なくなる」「よそに賃金の高い所があると、移りたがる」。フリーターの生態に経営者側の不満は少なくない。 しかし、「仕事ぶり」については学生アルバイトなどに比べてまじめさを評価する声も意外に多い。

 ○無遅刻、無欠勤
 自動車などのばねメーカー大手、中央発條(本社・名古屋)の丸島博社長(60)は、勤務成績の良いフリーターを正社員として採ろうと、熱心に誘っている が、反応はさっぱり。「遅刻、欠勤なし。仕事中は一生懸命に働き、職場のトラブルもない。中年の季節労働者が楽をしたがるのとは対照的。しかし、会社勤め はいやだという」
 人手不足で期間従業員への依存度を高めているトヨタでも、本来なら正社員として働いてくれるはずの若者が気まぐれな期間従業員に変身しつつあることに戸 惑っている。2000人いる期間従業員の3分の1は10代。高卒で就職しないまま期間従業員としてやって来るケースは、3年前には数人だったが、今春は 70人に膨れ上がった。反対に、高卒正社員の5年後の定着率は50%に下がった。
 フリーターの全体像を知る数字はないが、総務庁の労働力調査では、フリーターの中核勢力と見られる25歳未満の非在学アルバイト就業者は、1987年に 24万人いたが、90年には31万人に増加している。

 ○増加に好況拍車
 戦後最長のいざなぎ景気に肩を並べる大型景気が、フリーターを増殖させたとも言える。好況で、転職に対する抵抗感、失業への恐怖感も急速に薄れた。リク ルートが求人情報誌の読者を対象にしたアンケートをもとにまとめた『フリーター白書』によると、正社員でさえ46.0%がフリーターに「なりたい」「なっ てもいい」と考えている。一方、企業は、目まぐるしい変化の時代に、正社員を増やすより、「その場限り」のアルバイトで充足しようとする。
 市場調査の一環として首都圏の若者の意識を調べ続けているコンサルタント会社ODS(本社・東京)の皿山恭子さん(27)は、フリーターとその予備軍で ある10代の心理をこう分析する。「他人との摩擦を極端に嫌い、競争をしたがらない。ブランド商品や社会的ステータスのある職業に飛び付くような見えもな く、転職や離婚をタブー視することもない。仕事選びでも買い物でも、あるものがダメなら早々と見切りを付けてほかを探す」
 自由奔放に見えるフリーターにも曲がり角は来る。25歳になった直後と30歳の直前に、「フリーター卒業」のピークがある。「アルバイト情報誌を買うの も恥ずかしくなり、中身を読んでも年齢制限に引っ掛かるケースが増え、社会から徐々に締め出されていく感じ」なのだという。
 ログハウス専門の注文建築会社「ばってん」(本社・東京)の社長室長、増田悟さん(32)は10年間のフリーター経験者だが、「目的もなくフリーターを やっている人は、早く大人にならないと後悔する」と言い切る。「アルバイトは真剣勝負じゃないから、いつまでたっても電話の受け方ひとつ覚えない。社会に 通用しない人生は悲惨です」

 ○厳しさ知り転機
 増田さんは、高卒後からアルバイト生活を始めた。飲食店などで働いているうちは、生活に困らず、感化を受けるような人物とも出会わず、「世の中こんなも の、となめていた」。コピーライターの勉強のつもりで求人情報会社にバイトで入り、初めて衝撃を受けた。社員たちと同じ仕事をさせられ、真剣に働くことの 厳しさを知った。が、2年で体調を崩して辞め、4年前に今の仕事を見つけた。
 浅間山ろくにある「ばってん」の別荘建築現場には、「自然の中の生活にあこがれた」元フリーターなど30人ほどの社員が働いている。だが、この4年間で 30人が職場を去ってフリーターに逆戻りした。「彼らは、結論を先送りする口実に『夢』という言葉を使う。フリーター同士が集まると、身の回りの話しかし ない。タブーは親の話、自分の不安、仲間の批判。現実から目をそらして次の日からまたフリーターをやるんです」と増田さん。
 外食産業の西洋フードシステムズの北村馨人事部長(43)は、フリーターの中途採用希望者と面接すると、つい説教してしまう。「お父さんは健在? 定年 まであと何年? 両親の世話もしないとね」
 「説教されてピンと来る人を採るようにしてるんです」
 そんなアイデアから「とりあえず社員」を関西地区で昨年夏に募集した。社員と同じ仕事内容と待遇で1年間働いてもらい、その後は正社員にもなれる制度 だ。面接に200人が集まり、15人を採用した。同社のファミリーレストラン「CASA西宮鳴尾店」で働く阪上素子さん(23)は、2年間のフリーター生 活の後、「とりあえず社員」を経て、この6月から正社員になった。  彼女の場合、短大を出ても就職する気になれなかった。会社に入っても女性には大した仕事は回ってこない、という先輩の話を聞くうちに、将来が何となく見 えたような気がしたからだ。塾講師、病院受付、書店やハンバーガー店の店員。選んだバイトには脈絡はなかった。
 同社で「とりあえず社員」になったのも、強引に店長から勧められたから。その後、バイト時代には任されなかった仕事がどんどん回って来て「店長になろ う」という欲も出て来た。他人に干渉されてみて、フリーターのころ、責任のある仕事から無意識に逃げていた自分にやっと気がついた。
 無責任な若者を責めるのはたやすい。だが、彼らを生み落としたのは、競争にばかり走る企業社会とそれに柔順に従って来た親世代でもあるのだ。
 (川戸和史)

 ●出世それとも・・・ 飯淳さん ライトスタッフ専務〈25歳〉
 大学時代は将棋ざんまいで、就職活動に走り回る友人をただ傍観していた。受験勉強で、競争はもうまっぴらだった。成績で「優」の数を競うといった、就職 戦線に参加する前段の努力も一切しなかった。友人の多くは「とりあえず無難だから」といった動機で大企業に潜り込もうとしていたのが、自分には不思議に思 えた。
 好きな将棋の実力に限界を感じて入り込んだのがコンピューターゲームの世界。専門誌でアルバイトをしている時、あるゲームのシナリオを任され、たまたま ヒットした。その勢いで大学もやめ、今の会社に参加した。「フリーター」経験はないが、意識は同じでしょうね。
 1発のヒットで1000万円くらいは手に入る。ただし、年間せいぜい1本か2本しか作れないし、みんな当たる訳でもない。日進月歩のコンピューター技術 にも付いて行かなければならないし、追い込みになると連日徹夜。体力、センス、知識の面で「30歳が限界」と職場では言われている。(談)」

 ■10月16日
  □「労働市場の流動化(経済気象台)」(朝日新聞・朝刊)
  ◎「フリーターと呼ばれる定職を持たない若者が増え、製造業の現場にもかなり入り込んでいる。自動車工場の季節工(臨時工)は、以前は農村からの出稼 ぎの中高年が多かったが、最近は若者のフリーターが多数みられる。
 若者の定職離れの原因は若者の側にもあるが、企業側の方に問題が多くあるように思われる。その1つに、経済のソフト化に伴って労働時間とともに人材面の フレックス化が必要になっていることがあるが、最近はむしろ企業の労務管理のまずさに起因するところが多いのではないか。
 企業は最近になって「人手不足だ」「新卒者の採用だ」と大騒ぎしている。しかし、今回の大型好況が始まった当初はどの企業も人手の増員に慎重で、生産や 売り上げが急増しても採用抑制を続け、人手の足りないときはパート、派遣社員、季節工などの非正規社員で間に合わせようとした。
 その結果、非正規社員の需要が急増して賃金が高騰し、かつてこの欄で紹介したように月給40万円の求人広告まで出現するようになった。
 これでは若者が定職につき、30年以上も昇進を期待して黙々と働き続けるわけがない。先日も労働組合の人が「今春は会社がようやく高校新卒者をかなり採 用してくれたが、若いフリーターたちの賃金が3倍から4倍近いことを知って辞めていってしまった」と話していた。
 日本経済の発展は、働く人たちが企業との一体感を持って仕事に励んだことによって支えられてきた。ところが最近の企業は、利益追求のあまり人件費の支払 いを惜しみ、人材の確保を怠り、間に合わせ的に人を働かせている。それでは働く者が企業離れを起こさない方が不思議である。企業は人手不足や若者の高い離 職率を嘆く前に、自分たちのやっていることを、まず反省する必要がある。 (捨石)」


●1992年(平成4年)●

 ■1月24日
  □宮沢喜一内閣総理大臣「施政方針演説」
   http://www.ioc.u-tokyo.ac.jp/~worldjpn/documents/texts/pm/19920124.SWJ.html
  ◎「私の描く生活大国とは、

 第一に、住宅や生活関連を中心とする社会資本の整備により、環境保全も図られ、快適で安全な質の高い生活環境をはぐくむ社会であります。

 第二に、労働時間や通勤時間の短縮により、個人が自己実現を図るため、自由時間、余暇時間を十分活用することのできる社会であります。

 第三に、高齢者や障害者が、就業機会の整備などを通じ社会参加が適切に保障され、生きがいを持って安心して暮らせる社会であります。

 第四に、女性が、男性とともに社会でも家庭でも自己実現を図ることのできる社会であります。今や女性の社会進出は当然のことでありますが、その能力と経 験を生かすことのできる条件を一層整備していく必要があります。

 第五に、国土の均衡ある発展が図られ、中央も地方も、ゆとりある生活空間や高度な交通、情報サービスなどを享受できる社会であります。

 第六に、創造性、国際性を重んじる教育が普及し、国民が芸術、スポーツに親しみ、豊かな個性や香り高い文化が花開く社会であります。

 私は、このように、国民生活の隅々に至るまで、活力と潤いに満ちた社会を建設していきたいと考えます。なお、この生活大国の実現などに向けて、先般、新 しい経済五カ年計画の策定を経済審議会に諮問いたしました。夏ごろをめどに一つの方向を得たいと考えております。」

 ■
  □盛田昭夫「『日本的経営』が危ない」(『文藝春秋』2月号)

 ■5月
  □第1次出入国管理基本計画

 ■7月2日
  □「労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法」(法律第九十号)
   http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_houritsu.htm

 ■8月28日
  □「総合経済対策」(10.7兆円・宮沢内閣)


●1993年(平成5年)●

 ■4月5日   □ 「技能実習制度推進事業運営方針(平成5年4月5日厚生労働大臣公示)」(「技能実習制度」の創設)    http://www.immi-moj.go.jp/seisaku/kensyu.html
   http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpaa199301/b0014.html

 ■4月13日
  □「総合的な経済対策の推進について」(13.2兆円・宮沢内閣)

 ■9月16日
  □「緊急経済対策」(約6兆円・細川内閣)

 ■11月
  □「規制緩和について」(経済改革研究会報告書=平岩レポート)


●1994年(平成6年)●

  ◎「若い女性の「赤い糸信仰」、適職願望、現実とかい離――興味や趣味に固執(婦人)」『日本経済新聞』1/28夕刊
  「「もっと私にふさわしい仕事があるはず」――。こんな思いにかられ、適職を探し求める若い女性が増えている。「赤い糸信仰」という言葉も生まれたこ の現象、しかしこれぞ天職と信じて打ち込めるような仕事が、そう簡単に見つかるはずもない。信仰が高じて転職を繰り返したり、現在の仕事への不満が増長さ れたりと、危険な落とし穴も潜んでいる。
 佐々木正美さん(仮名、32)は短大卒業後、大手商社に就職した。「男性のアシスタントはもう嫌。もっと自分に合う仕事がしたい」と、三十歳で退社を決 意。しかし、転職を重ね、現在は派遣社員として、以前勤めた商社に逆戻りしている。
 商社では派遣社員になって戻ってくる女性は少なくないが、佐々木さんは「私だけは違う」と思っていた。同僚に「戻ってくるならなぜ辞めたの」と言われ隠 れて泣いたこともある。
 自分なりの適職の条件は「楽しくて、自然な自分でいられる職業」と描いている。しかし何がしたいかと問われると、具体的には浮かばない。自己啓発講座を 受講したり、海外旅行に行ったりしているが、答えはまだ見つかっていない。
 「この仕事は自分に向いているのだろうかと、いつも疑問を抱いている」。岡田美由紀さん(仮名、29)は、金融業界にどっぷり漬かって過ごしてきた七年 間を振り返る。
 大学卒業後、大手証券会社へ入社したが、結婚を機に退職。その後、外資系証券会社に転じた。「就職活動の時は、金融に多少の興味があるという程度の理由 で証券会社を選んでしまった。人間関係も良いし、前向きに仕事はしているが、ここはまだ通過点という感じがする」。
 日本語教師について調べたこともあった。転職した友人が生き生きと仕事をしている話を聞くと、心が揺れるが、いざとなると「ほかのことを始めるのが怖 い」。
 小林真由美さん(仮名、26)は中学時代から英語の授業が何より好きで、将来は通訳か翻訳家になりたいという夢を持っていた。大学卒業後、銀行に入った が、どうしても英語を使う仕事へのあこがれは消えず、通信教育で翻訳の勉強を始めた。
 「同じ働くなら、自分の好きなことを仕事にした方がやりがいがあるし楽しい」との思いからだ。「翻訳家として独り立ちできるかはわからない。難しいこと は承知の上。銀行の仕事には興味がわかないが、とりあえず勤めてさえいれば、生活には困らない。翻訳で認められたら、勤めは辞めるつもり」とあっけらかん と言ってのける。
 学生援護会は昨年九月から適職探しのための「サリダセミナー」を開いている。これまでの四回は、定員百人に毎回、数百人の女性が殺到する盛況ぶりだ。昨 年十月の「適職探しのコツ教えます」と題したセミナーで、参加者にアンケートをとったところ、「自分に合った適職はある」と考えているのは全体の八一%に 上った。特に就業歴一年以下の人は一〇〇%が「ある」と答えている。
 「適職に絶対必要な条件」としては「自分の興味や関心のある仕事」(六二%)、「会社の雰囲気がいいこと」(四〇%)、「自分の能力や資格を生かせる仕 事」(三七%)を挙げる人が多い。
 「赤い糸信仰」の名付け親、明治学院大学の渡辺三枝子教授(カウンセリング心理学)は「若い男性にも見られる現象」と前置きしたうえで、「適職を求める のは悪いことではないが、赤い糸へのこだわりが自らの可能性を狭めかねない。適職は一つとは限らないのに一つだと思い込み、ほかの職業への適性を見逃して しまう」と警鐘を鳴らす。
 仕事におけるちょっとした不満を「自分の適職ではないから」と曲解し、辞めてしまうケースもある。この場合、同じ理由で何度も退職を繰り返す恐れがあ る。
 雇用促進事業団が運営する東京職業ガイダンスセンター(東京都中野区)のカウンセラー、宮坂功氏は「やりたいことがわからない、適性テストで適職を見つ けてほしいと訴える人がいる一方で、興味や趣味ばかりを基準に職業を求める人も多い」と話す。  学生援護会のアンケートでも、適職と考えている中身を具体的に聞いたところ、「編集・フリーライター」「ボランティア・社会貢献」「デザイン・アート関 係」が上位を占めるという結果になった。
 宮坂氏によると、適職の三大要素は「興味」「能力」「就職口」。「興味があるというだけでは仕事に就けない。その仕事をこなす能力があるかどうか。さら に採用予定の有無など雇用条件がかみ合ってはじめて実現する」と、現実とかい離しがちな適職願望に苦言を呈する。
 渡辺教授は「適職を探すには準備が必要」とアドバイスする。(1)さまざまな経験を通じて自分の資質を知る努力をする(2)求める職業についての情報を 集めて、必要な能力や最近の動向、職場環境などを研究しておく(3)どこで妥協するかを見極める――の三つである。
 渡辺教授は「二十代後半までは迷わざるを得ないし、迷ってもいい。一〇〇%満足な仕事を見つけるのは難しいが、どんな仕事も無駄にはならない。適職かど うかを判断するには時間が必要で、簡単に投げ出すべきではない。経験を積みつつ、自分が何をしたいか、何ができるかをじっくり考えると、新しい発見があ る。適職とは最初から赤い糸で結ばれているのではなく、働きながら努力して自分で見つけていくものだ」と、女性たちにエールを送る。」

 ■2月8日
  □「総合経済対策」(約15.3兆円・細川内閣)

 ■4月
  □労働省「裁量労働制に関する研究会」設置(座長・菅野和夫東京大学教授)
   ◎95年4月報告書

 ■6月
  □OECD "The OECD Jobs Study: Facts Analysis Strategies"
   https://www.oecd.org/dataoecd/42/51/1941679.pdf
   http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpyj199701/b0064.html

 ■11月
  □日経連「裁量労働制の見直しについて(意見)」
   ◎吉本明子「これからの裁量労働制」
    http://db.jil.go.jp/cgi-bin/jsk012?smode=dtldsp&detail=F1997050279&displayflg=1
 「2 労使等の考え方
 そこで,まず,今後の制度のあり方について労使等の考え方をみることとする。日経連は平成6年11月に「裁量労働制の見直しについて」と題する意見を提 言している。その中で,現行制度に基づく「労働大臣の指定する業務」の拡大は裁量労働制拡充の第一歩であり,今後さらに一層の抜本的な見直しが必要である という基本的考え方を示した上で,現行制度において指定すべき業務としては,(1) 企画・立案・調査・分析の業務,(2) 営業・渉外等の業務,(3)  法務・税務・財務・経理・特許・広報・広告宣伝・株式・不動産等の専門的な知識を必要とする業務としている。抜本的な見直しについては,米国の「イグゼ ンプション」制を参考とした法規定のあり方が必要とし,ホワイトカラーにはできるかぎり裁量労働制を幅広く適用することを提言している。また,具体的な適 用業務,対象者の決定等を含めた制度の運用は,労使協定にゆだね,法律は包括的な規定とすべきであるとしている(注6)。
 一方,労働側の考え方をみると,消極論が大勢であるが,中には裁量労働制を積極的に評価し,一層の活用を考えているものもみられる。消極論としては,連 合は平成6年11月に日経連の政府規制の撤廃・緩和要望に対する批判を表明し,その中で,裁量労働制の適用範囲の拡大の要望については,事務系ホワイトカ ラーの世界にみられるサービス残業などの事態を一層助長させようとするものであり,またこのような労務管理を,ホワイトカラー労働者の評価基準として選別 しようとする意図すらうかがえる危険なものであるとしている。  労働側の積極論としては,松下電器産業労組がその編著の中で,裁量労働はホワイトカラーを活性化させる有力な手段であると認め,裁量労働が「個人主義」 的風土や裁量度の高い仕事内容の下で効果を発揮するとすれば,そのような職場や仕事内容を抽出するか,もしくはそのような風土をつくらなければならないと し,具体的な導入方法についても提言している(注7)。
 行政においては,先にみたとおり,平成7年4月に「裁量労働制に関する研究会」が報告をとりまとめ,現行制度における当面の適用対象業務の拡大ととも に,今後のあり方として,対象業務,対象業務の規定の方法,手続的要件,法律効果等を含め,裁量労働制を新たに再構成することを提言した、具体的には,裁 量労働制を労働時間規制の適用除外制度として位置づけるとともに,手続的要件の強化,本人の同意等の条件を付した上で,対象業務を社会経済の変化に対応し て拡大できるような仕組みにしていくことについて示唆したものと認められるが,これに対し,連合,日本労働弁護団からは批判的コメントが表明されている (注8)。
 また,平成7年3月に閣議決定された「規制緩和推進計画」の中には,裁量労働制の規制緩和について盛り込まれている。」

 ■11月15日
  □経団連「規制緩和の経済効果に関する分析と雇用対策」
   要旨 http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/pol017.html
   本文 http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/pol018.html


●1995年(平成7年)●

  ◎就職「超氷河期」

 ■3月31日
  □「規制緩和推進五カ年計画」閣議決定
  ◎「労働者派遣法の適用対象業務の拡大
    労働基準法の女子保護規定の撤廃
    裁量労働制の適用範囲の拡充
    有料職業紹介事業の適用範囲の拡大など」
   (西谷敏「労働法規制緩和論の総論的検討」『季刊労働法』183号,p.6)

 ■4月
  □労働省「裁量労働制に関する研究会」報告書(座長・菅野和夫東京大学教授)
   ◎渡辺章「40時間労働法制の推進について」
    http://db.jil.go.jp/cgi-bin/jsk012?smode=dtldsp&detail=F1998020065&displayflg=1
    「1995年4月「裁量労働制に関する研究会報告」(座長・菅野和夫東京大学教授)は,高度に専門的または創造的な能力を必要とする業務であっ て,自律的で,使用者との指揮命令関係が抽象的,一般的なもの(いわば請負的な性格を有するもの)について,みなし労働時間制とすることは「不徹底であ る」とし, 「労働時間の算定につき実労働時間によるとの原則を適用除外とすることが適当と考えられる。」として「新たな裁量労働制」(要するに,法定労働時間の規制 の適用除外制度)の立法化を提案している(現行労基法41条の適用除外は法定労働時間のほか休憩,休日にも及んでいるため,同報告書の提案は部分的適用除 外を意味している)。この提案は,現行裁量労働制の上にのべたような限られた役割を念頭に置かれたものと思うのである。」

 ■4月14日
  □「緊急・円高経済対策」(約7兆円・村山内閣)

 ■9月20日
  □「経済対策」(約14.2兆円・村山内閣)

 ■12月1日
  □構造改革のための経済社会計画
   http://www5.cao.go.jp/j-j/keikaku/keishin1-j-j.html

  ◎「「(1)『構造改革のための経済社会計画』(1995年12月に閣議決定)は,「グローバリゼーションの進展」,「大競争時代」の到来のもとで企 業が国を選ぶ時代にはいったとし,「高コスト構造や過剰規制の存在」に示される日本経済の構造的問題の転換なしには産業空洞化が避けられないとの認識を示 した.そこから導かれる政策が構造改革と規制緩和政策である.」(伍賀一道『雇用の弾力化と労働者派遣・職業紹介事業』p.71)

 ■12年14日
  □行政改革委員会「規制緩和の推進に関する意見(第一次)――光り輝く国をめざして――」
   http://www.kantei.go.jp/jp/kaikaku.html

   ◎「次に、雇用・就業形態の多様化も、しばしば規制緩和の論拠としてあげられる。たとえば、一九九五年一二月に発表された行政改革委員会「規制緩和 の推進に関する意見(第一次)――光り輝く国をめざして――」は、「企業においては、様々な事業ニーズに即座に対応できる人材の迅速な確保や、労働者の能 力の発揮を可能とし、意欲を向上させ、創造的で効率的な業務を実施し得る勤務形態の導入の必要性が高まっている。一方、労働者においては、就職選択ルート の多様化や就職情報の充実とともに、自ら求めるライフスタイルに基づいて選択できる多様な勤務形態が求められている」と述べ、それを根拠として、有料職業 紹介事業の自由化、労働者派遣業の規制緩和、裁量労働制の拡大などを主張している。」(西谷敏「労働法規制緩和論の総論的検討」『季刊労働法』183号, p.12)


●1996年(平成8年)●

 ■2月
  ◎「RECRUIT BOOK on the Net」サービス開始(現:リクナビ)

 ■5月
  □OECD "The OECD Jobs Strategy:Pushing Ahead with the Strategy 1996"
   http://www.oecd.org/dataoecd/57/7/1868601.pdf
   http://wwwhakusyo.mhlw.go.jp/wpdocs/hpyj199701/b0065.html

 ■6月19日   □「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律」(法律第九十号)
   http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_houritsu.htm
   ◎派遣の対象業務が16業種から26業種へ

 ■12月16日
  □行政改革委員会「規制緩和の推進に関する意見(第二次)」


●1997年(平成9年)●

 ■1月17日
  □就職問題懇談会「平成9年度大学及び高等専門学校卒業予定者に係る就職事務について(申合せ)」(就職協定廃止の確定)
   http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpad199701/hpad199701_2_152.html
   http://www.fcci.or.jp/fplan/fpln9004.htm

 ■6月19日
  □「『公共投資基本計画』の改定について」閣議了解
    http://www5.cao.go.jp/j-j/doc/keikaku01-j-j.html
      ◎「政府は、「財政構造改革の推進について」(平成9年6月3日閣議決定)において、公共投資基本計画の計画期間を3年間延長するとともに、内容の見 直しを行うこととしたことを受け、「「公共投資基本計画」について」(平成6年10月7日閣議 了解)を別冊のとおり平成7年度から同19年度までを期間とする「公共投資基本計画」として改定する。

1 計画の基本的考え方────────────────1
2 社会資本整備のための主要な施策──────────3
3 社会資本整備の主体────────────────8
4 社会資本整備の財源────────────────9
5 公共投資の規模──────────────────10
6 公共投資の配分──────────────────11
7 社会資本の整備・運営に当たっての課題───────12
8 実施上の留意事項─────────────────14
表 公共投資の機能別分類───────────────16

(…)

5 公共投資の規模
公共投資の規模については、本格的な少子・高齢社会の到来を間近に控え、豊かで質の高い生活を支える発展基盤を構築する見地から、社会資本が21世紀初頭 には全体としておおむね整備されることを目標とし、経済全体とのバランスを考慮しつつ、計画期間中におおむね600兆円の公共投資を行い、これに、今後の 内外諸情勢の変化や経済社会の変容等に対し柔軟に対応しうるよう弾力枠30兆円を加えて、公共投資総額をおおむね630兆円とする。」

 ■11月20日〜21日
  □The European Jobs Summit
   http://ec.europa.eu/employment_social/elm/summit/en/home.htm


●1998年(平成10年)●

  ◎「エントリーシート」普及
  「――応募方法も変わってきているようだが?

 森山さん 昨年も見られた方法だが,今年になって更に増えているのが,“エントリーシート”の導入。
 従来の一方通行の履歴書の代わりに,企業が用意した応募用紙(エントリーシート)の設問に答える形だ。小論文形式で,各企業毎に独自のフォーマットを 作っている。
 本当にその会社のことを理解していないと,また学生時代に目的を持って勉強していないと書けない設問になっており,回答内容から応募者の考えや意識が浮 かび上がらせるよう工夫されている。

 ――履歴書を出すというより,すでにこれが第一次面接のようなもの?

 森山さん そう。早い段階で応募者を深く知りたいという企業側の気持ちの表れ。そのためにも企業側の情報を事前に広く提供する必要があって,先の企業セ ミナーやオープンな会社説明会の隆盛となった。
 なお,エントリーの方法として,インターネットを活用している企業も多い。インターネットのホームページを開設して「いつでも,どこでも,誰でも」企業 の情報をキャッチできるようにしておいて,学生はその中から情報を選択した上でエントリーシートを取り出して記入後企業に郵送するか,そのままメールで送 り返す形。会社によってはもう紙では資料を送らないというところも。
 エントリーシートで見たいのは応募者の真の姿であり肩書きは必要ないとの考えから,専攻は書かせるが学校名は不要とする企業も少なくない。ソニーの学校 名不問採用は以前から有名だが,この方式が一層普及したようだ。
 いずれにしても,具体的にやりたい事,アピールしたい事がないと何も書けない,応募できないというわけ。

 ――かつての一括大量採用時代から様変わりしているようだが,従来方式のうちで姿を消しつつあるものは?

 森山さん いわゆるリクルーター制。リクルーター制のメリットはOBを通す安心感がるが,反面,同じタイプしか採用できないというデメリットもある。
 今、企業も変革の時期にあって,「これまで社内にいなかったタイプが欲しい」「異能・異質な人材と出会いたい」と考えている。求める人材として「自立し た人」という言葉も良く出てくる。自らの課題を発見し自ら解決していける力のある人,主体的に動ける人間が求められている。」(「人材の厳選へ多様な戦略 を展開 就職ジャーナル・森山祐子編集長に聞く」『総合資料M&L』1998・8/1・8/15,p.4-5)

 ■3月13日
  □深夜業に従事する女性労働者の就業環境等の整備に関する指針
   (労働省告示第二十一号)
  ◎「深夜業に従事する女性労働者の就業環境等の整備に関する指針を次のように定め、平成十一年四月一日から適用することとしたので、告示する。
 深夜業に従事する女性労働者の就業環境等の整備に関する指針
 1 趣旨
 この指針は、女性労働者の職業生活の充実を図るために、深夜業に従事する女性労働者の就業環境等の整備に関し、事業主が講ずべき措置について定めたもの で ある。
 (…)」

 ■4月24日
  □「総合経済対策」経済対策閣僚会議決定
http://www.meti.go.jp/topic-j/e9807jaj.html
◎「わが国の経済は、現在きわめて厳しい状態に陥っており、バブル崩壊の後遺症など景気回復の阻害要因を早期に解決し、わが国経済を力強い回復軌道に乗せ ていく必要がある。また、国民の将来に対する不安感が、状況をより厳しいものとしており、内外からのわが国経済に対する信頼感を回復することが喫緊の課題 となっている。

 これらを解決するためには、

1. 社会資本整備や減税による思い切った内需拡大策の実施
2. 景気回復の阻害要因となっている不良債権処理の促進
3. 経済構造改革の強力な推進

に早急に取り組む必要がある。

 このような基本的な考え方に立ち、政府は、4月24日、以下の内容からなる総合経済対策を発表した。今回の対策では、国と地方の財政負担が約12兆円、 総事業費が16兆円超と過去最大の規模となった。」

 ■9月30日
  □「労働基準法の一部を改正する法律」
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_housei.htm
   ◎「第三十八条の二第四項及び第五項を削り、同条の次に次の二条を加える。

 第三十八条の三 使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは 労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため当該 業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をすることが困難なものとして命令で定める業務のうちから労働者に就かせることとする業務を定め るとともに、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し当該業務に従事する労働者に対し具体的な指示をしないこととする旨及びその労働時間の算定に ついては当該協定で定めるところによることとする旨を定めた場合において、労働者を当該業務に就かせたときは、当該労働者は、命令で定めるところにより、 その協定で定める時間労働したものとみなす。

  前条第三項の規定は、前項の協定について準用する。

 第三十八条の四 事業運営上の重要な決定が行われる事業場において、賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業 主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された場合 において、当該委員会がその委員の全員の合意により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、命令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け 出た場合において、第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を当該事業場における第一号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、命令で定めるとこ ろにより、第三号に掲げる時間労働したものとみなす。

 一 事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であつて、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働 者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務(以下この条において 「対象業務」という。)

 二 対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者であつて、当該対象業務に就かせたときは当該決議で定める時間労働したものとみなされる こととなるものの範囲

 三 対象業務に従事する前号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間として算定される時間

 四 対象業務に従事する第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該決議で 定めるところにより使用者が講ずること。

 五 対象業務に従事する第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。

 六 使用者は、この項の規定により第二号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を対象業務に就かせたときは第三号に掲げる時間労働したものとみなすことに ついて当該労働者の同意を得なければならないこと及び当該同意をしなかつた当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。

 七 前各号に掲げるもののほか、命令で定める事項」

 ■11月26日
  □「緊急経済対策」経済対策閣僚会議決定
   http://www.kantei.go.jp/jp/kinkyukeizai/19981116b-taisaku.html
  ◎「目次

  第1章 緊急経済対策と日本経済再生の道筋

1.経済情勢の認識

2.緊急経済対策の基本的考え方

3.経済再生の道筋

(1)緊急経済対策により、現下の厳しい状況から脱却

(2)11年度ははっきりとしたプラス成長へ転換

(3)12年度には、回復軌道へ

(4)中期展望の策定

第2章 経済再生のための緊急対策

T 金融システムの安定化・信用収縮対策

1.金融システムの安定化対策
(1)資本増強制度の実効ある運用

(2)検査監督行政の効果的な運用

(3)金融機関の主体的な取り組み

(4)情報開示の改善

(5)金融機関の財務状況等の把握の強化

2.信用収縮対策等

(1)信用収縮対策

(2)資金供給ルートの拡充・多様化

3.日本銀行による金融政策の適切かつ機動的な運営

U 21世紀型社会の構築に資する景気回復策

1.21世紀先導プロジェクトの実施
(1)先端電子立国を形成するための2つのプロジェクト

(2)未来都市の交通と生活を先取りする3つのプロジェクト

(3)安全・安心、ゆとりの暮らしを創る2つのプロジェクト

(4)高度技術と流動性のある安定雇用社会の構築のための4つのプロジェクト

2.生活空間活性化策

(1)生活空間倍増戦略プランの策定

(2)土地・債権流動化

(3)住宅投資の促進

3.産業再生・雇用対策

(1)産業再生計画の策定(中小企業関連施策を含む)
(2)雇用対策

4.社会資本の重点的な整備

5.恒久的な減税等

(1)個人所得課税・法人課税

(2)政策税制

(3)「地域振興券」の交付

6.財政構造改革法の凍結

V 世界経済リスクへの対応

1.アジア諸国の通貨危機等への対応

2.アジアの現地日系企業等に対する支援

(…)

(2)雇用対策

 早急な雇用の創出及びその安定を目指し、中小企業における雇用創出、環境整備のための支援事業の創設、失業給付期間の訓練中の延長措置の拡充、「緊急雇 用開発プログラム」の実施期間延長、中高年労働者の失業なき労働移動・再就職支援対策の拡充、民間教育訓練機関の活用も含めたホワイトカラー離転職者向け 訓練の拡大など職業能力開発対策の拡充等を内容とする「雇用活性化総合プラン」を実施するとともに、産業再生計画に沿った新規開業及びその成長支援等によ る新規雇用の創出を行う。特に、雇用情勢に臨機に対応して、中高年の非自発的失業者に必要な雇用機会を提供できるよう「緊急雇用創出特別基金(仮称)」を 創設する。

 以上により、事業規模1兆円程度の施策を実施する。

 また、労働者派遣法の改正、職業安定法の見直し等を通じて労働力需給調整機能を強化し、労働移動の円滑化を図る。さらに、労働移動に対応したポータビリ ティの確保を含め、確定拠出型年金について、公的年金制度改正に向けての全体的な検討作業とともに、その導入を検討する。
(…)」

 ■12月28日
  □労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準 (労働省告示第百五十四号)
  ◎「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第三十六条第二項の規定に基づき、労働基準法第三十六条第一項の協定で定める労働時間の延長の限度等に 関する基準を次のように定め、平成十一年四月一日から適用し、労働基準法第三十六条の協定において定められる一日を超える一定の期間についての延長するこ とができる時間に関する指針(昭和五十七年労働省告示第六十九号)は、平成十一年三月三十一日限り廃止する。
 (…)」


●1999年(平成11年)●

 ■2月23日
  □OECD "Preparing Youth for the 21st Century: The Transition from Education to the Labour Market"
   http://www.oecdbookshop.org/oecd/display.asp?tag=X9XVD8XX4X3X488X86Q4Z7&sf1=identifiers&st1=911999031E1

 ■
  □日本労働研究機構のメンバーを中心に「若者の就業行動研究会」発足

 ■5月25日
  □雇用政策研究会「労働力需給の展望と課題 −人々の意欲と能力が活かされる社会の実現をめざして−」
   http://www.jil.go.jp/jil/kisya/syokuan/990525_02_sy/990525_02_sy_houkoku.html
   「はじめに

 今回の雇用政策研究会における検討は、21世紀初頭の約10年間というかなり長期間の雇用の見通しと課題について、多角的な視点から行った。

 この10年間は、労働力人口の減少が現実のものとなるとともに、経済のグローバル化、情報化やサービス経済化の一層の進展、規制改革などにより経済・産 業構造が大きく転換し、労働者に求められる能力が高度化、専門化する時期であると考えられる。

 このような環境変化の中で、適切な経済運営によって良好な雇用機会の創出・確保を図るとともに、労働力需給のミスマッチの拡大を抑制するために、失業な き労働移動の実現、労働力需給調整機能の強化、職業能力開発の推進、60歳台前半層の雇用確保、若年者雇用対策などが大きな課題となってくる。

 雇用の安定は、国内の最終需要の6割を占める消費の源泉となるものであり、雇用の安定なくして、経済や社会の安定を図ることは困難である。

 このため、今後雇用政策の果たす役割は一層大きくなっていくものと見込まれる。本文で触れるような、人々の意欲と能力が活かされる社会、個々人が主体的 に行動でき多様な選択肢のある社会、雇用を創出、確保する企業が評価される社会の実現を目指して、対策の具体化を図る必要がある。

 本報告はこのような基本的な認識の下、今後の雇用政策の理念、目標等について検討を行うとともに、今後10年間の労働力需給の展望及び具体的な施策の方 向について取りまとめたものである。個々の雇用対策については直ちに実行に移すべきもの、さらに十分な検討を要するものがあるが、この報告の趣旨に基づ き、我が国の雇用政策が的確に対応することを期待する。」

   「1 労働力供給の見通し等
 (1)労働力供給面の変化と課題

   今後の労働力供給は、少子・高齢化などの人口要因、女性の就業意欲の高まり、若年層を中心とした勤労者意識の多様化、外国人労働者の動向等によっ て、質量両面で様々な影響を受ける。はじめに、これらに関わる問題点について以下で検討する。

 @ 少子・高齢化の進展

   我が国の高齢化は、世界に例をみない速度で急速に進み、21世紀初頭には「団塊の世代」が60歳台前半層にさしかかることなどから、総人口の約3人 に1人が、また、労働力人口の約5人に1人が60歳以上の高齢者となることが見込まれる。一方、現状をみると、60歳以上定年制が1998年4月より義務 化となり、実施企業比率はほぼ100%となっているが、希望者全員について65歳までの継続雇用を実施している企業は約2割にとどまっている。また、高齢 者の希望する就業形態は、フルタイム、パートタイム、任意就業など多様になっている。

   他方、出生率の継続的な低下による少子化の進行は、労働力人口全体の減少と年齢構成の変化につながり、経済活力の低下のおそれがある反面、国民一人 当たりの豊かさの向上につながる面もあるなど、将来の我が国の経済社会のあり方そのものに大きな影響を与えることが見込まれる。

   今後とも、経済社会の活力を維持、発展させていくためには、高齢者の高い就業意欲が活かされ、その有する能力が十分に発揮されることが必要不可欠と なる。また、公的年金制度等の改革が議論されているところであり、こうした制度変更による労働力供給の変化も予想される。高齢者の雇用の現状が、依然とし て厳しく、また、今後60歳以上の労働力人口が大幅に増加することが見込まれる中で、高齢者の雇用機会の確保が一層重要な課題となってくる。

 A 女性労働者の増加

   女性の労働力率は、男女雇用機会均等法が成立した1985年以降、いずれの年齢層でも上昇してきている。特に25〜29歳層においては、大学・短大 進学率の上昇、職業意識の変化などを背景に、1985年の54.1%から1998年には69.2%に上昇している。

   こうした中で、女性の就業ニーズが極めて多様であることが注目される。具体的に女性の希望する就業パターンをみても、子供ができても就業を続ける 「継続就業型」、結婚や出産等により一時労働市場から退出するが再び就職する「再就職型」、結婚や出産等により家庭にはいる「引退型」など様々である。こ のうち、「再就職型」を希望する者が最も多いものの、「継続就業型」を希望する者も約3割を占めている。

   しかしながら、実際には、仕事と育児の両立は時間的、体力的にも負担が大きいことから「再就職型」を選択した結果、男性に比べて正規・フルタイム以 外の形態で就業する者の割合がかなり高くなっている。再就職後の就業形態として、パートタイムが多いことは、就業の中断により、それまでの専門的知識・技 術やキャリアを再就職後に十分活かすことができないなどの問題もある。

   このため、育児等を行いながら継続就業できるよう、職業生活と家庭生活との両立を支援するとともに、育児、介護後の再就職の際にも、フルタイム、 パートタイムを問わず良好な就業機会を確保できるような環境整備を図ることが今後の重要な課題である。

 B 若年層を中心とした勤労者意識の多様化

   一般的に、転職希望率は景気や労働力需給の状況によって大きく左右されるが、1975年以降傾向的に高まっており、特に若年層で割合が高く上昇幅も 大きい。

   また、最近の勤労者の意識をみると、若年層を中心として一つの会社に長く勤め続けようとする意識が弱まり、専門家志向の強まりがみられる。働く目的 としては、所得獲得を挙げる者が最も多いものの、その割合は減少している。

   この背景には、高学歴化、所得水準の長期的上昇、企業における賃金制度の能力主義的傾向の強まりなどが挙げられるが、こうした意識の変化により転職 が増加するとすれば、それは構造的・摩擦的要因による失業の増大をもたらす可能性がある。また、職業選択の際に、従来のように昇進の見込みや賃金、労働時 間等だけでなく、自己能力発揮の可能性及びその結果としての仕事への充実感が重要視されていることに留意すべきである。

   さらに、豊かな勤労者生活を望む観点から、職場と家庭、地域における時間的バランスのとれた多様な活動を可能とする社会が求められている。

 C 外国人労働者の動向

   経済社会の国際化等に伴い、我が国で就労する外国人労働者は1990年以降増加傾向にあり、合法、不法を合わせた外国人労働者の数は、1997年約 66万人(1990年時の約2.5倍)と推計されている。なお、推計された約66万人以外に、その多くが不法就労していると考えられるがその数を把握でき ない不法入国者等も相当数存在すると考えられる。

   我が国における専門的、技術的分野で就労可能な在留資格を有する外国人は、1997年約10.7万人で、在留資格「興行」で就労する外国人労働者を 除けば、1990年以降増加している(1997年約8.5万人で、1990年時の約1.8倍)。「日本人の配偶者等」、「定住者」といった身分・地位に基 づく在留資格を有する南米諸国等の日系人等については、1990年の出入国管理及び難民認定法等の改正以降増加が続いており、1997年約23.4万人と なっている。また、開発途上国の人づくりへの協力を目的として1993年に創設された「技能実習制度」に基づき、研修後雇用関係の下で技能等の習得を開始 した者も急増している。他方、その多くが不法に就労していると考えられる不法残留者は、1990年以降急増してきた。関係省庁による不法残留、不法就労対 策もあって、1993年をピークに漸減傾向にあるものの、1998年は約27.7万人と依然として高い水準で推移している。

   今後の外国人労働者の動向については、我が国と諸外国間の直接投資の活発化をはじめとする経済の国際化に伴い、我が国企業及び外資系企業で就労する 専門的、技術的分野における外国人労働者の増加が見込まれる。国際協力の一環としての技能実習生の増加も考えられる。

   また、アジア諸国の通貨危機の影響が残る中、我が国と近隣諸国間の経済水準の格差を背景として、これらの国々からの労働力送出圧力が強くなる可能性 がある。」

   「F 若年者の雇用対策

   若年層においては、転職志向の高まりが顕著であることから、自発的な離職者が多く、他の年齢層に比べ完全失業率も高くなっており、全体の失業率を上 昇させる大きな要因となっている。中長期的に構造的失業の増加を抑制するためには、若年者の適切な職業選択、円滑な就職促進を図ることが重要であり、学生 や未就職卒業者に対する職業意識啓発対策、就職支援を実施し、専門的な援助や就業体験の拡大を図るとともに、早期離転職を繰り返す若年者に対する再就職支 援対策が必要である。

 こうした中で、在学中から適職選択ができるよう「インターンシップ」の普及等職業意識の啓発を推進するとともに、1999年度後半に設置予定の「学生総 合支援センター」(仮称)においては、求人情報の他に企業・産業情報の提供、専門的な職業相談等、学生等への総合的な就職支援の拠点としての取組みを推進 することとされている。また、早期離転職を繰り返す若年者に対しては若年早期離転職者相談コーナーを設けて相談・援助を行うこととされているが、今後、職 業能力開発施策との連携も図りつつ、総合的な就職支援対策の強化を図ることが必要である。また、2002年度設置予定の勤労体験プラザ(仮称)は、職業情 報を継続的かつ体系的に収集・提供し、併せて実際に職業に関する様々な体験機会を提供する職業総合情報拠点として整備することとされている。

 なお、近年、職業に就くための基礎的な能力に欠ける若年者が増加しているのではないかという指摘もあり、学校教育も含め、若年者の能力向上のため社会全 体としての対応も必要である。」

   「(6)国際化への対応
 @ 外国人労働者対策
 専門的、技術的分野の外国人労働者については、我が国経済社会の活性化や国際化を図る観点から積極的に受け入れる必要がある。これは我が国の産業の高度 化、知識集約化にもつながるものである。

 今後、専門的、技術的分野については、我が国の経済、社会等の状況の変化に応じて在留資格に関する審査基準等を見直すとともに、併せて、これらの分野の 外国人労働者の受入れが、労働市場において日本人との競合関係を生じさせることも想定されるため、労働市場の状況に応じて受け入れるような仕組みについて も検討する必要がある。また、専門的、技術的分野の外国人労働者の受入れ促進を図る観点から、留学生の卒業後の就職支援の充実を図る必要がある。

 上記以外の単純労働分野への外国人労働者の受入れについては、@雇用機会が不足している高齢者等への圧迫、A労働市場における新たな二重構造の発生やそ の結果としての産業構造転換の遅れ、B景気変動に伴う失業問題の発生、C新たな社会的費用の負担等、我が国経済社会に広範な影響を及ぼすことが懸念される こと等から、国民のコンセンサスを踏まえつつ、十分慎重に対応すべきである。
 また、外国人労働者に関しては、違法なブローカーの活動等による雇用面のトラブルも多いことから、我が国で外国人労働者が就労するに当たっては、違法な ブローカーの介在を排除した適正な雇入れを図るとともに、外国人労働者に対する職業紹介、職業相談体制の充実、雇用管理の改善などの施策を推進していくこ とが必要である。さらに、不法就労対策については、関係行政機関との連携協力の下、事業主への啓発・指導等を積極的に行う必要がある。

 なお、少子・高齢化に伴う労働力不足への対応といった視点から移民を受け入れることは、@高齢者、女性等との競合関係を生じさせ、就業機会を減少させる おそれがあること、A省力化、効率化、雇用管理の改善の取組を阻害すること、Bその不足分を補う効果を持続させることは相当困難であること、C少子・高齢 化を抑える効果が生じるように移民の受入れをコントロールすることは困難であること、D大規模な社会的費用の負担を生じさせること等その社会的、経済的影 響は大きくかつ長期にわたること等から、適当ではないと考える。」

 ■7月
  □Social Exclusion Unit "Bridging the Gap - New Opportunities for 16 –18 year olds not in Education, Employment or Training"
 http://www.socialexclusionunit.gov.uk/publications.asp?did=31

  □以下、製作者による”Bridging the Gap”のFOREWORD BY THE PRIME MINISTERの訳(間違いは適宜修正していきます)

  ◇FOREWORD BY THE PRIME MINISTER (首相による序文)

The best defence against social exclusion is having a job, and the best way to get a job is to have a good education, with the right training and experience.

(社会的排除から身を守るにはまず何よりも仕事を持つことであり、そして職を得るのに一番良い方法は、適切な訓練と経験を積める、良い教育を受けることで す。)

But every year some 161,000 young people between 16 and 18 are not involved in any education, training or employment. For the majority these are wasted and frustrating years that lead, inexorably, to lower pay and worse job prospects in later life.

(しかし毎年、16歳から18歳の若者およそ16万1000人が、いかなる教育にも訓練にも雇用にも加わることができていません。多くの人々にとって、そ れは無駄で我慢を要する期間であり、またその後の人生において低賃金で劣悪な仕事に就くことになる厳然たる要因となっています。)

That is why I asked the Social Exclusion Unit to analyse what was happening to so many 16–18 year olds and what could be done to prepare them better for adult life.

(これが「16歳から18歳の若者の多くに何が起きているのか?」「大人になるためのよりよい準備を彼ら/彼女らにさせるために何ができるのか?」を私が 社会的排除局に分析するように依頼した理由です。)

The report sets out in detail both the scale and nature of the problem. It shows that while most young people enjoy a fairly smooth transition from school to work, often passing through A levels and university, a large minority lack support or guidance, and clear pathways to take them along the way to good jobs and career opportunities.

(報告書はこの問題について質・量ともに詳細に説明しています。ほとんどの若者がきわめて順調に学校から仕事への移行を果たし、しばしば学術資格であるA レベル*を取得し大学教育を経験する機会があるのに対して、多くのマイノリティが援助あるいは指導を受けることができず、また良好な職とキャリアを築く機 会への道に沿って彼らを導く明確な道筋もないことが、この報告によってわかります。)

The report, along with David Blunkett’s White Paper Learning to Succeed published last month, points the way to an ambitious, and radical, modernisation of how we support teenagers, particularly the most disadvantaged.

(この報告は、先月発表されたデイヴィッド・ブランケットによる白書『成功できるようになること』と同様、10代の若者、特に最も不利な状況に置かれた若 者を援助する方法の意欲的で抜本的な刷新への方向を指し示しています。)

It proposes establishing a much better support service, founded around personal advisers, to guide young people through their teenage years and help them get around the problems that might stop them from making the most of learning.

(より改善された援助サービスの構築を提案しており、それは個人的なアドバイザーの輪によって支えられています。アドバイザーは10代を通じて若者を指導 し、教育機会の最大限の活用を妨げる恐れのある問題を克服できるように助けるのです。)

It proposes a clear goal for young people to aim for with a new approach to graduation that would set a demanding, but achievable, standard encompassing not only formal qualifications but also other achievements in key skills and the community.

(また学位授与への新しいアプローチによって、若者が目的意識を持てるために明確な目標を提案します。それは正式な資格だけでなく他にも重要な技能やコ ミュニティにおいて成し遂げたことも含む、求めるものは高いが十分に達成できる基準を設定する予定です。)

It proposes clear incentives for young people to stay in education through the development of the planned Education Maintenance Allowance pilots and a youth card at 16 that would offer access to leisure, sports and transport – new rights matched by new responsibilities.

(若者を教育につなぎとめておくための明確な誘導策も提案します。それは教育生活扶助の計画的な運用を指導する制度とレジャー、スポーツ、および移動手段 へのアクセスを提供する16歳でもらえる若者カード、つまり新しい責任に即した新しい権利です、の開発を通して行います。)

Getting this right offers the prospect of a double dividend. A better life for young people themselves, saving them from the prospect of a lifetime of dead-end jobs, unemployment, poverty, ill-health and other kinds of exclusion. A better deal for society as a whole that has to pay a very high price in terms of welfare bills and crime for failing to help people make the transition to becoming independent adults.

(この権利を得ることによって2つの効果が期待できます。まずは若者たち自身にとってのよりよい人生。つまり展望のない仕事、失業、貧困、病気やその他の 排除された状態で一生涯を過ごさなくてはいけないという見通しを持たなくてすみます。つぎに社会全体にとってもよりよい政策であるということです。なぜな ら人々が自立した大人へと移行することを助けられなかったことによって起こる福祉予算や犯罪への膨大な対価を支払わなくてはいけないからです。)

A few decades ago only a minority stayed in education until 18 or 21. But as we move into an economy based more on knowledge, there will be ever fewer unskilled jobs. For this generation, and for young people in the future, staying at school or in training until 18 is no longer a luxury. It is becoming a necessity.

(20年から30年前までは18歳や21歳まで教育を受けている人は少数派でした。しかしより知識を基盤にした経済へと移行するにつれて、低技能の仕事は ますます少なくなってきています。現代の人々にとっても、将来の若い人々にとっても、18歳まで学校教育や職業訓練を受けることはもはや贅沢ではありませ ん。むしろ必要不可欠になります。)

We are now moving into an important phase of further policy development, consultation and implementation, which will be led by David Blunkett but involve the whole Government. But we are now clear about the goal – higher standards of education for all, support for those who need it most, and an end to a situation in which thousands of young people are not given the chance to make a better life for themselves and a bigger contribution to society.

(いま私たちはこの政策をさらに発展させ、協議し、実施するための重要な段階に来ており、それはデイヴィッド・ブランケットに導かれながらも政府全体を巻 き込んで進められるでしょう。しかしいま私たちの目標は明確です。より高い水準の教育をすべての人に行うこと、最も必要とする人々に対して援助をするこ と、そして自分自身の手によって人生をよりよいものにして自己実現し、社会に対して更なる貢献を行う機会を与えられていない多くの若者がいる状況を終わら せることです。)

                                      Tony Blair (トニー・ブレア)


*「(…)イギリスにおいて学歴とは,その人が保有する公的な学歴資格によって表され,主要なもので一般教育証書(General Certificate of Education : GCE)がある。このGCEは、16歳時の義務教育終了時に受験するOレベル(Ordinary Level)試験と,16歳以降の2年間を「シックス・フォームス」で学んだのちに受験するAレベル(Advanced Level)試験に区別される。通常大学進学のためには,このAレベルを,三つ合格レベルで取得する必要があるといわれている。また,公的学歴資格取得の ために,Oレベル試験を簡単にした中等教育証書(Certificate of Secondary Education : CSE)がある。」(伊藤大一20020800「イギリス労働市場における経済非活動者の動向」,p.5 http://ritsumeikeizai.koj.jp/all/all_frame.html?stage=2&file=51304.pdf

 ■7月7日
  □労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律法律第八十四号
  ◎派遣の対象業務が、建設、警備、製造、医療などを除き、原則自由化

 ■7月23日
  □「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」(PFI法)が可決成立(7月30日に公布)

 ■8月13日
  □第9次雇用対策基本計画 (労働省告示第八十四号)
  http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=hourei&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=1056
  ◎「雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)第四条第一項の規定に基づき、雇用対策基本計画を次のように策定したので、同条第七項の規定により告 示す る。
  雇用対策基本計画
 ―今後の労働市場・働き方の展望と対策の方向―
 目次
 I 計画の基本的考え方
  1 計画の課題
  (1) 労働力需給構造等の変化
  (2) 計画の課題
  2 計画の期間
 U 雇用の動向と問題点
  1 最近の特徴
  2 今後の雇用動向と問題点
  (1) 今後の労働力供給と就業構造等の見通し
  (2) 今後の雇用をめぐる問題点
 V 雇用対策の基本的事項
  1 雇用の創出・安定
  (1) 新規事業展開等による雇用創出
  (2) 成長分野における雇用創出
  (3) 国、地方公共団体による臨時応急の雇用・就業機会の創出
  (4) 失業なき労働移動の支援
  (5) 景気循環に対応した雇用の維持・安定対策
  (6) 少子・高齢化(労働力人口減少)時代の人材確保対策
  (7) 介護分野における雇用創出・労働力確保対策
  (8) 地域雇用対策の推進
  2 経済社会の発展を担う人材育成の推進
  (1) 労働者の自発的な職業能力開発のための環境整備
  (2) 労働者の職業能力の適正な評価
  (3) 事業主が行う職業能力開発の推進
  (4) 公共職業能力開発対策の推進
  (5) 産業発展の基盤である高度熟練技能の維持・継承
  (6) 産業構造の変化に対応した教育内容の充実
  (7) 技術者・研究者の育成
  3 労働力需給調整機能の強化
  (1) 官民一体となった労働力需給調整機能の強化
  (2) 公共職業安定機関の情報提供、カウンセリング・職場体験機会提供の機能の強化
  4 高齢者の雇用対策の推進
  (1) 長期的な高齢者雇用の在り方
  (2) 向こう10年程度の間における取組(65歳までの雇用の確保)
  (3) 高齢期に向けた社会参加の促進
  5 若年者の雇用対策
  (1) 学校教育も含めた若年者対策
  (2) 若年者の職業意識啓発対策
  (3) 新卒者、未就職卒業者、早期離転職者に対する就職支援
  6 個人が主体的に働き方を選択できる社会の実現
  (1) 男女雇用機会均等確保対策
  (2) 仕事と育児・介護との両立支援対策
  (3) 多様な働き方を可能とする環境整備
  7 安心して働ける社会の実現
  (1) 個別労使紛争処理対策
  (2) 労働条件の明確化と法定労働条件の履行確保
  (3) 公共職業安定機関の職業紹介
  (4) 雇用保険
  (5) 労働時間対策
  (6) 安全と健康確保対策
  (7) 中小企業労働対策
  (8) 勤労者福祉対策
  8 特別な配慮を必要とする人達への対応
  (1) 障害者雇用対策
  (2) 日雇、ホームレス対策
  (3) その他
  9 国際化への対応
  (1) 国際協力等の推進
  (2) 外資系企業対策
  (3) 企業の海外進出対策
  (4) 外国人労働者対策」
  ◎「【資料のワンポイント解説】
   http://www.campus.ne.jp/~labor/wwwsiryou/messages/92.html
 1.「第9次雇用対策基本計画」(平成11年8月13日閣議決定)
  厳しい雇用環境のもと、従来以上に国が打ち出す「雇用対策」の内容が問われています。
  平成7年12月19日閣議決定の「第8次雇用対策基本計画」は、その計画期間を平成7年度から平成12年度までの6年間としていたことから、   当初予定より、2カ年程度の前倒し、内容修正として「第9次計画」が出たことになります。
  今回の計画は、計画期間を「1999年から21世紀初頭までの10年間程度とする」としています。
 2.第8次と第9次の比較では、まず、計画の課題の設定に次のような相違があります。
  第8次「経済社会の変革期において雇用の安定を確保するとともに、労働者が可能性を主体的に追求できる社会、安全して働ける社会を実現するための環境 整備を図ること」
  第9次「労働市場の構造変化に的確に対応して、積極的に雇用の創出・安定を図り、人々の意欲と能力が活かされる社会の実現を目指すこと」
  この辺りにも、両計画の力点の置き方端的に現れているといえるようです。
  第9次計画は、上記課題の達成に向けたその重点事項を、次の4点に置いています。
  第1は、経済・産業構造の転換に的確に対応して、雇用の創出・安定を図ること
  第2は、個々人の就業能力(エンプロイアビリティ)を向上させるとともに経済社会の発展を担う人材育成を推進すること
  第3は、人々の意欲と能力が活かされる社会の実現を目指すこと
  第4は、国際的視野に立って雇用対策を展開していくこと
 3.この種の文書に目を通すのは、なかなか骨が折れる作業ではありますが、読めば、「なるほど」と思うことも多くあります。
  事実、この「第9次雇用対策基本計画」もかなりページ数があります。章・節単位に目次からリンクを貼ってありますので、御利用下さい。

(…)
5 若年者の雇用対策

 若年層においては、転職志向の高まりが顕著であることから、自発的な離職者が多く、他の年齢層に比べ完全失業率も高くなっており、全体の完全失業率を上 昇させる大きな要因となっている。また、大都市圏を中心に学校卒業後、進路未決定者を含む無業者が就職者を上回っている例も見られる。中長期的に構造的失 業の増加を抑制するためには、若年者の適切な職業選択、円滑な就職促進を図る

 ことが重要であり、学生・生徒や未就職卒業者に対する職業意識啓発対策、就職支援を実施し、専門的な援助や就業体験の拡大を図るとともに、早期離転職を 繰り返す若年者に対する再就職支援対策が必要である。このため、次の施策を重点的に実施する。

(1)学校教育も含めた若年者対策

@ 若年者の職業に就くための基礎的な能力の向上

 近年、職業に対する心構えやコミュニケーション能力などの職業に就くための基礎的な能力に欠ける若年者が増加しているのではないかという指摘がある。

 また、産業構造が大きく変化する中で、生涯を通じて自ら主体的に考え、問題を解決し、新しい産業分野を切り開いていく能力を持つ創造性豊かな人材を養成 することが課題となっている。このため、学校教育も含め、若年者の職業に就くための基礎的な能力の向上のため社会全体としての対応が必要である。

 このため、初等中等教育段階においては、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」をはぐくむことを重視して教育内容の改善を図るととも に、望ましい勤労観・職業観や社会人・組織人としての基本的な能力を育成するため、職業教育及び進路指導の充実を図る。

 さらに、若年者を中心としたものづくり離れや熟練技能者の高齢化による後継者不足等の問題に対処し、我が国の製造業等の発展を支えるものづくりに関する 技術・技能の担い手となる人材の養成を図るため、関係省庁が連携して、ものづくりに関する教育の充実を図る。

A 高等学校における専門教育の充実

 専門的な知識・技術を有するスペシャリストがこれまで以上に社会に求められている中で、将来のスペシャリストに必要な基礎的、基本的な知識・技術を確実 に身に付けさせるよう、専門高校の教育内容の改善充実を図るとともに、産業界における技術革新等に対応した施設設備の整備を進める。特に、専門的な情報技 術者や福祉関連業務従事者など今後需要が増大する人材の養成の充実を図る。

 また、専門高校卒業生の継続教育の場を確保するため、高等学校専攻科の整備・充実を図るとともに、大学等高等教育機関への受入れの円滑化を図る。

 さらに、幅広い普通教育と専門教育の科目を選択することができ、自己の進路への自覚を深めさせる学習を重視している総合学科の設置促進を図るとともに、 普通科における職業教育の充実を図る。また、就職希望者が自らの希望により、より適切な職業選択ができるよう、就職指導や就職あっせんの在り方について検 討する。

(2)若年者の職業意識啓発対策

 若年層において転職志向の高まりが顕著であるが、その背景には職業に対する理解が不足していることなどがあるものと考えられる。離転職は、より良い就業 機会を求める行動としてそれ自体を否定的にとらえる必要はないが、適職の選択について計画性に欠ける離転職を繰り返すことは、本人の職業能力の形成に悪影 響を及ぼすのみならず、若年労働力が減少する中で、将来の良質な人材の確保にも影響をもたらす。

 こうしたことも視野に置き、地域や産業界の協力を得て、学校教育の各段階において職場体験等啓発的な体験を行う機会を充実し、働くことの意義や職業につ いての知識が深められるよう、進路指導や職業指導の充実を図る。特に大学、高等学校、専修学校等におけるインターンシップについて、関係省庁が連携しつ つ、その積極的な推進を図る。また、若年者に対する職業、産業に関する情報の提供により、様々な職業の実態への理解を深めつつ、適切な職業選択や円滑な就 職促進を図る。

 また、高等学校においては、生徒がしっかりとした目的を持って進路を選択できるよう、社会人の活用や教員のカウンセリング能力の向上を図るなど就職指導 体制の充実を図るとともに、教員や生徒に対する職業についての情報提供機能の充実を図る。

 さらに、多様で正確な職業情報を継続的かつ体系的に収集・提供し、併せて実際に職業に関する様々な体験機会を提供する職業総合情報拠点として勤労体験プ ラザ(仮称)を設置し、関係行政機関が連携しつつ、職業や技能の重要性等に対する理解を深める機会をつくり、職業意識の啓発を図るとともに、的確な職業選 択への支援や技能を中心とした職業能力開発関連情報の提供等の施策を積極的に推進する。」

 ■11月11日
  □経済新生対策(約18兆円・小渕内閣)

 ■11月17日
  □「アジア経済再生ミッション」(外務省)
   http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/asiakeizai/saisei/hokoku.html

 ■12月27日
  □労働省告示第149号
   http://www2.mhlw.go.jp/info/download/19991227/bet3p.pdf
   ◎「(イ) 対象業務となり得る業務の例
@ 経営企画を担当する部署における業務のうち、経営状態・経営環境等について調査及び分析を行い、経営に関する計画を策定する業務
A 経営企画を担当する部署における業務のうち、現行の社内組織の問題点やその在り方等について調査及び分析を行い、新たな社内組織を編成する業務
B 人事・労務を担当する部署における業務のうち、現行の人事制度の問題点やその在り方等について調査及び分析を行い、新たな人事制度を策定する業務
C 人事・労務を担当する部署における業務のうち、業務の内容やその遂行のために必要とされる能力等について調査及び分析を行い、社員の教育・研修計画を策定 する業務
D 財務・経理を担当する部署における業務のうち、財務状態等について調査及び分析を行い、財務に関する計画を策定する業務
E 広報を担当する部署における業務のうち、効果的な広報手法等について調査及び分析を行い、広報を企画・立案する業務
F 営業に関する企画を担当する部署における業務のうち、営業成績や営業活動上の問題点等について調査及び分析を行い、企業全体の営業方針や取り扱う商品ごと の全社的な営業に関する計画を策定する業務
G 生産に関する企画を担当する部署における業務のうち、生産効率や原材料等に係る市場の動向等について調査及び分析を行い、原材料等の調達計画も含め全社的 な生産計画を策定する業務」


●2000年(平成12年)●

 ■1月18日
  □21世紀日本の構想懇談会 報告書『日本のフロンティアは日本の中にある―自立と協治で築く新世紀―』
   http://www.kantei.go.jp/jp/21century/index.html
   「(4)移民政策へ踏み出す
 日本に居住する外国人の数は総人口の1.2%を超えた。居住外国人のうちでは、新たに目的をもって来日した外国人の割合が65%に上る。とは言え、外国 人の総人口比は先進国では決して高くなく、日本では「定住外国人政策」が「出入国管理政策」の一環で考えられてきたものの、法的地位、生活環境、人権、居 住支援などが総合的に勘案された外国人政策は未発達のままで来た。 しかし、グローバル化に積極的に対応し、日本の活力を維持していくためには、21世紀には、多くの外国人が普通に、快適に日本で暮らせる総合的な環境を作 ることが不可避である。一言で言えば、外国人が日本に住み、働いてみたいと思うような「移民政策」をつくることである。国内を民族的にも多様化していくこ とは、日本の知的創造力の幅を広げ、社会の活力と国際競争力を高めることになりうる。

 ただ、一気に門戸を開放し、自由に外国人の移住を図るのは望ましくない。日本社会の発展への寄与を期待できる外国人の移住・永住を促進する、より明示的 な移住・永住制度を設けるべきである。そして、日本で学び、研究している留学生に対しては、日本の高校・大学・大学院を修了した時点で、自動的に永住権が 取得できる優遇策を考えるべきである。」(p.17)

 ■3月16日   □通商産業省「21世紀経済産業政策の課題と展望」最終答申    http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0000450/0/fintousin.pdf

 ■3月20日
  □国際連合「補充移民(Replacement Migration: Is It a Solution to Declining and Ageing Populations ?)」
   http://www.un.org/esa/population/publications/migration/migration.htm
   http://www.un.org/esa/population/publications/migration/pressjp.pdf

 ■3月24日
  □教育改革国民会議の開催について(内閣総理大臣決裁)
   http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/
  ◎教育改革国民会議委員名簿
 座長 江崎 玲於奈 芝浦工業大学学長
  浅利 慶太 劇団四季代表
  石原 多賀子 金沢市教育長
  今井 佐知子 社団法人日本PTA全国協議会会長
  上島 一泰 社団法人日本青年会議所会頭
  牛尾 治朗 ウシオ電機会長
  大宅 映子 ジャーナリスト
  梶田 叡一 京都ノートルダム女子大学学長
  勝田 吉太郎 鈴鹿国際大学学長・京都大学名誉教授
  金子 郁容 慶應義塾幼稚舎長
  河合 隼雄 国際日本文化研究センター所長
  河上 亮一 川越市立城南中学校教諭
  木村  孟 大学評価・学位授与機構長
  草野 忠義 連合副会長
  グレゴリー・クラーク 多摩大学学長
  黒田 玲子 東京大学教授
  河野 俊二 東京海上火災保険株式会社取締役会長
  曾野 綾子 日本財団会長、作家
  田中 成明 京都大学教授
  田村 哲夫 学校法人渋谷教育学園理事長
  沈  壽官 薩摩焼宗家十四代
  浜田  広 リコー会長
  藤田 英典 東京大学教育学部長
  森  隆夫 お茶の水女子大学名誉教授
  山折 哲雄 京都造形芸術大学大学院長
  山下 泰裕 東海大学教授

  □第2次出入国管理基本計画
   http://www.moj.go.jp/PRESS/000300-2/000300-2-2.html

 ■3月27日 教育改革国民会議「第1回」
  ◎内閣総理大臣挨拶
  「私は、我が国の明るい未来を切り拓き、同時に世界に貢献していくためには、創造性こそが大きな鍵であり、創造性の高い人材を育成することが、これか らの 教育の大きな目標でなければならないと考えております。こうした観点から、私は、教育改革を内閣の最重要課題に位置づけ、「教育立国」を目指し、社会のあ り方まで含めた抜本的な教育改革について議論していただくために「教育改革国民会議」を開催することといたしました。」

  ◎江崎座長挨拶
  「甚だ単純に考えてわれわれの知性(mind)の能力は大きく二つに分けられます。一つは物事を解析し、理解し、判断し、公正に分別する能力 (judicious mind)であり、もう一つは豊かな想像力と先見性のもとに新しいアイディアを創造する能力(creative mind)です。この創造力こそ改革、進歩の原動力となって、人類文明を発展させ、今後も発展させるのです。もっとも、文明の維持にはもっぱら分別力が求 められるでしょう。三権の内では、行政と司法は分別力、立法は特に創造力が求められるのではないでしょうか。  このように二つの能力は相互に作用し合って、一層、力を発揮するのですが、ここで、創造力は個性的であり、未知への挑戦だとしますと、分別力は没個性の 側面を持ち、既知のものを取り扱う、と言えます。
 ここで問題なのは、学校教育は主として分別力を養成することに努めておりました。今後、如何に創造力を育てるかが教育改革の大きな課題です。」

  ◎「議事録」より
  「【木村副座長】私は学位授与機構という皆様方に余りなじみのない機関、これは生涯学習をやられてれいる方の学位の取得をお手伝いする機関でございま すが、そこに勤務をいたしております。2つのことを申し上げたいと思います。
 (…)
 2番目が、諸外国と比較して、今、日本の教育システムの中で決定的に欠如しているのが、職業観とか勤労観の養成の問題であります。ある統計によります と、1990年に中学校を卒業した人、現在25歳になっておりますが、この197万人の若者の中に、実に54万人の無業者がおります。これはゆゆしき事態 でありまして、このような状況になりましたのはまさしく日本の教育のすべての段階で勤労観とか職業観というものを教えてこなかったツケが来たためだと考え ます。
 例えば最近、非常に経済が好調なアイルランド等では、学外で学位を取るシステムがありますが、ここでは学習歴、つまり学校で勉強したヒストリーと働いた ヒストリーを同等に扱うという改革がなされようとしております。
 それから、私がしばらくおりましたケンブリッジ大学、エリート大学の最たるものですが、同大学の工学部では、ここ10年間にカリキュラムを大きく変えて おりまして、社会との接点、ことに勤労観というものを大学のレベルで理解できるような工夫をしております。この辺のところが我が国の教育システム にとって、現在欠落しているところではないかなと思っております。」

  「【草野委員】(…)最後になりますが、今、御指摘になりましたけれども、勤労観とか働くことの重要性というものが今、大変欠如しているのではない か。これを教育の中に取り入れていく必要があるのではないかというふうに思っております。」

  「【黒田委員】(…)それから、B勤労を尊び、喜び、自らの職業に誇りと同時に、責任と倫理観を持つ。」

  「【河野委員】東京海上の河野でございます。
 現在、教育関係といたしましては、日経連で教育特別委員会でこの3年間に「グローバル社会に貢献する人材の育成」というものを、また、去年は「エンプロ イアビリティーの確立を目指して」提言をしました。(…)」

  「【浜田委員】株式会社リコーの会長をしております浜田でございます。
 昨年から経団連で人材育成のテーマを担当しております。今日は初回ということですので、ちょっと一般論で恐縮でありますけれども、教育の問題というと、 私はどうしても昔を思い出しまして、昔と比較してしまうんですけれども、昔は何か子どもたちの手本になると言いますか、目標になるような人物像というのが 各界にいっぱいいたような気がするんです。今それがほとんどなくなってしまった。
 (…)
最後に提案が1つだけありますが、大変乱暴な提案ですけれど、14、15歳で1年間合宿をして、農業をしながら勉強するという提案であります。国民皆兵は いけませんので、国民皆農と仮に呼んでおりますが、土にまみれて作物を育てる、動物を飼う、自分たちの食事は自分たちでつくる。自分の下着は自分で洗う。 掃除は拭き掃除をする。私はこの拭き掃除が大変大事ではないかと思うんです。電気掃除機がやるんじゃなくて、拭くことによって、物に対する愛情、愛着、そ ういうのが湧くような気がします。
 それから、テレビはないか、あっても劣悪番組は流さない。それを3夫婦プラス1名、合計7名で1単位30人の世話をする。この教育効果は十指に余るほど あるんですが、これも省略をさせていただきます。
 先ほど曾野先生から18歳で社会貢献のボランティアをという御提案がありました。それをやるには、13歳か14、15歳でこれをやっておかないと、それ ほどの体力も気力も出てこないんじゃないかと、併せて御検討いただければと思います。  以上でございます。」

 ■4月14日 教育改革国民会議「第2回」
   ◎内閣総理大臣挨拶
  「これからの教育においては、まず第一に、思いやりの心、奉仕の精神、日本の文化・伝統を尊重する気持ちなど、人間として、日本人として持つべき豊か な 心、倫理観、道徳心を育むことが必要であると存じます。また第2に、子どもたちが基礎・基本を培う場である学校を、保護者や地域の方々から信頼されるもの としていく必要があると考えます。更に第3として、グローバル化、情報技術革命など時代の大きなうねりの中で、21世紀の我が国を担う創造性の高い人材を 育てることが必要であると考えております。」

   ◎「議事録」より

 ■4月25日 教育改革国民会議「第3回」

 ■5月11日 教育改革国民会議「第4回」
   ◎教育改革国民会議座長緊急アピール
   ◎内閣総理大臣挨拶

 ■5月19日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第1回」

 ■5月25日 教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第1回」

 ■5月26日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第1回」

 ■6月2日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第2回」

 ■6月5日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第2回」

 ■6月9日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第3回」

 ■6月13日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第3回」

 ■6月15日 教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第2回」

 ■6月22日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第4回」

 ■6月23日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第4回」
      教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第3回」

 ■7月3日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第5回」

 ■7月6日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第5回」

 ■7月7日 教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第4回」

 ■7月10日 教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第6回」

 ■7月11日 教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第5回」

 ■7月13日
  □日本労働研究機構ニュースリリース「首都圏フリーターの意識と実態に関するヒアリング調査」
   ◎フリーターには「モラトリアム型」「夢追求型」「やむを得ず型」の3類型 「やりたいこと」へのこだわりが強いが、長期化することは問題
−「首都圏フリーターの意識と実態に関するヒアリング調査」より−」
   http://www.jil.go.jp/press/rodo_sya/000713.html

 ■7月17日
  □日本労働研究機構『フリーターの意識と実態』発刊
   ◎「3.必要な政策対応の方向
 フリーター個々人の状況に即したきめこまかな対応が求められる。全般的には、職業発達の促進、職業ガイダンスの充実、フリーターから正規雇用への移行支 援、の3点について以下(1)〜(3)のような対策が必要となる。また実施にあたっては(4)のような点を考慮すべきであろう。
(1)職業発達の促進(…)
(2)職業ガイダンス機能の充実(…)
(3)フリーターの「正規雇用への移行」支援(…)
(4)統合的トライアル・プロジェクトの実施(…)」(p.114)

  □教育改革国民会議・第2分科会(学校教育)「第7回」

 ■7月18日 教育改革国民会議・第1分科会(人間性)「第6回」

 ■7月19日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第6回」

 ■7月26日 教育改革国民会議・第3分科会(創造性)「第7回」
     教育改革国民会議「分科会審議の報告」
     ◎第1分科会--人間性--      http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/1bunkakai/1report.html
     ◎第2分科会--学校教育--      http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/2bunkakai/2report.html
     ◎第3分科会--創造性--      http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/3bunkakai/3report.html

 ■8月8日
  □日本労働研究機構ニュースリリース「高校3年生の進路決定に関する調査」
   ◎「高校生の中に広がるフリーター「予備軍」−「高校3年生の進路決定に関する調査」より−」
    http://www.jil.go.jp/press/rodo_sya/000808.html

 ■8月28日 教育改革国民会議「第5回」
  ◎内閣総理大臣挨拶
  ◎江崎座長挨拶

 ■9月4日 教育改革国民会議「第6回」

 ■9月6日 教育改革国民会議「第7回」

 ■9月13日 教育改革国民会議「第8回」

 ■9月22日 教育改革国民会議「第9回」
   ◎教育改革国民会議中間報告「―教育を変える17の提案―」
    http://www.kantei.go.jp/jp/kyouiku/houkoku/0922houkoku.html
   ◎内閣総理大臣挨拶
   ◎江崎座長挨拶

 ■10月14日 一日教育改革国民会議(第1回・福岡)

 ■10月21日 一日教育改革国民会議(第2回・大阪)

 ■10月28日 一日教育改革国民会議(第3回・東京)

 ■11月4日 一日教育改革国民会議(第4回・新潟)

 ■11月14日 教育改革国民会議「第10回」
  ◎内閣総理大臣挨拶

 ■11月30日 教育改革国民会議「第11回」

 ■12月11日 教育改革国民会議「第12回」

 ■12月22日 教育改革国民会議「第13回」


●2001年(平成13年)●

 ■1月6日
  □経済財政諮問会議設置、「第1回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0106/shimon-s.pdf
 「出席議員
  議長 森 喜朗 内閣総理大臣
  議員 福田 康夫 内閣官房長官
  同 額賀 福志郎 経済財政政策担当大臣
  同 片山 虎之助 総務大臣
  同 宮澤 喜一 財務大臣
  同 平沼 赳夫 経済産業大臣
  同 速水 優 日本銀行総裁
  同 牛尾 治朗 ウシオ電機(株)代表取締役会長
  同 奥田 碩 トヨタ自動車(株)代表取締役会長
  同 本間 正明 大阪大学大学院経済学研究科教授
  同 吉川 洋 東京大学大学院経済学研究科教授」

 ■2月27日
  □経済財政諮問会議「第4回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0227/shimon-s.pdf
   ◎「(奥田議員)不良債権の償却を急ぐことは重要だが、これによる倒産の続出や失業の増加にも配慮すべきであり、金融政策と雇用のハーモナイズをう ま くし ていただきたい。

(吉川議員)今、奥田議員が発言された雇用問題というのは非常に重要な問題。ただし、不良債権処理を遅らせるのがいいという趣旨ではない。年齢別の失業率 で見ると、男子の10 代から24 歳は既に失業率10 %。若年層が失業状態にあるのは、10 年、20 年後の日本経済にとって大変大きなマイナス。

(平沼議員)これに関して、現在、金融庁、経済産業省、国土交通省の審議官レベルでデータを持ち寄り、実態把握をした上で、どういうシナリオで雇用、失業 の問題をソフトランディングできるかを模索中。」(p.3)

  □資料6−1(牛尾議員提出資料)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0227/item5_1.pdf
   ◎「2.
今後の日本経済の活性化を考える上で重要なのは、就業者数を経済の実態を表すものとしてとらえ、それを増加させるような総合的な施策を展開することであ る。特に、サービス産業は、情報関連はもとより家事や育児のアウトソーシング、医療などの社会福祉関連、さらに広くいえば流通、金融など、間口が非常に幅 広く、サプライサイドの拡大が、需要の顕在化・拡大をもたらす可能性を秘めており、雇用の増加余地が大きい。サービス業の供給が増加することは、日本経済 が投資主導型から消費主導型へと移行することにもつながる。また、こうした可能性を秘めたサービス産業に他産業からスムースに人が移動できるよう例えば情 報関係の教育訓練の拡充(情報リテラシーの向上)などを急ぐべきである。」

  □資料6−2(牛尾議員提出資料)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0227/item5_2.pdf
  ◎「サービス部門における雇用拡大を戦略とする経済の活性化について」
「1.問題意識
わが国経済を活性化させ、雇用を拡大させるためには、サービス分野の供給不足を解消し、潜在的なサービス需要の顕在化・拡大を図ることが重要である。」

 ■3月14日
  □経済財政諮問会議「第5回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0314/shimon-s.pdf
  「(概要)
  ○麻生経済財政政策担当大臣より本日の議事の紹介が行われ、坂口厚生労働大臣及び柳澤金融担当大臣が臨時議員として出席すること、サービス部門におけ る雇 用拡大を戦略とする経済の活性化に関する専門調査会が牛尾議員を会長として発足すること、大田弘子、島田晴雄、樋口美雄各専門委員が任命され本専門調査会 のメンバーとして指名されること、株式市場活性化対策プロジェクトも本間議員の下で第1 回会合が3 月9 日に開催されたこと等が説明された後、第4 回諮問会議議事録が諮られた。」

 ■4月
  □イギリス、ConneXions service開始
   http://www.connexions.gov.uk/
   http://www8.cao.go.jp/youth/kenkyu/ukcon/index.html

 ■4月2日
  □経済財政諮問会議「第6回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0402/shimon-s.pdf
  ◎「(吉川議員)(資料6に沿って説明)日本経済は今年度大変に厳しい局面を迎えるのではないかと考えており、有識者議員4名から改めて以下の4点を 政府 にお願いしたい。1番目は、不良債権の処理をすみやかに行うこと。2番目は、社会的弱者に対するセーフティーネットを強化し、雇用の流動化に対する環境整 備を進め、新規分野における雇用の拡大を図ること。3番目は、株式市場の改革、経済構造改革のための諸制度のあり方を検討し、施策を着実に実施すること。
4番目は、平成14 年度予算編成に向けて、新たな経済発展の芽を育てる分野へ歳出の重点化、効率的かつ透明性の高い予算編成プロセスの実現、中長期的な財政・社会保障の姿を 明確化すること。
不良債権、株価、あるいは雇用、いずれも最終的には実体経済のパフォーマンスに依存する。経済成長には、社会のニーズに新しい技術を結び付けることが重要 であり、民間企業がやるべきことをやるのに加え、政府としても、予算、規制緩和、適当な法整備など、できることを常に心掛けていく必要がある。」

  □教育改革国民会議「第14回」

 ■5月18日
  □経済財政諮問会議「第8回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0518/shimon-s.pdf
  資料8 雇用拡大専門調査会緊急報告
  資料8-1 (緊急報告概要)(PDF:76KB)http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0518/item8-1.pdf
  資料8-2 (緊急報告全文)(PDF:153KB)http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0518/item8-2.pdf


  ◎「○経済の活性化について
  (牛尾議員)(資料8に沿って説明)「雇用創出型の構造改革」については、雇用の流動化を促進しつつ、人々の持つウォンツ(真のニーズ)に応える多様 な サービスを提供することが、経済活性化の好循環を生み出すという発想である。先進国の雇用構造の変化は、サービス化の進展が特徴であり、サービス部門を中 心に500 万人の雇用創出を期待している。ストックの蓄積に伴い資産の使用価値を高める時代において、資産活用のためには多くのサービスが必要という考え方に立ち、 サービス産業雇用創出の例示している。地域固有の資源の潜在的利用価値の再認識によるサービス産業の雇用創出等も可能性がある。「民間活力を発揮させるシ ステム改革」が大事であり、情報の提供と参入障壁の撤廃による事業者間の競争と消費者の自由な選択を拡大する。「雇用構造の転換を進めるシステム改革」と して、相当の規制撤廃と制度改革が条件となっており、もう一度きちっとまとめて、総括的には官房長官の下に、また部分的には各省に規制緩和の申し入れを行 う予定である。

(石原臨時議員)牛尾議員の発言の530 万人雇用実現のための規制緩和と制度改革については、総合規制改革会議で重点項目にしたい。サービス業への職業移転は、賃金の低下をもたらしうるものであ り、規制改革により、完全にバラ色の社会が来るわけではないということも留意頂きたい。

(坂口臨時議員) 第三次産業を中心にした雇用の創出は、厚生労働の分野では、ゴールドプラン、エンゼルプラン等により、40 万人程度は可能。ミスマッチについては、失業中と在職中の両方について、職業訓練の実施により職業能力を開発することが重要。自発的失業者に対する雇用保 険を手厚くすべきとの意見があるが、我々の従来の意見とは若干異にしており、これからの課題である。また、今ようやく330 日に延ばしたばかりの期間を更に伸ばすのか、伸ばす前に給付率を今の6、7割から、4、5割に下げるかどうかといった問題もある。労働者派遣制度又は有期 雇用については、派遣期間を今の1年から2、3年にするとか、製造業も対象にするといった要望が多いが、また一方で反対意見もあり、どうするかが問題。病 院については、株式会社の参入、償還払制の導入等を提案されたが、量的に満杯である病院が更にふくらむと、医療費全体を抑制すべき時に、一体どうするかと いった問題もあり非常に難しい。そうした点について、今後更に詰めていきたいと思う。

(奥田議員)病院が満杯との指摘があったが、日本の病床数は150 万床と世界で一番人口当りベッド数が多く、人が満杯ということは、裏返せば、自宅で介護、手当てができないということで、結局住宅政策の問題に関係する。 病院の満杯の問題は、医療と介護の切り分けの問題と、住宅政策に関わる問題。

(牛尾議員)医療サービスの拡大は、非常にデリケートな問題である。これの増加は健康保険料の増加をもたらすとの懸念もあるが、予約料や第三者評価の診断 料をオープンにし、これを保険外料金として徴収するといった案もある。これを保険外収入とし、そこにサービス業をつけるといったことも考えられる。
 雇用の流動性に関しては、低生産性から高生産性の分野に資金と人材を動かすことが活性化の基本であるが、日本は雇用の流動化の習慣になれていない。雇用 流 動化のための環境整備は議論すべき重要なテーマ。ポータブル年金でない等の法的な問題のほかに、文化的な障害もあり、流動する社員こそサニーサイドの道で あり、能力の発展段階によって雇用は平均3、4回変わるのは当然といった自由で選択できる雇用となるようにすべき。この雇用の橋を渡れない人に対しては、 セーフティーネットで対処すべきで、失業保険制度についての非自発的失業や高齢者に厚くするといった議論は、まだ十分展開する余地がある。

(坂口臨時議員)終身雇用にも充分なメリットがあるという考え方なのでこれを転換するのは難しいが、ひとつ頑張って検討していきたい。

(牛尾議員)パート労働の問題は、年間103 万円よりも所得が多ければ税金が掛かるといった点で税制と関係が深い。配偶者に対する負担の控除や手当を出すよりも、保育費等を控除した方が、働く女性に はプラス。男女共同参画型社会も含め、男も女も70 歳まで平等に働くこととすれば問題は非常に解決しやすい。

(坂口臨時議員)常用雇用者の所定労働時間・日数の4分の3を超えると被用者保険の適用の対象となるため、結果として4分の3以下に抑えるといった問題も ある。

(牛尾議員)専業主婦か働く女性を標準とするかは、年齢層により考え方が異なるが、若い人は基本的に働くことが前提。

(竹中議員)世界の状況から見ると生活水準が上がれば上がるほどダブルインカムが普通で、専業主婦は一種の特権というのが現実。

(速水議員)牛尾議員のサービス分野における雇用創出ビジョンは非常に具体的であり、高く評価する。構造改革とは、資本、労働等の生産要素の効率的な使用 を促すことであり、そのためには雇用の流動化を妨げる要因を取り除き、新規雇用を創出することは非常に重要。アメリカは、過去5年間に非農業部門で 1,400 万人、そのうちサービスで700 万人雇用が増えており、日本でも大いに期待できる。ソフトウェア開発、人材派遣ビジネスなどが進めば、雇用流動化と新規雇用創出の両方にプラスになる。

(奥田議員)所得の二極化の問題がでてくる。失業率は非常に低いが、一部の大金持ちと多数の貧乏人というアメリカのような構造は日本では取れないし取るべ きではない。」

 ■6月21日   □経済財政諮問会議答申
   ◎「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(6月26日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0621/item2.pdf
   「3.経済の再生
(1)科学技術創造立国・世界最先端のIT 国家への足固め
(…)
(2)人材大国の確立
経済社会が大きく変貌し、IT を始め、技術革新も急速な進展を見せるなか、労働力には、柔軟で質の高い技術、能力が備わっている必要がある。このため、教育全般について、そのあり方を 検討する必要がある。特に国立大学については、法人化して、自主性を高めるとともに、大学運営に外部専門家の参加を得、民営化を含め民間的発想の経営手法 を導入し国際競争力のある大学を目指す。他方、学生・社会人に対しては、奨学金の充実や教育を受ける個人の自助努力を支援する施策について検討する。
職業能力開発については、IT 教育訓練などの充実を図るとともに、それが十分に活用されるよう、自己啓発支援等の仕組みを強化する。」
(…)
(6)労働市場の構造改革
構造改革に伴う雇用への影響を最小限にするためにも、成長分野の拡大を促進するとともに、そうした分野への円滑な労働移動が促進され、労働力の再配置が円 滑に実現するように環境整備を進める必要がある。なかでも重要なのは、@自発的な能力開発の支援、A派遣、有期雇用、裁量労働、フレックス就業等の多様な 就労形態を選択することが可能になるような制度改革、Bキャリア・カウンセリングの充実と職業訓練の円滑化、C性別や年齢にかかわらず働ける環境の整備、 である。特に女性の労働参加を支援するために、保育所待機児童ゼロ作戦及び放課後児童の受入体制の整備を進める。
このような施策の充実によって、今後雇用機会の拡大が見込まれるサービス部門への労働移動が円滑に行われることとなる。試算によれば、新規分野を含むサー ビス分野においては、5年間で530 万人の雇用機会の創出が期待される。」

 ■9月4日
  □経済財政諮問会議「第18回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0904/shimon-s.pdf
  「(岩田政策統括官から補足説明)(…)
(日本の失業の問題について)次に失業率の話。失業率は5%という戦後最高の水準になっている。内訳は、男性で15〜24 歳の若年層が非常に高く、次いで高いのは55〜64 歳の中高年層である。
失業と雇用については若年と中高年の問題を区別して、若年については、特に教育訓練、高齢者については現在勤めている会社のあっせん、紹介等が重要ではな いか。 ただ、失業率が高いといっても、職種別に見るとかなり過不足がある。専門技術職等は、求人の方が多い。特に教育訓練によってミスマッチの問題を解決するこ とが重要だ。失業1年以上の失業者がかなり増えている。失業中の人のうち25%、80 万人近くが1年以上失業しており、なかなか再就職が難しい。
失業率が高くなっている理由について、1つの理由として、日本の企業が国内で投資をせず海外で投資するということがある。特にアジアで工場を作る動きが 90 年代に入り大きな動きになっている。これは、ある意味で、地方経済も含めて空洞化をもたらすような要素として働いているのではないか。特に中国が伸びてい る。中国の賃金は、日本と比べると10 分の1、20 分の1である。最近は、中国労働者の技術も向上し、賃金格差を主因として、中国から日本への輸入が、90 年代で3倍ぐらい増えている。」

  □第1回JIL労働政策フォーラム
   http://www.jil.go.jp/rodoseisaku/20010904_jil.html
  ◎「−構造改革と労働政策−」
   「島田 晴雄 (慶応義塾大学教授・労働経済)
     菅野 和夫 (東京大学教授・労働法)
     伊藤 庄平 (前労働事務次官)
    (コーデイネーター)花見  忠 (日本労働研究機構会長)」
  ◎「T 論点
  1 雇用・労働市場の機能を高めるために何が必要か?
  2 労働保護法の再検討はどこまで必要か?
  3 労使関係の個別化の進展の結果、労使関係制度の根本的見直しが必要か。
  U 発言要旨 
  <構造改革と雇用セーフティネット>
  <解雇ルールの見直し>
  <構造改革の中での労働法制のあり方>
  <労使関係の個別化の進展と労働関係制度、労働組合のあり方>」

 ■9月21日   □経済財政諮問会議答申
   ◎「改革工程表」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/0921/item2.pdf
   「・経済団体と連携したインターンシップの推進、学卒未就業者等の若年者の試行就業支援 厚生労働省」(p.11)

 ■9月27日
  □日本労働研究機構ニュースリリース「若者のワークスタイル調査」
   ◎「若者の3人に1人はフリーターを経験 4割は正社員に変わる 早い切り替えで成功 −「若者のワークスタイル調査」より−」
   http://www.jil.go.jp/happyou/20010927.html

 ■10月19日
  □外国人集住都市会議「浜松宣言及び提言」を採択
   http://www.city.toyota.aichi.jp/kokusaikasuisinjigyou/01.pdf

 ■10月26日
  □「改革先行プログラム」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/1026/item1.pdf
   ◎「B若年者の就職を支援するとともに、・・・」(p.4)
  (p.14)

 ■11月21日   □EUROPEAN COMMISSION WHITE PAPER "A NEW IMPETUS FOR EUROPEAN YOUTH"    http://aei.pitt.edu/1186/01/youth_wp_COM_2001_681.pdf

 ■11月26日
  □「規制改革による雇用創出型構造改革の強力な推進を
  (サービス部門における雇用拡大を戦略とする経済の活性化に関する専門調査会 提言)」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/1126/item5.pdf

 ■12月 4日   □経済財政諮問会議答申
   ◎平成14年度予算編成の基本方針(同日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2001/1204/item2.pdf

 ■12月14日   □経済財政諮問会議答申
   ◎緊急対応プログラム
    http://www5.cao.go.jp/keizai1/2001/1214kinkyuu-prog.pdf


●2002年(平成14年)●

 ■1月18日
  □経済財政諮問会議答申
  ◎構造改革と経済財政の中期展望(1月25日閣議決定)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0118/item1-2.pdf
   
 ■2月27日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎早急に取り組むべきデフレ対応策
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0227/item4.pdf

 ■5月13日   □経済財政諮問会議「第12回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0513/shimon-s.pdf
   ◎「(吉川議員)(…)例えば、「技術力戦略」。ここでは、知的財産権の保護が重要。具体的に言えば、特許の問題、それを巡る裁判所と特許庁の連絡 を よくすること、これは政府にできることであり、政府がやらなければいけないということで挙げた。
 2番目は「人間力戦略」。技術にしても、あるいはそれをニーズに結びつけるにしても、元にあるのは人間。「骨太の方針」以来、広い意味での知恵、あるい は 人間というのが結局は経済の一番底にあるものだということを言っている。ここではそれを「人間力戦略」という形で表現し、大学の改革、新分野の人材育成倍 増、ITの国民皆教育などが特に重要だということで述べている。
 3番目は「経営力戦略」。企業にも変わってもらわなければいけないということで重要施策が挙げてある。また、「動け!日本」プロジェクトは内閣府で進め て いる。
 4番目は「産業発掘戦略」。これは新しいニーズに対応した産業を創り出していくということ。環境その他、世の中のニーズはどんどん変わっていく。経済の 目 的は詰まるところ我々の生活を変えるということだ。新しい技術も出てくる。社会のニーズも変わっていく。新しい産業を次々に打ち立てていく。潜在的な需 要、あるいはウォンツを顕在化していくことが必要だ。
 こうしたことが行われる中で各地域の活性化も行われなければいけない。これは5番目に「地域力戦略」という形で表現した。ここでは具体的な施策として特 区、また具体的なプロジェクトとして羽田空港の国際化、また地方に関わることで、バイオマス推進プロジェクトを挙げている。バイオマスは環境とか、エネル ギーなどに非常に大きく関わることだが、将来的なニーズあるいは技術の発展性という面で大きな潜在力を持っている。
 最後に、こうした施策を通して、日本が海外とつながっていかなければいけないということで、6番目に「グローバル戦略」。国内直接投資の促進が大切。ま た、FTAの推進も改めて挙げている。以上が我々の提案である。」

   ◎「(小泉議長)
時期がくればきちんとした方針を出します。それまではいろんな議論が必要だと思います。最終報告のとりまとめ、これは6月中、サミット前、これを目標にと りまとめをするための議論だと心得ていただきたい。要するに、これからの日本経済の活性化、競争力が強化されることが必要なわけで、そのためにはグローバ ル経済の中で視野が必要です。全ての大臣が協力しなければ何もできない。大方針が決まったら、各省庁連携して各大臣の指導力によって進めていただきたい。
 要するに人が大事。日本は資源がないが、ここまで発展したのは人材、新しい言葉で「人間力」という言葉を使いましたけれども、学校においても、企業にお い ても、政治にしても、結局は人。人間力戦略というのは、今、漠然としているが、いかに人間が大事か、人材が大事かという、人の能力、魅力が大事かというこ とで、人間力戦略について、もっと鮮明に上がってくるような議論をしていただきたい。考え方としてはいい。「人間力」、これはいい言葉だと思います。漠然 としすぎるから、もうちょっとわかりやすく。いかに人間が大事か、人が大事かということにおいて私は賛成です。」

   ◎「経済活性化戦略中間整理とりまとめに当たって ― 6つの戦略、25のアクションプログラム ―」牛尾治朗、奥田碩、本間正明、吉川洋
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0513/item3.pdf
  「我々が今取るべき戦略は、強みを伸ばし、弱みを克服することである。技術力、人間力、経営力、産業発掘、地域力、グローバル化といったの6つ重点課 題に 着目し、それぞれ戦略を構築するとともに、その下で具体的な25 のアクションプログラムを実施し、経済を活性化する。」

  「(2)人間力戦略
大学の中の人材、日本的経営システムの中で十分に能力を発揮していない人材を活用するとともに、日本の明日を担う多様な人材の育成に今から着手する。」

  「(2) 人間力戦略 ……7
  (大学改革)
  (時代の要請する人材育成)
  (個性ある義務教育)
  (生涯現役社会を支える労働法制、社会保障制度等の整備等)
  (挑戦者支援)」

 ■5月30日
  □経済財政諮問会議「第14回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0530/shimon-s.pdf
   ○遠山臨時議員提出資料(人間力戦略関連)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0530/item4.pdf
   ○人間力戦略について(坂口臨時議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0530/item5.pdf

   「(遠山臨時議員)
経済活性化戦略の中で人間力、技術力については文部科学省は重要な役割を担っており、今日は人間力戦略に焦点を当ててお話したい。教育は未来への先行投資 であり、小泉内閣の米百俵の精神に基づく。一言で言えば、「新世紀を担う多様な人づくりを推進する」ということ。そのためには、「個性ある学校教育」、 「国際競争力を持つ大学づくり」を進めていく必要がある。特に初等中等教育は国力の源泉で、「個性ある学校教育」について幾つか提案している。その中身は 次のページで、国力の源泉となる初等中等教育をどうやって充実するか。昨年来、「学校が良くなる、教育が変わる」と一大戦略を立てて進めている。特に今年 から新しい学習指導要領に基づいた学校教育が展開されている。(…)」

   「「学校運営」については、カリキュラム編成をかなり自由にして、創意工夫をしてもらう。それらを通じ、学力の向上を図り、学力低下を決して起こさ せ ない だけでなく、本当に自分の力を発揮できる子どもたちを育てていく。これはまさに人間力戦略。
 同時に「豊かな心の育成」にも目を配っており、「心のノート」を今年度から全ての児童生徒に配ったところ。それを通じて家庭の教育力も向上させたい。特 に 義務教育について国の果たすべき役割は非常に重要で、ナショナル・ミニマムとして、どこにいても一定水準以上の教育を無償で子どもが受けられるように国と して確保していく。実はアメリカでも英国でも、日本のやり方に大変注目しており、日本が20 世紀の後半に成功した原動力は教育の仕組みであるとして、ナショナル・カリキュラム、日本の学習指導要領に相当するようなものをしっかりとつくるように なっている。中国、韓国も日本のやり方を取り入れており、日本は今や追いつき、追い越される立場になっている。是非ともしっかりやっていきたい。
 以上、一言で言えば、本当に力を持つ一人一人が自信を持って生き抜いていける、そういう子どもたちを育てていこうというのが、今の私どもの取り組んでい る 人間力戦略、基礎づくり戦略だ。

 (狩野厚生労働副大臣) 経済活性化戦略に対し、厚生労働省の考え方のポイントを御説 明する。
 現下の雇用失業情勢は非常に厳しく、その打開のためには、まず経済の改善が必要だ。中長期的に我が国経済の活力を維持・発展させていくためにも、経済活 性 化は必要。特に民間議員の方々提案の「人間力」という視点からの検討が必要だ。我が国が第二次世界大戦の荒廃の中から立ち上がり、経済大国を築いたのは、 優れた人材の力であり、企画開発力、責任感、忍耐力、状況把握力などの総合的な働きによる。これが衰えれば、我が国の国際競争力を維持・発展させていくこ とは困難。
 今後は人材面での強みを維持する一方、個々人の知恵と能力を引き出す仕組みづくりが必要。従来の組織中心の集団的なシステムの下での働き方では、国民の 自 己実現を図れないばかりか、激しい経済社会の変化への対応が困難であり、今後は個人の主体性尊重の下で、人間力を育てる新たな人材活性化戦略が不可欠と考 える。
 社会との日常的な触れ合いを通じて、人間力を育てる教育を行うとともに、多様な個性を主体的に発揮できる社会・雇用システムの構築により、挑戦、再挑戦 が 可能な社会を実現する。
 具体的には、企業で働く労働者が増加し、身近に働いている人の姿を見る機会が減少したため、青少年の職業意識の形成のあり方が変化するとともに、地域社 会 や家族との関わりも希薄化し、人間力を育てる社会機能が低下している。早い時期から様々な職業人と触れ合い、社会体験の機会を拡大すること等を通じて、社 会や組織における自らの役割を自覚しつつ、変化に対応できる人間力を育てる。
 また、変化への対応力を有する人材を育成するとともに、個人の主体的な挑戦、再挑戦を可能にし、多様な働き方を活かす社会・雇用システムを構築する。 特に、資料3ページに「個人の自発的な能力開発の推進」とあるが、これに関しては、給付から貸付へ移行すべきとの御意見もある。従来から低利の公的貸付制 度が存在しているが、本人の自己啓発のためにほとんど利用されていないのが実態だ。一方、教育訓練給付制度は自己啓発を促進するため平成10 年に創設され、これまで約70 万人を支援しており、国民から高く支持されている。従って、給付制度については、今後とも重要であり、その効果的活用を図って参りたい。新たな貸付制度の 創設は、民業の圧迫や行政肥大化を招く恐れもある。
 「働き方に応じた公正な処遇のあり方の検討、労働者の多様な働き方を可能とする労働環境の整備」という項目を挙げているが、関連して、厚生労働省として は、本年3月のワークシェアリングに関する政労使合意を踏まえ、多様な働き方の選択枝を拡大する多様就業型ワークシェアリングのための環境整備を社会全体 で推進していくことが重要と考えており、短時間労働者等の均衡処遇のあり方や、その推進方策などの課題について検討を進めている。そのほか、民間議員から 御提案の生涯現役、社会を支える労働法制に関しても、現在、規制改革推進3か年計画に盛り込まれた事項について、着実に推進している。(…)」

  「(吉川議員)
人間力について、新しい言葉で様々な面があるだろう、それをよく考えなさいと、総理からも御発言があったかと思う。今お二人の大臣、副大臣からお話のあっ た教育と労働は人間力という言葉から当然出てくる切り口だと思うが、私は、健康寿命の増進ということも人間力という言葉を考える場合の1つの切り口として 政府が考えるべきだと思う。健康寿命は、高齢者本人にとって、あるいは家族にとって大切なのは当然だが、社会的にも非常に大きなインパクトがある。 (…)」

  「(奥田議員)
遠山大臣から人間力について説明があったが、知的に豊かな人間というのは、資料にあるように「豊かな心の育成」が非常に大事だ。これまで、受験勉強を偏重 し、いわゆる偏差値教育の秀才が社会の中で重用されてきた。やはり、学力と同時に、人生の偏差値も子供の頃から育て上げるバランスのとれた人間教育が必要 だ。
(小泉議長) 全人教育ね。」

  「(小泉議長)
人間力については、文部科学省も農水省も大事。人間で一番大事なのは健康。食事と運動と休養、健康3原則と言っているが、最近の子供達の食事を見ると空恐 ろしい。買い食いさせる。家庭の問題。学校から健康づくりが必要。医療費にも関係してくる。長野県の例を見ると、長生きして活動してピンピンコロリと言っ ているようだが。厚生労働省だけの問題じゃない。いかに食事と運動と休養が大事かということ。食事が健康の基本だということは農業だから。どういう食べ物 を食べたら健康になるのかということから始めないといけない。(…)」

  「(坂口臨時議員)
人間力について、健康で長生きできるかということが重要であり、その結果、平均寿命も延びるが、それはいいのだろうと思う。ただ、その際、雇用問題が一番 大きい問題になってくると思う。」

 ■6月3日
  □経済財政諮問会議「第15回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0603/shimon-s.pdf
  「(坂内閣府政策統括官) A3の1枚紙の資料で説明させていただきたい。
キーワードは、「選択と集中」による産業競争力の強化、それと規制改革を通じた「民業拡大」による市場創造。具体的には人間力戦略、技術力戦略、経営力戦 略、産業発掘戦略、地域力、グローバル戦略の6つの戦略である。以下、簡単に説明する。まず「人間力」は、新分野の人材の倍増。遠山大臣も先日仰っていた が、個性ある人間の教育。21 世紀のITは、いわば「21 世紀の読み書きそろばん」ということ。」

 ■6月21日
  □経済財政諮問会議「第18回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/0621/shimon-s.pdf
  ◎(坂内閣府政策統括官)
第2部。4ページの下から6行目、「その際、司法制度改革を総合的かつ集中的に推進し、社会的インフラとしての司法機能を充実・強化する」という一文が 入っている。ここは、裁量型から事後監視型にということ。それの究極の受け手が司法だということで、司法制度改革のことをここに加えた。 7ページ。アクションプログラムの見出しで、「高齢者、女性、若者等が、ともに社会を支える制度の整備」。前回は、「生涯現役社会を支える労働制度、社会 保障制度等の整備等」という見出しになっていたが、「若者」という問題もあるということで変更になっている。併せて、7ページの下から14 行目に「若年者雇用対策に万全を期する」という文言が加わっている。また、8ページ、上から4つ目の・として、「不安定就労若年者等に対する効果的なカウ ンセリングの実施や職業訓練の一層の推進」が加わっている。「不安定就労若年者」というのは、いわゆるフリーターのこと。さらに、上から5つ目の・とし て、「長期連続休暇制度の導入促進」が加わっている。」

  ◎「(坂内閣府政策統括官) 37 ページ。「(3)重点的に推進すべき分野・効率化の考え方」の@は重点4分野について記述している。前回、@は「成長フロンティアの拡大−科学技術・教 育・IT」となっていたが、教育というのはもう少し広い問題であるという指摘があり、「人間力の向上・発揮」というように、表題を少し広げた。それから、 38 ページの上から5行目に「文化芸術振興については、心豊かな活力ある社会の形成及び地域社会の活性化を念頭に置いた振興、事業に着眼した支援に重点化」と いう項目が加わっている。ちなみに、「事業に着眼した支援に重点化」というのは、いろんな文化関係の団体や、どういうことをやるかということに着目した支 援に重点化していこうという意味。また、「科学技術」3つ目の・として、「質の高い基礎研究への重点化と研究の評価システムの構築」が加わっている。」

  □経済財政諮問会議答申
   ◎「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」(6月25日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2002/decision0625.html
   「2.6つの戦略、30のアクションプログラム
(1) 人間力戦略
 経済成長も、社会の安定も結局は「人」に依存する。能力と個性を磨き、人と人の交流・連携の中で相互に啓発されることを通じて、一人一人の持つ人間力が 伸び伸びと発揮され、活力あふれる日本が再生する。人間力向上のために、一人一人の基礎的能力を引き上げるとともに、世界に誇る専門性、多様性ある人材を 育成し、国としての知識創造力を向上させる。また、職場、地域社会等での交流や対話を深め、人を育む豊かな社会を構築する。」

 ■8月30日
  □「人間力戦略ビジョン 新しい時代を切り拓くたくましい日本人の育成〜画一から自立と創造へ〜」(文部科学大臣 遠山敦子)
   http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/09/020911.htm

 ■10月 7日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎「政策金融の抜本的改革に関する基本方針」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/1007/item1.pdf

 ■10月30日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎金融再生プログラム
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/1030/item1.pdf
   ◎改革加速のための総合対応策
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/1030/item3.pdf

 ■11月6日
  □人間力戦略研究会「第1回」
   http://www5.cao.go.jp/keizai1/2004/ningenryoku/0410houkoku.pdf
   ◎議題
  「現状と課題 ・内閣府 ・文部科学省 ・厚生労働省 ・経済産業省」

 ■11月12日
  □日本労働研究機構ニュースリリース
   ◎新しい若年層向け職業ガイダンスツール「職業ハンドブック(オービィ)」
    http://www.jil.go.jp/press/documents/021112.pdf

 ■11月13日
  □若年者キャリア支援研究会「第1回」
   http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/09/h0919-5.html
   ◎全体についてのフリーディスカッション
  「参集者
  岩木 秀夫  日本女子大学人間社会学部教授
  大久保 幸夫 株式会社リクルート ワークス研究所所長
  大竹 文雄  大阪大学社会経済研究所教授
  玄田 有史  東京大学社会科学研究所助教授
  小杉 礼子  日本労働研究機構主任研究員
 ○諏訪 康雄  法政大学社会学部教授
  千石 保  財団法人日本青少年研究所所長
  本田 由紀  東京大学社会科学研究所助教授
  (敬称略 五十音順、○:座長)
  (行政関係者)
  文部科学省 (初等中等教育局児童生徒課、高等教育局学生課)
  厚生労働省 (職業安定局雇用政策課・業務指導課
  職業能力開発局総務課(事務局))
  (委託先研究機関)
  株式会社UFJ総合研究所 経済・社会政策部」

 ■11月20日
  □経済財政諮問会議「第36回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/1120/shimon-s.pdf
   ◎「(牛尾議員)
 積極的な雇用拡大を考えるなら、厚生労働省の枠を越えていろんな省庁と連携が必要。セールスマンとかIT技術者とか、求人の方が多くて、求職が少ないと い う業種も数多い。営業マンは意外と足りない。技術の要るものは求人の方がはるかに多い。IT技術や営業技術、プレゼンテーションやマーケティングの技術を 養成する機関を経済産業省でも考えているようだが、雇用拡大の供給サイドへの教育を積極的にすべきだ。もう一つ、産業のサービス化によって雇用が非常に増 えるが、それを阻んでいるのが規制だ。22 日に規制改革を審議し、12 月に特区を審議するが、大胆にやらないと今は「大胆に柔軟」とははるかにほど遠い状況にある。医療でも大胆に特区で実験的にやれば、雇用が増える。
 アメリカはレーガン時代の1980 年代には10 年間でサービス業中心に雇用が2,000万人増え、クリトン時代の90 年代も1,400 万人増えている。これもサービス業だ。雇用問は、不良債権処理でこれだけ失業が出るからどうするというよりも、規制撤廃でポジティブなものを出して、転換 させていく攻めの経営を促進させる政策に入らないとまずい。転換の場合に必要な教育が大事だ。
 その場合に、バンピング現象と言うが、東京で情報の技術屋が10 人必要だとして建設関係の失業者が10 人いても、一度には来れない。順番に後押しして8つぐらいの経路を経て来る。バンピングに連動するハローワークが必要で連携しないといけない。ここが実は 一番抜けていて、カバーしているのは民間だ。ハローワークと民間のネットワークでバンピング現象に積極的に道筋を見せないといけない。
 特に22 日と12 月にやる規制改革は大胆にやらないと、このまま全然進まない。」

 ■11月21日
  □人間力戦略研究会「第2回」
   ◎議題
  「委員からの意見発表 ・鈴木委員 ・奈須委員 ・小杉委員」

 ■11月22日
  □経済財政諮問会議「第37回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2002/1122/shimon-s.pdf
   ◎「次に、平成15 年度予算の基本的な考え方。「『改革断行予算』の継続」ということで、「改革断行予算」と位置づけた平成14 年度予算の基本路線を継承する。(…)
 次に、「歳出の見直しと構造改革の推進」。最初の4つは新重点4分野。1が人間力の向上等で、4ページの下にあるのは、国立大学法人化等について。5 ペー ジの科学技術創造立国では、施策の優先順位づけを踏まえ、メリハリをつけるということ。その下には、ITについて書いている。」

 ■11月29日
  □「平成15年度予算編成の基本方針」閣議決定
   http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2002/decision1030.html
  「平成15年度予算においては、予算の配分に当たり、歳出構造改革を推進するとの基本的考え方を踏まえ、活力ある経済社会の実現に向けた将来の発展に つながる4分野(『人間力の向上・発揮−教育・文化、科学技術、IT』、『個性と工夫に満ちた魅力ある都市と地方』、『公平で安心な高齢化社会・少子化対 策』、『循環型社会の構築・地球環境問題への対応』)に予算の重点的な配分を行う。また、当面の経済情勢を踏まえ、民間の潜在的な活力を顕在化させる効果 及び雇用創出効果を重視するとともに、改革に伴う影響に対応し、雇用や中小企業のセーフティネットに万全を期すことが適当である。」

  「1 人間力の向上・発揮−教育・文化、科学技術、IT
 競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成するため、「国立大学法人」化などの施策を通して大学の構造改革を進める。また、初等中等教育について、学校 や教員の個性と競争を通じて、豊かな心を持ち確かな学力と創造性を持った人材の育成を図るため、既存施策を見直し、教育改革を推進する。機関補助の在り方 について一層の見直しを図る一方、奨学金事業の充実等意欲と能力のある個人の主体的な自助努力を支援する施策を推進する。さらに、文化芸術分野を含め優れ た人材育成を図ることにより、心豊かな活力ある社会を形成するとともに地域社会の活性化を図る。
 科学技術創造立国の実現のため、国際的に卓越した基礎研究及び@ライフサイエンス、A情報通信(IT)、B環境、Cナノテクノロジー・材料の4分野など に重点化するとともに、経済活性化のための研究開発プロジェクトを、官民の適切な負担の分担の下で推進し、さらに、科学技術システム改革を進める。その 際、施策の優先順位付け(SABCの4段階)を踏まえたメリハリをつけつつ、質的向上を図る。特に、競争的研究資金については、制度の改革と重点的推進を 図る。また、民間主導による産学官連携の推進を図る。なお、真に重要な施策に研究開発資源を重点的に配分すべく、公正で透明性の高い研究開発評価システム の改革等を行うとともに、必要な整理・合理化・削減も併せて行う。
 世界最先端のIT国家を目指し、「e-Japan重点計画-2002」(平成14年6月18日)を踏まえ、世界最高水準の高度情報通信ネットワークの形 成を始めとする5分野に係る施策を重点的かつ戦略的に実施する。また、施策の推進に当たっては、民間が主導的な役割を担うとの原則に沿って官民の役割分担 を明確にするとともに、政府は、電子政府・電子自治体やETC等公的部門の電子化や基盤的技術の研究開発等に重点化する。なお、施策の重複の排除や、成果 の検証等の観点を踏まえた既存のプロジェクトの見直しを行う。」

  □若年者キャリア支援研究会「第2回」
   ◎「若年者キャリア支援に関する実態調査」の調査設計について

 ■12月4日
  □人間力戦略研究会「第3回」
   ◎議題
  「委員からの意見発表 ・大久保委員 ・矢野委員 ・山口委員」

 ■12月11日
  □若年者キャリア支援研究会「第3回」
   ◎「若年者キャリア支援に関する実態調査」の調査設計について(2)

 ■12月16日
  □人間力戦略研究会「第4回」
   ◎議題
  「委員からの意見発表 ・関家委員 ・本目委員 ・中馬委員」


●2003年(平成15年)●

 ■1月15日
  □人間力戦略研究会「第5回」
   ◎議題
  「座長意見発表
   有識者からのヒアリング
  ・荒木二郎氏(警察庁生活安全局少年課長)
  ・高島政光氏(福岡県立城南高等学校教諭)
   文部科学省説明(教育課程実施状況調査について)」

 ■1月20日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎改革と展望-2002年度改定(1月24日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2003/0120kakugikettei.pdf

 ■1月22日
  □人間力戦略研究会「第6回」
   ◎議題
  「有識者からのヒアリング
   ・佐藤一子氏(東京大学教授)
   ・津川清氏(リーマンブラザーズ証券会社会長)
   事務局ヒアリング報告
   ・陰山英男氏(兵庫県朝来町立山口小学校教諭)
   ・日本ゼネラルエレクトリック(株)」

  □第11回JIL労働政策フォーラム
   ◎『欧州は若年失業・無業とどう戦ってきたか』――わが国の若年政策へのインプリケーション――」
    http://www.jil.go.jp/jil/kouen/ro_forum/ro_fo_11_gijiroku1.htm

「次の労働党政権になりますと、EUの考え方に従いまして、新しいニューディール政策が若年者向けに導入されました。それは、6カ月以上失業している25 万人の若年者を職場に復帰させようということです。
 当初、4カ月間の期間が設けられました。それはコンサルテーションを受ける期間で、個人アドバイザーと相談ができ、そこで仕事を探そうと試みます。4カ 月間でもだめですと、4つの選択肢が提示されます。「補助金を与えられ、雇用に6カ月間つく」というのが1つの道です。2つ目は「フルタイムで学校教育な どの訓練を受ける」。3つ目が「ボランティアの仕事を6カ月間やる」、4つ目が「環境タスクフォースに参加して、6カ月間環境の仕事をする」です。
 もう1つの選択肢も提供されました。それは自分で起業する、ビジネスを始めるということです。しかし、どの選択肢にしても、「参加しない」という選択肢 はないということを政府は打ち出したわけです。」(ヒュー・ウィッタカー
    http://www.jil.go.jp/jil/kouen/ro_forum/ro_fo_11_gijiroku2.htm#21

 ■2月3日
  □人間力戦略研究会「特別回」
   ◎議題
   「有識者からのヒアリング
   ・ロバート・コーコラン氏(GE米国本社副社長兼リーダーシップ開発研究所長)」

 ■2月10日
  □人間力戦略研究会「第7回」
   ◎議題
  「有識者からのヒアリング
   ・高田正規氏(ベネッセ教育総研岡山本部所長)
   ・下谷昌久氏(大阪工業会産業政策委員長)」

 ■2月21日
  □人間力戦略研究会「第2回特別回」
   ◎議題
  「有識者からのヒアリング
   ・浅田智朗氏(福島県立会津大学教授(学生部長))
   ・藤井武志氏(帝国ホテル ホテル事業統括部長)」

 ■2月28日
  □人間力戦略研究会「第8回」
   ◎議題
  「報告書(案)の検討」

 ■3月10日
  □人間力戦略研究会「第9回」
   ◎議題
  「報告書(案)の検討」

 ■3月24日
  □人間力戦略研究会「第10回」
   ◎議題
  「報告書(案)の検討」

 ■3月25日
  □経済財政諮問会議「第6回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0325/shimon-s.pdf
   ◎「(本間議員)(…)人間力の問題。経済社会が大きく変化するとき、雇用される能力の陳腐化に伴い、供給側の効率性に十分寄与できていない部分が あ る。この点、雇用・教育分野の改革をどう進めるか、あるいは非常に内向きになっている大学の教育研究について、柔軟に対応できる枠組みを作ると同時に、厳 しい評価が必要だろうと思う。」

 ■3月31日
  □日本労働研究機構編『資料シリーズ131 諸外国の若者就業支援政策の展開 ―イギリスとスウェーデンを中心に―』
  ◎http://www.jil.go.jp/institute/chosa/documents/131g.pdf

  □日本労働研究機構『学校から職業への移行を支援する諸機関へのヒアリング調査結果 ―日本におけるNEET問題の所在と対応―』が刊行
  ◎就業もしていなければ在学もしていない「無業」の若者(NEET=Not in Employment, Education or Training)は多くの先進諸国で増加しつつあり、政策課題として意識されてきている。なかでも求職活動をしない、意欲のないinactive な若者たちは、長期にわたり就業せず、社会的扶助の対象になるなど、彼らを活性化することへの関心は強い。

 ■4月10日
  □人間力戦略研究会「第11回」
   ◎議題
  「報告書(案)の検討・採択」
   ◎「・人間力に関する確立された定義は必ずしもないが,本報告では,「社会を構成し運営するとともに,自立した一人の人間として力強く生きていくた めの総合的な力」と定義したい。
・具体的には,人間力をその構成要素に着目するならば,
@「基礎学力(主に学校教育を通じて修得される基礎的な知的能力)」,「専門的な知識・ノウハウ」を持ち,自らそれを継続的に高めていく力。また,それら の上に応用力として構築される「論理的思考力」,「創造力」などの知的能力的要素
A「コミュニケーションスキル」,「リーダーシップ」,「公共心」,「規範意識」や「他者を尊重し切磋琢磨しながらお互いを高め合う力」などの社会・対人 関係力的要素
Bこれらの要素を十分に発揮するための「意欲」,「忍耐力」や「自分らしい生き方や成功を追求する力」などの自己制御的要素  などがあげられ,これらを総合的にバランス良く高めることが,人間力を高めることと言えよう。
(…)」(市川伸一編『学力から人間力へ』教育出版、p.118)

 ■4月16日
  □経済財政諮問会議「第9回」
   ◎「雇用拡大に向けた総力の結集」(有識者議員提出資料)(PDF:27KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0416/item1.pdf
   「平成15年4月16日 牛尾治朗 奥田碩 本間正明 吉川洋
雇用拡大と利用者に親切なセーフティネットの構築に向けて、従来の雇用政策・実施体制を見直し、若年と長期の失業者対策の強化、地域や民間事業者の活用な どを推進することが重要である。
1.施策の重点化―若年失業と長期失業者
@若年失業者のために、個人を対象とした新たな能力開発の仕組みを創設し、個人の選択を機能させた職業訓練を行う。(…)」

   ◎「雇用面における構造改革への対応について」(坂口臨時議員提出資料)(PDF:281KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0416/item2.pdf
    「厚生労働省における若年者対策について」「関係省庁との連携」
    「1 職業意識の涵養」「2 就職支援の強化」「3 職場適応の促進」
   ◎「平沼議員提出資料(人材育成強化、創業・起業の増大)」(PDF:146KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0416/item3.pdf
    「•経済活性化のための人材育成強化へ向けて・・・・・・・P1〜P5
     •創業・起業の増大・・・・・・・・・・・・・・・・・・P6〜P10」
    「1. 深刻な若年失業・フリーターの増大」
    「2.若年失業問題 = 我が国の根底にある危機
  就職という本来あるべき行き先がなく、将来の道筋を見出せない若者の増大こそ、我が国の根底にある危機ではないか(…)
  我が国の中長期的な人的基盤、社会基盤の崩壊
  したがって、若年者の将来、我が国の将来のためにも、「十分な能力開発」と「能力を生かした就職機会の確保」が必要。 今こそ、若年者を始めとする人材育成対策を抜本的に強化すべき。」

    「3.今後の人材育成の方向
     @若年者の能力開発、 若年者の能力開発、就職機会の拡大
     A離職者の能力転換・向上
     B質の高い知識や技術、スキルを持つ高度専門人材の育成」

   ◎「アンケート調査でみるフリーターの意識と実態」(竹中議員提出資料)(PDF:64KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0416/item4.pdf
   「Q.1 フリーターはどのくらいいるの?
    A1.若年の2割弱がフリーターに該当。
フリーターは近年大幅に増加しており、本調査(注1)では、20〜34歳の若年の2割弱が広義のフリーターに該当する。
  (注1)「若年層の意識実態調査」(内閣府、2003年1月)について」

   「Q2.フリーターが増えているのはなぜ?
   A2.フリーター増加には企業側の変化の影響が大きい。
   ○ 正社員になりたかったにもかかわらずフリーターになった人が、フリーター全体の7割を超えている。
   ○ フリーターの増加は、経済の低迷による労働需要の減少や企業の採用行動の変化によるところが大きいと考えられる。」

   「Q3.フリーターの仕事への意識はどうなの?
   A3.フリーターの就業意欲は、正社員に比べればやや低い。
   若年の就業意欲や職業能力が低下してきていることなど、若年自身の問題もフリーター増加の一因となっている。」

   「Q4. フリーターが増えるとどんな影響があるの?
   A4.フリーターの増加は経済社会の活力を低下させるおそれがある。
   ○ パート・アルバイトは、責任ある仕事や新しい仕事に取り組んだり、職業訓練を受けたりする機会が少なく、職業能力が高まりにくい。
   ○ そのため、フリーターが増加すると、生産性が低下して経済成長の制約になるおそれがある。」

    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0416/shimon-s.pdf
 「(吉川議員) 本日は特に雇用の問題について、坂口大臣にお願いしたい。
4つのポイントがあるが、要は、雇用拡大と利用者に親切なセーフティネットの構築に向けて、従来の雇用政策・実施体制を見直していただきたいということ だ。
 第1番目は施策の重点化。失業の問題は大きな問題だが、若年失業と長期失業者、この2つが非常に大きな問題。失業に対する様々な施策があるが、この2つ に 集中して考えてみたらどうかという提案である。例えば、民間事業を大いに活用して、場合によっては成功報酬というようなことも考えていいのではないか。学 校と企業の連携を深める、当たり前だが、こうしたことも大切である。
 2番目だが、労働市場には、地域特性があるため、地域の個性を生かした雇用促進策をいろいろと考えていただきたいということ。
 3番目は新たな雇用機会の拡大。これは厚生労働省というよりは、むしろ経済産業省、文部科学省等も関係してくることであり、今までも議論してきたが4点 挙 げている。
 4番目が関係機関の連携強化。利用者に親切なセーフティネット構築に向けて、非常に重要な点だと我々は考えている。雇用をテーマに我々もヒアリングを 行っ たが、何人かのエキスパートの方、経団連、連合など実務に携わっている方によると、失業したときの公的な援助にはどういう援助があって、どこでそうした援 助が得られるのか、その窓口が多すぎて、かつ不親切になっているとのこと。使う側からすると、不便なところがあり、これらを束ねることが非常に大切だと、 皆さん言っている。これは省庁横断的なことであるため、ぜひとも総理に指示をしていただき、厚労大臣のリーダーシップを発揮していただいて、失業したとき にどういう公的な援助があるのか。その窓口を一元化していただけないか。
 以前、この会議でも論じられた奨学金制度などについては、去年の補正予算でも措置されたと思うが、それは学校や、育英会が窓口になっている。しかし失業 保 険の窓口は当然ハローワークになっている。窓口が幾つか分かれているために、いざ失業したときに失業した人が一体どこに行けばいいのか、どういう公的な援 助があるのか、必ずしも周知徹底されていないという問題がある。これは一様にエキスパートの方がおっしゃるので、ぜひとも政府としてそこを一元化し、いわ ゆる「ワンストップ」で、失業したときはどういう公的援助が得られるのか、体制を整えていただきたい。
(坂口臨時議員)
雇用の資料の1枚目。経済産業省、文部科学省と厚生労働省のタイアップが必要という趣旨だ。それぞれの持ち場があろうと思うが、経済産業省には大学発ベン チャーの推進をお願いして、我々の方でどうタイアップするか。文部科学省との関係では、インターンシップ施策の推進が大事で、協力をいただくことが大事で はないか。今までは大学3年在学時が中心となっていたが、前倒しで大学1、2年ぐらいから働けるよう、ぜひお願いしたい。
 2枚目、フリーターは数としては193 万人になっている。この約200 万人の約7割は週35 時間以上働いており、必ずしもこの人たちが失業者というわけではない。なぜフリーターになったかについて、1つは「やむを得ずなった型」で、これは大学や 高校を途中でやめたとか、あるいは一度就職したがやめたため、やむを得ずなったもので、これから定職を探すというもの。それから「モラトリアム型」という のは、なかなか良いところが見つからず、とりあえずなっているもの。「夢追求型」は、画家とか音楽家とか、将来なりたいものがはっきりしるが、それは別に して、当面の生活費を稼ぐためフリーターになっているという、目的がしっかりしている人を指す。この3通りの人たちがいて、働いている時間も様々だ。ま た、フリーター等を対象としたトライアル雇用事業では、7割以上の人が常用雇用に移行している。
 3枚目は公共職業訓練で、一番左側の表では、「農林系」とか「技能系」は平成10年と13 年を比べて訓練実施数が下がっている。これは採用者数が少ないので減った。一方、介護、ITといった「専門技術系」は、平成10 年に16.4%だったが、13 年には45.7%に上がっている。「事務・サービス系」も36.2%に上がっている。訓練も民間活用がだんだん増えている。
 4枚目、教育訓練給付は、給付率を8割から4割に下げることにしている。給付を受けている人たちもかなりいて、ここでは大学・大学院等の高度な社会人向 け の講座の重点的な指定を提唱している。雇用保険三事業の重点化・合理化が5ページ。それから緊急地域雇用創出特別交付金制度についても、いろいろ地域と相 談をしながらやっており、市町村からも非常に期待されている。もう少しどういう事業を選ぶかについて知恵を絞らなければいけないと思っており、長野県など 積極的にこれを利用しているケースもあるので、もう少し相談していきたい。
 吉川議員の指摘の中にも、地域の個性を生かした雇用促進策とあり、地域とのタイアップがこれからの雇用の大きな課題で、そうしなければなかなか前進しな い と思っている。ぜひそういう方面で進めさせていただきたい。
 それから、若年者と長期失業者の問題として、中卒、高卒と、いわゆる学歴の低いところほど非正規従業員、フリーターが多くなっている。高卒が就職難で 困っ ているが、それは業務が高度化した部分が短大・大卒に取られ、単純作業は非正規従業員に取って代わられているためだ。このように、高卒が浮き上がってお り、この解決には、普通科志向として高校を普通科にしたようなところを、今後どう変えていくかなどが大きな問題だ。文部科学省ともよく話をさせていただく べき問題だ。
 フリーターについては、週35 時間以上働いている人の割合は男性の7割、女性の6割だ。従って、若年者の問題は、教育のあり方も一つあるが、雇う側の経営者に対しても、高卒者をどのよ うに理解しご協力いただくかという問題もある。現在の技術進歩からいけば、何となく中途半端だ。高卒でなく、短大なり大学なり出た人でないとやっていけな い。誰でもやっていけるところはパートでいいとなる。そこをどう切り開くかも問題点として存在する。(…)」

「(奥田議員)
 若年層、高年層全体を通じ、雇用・失業情勢が悪化している最大の問題点は需要不足にある。不況の根底には、中国の問題とIT化による省人員化も大きな原 因 としてある。人材育成やマッチングも重要だが、効果には一定の限界があり、規制改革や起業促進といった雇用創出策の積極的な推進が最重要の課題だ。
 特に若年層の人材育成は極めて重要な課題で、当然、就労を通じた、中期的・実践的な人事育成が効果的で、これに資する雇用機会を創出するということが最 優 先課題だ。関係省庁が連携して人材育成に取り組むことは非常に有益で、こうした視点をぜひ重視していただきたい。例えば1万1,000 人の応募者がいて、そのうち1万人が職を得て、あとの1,000 人が落ちた時、その1,000 人の人は能力がないから落ちたのではない。職を得た1万人に比べると比較的悪かったということでチャンスを逸したということ。能力をつけることは大事なこ とだが、世間では落ちた人はすべて落伍者みたいなことを言われるが、それはまるで違うということを理解頂きたい。」

   「(小泉議長)
 牛尾議員の言うように、能力のある人はそんなに困らないと思う。自分がさらに能力を身に付けたいとか、高めたいという人は仕事の心配はないと思う。問題 は、やる気がない、能力をつけようと思わない若年者、そういう人たちの仕事をどうやって探すかということが大事で、これは学校との連携が大事だ。意欲的な 人は余り困らない。そうでない人に対してどうするか。
(牛尾議員) 仕事をする気持ちにさせないと。
(小泉議長) 気持ちにさせると同時に意欲を持ってもらう。これは学校の時から、仕事 とはどういうものかという関心を持ってもらう意味で学校との連携も必要だ。若年者 なんか特にそうだ。
(坂口臨時議員)
 フリーターの中にはいろいろな人がいる。だから、渋谷辺りに情報を提供する場所をつくって、自然に自分たちで見に来させて、相談に乗ってくれと言ったら 乗 る、それまでは黙っているということを今始めている。でも、なかなか難しいと思う。
(小泉議長) 若い人は特に難しい。
(牛尾議員) 社会奉仕をするなどもっと経験をさせて、人の気持ちがわかるようにしな いといけない。家庭に一番問題がある。」

「(小泉議長) 1円で創業してどうやって成功していくか。これは成功したらおもしろい。だから、状況をフォローして欲しい。
(平沼大臣) ずっとやっています。
(竹中議員)
フリーターについては内閣府のアンケート調査もあるので、資料をご覧頂きたい。それによると、フリーターは必ずしも最初からフリーターを望んでいるわけで はない、フリーター、パート、アルバイトなどをやっていると職業能力がなかなかつかないということが確認できるのでご覧下さい。」

 ■4月25日
  □若者自立・挑戦戦略会議の発足「第1回会議」
   http://www.kantei.go.jp/jp/singi/index/wakamono/
   ◎6月初旬に若年者対策の取りまとめを行うことを確認
 「高い失業率、フリーター・無業者の増加など、若者の雇用情勢は依然厳しく、このままでは経済基盤の崩壊、社会不安の増大等を惹起しかねません。かかる 観点から、関係府省の連携した取組を推進するため、平成15年4月、若者自立・挑戦戦略会議を設置致しました。
 構成員 内閣官房長官、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣、経済財政政策担当大臣
(※)内閣官房長官は、第5回会議(平成16年6月18日)より参加。」

 ■5月7日
  □若年者キャリア支援研究会「第4回」
   ◎「若年者キャリア支援に関する実態調査」の調査結果について

 ■5月8日
  □経済財政諮問会議「第10回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0508/shimon-s.pdf
   ◎「(平沼議員) 私の提案で関係大臣会合を開いた若年労働者の失業問題は非常に深刻だ。
 フリーターは193 万人もいて、若年失業率は約10%だ。こうした点を是正するため、集中的に予算措置し、フィージビリティスタディをやりながら、きちっと取り組むに相応し い大切なテーマだと思う。」

 「(竹中議員)
まとめたい。財政状況を非常に深刻に受け止め、更に踏み込んだ改革を進める。一般会計のみならず、特別会計、地方を含め、政府全体でしっかり枠を作り抑制 する姿勢が必要である。新しい予算プロセスの試験的導入として、モデル事業的の一部導入が支持された。ただし、評価は、部分でなく全面的・本格的に行うべ しとの御指摘があった。重点化が大切だが、プラスのみならずマイナス部分も明らかにする。塩川議員御発言のように,諮問会議でしっかりと枠を決めるべきと の御指摘もあった。モデル事業は、有識者議員に財務省及び関係省庁とも相談し、具体的内容・進め方について御提案いただきたい。平沼議員御指摘のインセン ティブやフィージビリティ調査の問題もある。若年労働も取り上げてもよいだろう。」

 ■5月28日
  □経済財政諮問会議「第11回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0528/shimon-s.pdf
   ◎「未来を切り開くための経済活性化対策」(平沼議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0528/item14-1.pdf
   ◎「未来創造型投資に向けた大胆な政策資源の配分変更 ― 構造改革の進化にとって不可欠な経済の活性化― (PDF:32KB)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0528/item14-2.pdf

   ◎「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」(目次案)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0528/item15.pdf
  「U.7つの宣言への具体的な取組み
   1. 規制改革・構造改革特区
   2. 税制改革
   3. 雇用・教育
   4. 社会保障制度改革
   5. “国と地方”のあり方
   6. 資金の流れ
   7. 予算編成プロセス改革」

 ■5月29日
  □若年者キャリア支援研究会「第5回」
   ◎若年者キャリア支援の論点について(1)(現状と課題)

 ■6月9日
  □経済財政諮問会議「第12回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0609/shimon-s.pdf
  「(平沼議員)
 資料は前回提出資料を1枚にまとめた。骨子案の「経済活性化」は、デフレなど直面する課題、財政再建など中長期的課題の解決に不可欠であり、政府として 強 力に取り組むべきだ。経済活性化の実現には、我が国が目指すべき明るい将来の姿を明確な形で国民に示すべき。政策目標が明確で民間の潜在力を最大限引き出 すような、「未来創造型投資」に大胆に政策資源を重点化すべきだ。
 経済活性化対策の具体化には予算の裏付けも要るので、財政再建とも両立させつつ、「未来創造型投資」分野は前年度予算額にかかわらず、政策実現に必要な 額 を要求できるようにして、メリハリの付いた16年度予算を実現すべきだ。
 骨子案の「雇用・人間力の強化」に関し、若年者雇用対策は、私を含む4閣僚で取りまとめ、次の会議に提出したい。我々は「未来創造型投資」の中で若年者 雇 用対策が最重要と考えており、具体的内容を国民に分かり易いメッセージで伝えたい。」

  「(平沼議員)
民間議員資料の、「政策の重点、削減・抑制すべき事項」でのメリハリの明確化はそのとおりだ。ただ、資料では、重点が具体性を欠き、分かり難い気がする。
 前回、今回述べたが、「未来創造型投資」こそ重点的に予算配分をすべきだ。若年者対策など雇用関係、創業支援、技術開発など民間による持続的な需要創造 に つながる未来への投資には必要な予算要求を可能にして重点的に予算配分すべきだ。予算要求スキームでも、昨年の踏襲ではなく大胆な予算配分変更を可能にす べきだ。モデル事業の推進は、自分が何度も申し上げてきたことでもあり、16年度予算に新しい予算編成システムをモデル事業として導入するとの提言は評価 したい。重要なのは、各大臣のリーダーシップで削減した予算を、優先度の高い分野に回す柔軟な仕組みの導入である。これが、どこまで担保できるか必ずしも 明らかではない。各省がモデル事業で、競って改革に邁進する意欲を刺激する仕組みが必要だ。敢えて付言したい。」

   ◎「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」(骨子案)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0609/item11.pdf
  「○ 雇用・人間力の強化
 教育の質を高めること、雇用については何歳であっても能力を開発し、拡大するサービス産業などで仕事の機会が得られる労働市場をつくること、やる気のあ る 若者全ての職業的自立を促進することなど。」

   ◎平沼大臣提出資料「経済活性化対策について」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0609/item9.pdf

 ■6月10日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第2回会議」
   ◎「若者自立・挑戦プラン」の取りまとめ
   ・「若者自立・挑戦プラン」
    本文(PDF形式:32KB http: //www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e40423bj1.pdf
    概要版(PDF形式:30KB http: //www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e40423bj2.pdf

   ◎経済産業省ホームページ(若者自立・挑戦戦略会議について)
    http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004140/
   「若者自立・挑戦戦略会議
    ◆本件の概要:若者自立・挑戦戦略会議の資料の発表
    ◆担   当:経済産業政策局産業人材政策室
    ◆公 表 日:平成15年06月10日(火)
    ◆発表資料名 :1.若者自立・挑戦戦略会議について(PDF形式:112KB
     http: //www.meti.go.jp/kohosys/press/0004140/0/030610wakamonojinzai.pdf)」

  □若年者キャリア支援研究会「第6回」
   ◎若年者キャリア支援の論点について(2)(対策)
  □青少年育成推進本部設置
   ◎「青少年育成推進本部の設置について」
    http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/yhonbu/030610kakugi.html
   ◎「本部長 内閣総理大臣
     副本部長 内閣官房長官
     文部科学大臣
     国家公安委員会委員長
     法務大臣
     厚生労働大臣
     青少年育成を担当する内閣府特命担当大臣が置かれている場合には当該大臣
     本部員 他のすべての国務大臣
     (注)本部会合には、内閣官房副長官(政務及び事務)が出席する。」

 ■6月11日
  □青少年育成推進本部(第1回)
   ◎

 ■6月12日
  ◎経済財政諮問会議「第13回」
  (配布資料)
  ○530万人雇用創出プログラム
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/program.html
  ○人間力の向上に向けて(雇用・高等教育制度改革)(有識者議員提出資料)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/item2.pdf
  ○若者自立・戦略プラン(若者自立・挑戦戦略会議とりまとめ)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/young.html
  ○キャリア教育総合計画の推進(遠山臨時議員提出資料)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/item4.pdf
  ○「女性のチャレンジ支援策について」最終報告(概要)(福田議員提出資料)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/item5-1.pdf
  ○「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003」素案
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/item6.pdf

   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0612/shimon-s.pdf
  「(竹中議員)
 引き続き積極的な政策対応をお願いします。では、「雇用・教育」の問題。昨年総理から、「『人間力戦略』について議論を」という御指示があった。これを 受 け、「基本方針2002」においても、経済活性化戦略の一つの柱として「人間力戦略」が議論されている。依然、厳しい雇用情勢の中で、雇用機会の創出、若 年者雇用、女性支援などについて各方面で検討されているが、その成果等について御報告いただくとともに、今年の「基本方針2003」の取りまとめに向けた 議論をお願いしたい。
 まず、島田顧問より、総理の指示を受けて設置された「530 万人雇用創出促進チーム」における検討状況について御報告いただく。
(島田内閣府特命顧問)
日本経済は過去5年間、継続的にトータルの雇用が減少しているが、同時にサービス産業における雇用は増えている。これは先進国共通の姿で、この将来の需要 が見込める分野を更に促進させ、経済構造を近代化させる考えにより「530 万人雇用創出プログラム」を推進している。(…)資料の下段は、以上のような産業分野を通じ横断的に共通する人材供給の整備、つまり労働市場の環境整備 や、若年者・女性・中高年労働者に対する支援である。労働市場の環境整備では、ワンストップ・サービスセンター設置や、キャリア・コンサルタントの養成、 4大臣により強力に進められている「若者自立・挑戦プラン」がある。(…)
  (吉川議員) 「人間力の向上に向けて」(雇用と高等教育制度改革)の紙を説明する。
「1.雇用制度改革と雇用機会の創造」。従来は雇用を維持することに力点が置かれていたが、これからは、円滑な労働移動、多様な働き方の実現、それをアシ ストする政策に力点を移すべき。また、政策を行う上で民間事業者への委託、民間のノウハウをできるだけ活用することが必要。 具体的に、機関補助的配分から個人に補助する、あるいは、とりわけて若年者の職業的自立を促すために企業の実習と教育・職業訓練を組み合わせることが必要 性。あるいは、女性や中高年の人に対して雇用を促進する民間の機関で成果があれば、それに応じて報酬を出すような工夫も考えられる。
 雇用機会の創造は、島田先生からも話があったが、規制改革が非常に重要なことであり進める必要がある。(…)
 (竹中議員) 一昨日「若者自立・挑戦プラン」が4大臣によってまとめられた。関連発言をお願いしたい。
(平沼議員) 深刻化する若年失業や問題を踏まえ、4大臣で議論を重ね、6月10日に「若者自立・挑戦プラン」を取りまとめた。
 本プランでは、当面3年間で若年失業者等の増加傾向からの転換を目指し、4閣僚で一致協力して、人材対策強化や創業の活性化など大胆な政策展開に取り組 む ことを盛り込んだ。人材への投資・新たな市場・就業創出のための取組みは、我が国の未来を支える重要な投資であり、政策資源を重点的に投入することが必 要。その旨、「骨太方針」にも明記していただきたい。
 いずれしても、「若者自立・挑戦プラン」を強力に推進するためには、今後とも4閣僚で密接に連携して精力的に取り組みたい。プランの内容について、坂口 大 臣から御説明いただく。
(坂口臨時議員) 今回、「若者自立・挑戦プラン」の基本的な考え方をまとめた。
 1つは、フリーターや無業者がこれ以上出ないようにするための対策。もう一つは、既にフリーターや無業者となっている者をどうするかという対策。この2 点 に分けて考えている。
 まず、フリーターや無業者がこれ以上出ないようにする対策としては、小学校段階からの仕事との触れ合い等を通じた職業意識の涵養、インターンシップの推 進 による勤労観・職業観の醸成等を図るとともに、企業実習・教育訓練を組み合わせて一人前の職業人に育てる新制度、「日本版のデュアル・システム」を導入し たい。
 また、若年者が明確な目的をもって能力開発や就職活動ができるように、企業はどのような能力を持つ人材を必要としているかを明確にすることが大事であ り、 それを要請したい。若者のためには、どのような能力を持っているか把握するための仕組みの整備をしたい。さらに、若年者の相談に乗れるキャリア・コンサル タントの養成も進めたい。
 フリーター・無業者となっている者に対する対策は、地域が主体となって設けるワンストップ・センターや、若年向けのハローワークなどにおける相談・指導 を 積極的に行い、学卒未就職者等の通年採用の普及、トライアル雇用の積極的活用など、就職経路の複線化に対応した就職システムを整備したい。文部科学省を中 心に、大学、大学院で高度な専門的知識を有する若者を育てるための施策を拡充することとしている。 また経済産業省を中心に、若者が挑戦し活躍できる新たな市場・就業機会の創出に向けて創業・起業の活性化などに総力を挙げて取り組む。また、厳しい経済状 況の中ではあるが、企業が高卒者など若年者のために雇用や実習の機会を最大限に確保することが重要であり、産業界には従来以上の強力な取組みをお願いした い。
 施策を推進していくうえで、地域主体により、実情に応じた総合的な情報提供や相談を行う若年者のためのワンストップ・サービスセンターの整備を推進して い きたい。
 この「若者自立・挑戦プラン」の実施に当たり、これまで以上に現場レベルでの連携が重要なため、今後とも各省が一層連携協力しながら、現場・地域での着 実 な実施を目指したい。」

「(坂口臨時議員) 多様な働き方については、派遣型労働の法案は国会を通り、契約型労働の法案は来週通る予定であることだけ申し上げる。」

  「(島田内閣府特命顧問) 今、若者の就業の問題は、雇用機会がなければいけないが、「530 万人雇用創出プログラム」で受け止める。個々の業種については、各省が細かくやっている。その実現の基本は規制緩和である。民間がたくさんの貯蓄を持って 消費したいけれども、既得権グループがそれを抑えているから入れない。それをなくすと民間部門は堰を切ったように流れ込む。主体は政府ではない市場であ る。だから、規制改革をお願いする。」

  「(小泉議長)
雇用は、人間、人材だ。職業体験、これは小中学校からがいい。いざ就職しようという段階になって、若い人では自分の希望もわからないし、仕事の内容もわか らない人が非常に多い。だから、小中学校から仕事とはどういうものなのか体験する。これは非常にいいと思うから進めていただければと思う。」

「(小平内閣府政策統括官)(…)「4.雇用・人間力の強化」では、「(1)雇用制度改革」で、530 万人雇用の関係、「若者自立・挑戦プラン」、長期失業者への対応、女性・中高年、男女共同参画社会、ワンストップでの情報提供等について、「(2) 雇用機会の創造」では、530 万人雇用のほか、公的サービスのアウトソーシングの計画的な推進、起業、ベンチャー等について、「(3)教育制度改革」では、義務教育、キャリア教育等に ついて、それぞれ記載している。(…)」

   ◎「[大臣のほんねとーく]若年人材対策の強化について(経済産業大臣 平沼赳夫)」『小泉内閣メールマガジン 第98号』   「今、若い人の失業率はどれくらいかご存じですか? なんと12.0%にもなるのです。我が国の将来を担う若い人が、就業機会にめぐまれず、夢を実現 することができないでいることを私は大変残念に思っています。社会的にも、中長期的に我が国の経済活力が失われ、社会が不安定化していくのではと心配して います。
 一方で、能力ややる気のあふれる若い人たちもたくさんおり、経済産業省ではこうした人たちが少しでも増えるように、また、その「能力」や「やる気」を力 いっぱい発揮してもらえるように努力をしているところです。
 例えば、プログラマー等の先端分野においては、多くの若い人が世界レベルで既に活躍しています。経済産業省では、全国から高度な情報セキュリティの技術 を有する学生を集めて、「セキュリティ甲子園」を8月に開催し、技術者たちが腕を競う場を作ろうと考えております。優勝者は、私自身が表彰し、一流の大学 や専門機関に行ってもらおうと検討しているところです。
 また、「俺が社長になるんだ!」という夢をもち、創業や起業などに「挑戦したい」と思っている人はたくさんいるのですが、「実際に挑戦する人」がまだま だ少ないことをとても残念に思っています。そこで、ボブ・サップさんをイメージキャラクターに、「日本には挑戦者が足りない」というキャッチフレーズのも と、「起ち上がれドリームゲートプロジェクト」を4月からはじめました。この中で、「ビジネスプラン」のコンテストを行うなど、 みなさんの夢の実現のお手伝いをしたいと思っております。
 もちろん、教育政策や雇用政策との連携を強化し、一体となって人材対策に取り組むことが問題の根本的解決のためには不可欠です。このため、坂口大臣、遠 山大臣、竹中大臣と協力して、対応策をとりまとめたところです。引き続き、若手即戦力人材の重点的育成などに積極的に取り組んでまいります。」

 ■6月13日
  □「職業安定法及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部を改正する法律(平成15年法律第82 号)」(改正職業安定法及び改正労働者派遣法)公布→平成16年(2004年)3月1日施行
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/
   ◎改正職業安定法の概要(PDF:62KB)
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/dl/antei.pdf
   ◎改正労働者派遣法の概要(PDF:81KB)
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/dl/haken.pdf
   ◎紹介予定派遣の概要(PDF:406KB)
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/dl/syoukai.pdf
   ◎派遣労働者に対する雇用契約の申込み義務について(PDF:48KB)
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/koyou.html
   ◎労働者派遣・請負を適正に行うために(PDF:81KB)
   http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/dl/ukeoi.pdf

 ■6月18日
  □経済財政諮問会議「第14回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0618/shimon-s.pdf
   ◎「(牛尾議員)
最終取りまとめに向けて、この規制改革も重要な要素としなければならない。構造改革の目玉は規制撤廃であり、ディレギュレーションとは、「規制緩和」では なく「規制撤廃」というのが正しい訳だ。規制を撤廃し、その上に、どういうニュー・ルールを作るかという議論を同時に始めなければならない。冒頭の「官か ら民へ」や「国から地方へ」でも、その後のルールをどう作るかという作業を並行的に行う必要がある。
 この2週間ぐらいの新聞論調では、規制撤廃でもっと頑張れという社説が続々出た。「宮内会長は勝負に出ろ」という異例のものもあった。規制改革では、何 を やっても未だ足りないと言われる宿命性があるが、しかし、絶え間なく歩み続けなければならない。年末の総合規制改革会議最終答申は、更に一段とこれを進め る必要がある。
 経済活性化は、徐々に進みつつあるが、主役はやはり規制撤廃とそれに基づく活性化と雇用の増大である。そういう点では、年末に向かって同じような努力を あ と4カ月、5カ月続ける必要がある。あと5〜6年の最大の課題である。アメリカでも、レーガン、ブッシュと12年も努力が続けられた。来年4月には、推進 組織を更により強固に、改革的なものとして作る必要がある。そういう流れを「骨太の方針」にも書き込みたい。」

  ◎経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003(原案)(文章につき一部調整未了である)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0618/item1.pdf
  「4.雇用・人間力の強化
―――雇用については、何歳であっても、能力を開発し、拡大するサービス産業などで仕事の機会が得られる労働市場をつくる。特に、若年者の働く意欲を喚起 しつつ、全てのやる気のある若者の職業的自立を促進する。また、女性の能力発揮のための取組の推進を図る。教育については、義務教育から大学までの教育の 質を高める。
【改革のポイント】
(1)サービス産業を中心として、雇用機会の拡大を図る必要がある。
(2)雇用政策については、関係機関の連携、地域の自主性、利用者選択の拡大を図るとともに、民間事業者への委託など、民間の最大限の活用が重要である。
特に、若年者に関しては、地域の主体的取組による民間活用に留意した新たな仕組みが必要である。
(3)国民の求める安心の実現に向けて、雇用機会の拡大、失業等に関連する適切な情報やサービスの提供が必要である。
(4)義務教育の質向上を図るため、学校評価や生徒の学校選択の自由の拡大及び教員の意欲と能力に応じた処遇等が必要である。
(5)大学教育の質向上を図るため、大学改革の着実な推進と、第三者機関による厳格な成果評価等による競争環境の整備が必要である。
【具体的手段】
(1)雇用制度改革
・今後の時代を担う若年者の人間力強化のため、「若者自立・挑戦プラン」を推進する。その際、地域、企業、若年者の状況に十分配慮する。
・若年者について、現下のフリーター、無業者の増大に対処し、職業人としての自覚の涵養・職業意欲の喚起を前提として地方自治体、学校、民間団体、民間事 業者との密接な連携・協力のもとに、複数紹介、トライアル雇用や就職支援相談員(ジョブ・サポーター)を活用した一対一の個別総合的な職業相談・紹介体制 を整備する。
・企業ニーズ等労働市場の状況に応じ企業実習と教育・職業訓練を組み合わせた若年者への「実務・教育連結型人材育成システム(日本版デュアル・システ ム)」を導入する。
・全国一律的な制度から、地域の個性や自主性を活かした雇用促進策へ転換する。地域の新たな取組として、自治体と地域の企業、学校、ハローワーク、民間事 業者等の連携の下、その実情に応じ若年者のためのワンストップ・センターを整備する。
・長期失業者に民間事業者を活用して集中的な就職相談、効果的な職業訓練・職業紹介等を行う。その成果に対する評価に基づく報酬等の誘因を付与する。ま た、労働市場の状況を反映しつつ個人の選択を機能させた職業訓練等を行う。
・労働市場の環境整備のため、キャリア・コンサルティングを担う人材の育成・活用や産業のニーズに応じた職業スキル標準・カリキュラムの策定、職業能力評 価制度の整備等を進める。
・社会貢献活動等、多様な雇用・就業機会の提供等を推進するとともに、育児休業の取得推進や保育サービスの強化・充実など、子育てをしながら働ける環境整 備を推進する。
・「男女共同参画社会」の実現を目指して、指導的地位に女性が占める割合が2020 年までに少なくとも30%程度になるよう期待し、平成15 年度においては、関連情報のワンストップ・サービス化、ネットワーク化など女性のチャレンジ支援策に取り組む。
・国民の求める安心の実現に向け、ワンストップで雇用や失業関連の情報を提供する。
・旧国立研究所など公務員型独立行政法人について、その業務の内容により非公務員型独立行政法人化を進める。
(2)雇用機会の創造
・サービス分野における規制改革や公的部門の外部委託の推進、情報提供、人材の育成支援、観光立国の実現等により、「530 万人雇用創出プログラム」を着実に推進する。特に、サービスの生産を担う人材の質的強化は、サービスの品質や生産性を高め、競争力や付加価値の高いサービ ス産業の発展・創業を促進する上で重要である(具体的な対策例は別紙参照)。
(…)
(3)義務教育改革等
(@)義務教育改革
・義務教育面では、時代や社会の要請に応え、基礎・基本の十分な定着を図るとともに、コミュニティ・スクール導入に向けた制度整備や習熟度別少人数指導 等、地域の実情や子供の個性に応じた多様な教育・指導方法の工夫を進め、子供の学習意欲の向上も含め「確かな学力」の向上を目指す。この一環として、教員 の一律処遇からやる気と能力に応じて処遇するシステムへの転換を進める。
(A)教育と雇用の連携等
・小中学校、高校等で、地域や企業等の協力を得て、就業体験、子供参観日(親の職場を子供が参観)などのキャリア教育を推進し、就業意欲を高める。また、 体験・参加型の起業家教育を強化する。
・専門職大学院の設置等、専門職業人養成を目的とする高度で多様な教育機会を拡大するとともに、就学休業(キャリアブレイク)制度を推進する。
(4)大学改革
 (…)」

 ■6月20日
  □青少年育成推進本部副本部長会議(第1回)
   ◎鴻池国務大臣の閣議後定例記者会見における発言
    http: //www8.cao.go.jp/youth/suisin/yhonbu/030620fukuhonbu/f01kaiken.html
  「本日、閣議終了後に、青少年育成推進本部の副本部長会議を開催いたしました。
出席者は、私の他、遠山文部科学大臣、谷垣国家公安委員会委員長、森山法務大臣、坂口厚生労働大臣であります。
 会議の議題は、「「青少年育成施策大綱」策定の基本方針について」でありまして、まず、内閣府の担当者、山本政策統括官でありますが、これから、「青少 年育成施策大綱骨子案」についての説明をいたしました。
 その後、各大臣からそれぞれ、大綱に盛り込むための重要施策の提案事項について御発言をいただきました。
 まず、遠山文部科学大臣からは、青少年問題は大人の問題であるという視点に立った、大人自身の自覚と責任についてや、その他、親に子育てのアドバイスを 伝える人の配置、2つ目に、食育、食に関する指導などについて、ご提案がありました。
 谷垣大臣からは、非行集団対策などの少年犯罪抑止対策の強化や、児童買春などの少年の保護対策などについてのご提案をいただきました。
 森山法務大臣からは、非行少年の処遇の充実や、啓発活動の充実などについてご提案がありました。たとえば、社会を明るくする運動ということであります。
 坂口厚生労働大臣からは、男性も含めた働き方の見直し、子育て支援ネットワークづくり、性に関する相談体制の充実、さまざまな若年者の就業支援などにつ いてのご提案をいただきました。
 私からは、一層のボランティア活動の振興や、また、相談機関が連携して必要な支援ができるよう、包括的な一次相談・支援機関の整備促進について提案をい たしました。
 自由討議に入りましたけれども、特に本日はご意見は出ませんでした。
 次回の副本部長会議は、今日ご発言をいただいたそれぞれの案をさらに肉付けを行って文案を整備していきたい。その段階で、次回、副本部長会議を開催し て、具体的な、より深い議論を行っていただく予定であります。」

 ■6月24日
  □若年者キャリア支援研究会「第7回」
   ◎若年者キャリア支援研究会報告書(素案)について

 ■6月26日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003(6月27日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2003/decision0626.html

 ■6月27日
  □『平成15年版 国民生活白書』
   ◎「失業期間が長期化し、求職活動をしなくなる問題」が触れられ、「失業期間が長期化しないよう早期の就業を促すことが重要」と述べている。また ニュー ディールが対策として一定の評価を受けているとしている
   http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h15/honbun/index.html

 ■7月4日
  □「労働基準法の一部を改正する法律(平成15年法律第104号)」(改正労働基準法)公布→平成16年(2004年)1月1日施行
   ◎労働者供給事業がほぼ全面的に解禁

   ◎改正労働基準法の概要(PDF:339KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1a.pdf
   ◎労働契約期間の上限について(PDF:187KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1b.pdf
   ◎「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」について
    1−3ページ (PDF:327KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1c1.pdf
    4−5ページ (PDF:240KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1c2.pdf
    6ページ (PDF:103KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1c3.pdf
   ◎「企画業務型裁量労働制」(PDF:207KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1d.pdf
   ◎専門業務型裁量労働制が変わります(PDF:40KB)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/dl/tp1111-1e.pdf

   ◎島本慈子20031022『ルポ解雇―この国でいま起きていること』岩波書店,p.212,ISBN: 4004308593 〔岩波新書 新赤版 (859)〕
    http://www.bk1.co.jp/product/2377011
   ◎松宮健一『フリーター漂流』旬報社,p.204,¥1,470(税込),ISBN: 4845109700
    http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4845109700/ref= pd_ecc_rvi_2/249-0903790-4299513

 ■7月8日
  □若年者キャリア支援研究会「第8回」
   ◎若年者キャリア支援研究会報告書(案)について

 ■7月17日
  □経済財政諮問会議「第16回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0717/shimon-s.pdf
   ◎「(本間議員)(…)「骨太2003」の中でも、「政策群」という言葉を入れさせていただき、予算の費用と評価の問題を仕上げていく必要性がある と いうことを強調したが、現在、政府部内で一体的・効率的な取組を必要とする政策課題が非常に多くなっている。
ここで、そうした例として考えられるものをいくつか挙げてみたい。まず、厳しい雇用情勢を改善させるため、「若年・長期失業者の就業拡大」という政策目標 をたてた場合、民間事業者へのコンサル・職業訓練・就業支援の一貫委託や、キャリア教育やインターンシップ等を通じた教育と雇用の連携といった政策を一体 的に行う必要がある。これは規制改革と予算措置を伴う産学官連携の施策を組み合わせる例だ。次の例として、「対日投資の拡大」という政策目標をたてた場合 には、合併等の制度整備を行い、規格・検査・基準の相互認証を進め、学校・医療・英語表記等さまざまな面で在留外国人の生活環境を改善するといった施策を 行う必要がある。これには、やはり、さまざまな規制改革と予算措置が伴う。もう一つの例として、「科学技術駆動型の地域経済発展」という政策目標を考え る。これには、知的財産推進計画を着実に実施していくとともに、地域クラスターを充実させるような施策、研究開発ベンチャー創出のための施策を組み合わせ る必要がある。
 しかも、小泉内閣の施策の方向性に極めて合致しているという点を考えると、この政策群の考え方を前面に押し出し、できれば、総理から具体的な政策目標を 提 示していただいて、予算の中にきちんと盛り込むことを今後の予算編成上の課題にしていただきたい。
 また、単年度予算について予算執行上の効率性から様々な問題があることも事実であり、その観点から重要なテーマ、例えば電子政府、雇用・人間力、科学技 術 等のテーマに合わせて弾力的な予算執行によって効率化の効果を上げていくことも必要だ。こうしたモデル事業も、今年の予算編成の中で推進したい。
 各論は以上であるが、全体としての歳出のフレームについては、15 年度の水準以下に抑制するように努力をしていただきたい。(…)」

 ■8月29日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第3回会議」
   ◎「若者自立・挑戦プランの具体化」の取りまとめ ・「若者自立・挑戦プランの具体化」
    本文(PDF形式:20KB       http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj1.pdf
    概要版(PDF形式:256KB http: //www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj2.pdf

 ■9月2日
  □経済財政諮問会議「第19回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/0902/shimon-s.pdf
   ◎「(平沼議員)
 政策群について、一言申し上げたい。先程の3つの基本、1つ目は制度改革と予算を一体化として進める、2つ目は省庁横断的な予算の推進、3つ目は民間活 力、は非常に重要だと思う。政策群はすべて良い発想で行われているので、絵に描いた餅で終わらせずに、如何に具体化するかが大切だ。そのためには、各々の 予算要求を事務的に各省ばらばらに財政当局に要求するだけではなく、経済財政諮問会議の場できちんと最後までフォローアップすることも必要だと思う。ま た、来年度の予算の編成に当たり、先程の3つの基本をきちんと実現したものに関しては、次年度以降も予算の重点配分をしっかり行って更に拡大をしていく。 そして、成果をしっかりと評価していく。この姿勢が大事だと思う。
 そういう意味で、財政当局とも十分御相談させて頂いたが、4大臣が集まって若年の雇用対策について検討し、骨太の方針第3弾で大きな柱として位置付け た。
 そして、竹中大臣、坂口大臣、遠山大臣、私の数次にわたる協議により、省庁横断的に、若年労働・雇用について、相当大胆な政策パッケージが作成できた。 関 係省庁の連携強化とか民間活力をいかに更に高めていくかにつき、これを一つのモデルとして更に成果を大きなものにしていきたいと思っており、財務大臣から 御指摘の点も十分踏まえながら、しっかりやりたいと思っている。」

 「(塩川議員)
 三位一体の改革の際に、各事務次官が協議しても何の結論も出なかったのが良い例で、要するに、各省が出てくると自分たちの土俵だけ守ろうとする。従っ て、 会議をやる場合には、局長や審議官等ある程度決定権のある人でないとまとまらない。集めるだけでは何の意味もない。
(本間議員)
 そのため、経済財政諮問会議もしっかりフォローして、必要に応じて審議をしていかねばならないと思います。
(平沼議員)
 若年の雇用対策では、審議官レベルで討議をし、最終的には4大臣が集まってきちんと決めたため、予算枠も相当大幅なものが獲得できたし、従来では各省庁 間 で対立があってなかなかできないものについても、協力し合って一つの良い骨格ができた。
(塩川議員)
 大臣は長くても1、2年だが、役人はずっと将来まで続けるので突っ張る(笑)。自らの将来にかけて突っ張るから話がつかない。その点、大臣は政治的に判 断 ができるため、そういう者の集まりで決めて欲しい。
(牛尾議員)
 そういう意味で、政策を進行する上において、政策群の2番目(若年雇用等)はモデルケースになる。経産省は3、4個に関連しているので、これを例にして 違 うところをイニシエートしてもらえれば有難い。 (塩川議員) それはモデルケースであってモデル事業ではないのですね。間違えたらいけないので。
(小泉議長) 政策群であってモデル事業にもなり得るものだと思うが、どうして分けてしまうのか。
(本間議員)
 政策群の方は、各省横断的な部分を中心に取り上げている。従って、総理が仰る通り、性格によっては例えば複数年度の部分も出てくるため、モデル事業で やっ ているように目標設定をして、事業完了後に成果を見るということとも関連してくる場合もある。政策群の施策の方向は、総合的な各省庁横断的に意思決定をす るための仕組み作り。一方、モデル事業は、単体のプロジェクト等について複数年度の管理等によって効率化を図るもの、と仕分けをしている。両者は接合する 部分がかなりある。
(竹中議員) 政策群でモデル事業として扱えるものも将来的には出てくるし、それは大いに結構なことだということだと思う。
(塩川議員) それと、今回のモデル事業とごっちゃにされたら困る。こちらは違うということだ。
(竹中議員)
モデル事業、政策群の制度を大きく育てるという話があったが、走りながら考えて制度をつくっていかなければいけない。今日は、その意味で大変建設なよい御 議論をいただいた。有機的、一体的になるようにという塩川大臣の御指摘があった。そうした観点から、平沼大臣がリーダーシップをとった4大臣の若者雇用の 話というのは一つのモデルになる。そうした点も踏まえて諮問会議でフォローアップをしろというお話もあったが、それも重要なポイントであると思う。
(…)」

 ■9月19日
  □厚生労働省職業能力開発局「若者の未来のキャリアを育むために〜若年者キャリア支援政策の展開〜」(若年者キャリア支援研究会報告書)
   ◎http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/09/h0919-5e.html

 ■10月22日
  □有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準 (厚生労働省告示第三百五十七号)
   ◎「労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第十四条第二項の規定に基づき、有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準を次のように定め、 平 成十六年一月一日から適用する。
 有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準
(契約締結時の明示事項等) (雇止めの予告) (雇止めの理由の明示) (契約期間についての配慮)」

 ■11月21日
  □経済財政諮問会議「第24回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/1121/shimon-s.pdf
   ◎「○集中審議A
次に河村議員よりお話がある。
(河村臨時議員)
 本日はあらかじめ集中審議の論点として御提示いただいた点を中心に御説明するが、その前段として、お話させていただく。私が就任する際に、知育、徳育、 体 育というこれまでの教育にプラス食育を重視した「人間力向上」のための教育構造改革を進め、規制改革も一段と推進するようにと総理から言われている。その 基本姿勢としても「国から地方へ」と教育の地方分権を進め、地域が自ら考えて行動する、あるいは学校の自主性・自律性を高めていける取組みを促進し、国は しっかり支援をしていくという姿勢でなければいけないと思っている。」

  「(河村臨時議員)(…)単なる知識を見て点数がよかったらじゃなくて、まさに「人間力向上」と総理から言われているが、人間力を見るような試験を やっていただきたい、こう言っており、今体験学習とかいろんなことをやっている。予備校が随分進んだところは、そういうテストを取り入れたりしているが、 大学側が変わってもらうことが必要だと思っており、塾にあれだけのお金をかけるなら、義務教育をただにすることはないじゃないかという議論もある。
(…)」
「(竹中議員)大学については、非公務員型の独立行政法人化を評価しつつ、その実効を上げるための更なる努力が必要だということである。一番最初に塾の話 等々出たが、それと教育論を抜きにして、財政の議論だけから入ることに対しては注意しなければいけない。その点は大変重要かと思う。これについては、大臣 の方からも人間力向上の教育改革を目指していくという御指摘があったところである。」

 ■11月25日
  □青少年育成推進本部副本部長会議(第2回)
   ◎〔議題〕
    青少年育成施策大綱の策定について
    その他

 ■11月26日
  □経済財政諮問会議「第25回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/1126/shimon-s.pdf
   ◎「(香西経済社会総合研究所長)
構造改革評価報告書は、3点の特徴がある。第1点目は構造改革の効果として何をやり、どのような動きがあったかを評価することである。第2点目は、外部有 識者のタスクフォースをつくり、そこでの議論と内閣府内の検証を組み合わせてある点である。第3点目は、改革の「次の一手」についての検討課題も併せて提 議するという点である。
 今回の報告書のテーマは、構造改革全体ではなく、企業・雇用を中心にしたものとなっている。タクスフォース委員については記載のとおりである。
報告書の大きな議論の流れとして、企業や雇用における改革効果の検証を通じてわかったことは、民間が改革に対して反応し、民間の能力を発揮していただいた ということである。「次の一手」についても、現在まで進んでいる構造改革の足りないところを一層の構造改革により補うべき、となっている。 (…)
 雇用関係についても、規制緩和により民間職業紹介事業が活発になり、民間職業紹介事業所は急増している。また、派遣労働者に対する規制緩和によって派遣 労働者の活用も進んだ。現在でも日本の職業紹介の大半は公共職業紹介所が行っていて、民間職業紹介所数のシェアは少ないが、成果はかなり上がっており、短 い期間で再就職の世話をすることがグラフに表れている。
 しかし、課題はまだ残っている。日本の収益率は改善したが、国際比較をすればまだ低い。競争が最も激烈なIT産業について海外と比較すると、分社化され た個別の企業では高い利益率を上げているところもあるが、連結決算を行った会社ベースで見ると、日本の企業の収益率はまだ低い。さらに、非製造業、中小企 業、地域といった問題については、まだ効果が十分行き届いていない。失業率は下がりつつあるが、就業者の増加はまだはっきり見られない状態である。若年雇 用者問題については、若者自立挑戦プラン等が盛んに行われているが、新卒の就職率を見ると、中卒では4人に1人は職がないという厳しい面も残っている。
 そうした中で「次の一手」を産業・企業・雇用という点でみると、グローバルな観点で問題を見てもらいたいという意見が非常に強い。例えば、FTAを推進 し、併せて農業再生を図ることや、グローバルな視点での税制や社会保障負担なども必要だということであると思う。 さらに、雇用・就業を増やすには開業の増加が必要という検討結果が出ており、大事なのはベンチャーだということは広く知られているが、生活密着型の開業に ついても支援が必要ではないかという意見も出た。また、若者自立挑戦プランで若者に焦点を当てていることには高い評価を得ているが、「失業者」にならない 「無業者」が増えていることについての議論もある。「失業者」は能力、意欲があって失業している人だが、能力、意欲を持たなくなってきている若い「無業 者」の増加にも焦点を当てるべきという意見が提出されている。」

  「(坂口臨時議員)
 資料「地域の活性化と雇用創出等について」の1ページ目は「地域の視点に立った雇用対策の推進」についてまとめてあり、赤い字で記載しているものが来年 度 予算で新しく実施を検討している支援策である。この中では「地域の公共団体による無料職業紹介の実施」が中心となる施策で、法律は既に国会で承認され、現 在政省令の整備をしており、来年3月から実施する予定である。「都道府県が自主的な取組みとして、若年者のためのワンストップサービスセンターを整備する 場合に支援」については、先ほど吉川議員から、民間にもやらせるべき、との御指摘を頂いたが、実施主体の都道府県に対し、民間委託する方法もあることを伝 えたいと考えている。
 2枚目は、「若年者の雇用対策」についてまとめてある。中心となる施策は「日本版デュアルシステムの導入」、すなわち企業実習と一体となった教育訓練の 実 施である。 3枚目は「雇用維持支援から雇用移動支援への重点化」について。(…)」

  「(小泉議長)
 これからどんどん高齢者が増えて、退職者も増える。そうすると、若い人が少ないのだから、雇用は足りなくなるはず。それなのになぜ失業率が高いのか、や る 気がないのか、能力がないのか、両方あるかもしれないけれども、黙っていたって人は足りなくなるんだから。このようなミスマッチをどのようにして解消する かということを、もっと工夫してはどうか。
(坂口臨時議員) 今の若者の仕事については、何でもいいと言えば必ずある。
(小泉議長)
 求人側はあるけれども求職がないということは、そこに行かないんだろう。
(坂口臨時議員) 行かない。
(奥田議員) 特に3Kのところには行かない。
(牛尾議員) リスクのある職場にも来ない。安全なところにみんな来る。安全できれいなところ。」

  ◎「構造改革評価報告書─ 企業・雇用への改革効果の検証と「次の一手」─」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2003/1126/item1.pdf
   「構造改革評価報告書・タスクフォース
    座長: 香西泰(内閣府経済社会総合研究所 所長)
    西村C彦(東京大学大学院経済学研究科 教授)
    ポール・シェアード(リーマン・ブラザース証券 チーフエコノミスト・アジア)
    玄田有史(東京大学社会科学研究所助教授)
    伊藤邦雄(一橋大学商学部長・商学研究科長)
    大久保幸夫(株式会社リクルート ワークス研究所所長)
    金丸恭文(フューチャーシステムコンサルティング株式会社代表取締役社長)
    (順不同)」

  「構造改革評価報告書─ 企業・雇用への改革効果の検証と「次の一手」 ─
企業・雇用における改革効果の検証を通じてわかったこと
=民間が改革に対して敏感に反応し、その能力を発揮

「次の一手」=一層の構造改革で徹底的に民の力を引き出す
○ 企業・雇用面で改革効果が生じつつある。
・企業再編関係の法制・税制の整備を外部有識者も高く評価。
 再編が活発化(M&A が5年間で約2.5 倍に)。再編を行った企業は高い収益性。
・規制緩和により民間職業紹介の紹介実績が増加。短い離職期間(民間2.9 カ月,公共4.1 カ月)等良好なパフォーマンス。
○ ただし依然課題も残されている。
・日本企業の収益率は海外の競争相手と比べると依然低い。
・新卒の就職率低下・無業者比率上昇などの若年雇用問題。
○ 評価・検証を踏まえ、「次の一手」を提示。
・グローバルな視点で改革(農業再生とFTAの推進等)。
・生活密着の身近な開業(特に女性による起業)を支援。
・失業者にもならない若年無業者の増加に焦点。」

「【改革をさらに広げる】
○ 職業紹介と訓練を民間に大幅開放
 職業紹介事業において手数料を徴収することのできる求職者の範囲を大幅に拡大する。ハローワーク事業について、一般失業者に対しても委託を含め民間活用 の 範囲を大幅に拡大する。官民連携により、より実践的な能力評価の仕組みづくりを行うとともに、職業訓練の民間委託を成功報酬制を導入して拡大する。
○ 生活に密着した身近な開業で地域を活性化
 成長性のあるベンチャー型起業の支援だけでなく、地域の活性化や雇用の面では、生活に密着した身近な開業の支援も重要。特にその担い手として、女性によ る 開業への挑戦を支援する。例えば米国では、政府調達における女性起業家への発注目標の設定や、融資における男女差別の禁止(融資機会均等法)等が行われて いる
【人材が将来の成長の鍵をにぎる】
○ 失業者にもならない若年無業者の増加に焦点を
 高校中退者の多くや、不登校、ひきこもりなどは、社会参加の意欲を喪失したまま就業活動をしないため失業者の範疇にも入らず、支援が手薄になっている。 基 本的な社会生活への対応力等の習得に助力し、社会参加や就業を支援する。
○ 中学生の段階からの社会参加・職場体験を全国展開
 兵庫県の「トライやる・ウィーク」や、富山県の「社会に学ぶ『14 歳の挑戦』」など、中学生の段階からの社会参加・職場体験の取組みを全国に広げる。
○ 事業再編や新規創業には経営者人材の絶対的不足の克服が課題
 事業再編・再生の仕組みや、起業・開業の支援策が整備されたが、これらを使いこなせる経営人材やこれを助ける専門家がまだ圧倒的に少ない。経営人材の育 成 は民間部門の課題であるが、問題の大きさを考えると、専門職大学院の拡充など政策的な対応も検討が必要。」

「◆ 若年対策として特に、高校中退者など就業から距離のある特定層への重点的な対策が重要(玄田委員)
? 若年雇用への取組みは全般的に評価できる。今後は中卒者、高校中退者、求職活動をしない無業者など、就業が特に困難な若年への集中的な支援のあり方を考え るべき。
? 中卒・高校中退者は約20 万人で、45〜54 歳の1 年以上長期失業者とほぼ同数である。こうした層は不登校・引きこもりなどの結果、就業から距離がある場合が多く、かつ現在行われているセーフティネット策 の対象外となっている。こうした層への持続的かつ個別の対応を図っていくことが必要。
? そのためには、事後的な対策だけではなく事前の予防的措置が必要。就業以前の段階で社会参加や職場体験の機会を与えることで、基本的な生活態度の改善を図 り、生活技能(ソーシャル・スキル)(注)を高めることが重要。
(注)他者との相互作用の中で、対人関係を円滑にすすめるための具体的な行動(挨拶、集団参加、質問など)」

「玄田 有史委員からの資料・ヒアリング結果メモ
若年就業対策「次の一手」
2003.10.31
ポイント
1.特定層への重点的対策(中卒、中退は約20 万人、45−54 歳1 年以上失業者と同数)
2.事後的な対策だけではなく、事前の対策の必要性
3.地域の主体性を活かしながら一定の成果を挙げている事業の全国展開が現実的
4.教育行政と労働行政の更なる連携、一部に兆しも
5.対策を実施していることについて、積極的かつわかりやすいかたちでアピール
◆ 若年対策として特に、就業から距離のある特定層への重点的な対策が重要
? 若年雇用への取組みは全般的に評価できる、今後は中卒者、高校中退者、求職活動をしない無業者など、就業が特に困難な若年への集中的な支援のあり方を考え るべき。
? 中卒・高校中退者は約20 万人で、45〜54 歳の1 年以上長期失業者とほぼ同数である。こうした層は不登校・引きこもりなどの結果就業から距離がある場合が多く、かつ現在行われているセーフティネット策の 対象外となっている。こうした層への持続的かつ個別の対応を図っていくことが必要。
? そのためには、事後的な対策だけではなく事前の予防的措置が必要。就業以前の段階で社会参加や職場体験の機会を与えることで、基本的な生活態度の改善を図 り、生活技能(ソーシャル・スキル)(注)を高めることが重要。
(注)他者との相互作用の中で、対人関係を円滑にすすめるための具体的な行動(挨拶、集団参加、質問など)
◆ 地域の主体性を活かしながら一定の成果をあげている事業をモデル事業として全国展開することが現実的
? 98 年度から、就業以前の中学生を対象とする職場体験、地域参加事業などの自治体の取組みが始まっている。
? 兵庫県の「トライやる・ウィーク」事業はほぼすべての公立中学校で実施され、1ヶ所あたり少人数で行う点、学期中5 日間にわたって実施する点に特色。また不登校生徒の約半数が全日参加し、事後的な登校率の改善につながっている。実施数年後の調査結果でも、参加者や家族 から高く評価されている。
? 富山県の「社会に学ぶ『14 歳の挑戦』」事業でも、中学生が学期中1 週間連続して、少人数で地域の職場体験やボランティア活動に取り組んでいる。これらの事業は、義務教育段階での就業基盤の醸成のための試みとして成果をあ げつつある。
? こうした取組みは大都市部では根付きにくいという声があるが、一事業所が4 人の生徒を受け入れた場合、全事業所の約5%が実施すれば、全員が職場体験できる。また体験先職場の新規開拓が課題。
? 兵庫・富山以外の自治体の関心も高いが、全国展開する際のネックとなるのが事故対応の保険制度や通勤費、モデル事業委託などの経費である。これを政府で補 填してはどうか。
◆ 教育行政と労働行政の一層の連携と、社会的に事業の必要性を認識させるための身近な情報発信が課題
? 今年度、職場体験事業として例えば雇用能力開発機構が16 自治体で「中高生に対する仕事ふれあい活動支援事業」を実施しているが、知名度が低く、当初、教育行政との連携が十分でなく定着しづらい面もあった。」

「「中学生による職場体験・地域参加事業」推進プログラム(案)
玄田 有史
* 目的
平成13 年度「若者自立・挑戦プラン」が策定され、若年者の職業能力の向上ならびに職業意識の確立に向けた施策が予定されている。各施策を効果的に実施するために は、高等教育にある者ならびに学校卒業者を対象にした内容のみならず、義務教育段階での職業体験を通じた地域参加が、就業基盤の醸成にあたりきわめて重要 となる。そこで全県下の中学2 年生に対する5 日間の職業体験教育として、すでに一定の実績を保有する兵庫県、富山県などの事例を参考に、同様の趣旨の事業導入を図る自治体に対する支援を行い、若年就 業支援施策の一層の充実を図る。
* 支援内容
1. 財政的支援
1-1. 保険制度の整備
1-2. 実施運営費・交通費等(自治体、市町村との分担)
1-3. モデル事業の実施委託費用
2.事例情報の提供
2-1. 各自治体で実施する好事例の収集
2-2. 自治体、受け入れ企業、保護者への情報提供体制の整備
3.地域主体原則の徹底
3-1. 実施条件以外の、中央官庁の過度の介入を排除する原則の確立
4.学校における職業教育のあり方について調査・研究
* 支援を実施するに当たっての条件
1- 中学2 年生への学期中5 日間の実施であること
2- 都道府県下の全公立中学校を原則対象としていること
3- モデル事業を実施もしくは予定があること
4- 事業に要する費用の半額を自治体および市町村が負担すること
5- 職業参加が賃労働を伴う雇用契約となっていないこと
6- 実施内容について情報の開示を行うこと」

 ■12月5日
  □「平成16年度予算編成の基本方針」閣議決定
   http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2003/decision1205_01.pdf

 ■12月9日
  □青少年育成推進本部(第2回)
   ◎〔議題〕
    青少年育成施策大綱の策定について

 ■12月15日
  □ジョブカフェ準備委員会「第1回」
   ◎「議事次第 1. 開会 経済産業省 斎藤審議官挨拶 2. 議事 (1)委員長選任について (2)委員会開催趣旨について (3)議事の公開について (4)ジョブカフェの評価について (5)若年産業人材育成事業モデル地域の選定について 3. 閉会」

 ■12月25日
  □有料職業紹介事業保証金規則の廃止等に関する省令 (/法務省/厚生労働省/令第二号)
   ◎「職業安定法及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の一部を改正する法律(平成十五年法律第八十二 号)の 施行に伴い、及び同法附則第三条第四項の規定に基づき、有料職業紹介事業保証金規則の廃止等に関する省 令を次のように定める。(…)」


●2004年(平成16年)●

 ■1月
  □玄田有史「一四歳に『いい大人』と出会わせよう――若者が失業者にもフリーターにもなれない時代に」『中央公論』二月号

 ■1月1日
  □改正労働基準法施行
   ◎http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/11/tp1111-1.html

 ■1月16日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎構造改革と経済財政の中期展望-2003年度改定(1月19日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2004/decision0119.pdf

  □ジョブカフェ準備委員会「第2回」
   ◎「議事次第 1. 開会 2. 議事 (1)ジョブカフェの評価項目案について (2)若年産業人材育成事業の要望状況について(報告) 3. 閉会」
ジョブカフェ評価委員会 第1回 (H16.4.9) 第2回 (H16.4.16) 第3回 (H16.11.11) 第3回 (H16.11.11) 第4回 (H17.2.17) 第5回 (H17.3.28) 第6回 (H17.6.20) 第6回 (H17.6.20) 第7回 (H17.12.14) 第8回 (H18.3.15)

 ■1月20日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第4回会議」
   ◎「若者自立・挑戦プランの推進」の取りまとめ
    本文(PDF形式:21KB  http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e40423bj3.pdf
    概要版(PDF形式:30KB
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e40423bj4.pdf
   ◎若者自立・挑戦プランにおける連携について
    (PDF形式:33KB  http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e40423bj5.pdf

 ■1月31日
  □『社会科学研究』(第55巻・第2号)
   ◎「特集 フリーターへの新しい分析視角」
   「序文                      …本田由紀
 若年無業・周辺的フリーター層の現状と問題       …小杉礼子・堀有喜衣
 中学卒・高校中退と労働市場              …高橋陽子・玄田有史
 フリーター選択プロセスにおける道具的機能と表出的機能 …新谷周平
  ――現在志向・「やりたいこと」志向の再解釈――
 トランジションという観点から見たフリーター      …本田由紀」

   「本稿では,「学生でもなく夫婦でもなく,アルバイトあるいはパートタイマーとして働いている若者,あるいはそうした雇用形態で働きたいと思ってい る若者」という定義を採ることとするが,ここで注目するのは,正社員に近い働き方をしている「中核的な」フリーターでなく,長期,あるいは長時間の就労を していないという意味で「周辺的」な働き方をしているフリーターである.「正社員なみ」の働きかたをしている約半数のフリーターについては,すでに認知が 進み,また,行政施策の対象にも考えられている.これに対して,就業意欲が低いのではないかと推測されるあまり働いていないフリーターについては,その実 態について十分認知されているとは言いがたく,また,政策的対応も手探り状況である.
 さらに,「働いていない」若者も増えている.「無業」に分類される若者が統計上では増加しているのだが,彼らの実態も意識もほとんど明らかになっていな い.こうした統計が調査期間の1週間における状況を問うていることから,この中には,先の周辺的フリーターと重なる部分が少なくないかもしれない.
 海外での状況に目を向けると,こうした「働かない」若者への関心は先進諸国に広がっている.多くの先進諸国では,若年失業問題は我が国よりはるかに前か ら深刻化し様々な対策が講じられてきたところだが,近年は,求職活動をしないという意味で失業者にもならない無業の若者の問題が大きくなっている. OECD(2002)は,加盟国の3分の2で,20〜24歳の男性の5〜10%が,在学もしていなければ,労働市場にも参入していない状態だと指摘してい る.とりわけEU諸国においては,就業を通しての社会への統合を重視しているだけに,こうしたインアクティブな,就業意欲がみられない若者への懸念が広 がっている.イギリスでは,1999年に政府の社会的排除問題ユニットが若年者問題についての報告書Bridge the Gapを取りまとめたが,そこでは,こうした若者(=NEET ; Not in Employment, Education or Training)が16歳〜18歳の9%を占めること,こうした状況が将来の雇用やキャリア形成の問題につながるため政策的対応が必要なことが指摘され ている.」(p.6-7)

 ■2月19日
  □第2回労働政策フォーラム
   ◎『教育から職業へ ―欧米諸国の若年就業支援政策の展開―』
    http://www.jil.go.jp/event/ro_forum/giji/g20040219_mokuji.html

 ■2月26日
  □第3回労働政策フォーラム
   ◎『先進諸国の雇用戦略 ―福祉重視から就業重視への政策転換―』
    http://www.jil.go.jp/event/ro_forum/giji/g20040226_mokuji.html

 ■2月27日
  □経済財政諮問会議「第4回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0227/shimon-s.pdf
   ◎「(竹中議員) 内閣府から「地域経済の現状と課題」について御説明をする。
(谷内政策統括官)(…)2ページの右下の図を説明する。15歳以上64歳までのすべての生産年齢人口を就業という観点からは、働いている人(就業者)、 働きたいけど働いていない人(失業者)、働くつもりはない人(非労働力人口)の3つのグループに区分される。この生産年齢人口が減っていく中で就業者を伸 ばしていくためには、1つは失業者を減らしていくということ、雇用政策はしばしば失業に焦点がいくが、長期的に考えると失業者を減らして就業者を増やすだ けではなくて、非労働力人口を就業者の方に持っていくとことが大きな課題になっている。特に女性と高齢者、働く意欲を持っていない若者も非常に増えてい る。」

 ■3月1日
  □改正職業安定法及び改正労働者派遣法施行
   ◎http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kaisei/

 ■3月23日
  □経済財政諮問会議「第6回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0323/shimon-s.pdf
   ◎「(吉川議員)
 新産業創造戦略については、かつての産業構造審議会での議論を深めたものとして評価する。伝統的な産業政策は、鉄鋼産業など1つ1つの産業ごとに組み立 て られていた。これに対して新産業創造戦略では健康サービス、環境、ビジネス支援という最終的なニーズの方から入っている。 1つ1つのニーズには、幾つもの産業が関与するわけであり、産業に横串を入れる感じでニーズを基に産業経済を考えていく。ニーズがなぜ大事かというと、こ れこそが経済の最終目標だからだ。経済の目的は生活を変えることであり、構造改革の目指すものも我々の生活を変えていくところにあると思う。新産業創造戦 略を是非進めていただきたい。
 また、人材が大事だというのはそのとおりだが、若年者の失業、無業者の問題、フリーターの問題と現実はあるべき姿から遠いところにある。こうした問題に は 政府一体で取り組むべきだが、予算に関わるところは政策群を生かす形で雇用対策、産業創出戦略を進めていただきたい。また、雇用保険対象外の雇用対策につ いては、政策的に穴が空いている。そこを省庁横断的に詰めていただくためにも、政策群を活用していただきたい。」

 ■4月26日
  □経済財政諮問会議「第9回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0426/shimon-s.pdf
   ◎「(竹中議員)続いて、「基本方針2004」の御審議をいただきたい。まず、その枠組みについて、有識者議員から説明をお願いしたい。
(吉川議員)(…)以上が16〜18年の大きな課題である。資料2枚目、「重点強化期間」の課題を5つの論点にまとめた。具体的な課題は資料のとおりであ るが、1点目は「官から民へ、国から地方へ」という、分権改革の仕上げである。2点目が「官の改革」の強化、3点目が「民の改革」の推進、4点目が「人間 力の抜本的強化」、そして5点目が「持続的な安全・安心の確立」である。
(…)
 また、雇用の問題もある。若年者の失業率は、男性が女性より少し悪く今でも10%程度で、全体の失業率の約2倍である。また、失業者にもなっていない無 業者も5、6年前は10万人と言われていたが、現在では30万人と推計されている。
 若年雇用の問題に対する対策として、雇用保険に関連した施策が様々考えられているが、今申し上げた人たちは、雇用保険からも漏れている人たちであり、施 策 は十分でない。また、様々な施策があるが、必ずしも一元化されておらず、使い勝手が悪いという問題もある。施策窓口の一元化が課題だ。このほかサービス分 野、先端技術分野での人材育成なども課題である。」
「(中川議員)
「骨太の方針2004」についてであるが、新産業創造戦略も一言で言えば、人間力の発揮をどうやって支援するかということであり、その土台は、ここに書い てある「安全・安心」ということである。今日の朝、東京都のごみ収集に従事する人が、救急救命の資格を持って応急措置ができるというニュースが放送されて いたが、非常にいいことだと思う。そのほか、家の周りが暗くても、警察がいると非常に安心といえる。警察や消防、救急がまずきちんと機能するということ が、すべての前提条件だと思う。
(麻生議員)
 消防車と救急車の機能を足し合わせた消救車というものがあり、これを新しく総務省が認めようとしているところである。消防車と救急車の出動回数を比べる と、比較にならないほど救急車の方が多い。そこで、消防車の中で蘇生ができる程度に高さを改良し、2人が乗れるような消防車と救急車と一緒にした消救車を 総務省として新たに認めようとしている。いずれにしても、そういった効率的な取組をしなければならないと思っている。 もう一つ、先ほどマイスターの話が出たが、これこそ忘れられている大事な点であると思う。1級建築士がいくら多くても、大工と左官屋がいなければ家は建た ない。わかりやすい例として、新日本製鐵八幡製鉄所の話がある。タタというインド最大のコングロマリットが冷延圧熱の機械をフランスに発注したが、流して いるときにとまってしまった。そのとき、フランス側は、オペレーションについては、契約外ということで対応してくれなかったので、代わりにタタは、新日本 製鐵八幡製鐵所に協力を依頼した。インドに派遣されたのはベテラン職員2人で、簡単な作業で直してしまった。それでタタの社長は「オー、マジック、マジッ ク」と言って、とにかく大騒ぎだった。それによって何億円の技術指導料が支払われた。
 この2人こそ、何億円という金を稼ぎ出しているわけで、勲章ものである。私は、新日鉄は製造業ではなく、サービス業といつも言っているが、そういう時代 に なっている。その点も含めて、そういった人たちはしかるべきもので報われるというのはいいと思う。そういうことが頑張る人たちのもとになる。
(中川議員)
 技術よりも技能を、権威をもってみんなが大事にする。また、若い頃からそういうことができる制度ができあがれば、高校を出て、場合によっては中学を卒業 し て、それから高等専門学校や工業高校とか、こういうもののステイタスをもう少し上げていくところからものづくりというものは始まっていると思う。 また、治安という点でいえば、各省にまたがる話になると思うが、パトカーと救急車を足した警救車というのをつくったらどうか。」

  □「骨太2004に向けて」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0426/item2.pdf
「2.「重点強化期間」の課題 ・ 「重点強化期間」においては、以下の観点から制度改革に重点的に取り組み、新成長の基盤を重点的に強化する (…)
C 人間力の抜本的強化 - 若年者の能力開発機会の拡充 - 利用者の立場に立った雇用関連事業の再編 - 教育現場への権限移譲 等」
(…)
3.経済活性化に向けた重点施策 (…)
・ 雇用 - 若年無業者への職業訓練・就職斡旋策の拡充 - 重複の多い国・地方の就職相談・斡旋窓口等の一元化 -
サービス分野・先端技術分野での集中的な人材育成 等」

 ■5月11日
  □経済財政諮問会議「第10回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0511/shimon-s.pdf
   ◎「(竹中議員)それでは、骨太の方針をこれから取りまとめるに当たり、その枠組み、骨子について、事務局から説明する。
(小平政策統括官)(…)4.が人間力の抜本的強化である。最近非常に問題になっている若年者についての能力開発の充実、教育現場の活性化ということで、 教育委員会の改革や学校の外部評価等を含めてまとめたらどうかと考えている。 (…)
第2部は「経済活性化に向けた重点施策」をまとめるということで、1.が地域再生、2.が雇用政策・人材育成施策の新たな展開、3.が「新産業創造戦略」 の推進と市場環境・発展基盤の整備である。(…)」

「(小泉議長)
 この第1部の「4.人間力の抜本的強化」の中で、雇用の問題について、ミスマッチが多いということで、足りないところは幾らでも人がほしいのに、若い人 は 10%の失業率。これをうまく教育というか、訓練というか、意欲をかき立てるような民間の力も借りられないかね。どんどん採りたいというのに、どうしてこ れだけ失業率が高いのか。
(牛尾議員)
 結局、雇用は横に流動できないという大きな昔からの慣習があって、縦では動けるけれども、横には動かないためにこっちに来れない。4大臣が一緒になって 抜 本的に縦の壁をなくせば、ミスマッチは大分減る。
(小泉議長) 雇用の方法も訓練も必要である。
(牛尾議員)
 はい。中央と地方とか、学歴とか、官産学の間の枠とか、いろんな枠があって、企業でも企業一家論でこうなっている。それが大分改善されているし、ITと か、情報によって個人が動くようになったり、都会ではそういう傾向が大分出てきたが、地方ではまだまだ。だから、抜本的に講じないといけない。結局、ミス マッチに尽きる。横に動いてさえくれれば、労働の質は上がるし、いろんな問題を一挙に解決できるのだが、そこは縦でたまっている。
(竹中議員)
 2年前の諮問会議で、雇用政策が非常に細分化され過ぎていて硬直化しているものを柔軟に使えるようにしようという議論があった。その中で、バウチャーの よ うな、利用券みたいなものを実際に渡したらどうかというのが議論として出されて、宿題になっている部分がある。今の総理の御意向も踏まえて、ぜひ民間議員 にもいろいろアイディアを出していただきたい。
(谷垣議員)
 今の話は、要するに若者の意欲、意識の問題なのか、あるいは能力の問題なのか、あるいは単なる需要不足によるものなのかをよく分析していただく必要があ る。バウチャーというのも1つの考え方だと思うが、財政の立場からすると、趣味的な受講にまで出してしまうようなことになるのではないか。まず分析をきち んとやっていただいて、それに適した施策は何か、この検討をしていただきたい。
(奥田議員)
 どんどん求人倍率はよくなっている。最近では、10県ぐらいは求人倍率が1以上になっている。悪いところは北海道、それから沖縄とか、そういうところは 依 然として0.5以下である。今の横にいかに展開するかという話と、それから能力のミスマッチというのは非常に難しくて、一生懸命我々も考えているが、やは り北海道、沖縄、九州、そこらあたりを何とかしないといけないのではないかと思う。」

「(本間議員)(…)4番目、これは人間力の抜本的強化の問題。人間力強化のための戦略を検討していくということで、やはりミスマッチの問題等を考える と、質的な問題と、移動の促進というもの、意欲の向上をいかに実現していくかということが重要なポイントになるかと思う。 年齢階級別完全失業率の変化を見てみると、15歳から24歳のレンジの直近では12%近くにまでで高くなっている。その他の部分がすべからく最近低下をし ているにもかかわらず、このレンジが拡大をしている。これは将来的に考えると極めて重要な問題になるかと思う。それを促進しているのは、やはり、新規大卒 者の無業者の増加である。高校卒等に比べても、大学卒の無業者の比率というものが非常に増えている。それが将来どのような影響を残すかということになる と、新卒時にフリーターの者が35歳未満まで、やはり54.8%とフリーターにとどまるということが大きな特徴で、フリーターの生涯賃金が20代に一番高 くなって、それからだんだん下がっていくというようなことも統計的に表れているので、この辺のところの集中的な対応ということが求められようかと思う。そ のためにマッチング機能というものを政府部内できちんと向上させていくということになると、やはり雇用関連事業には、制度間の重複が非常に多く効率的では ない。ワンストップ化を進めて、制度上の再編成を行っていく必要性があるかと考える。職業斡旋等いろいろなレベルの中で、窓口は非常に多いが、現実にこれ がどれだけ総合的な効果を上げているかということは疑問視されるところである。この辺の総合力の活用というものもきちんと議論をして、効果を上げていくと いう対応が求められようかと思う。また、この点について、雇用保険3事業の各種助成金、29の助成金という予算的な措置をとっているが、これを効果的に施 策に結びつけていくためには、やはり各種事業費を大胆に整理統合すると同時に、先ほど竹中議員から話が出た手法の工夫も含めて検討をしていく必要性がある と思う。
 さらに、教育現場の活性化の問題であるが、職業教育という専門的な問題だけではなく、教員の質の確保が重要。義務標準法あるいは人材確保法について、本 来 の役割を果たしているかどうかを再検討すべきであるし、教育委員会がともすれば、大きな役割を果たしていないのではないかというような指摘もある。この辺 についての改革を進めていく必要性もあるかと思う。そしてさらに、高等教育機関について、大学の学部・学科の設置の届出制移行、専門職大学院の拡充等、人 材面から時代のニーズに柔軟な対応を図っていく必要性があるかと考えている。基本的に人間力の強化をしていくような流れの中で、政府部門の政策効果を評価 し、検証していくときに、経済データ、統計の整備というものが非常に重要な問題になってくる。この点については、吉川議員の方から説明をしていただきたい と思う。」

「(坂本経済産業副大臣)(…)もう1点は、人間力強化のための戦略の検討について、一昨年、関係4大臣による若者自立・挑戦戦略会議を設置し、「若者自 立・挑戦プラン」を策定するなど、着実に成果を上げている。人材の強化は新産業創造戦略の柱の一つでもあり、この4大臣会議なども活用して、産業界として 一体となって職業教育に取り組むなど、各省庁が連携をして、さらなる取組みを検討したいと考えている。」

  □「基本方針2004に向けて」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0511/item3.pdf
   ◎「4. 人間力の抜本的強化
 将来への投資としての人間力の強化をわが国の最重要の政策課題のひとつとして位置づけ、政府が一丸となって取り組むことが必要である。今後の経済社会を 展 望すると、時代のニーズに応じた能力形成の枠組みづくりとあわせて、職業間の縦割りを越えた柔軟な人材移動を支える仕組みづくりが重要である。また、少子 高齢化社会の急速な到来に対応して、男女ともに、何歳になっても、能力と意欲に応じて働ける環境を整備していく。
【人間力強化のための戦略の検討】
・ 関係4大臣による若者自立・挑戦戦略会議等の場で、「人間力強化」のための戦略を検討いただいてはどうか。
・ 人材育成・能力開発の観点からは、若年者の能力開発施策の拡充、専門高校・国立高専の教育内容見直しと地域との連携強化、地域からの提案を受けた競争的・ 選択的支援の仕組みの創設等が必要と考えられる。
【労働移動促進、ミスマッチ解消等の面から雇用関連事業を再編・強化】
・ 国、地方、独法、公益法人等が実施している雇用関連事業について、利用者の立場に立ったワンストップ化を進め、重複がある場合には再編成を行う。
・ ハローワークの業務について、真に政府が行わざるをえないものを除き、民間に開放する。
・ 雇用保険3事業の29助成金をはじめ、雇用関連各種事業費を大胆に整理統合し、雇用移動・ミスマッチ解消支援へ転換
【教育現場の活性化】
・ 人材確保法、義務標準法について、時代のニーズに応じた教育の質を確保するという本来の役割を果たしているかという観点を含め、そのあり方を18年度まで に検討し、結論を得る。
・ 教育委員会改革・校長権限強化、学校の外部評価の拡充に向けた方針を年度内に示す。
・ 大学が時代のニーズに柔軟に応えられるよう、大学の学部・学科の設置・変更に係る認可を届出制に移行
・ 各大学の自主的な検討に基づき、専門職大学院の拡充を図り、高度専門職業人材の養成を強力に推進する。」

 ■5月17日
  □「働かない若者『ニート』、一〇年で一.六倍 就業意欲なく親に”寄生”」(産経新聞)

 ■5月19日
  □経済財政諮問会議「第11回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0519/shimon-s.pdf
   ◎「(坂口臨時議員)
資料「社会保障制度改革等について」にもあるように、現在、年金制度改革に取り組んでおり、今回の年金制度改革の影響を織り込んで社会保障の負担と給付を 見てみると、2025年の社会保障の給付は対国民所得費で、前回計算したものと比較して、2.5 ポイントほど少ない29%になる。
(…)
 それから、6ページの「『人間力』の抜本的強化」について。これは若干労働の方とも関係するが、地域的に雇用環境の良いところと悪いところがはっきりと 見えてきた。地域ごとの対策を立てなければならない時期にきていると思っている。全国一律ではなくて、もう少しきめ細かな対策が必要ではないかと思ってい る。 地域、市町村においても、かなり雇用対策に取り組んでいただいているところが増えてきた。増えたが故に、多少あちらでもこちらでもということが起 こっているが、規制改革をして、それぞれの地域で取組んでいただけるようにしたので、ある意味ではいいことではないかと思っている。」

「(竹中議員) 「基本方針2004」の素案について事務局から報告させていただき、その後、中川議員から報告いただく。
(小平政策統括官)(…)11ページには、「『人間力』の抜本的強化」について述べている。社会保障関係は本日の審議等を踏まえ、原案までに作成、提示さ せていただきたい。
(…)
 14ページには、雇用政策・人材育成施策を述べている。」

 ■5月28日
  □経済財政諮問会議「第12回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0528/shimon-s.pdf
   ◎「(竹中議員) それでは、「基本方針2004」に向けた御審議をお願いする。 (…)
(小平政策統括官)(…)10ページの「人間力」についても幾つか加わったところがあるが、基本的な考え方は前回と同じである。(1)の2ポツ目のところ は、フリーター・無業者等に対する対策は一部表現が調整中である。4ポツ目に障害者の雇用・就業について詳しく書いてある。次に雇用関連事業の再編。下の 方は「教育現場の活性化等」ということで、最初のところは、「確かな学力」の向上、体験学習、幼児期からの「人間力」向上のための教育等について書いてあ る。
(…)
 17ページの「雇用政策・人材育成施策の新たな展開」について、これも項目的に前回の「職業教育の強化」、「『若者自立・挑戦プラン』の強化」について は、前回よりやや詳しくしているが、基本的な考え方は同じである。その次に「フリーター・無業者に対する働く意欲の向上等」を新たに加えている。下の方に 地域主導の雇用政策ということで、中核人材を育成するための人材育成プログラム等の推進が書いてある。
 18ページの「(3)労働移動の円滑化等」について、前回と一部記述が変わっているが、基本的な考え方は同じである。次に「『新産業創造戦略』の推 進」、 市場環境の整備、発展基盤の強化ということで、最初の「7つの戦略産業分野と地域再生の産業群の育成」の2ポツ目のところに、「産業クラスター」、「知的 クラスター」と「地域の産業」のことを追加している。あと「産業人材の育成」については、製造現場の中核人材等々について書いてある。その次が「新技術の 創造・保護等と最適な事業環境整備」について書いてある。」

  □「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004(原案)」
  (文章につき一部調整未了である)
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0528/item3.pdf
   ◎「4.「人間力」の抜本的強化
(1)「人間力」強化のための戦略の検討
・関係4大臣による若者自立・挑戦戦略会議等の場で、平成16 年中に雇用や教育面での課題を含む「人間力」強化のための戦略を検討する。その一環として、雇用のミスマッチを縮小する施策に取り組む。
・フリーター・無業者を重点に若年者の雇用・就業対策を強力に推進するとともに、個人の選択をより機能させた若年者の能力開発施策の拡充、専門高校・国立 高専の教育内容見直しと地域との連携強化等を行う。(P)
・少子高齢化社会の急速な到来等に対応するとともに、男女共同参画社会の実現を目指して、性別や年齢にかかわらず、仕事と生活のバランスをとりつつ、能力 と意欲に応じて多様な働き方ができる環境を整備していく。
・障害者の雇用・就業、自立を支援するため、在宅就労や地域における就労の支援、精神障害者の雇用促進、地域生活支援のためのハード・ソフトを含めた基盤 整備等の施策について法的整備を含め充実強化を図る。
(2)利用者の立場に立った雇用関連事業の再編
・国、都道府県、市町村、独立行政法人、公益法人が実施している雇用関連事業について、利用者の立場に立ったワンストップ化を進め、複数の機関で実施して いる事業がある場合には、機関の間で調整を図り、効果的な運用を行う。
・ハローワークをはじめとする雇用関連事業において、より効率的・効果的な実施に努めるとともに、民間で行うことがより効率的・効果的な分野については、 民間への開放を促進する。
・雇用保険3事業の29 助成金をはじめ、雇用関連各種事業の一層の整理統合を推進し、雇用維持支援・雇入助成から労働移動支援・ミスマッチ解消支援への重点化を進める。
(3)教育現場の活性化等
(教育現場の活性化)
・「確かな学力」の向上を図り、学習指導要領の不断の見直しを進めるとともに、高校等学校現場における体験学習や実習について、単位の認定など各学校の取 組を促進する。また、幼児期からの「人間力」向上のための教育を重視する。・寄宿学校など寄宿を伴った教育活動を行う学校や宿泊を伴った共同生活を通じた 体験活動等を推進する。
・教員の給与や人数・配置に関する現行法の規定について、時代のニーズに応じた教育の質を確保するという本来の役割を果たしているかという観点を含め、そ の在り方を平成18 年度までに検討し、結論を得る。
・地域の創意工夫を活かし、学校の自由度を高めるため、平成16 年度内を目途に、教育委員会の改革と合わせ、教育内容等に関する校長の権限強化と学校の外部評価の拡充に向けた方針を示す。
・法人化等を契機とした各大学の時代のニーズに応えた多様な組織見直しや新たな改革の取組を促進すべく、政策目標の明確化、事後評価の確立、競争原理を機 能させた支援等、高等教育・研究の活性化を図る。
・大学の学部・学科の設置認可の弾力化について、平成15 年度から施行された制度改正の実施状況等を踏まえ、平成16 年度以降検討し、できる限り速やかに結論を得る。
・各大学の自主的な検討に基づき、専門職大学院の拡充を図り、高度専門職業人材の養成を強力に推進する。
(文化芸術・スポーツの振興)
・文化芸術・スポーツについて、国民の豊かな感性や体力を育むとともに、国内外の人々を魅了する我が国の文化力の向上を図り、経済・社会の活性化にも資す るよう、効果的かつ効率的な振興策を重点的に実施する。
(食育の推進)
・「食育」を推進するため、関係行政機関等が連携し、指導の充実、国民的な運動の展開等に取り組む。」

「2.雇用政策・人材育成施策の新たな展開
(1)職業教育の強化と「若者自立・挑戦プラン」の強化
(職業教育の強化)
・小・中学校段階から職業に関する教育を充実するとともに、高校段階においては、より具体的な職業観の確立を目指した教育を強化する。こうした考え方に 立って、社会ニーズに応じた高度な専門的人材を育成するため、専門高校及び全国に展開する国立高専等の学校運営の弾力化、地域の特性を活かした教育内容の 構築、地域産業との連携等の強化を促進する。
(「若者自立・挑戦プラン」の強化)
・「若者自立・挑戦プラン」については、民間委託等を活用する範囲を大幅に拡充することや、国から地域への支援を競争的・選択的に行うこと及び成果評価に 基づき適切に見直しを行うこと等により実効性・効率性を高めていく。そのため、平成16年中に若者自立・挑戦戦略会議でアクションプランを取りまとめる。
・また、地域の産業界の協力を得つつ、地域の産業界、教育機関、行政機関、住民が連携して、地域における経験豊かな人材や施設(工場、サービス施設、職業 能力開発校等)を活用した職業教育及び体験活動等の積極的推進を図るなど、同プランを効果的に推進していく枠組みを強化する。
(フリーター・無業者に対する働く意欲の向上等)
・若年者雇用への関心を喚起する国民運動の推進、働く意欲の涵養、向上を図る取組、労働体験や職場定着の推進のための施策など、若年者に働く意義を実感さ せ、その意欲や能力を高める総合的な対策を講じる。
(2)地域主導の雇用政策
・労働移動円滑化や能力開発等の雇用政策において地域の実情に応じた対応策を取るため、地域からの提案を受けた競争的・選択的支援の仕組みの創設について 検討する。
・「新産業創造戦略」を踏まえ、国際競争力に優れた先端産業、市場ニーズに対応したサービス等新産業とともに、観光や食品産業、ものづくり産業など地域再 生の核となる産業を育成し、新たな雇用機会の創出を図る。同時に、地域のニーズ等を踏まえつつ、これら新産業の発展を支える中核人材を育成するための人材 育成プログラムを推進する。
(3)労働移動の円滑化等
・平成16 年度より長期失業者を対象に導入されたハローワーク事業の包括的な民間委託について、評価結果を踏まえ、より効果的・効率的な就職支援となるよう民間事業 者の活用を拡大する。
・有料職業紹介事業者が求職者から手数料を徴収できる範囲(現行 年収700 万円超)について、施行状況を踏まえ、更なる拡大に関し検討する。
・ハローワーク及び雇用保険3事業について、平成16 年度より開始された数値目標の明示を今後も進めるとともに、保険料負担者への説明責任の徹底、外部評価の活用による厳正な評価を行い、その結果を踏まえて 重点化・効率化を一層推進する。」

 ■6月 3日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004(6月4日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2004/decision0603.html

 ■6月8日
  □労働政策研究・研修機構編『移行の危機にある若者の実像 ―無業・フリーターの若者へのインタビュー調査(中間報告)―』
   http://www.jil.go.jp/institute/reports/2004/documents/006_summary.pdf

 ■6月18日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第5回会議」
   ◎「若者自立・挑戦プランの強化の基本的方向」の取りまとめ
    本文(PDF形式:11KB  http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj3.pdf

 ■6月21日
  □経済財政諮問会議「第14回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0621/shimon-s.pdf
   ◎「(竹中議員) 実はこの21世紀ビジョンも今回の骨太の非常に大きな目玉であると思っている。(…)
(小泉議長)
逆に言えば、今の改革を進めていくとこうなるんだということだよな。それが大事なんだ。今の改革を進めるとこうなりますと。要はやっぱり人 だな、人。
(竹中議員) それでは、残りの時間で「基本方針2004」の具体化に向けた課題ということで、雇用の問題を少しだけ御議論させていただく。
簡単に私の方から最近の雇用情勢について申し上げるが、御承知のように、民需主導で経済は着実に回復している。4月及び5月は失業率4.7 %のところまで低下をしている。厳しさが残るけれども改善している。お手元に雇用者数、特にサービス業に関する資料が配布されているが、御承知のように小 泉内閣としては、サービス業の分野で530 万人の雇用創出ということで目標を掲げてやっているが、最近の内閣府の試算によると、この3年4カ月で530 万人のうちの250 万人の雇用が創出されたという結果が出ている。今まで200 万人と申し上げてきたが、250 万人創出されたという数字を今後ぜひ心にとめていただきたいと思う。
 ただ、雇用については、若年層の失業率が依然として高い。また、地域によってはばらつきが見られる。厳しい状況もあることから、今後ともこれに関する強 化 が必要であると思うのでご意見等々いただければと思う。
 なお、18日に開催された「若者自立・挑戦戦略会議」でとりまとめられた「若者自立・挑戦プランの強化の基本方向」を配布している。また、本日、坂口臨 時 議員の資料も配布しているので、御参照いただきたい。
(奥田議員)
最初に雇用のことについてお話ししたいが、雇用保険の枠外にある若者と主婦、それから一度職を離れた中高年、こういう施策の空白地帯になっている人たちの 雇用問題は現在大きいと思っている。これらの人たちに思い切った対策を講じて、ミスマッチを解消して雇用拡大の実を上げるということはともかく重要なこと だと思う。
 特に今お話があったが、新卒で働く意欲があるのに職がない若者ということについては、我が国の労働力の質を劣化させないために、職業訓練のあり方という も のを本気で検討することが必要であるということで、18日の「若者自立・挑戦戦略会議」の場で議論がされたと聞いているが、若者が自分の選択で本格的に能 力開発するための新しい仕組みをなるべく早く講じてほしいということが第1の問題。
 もう1つ注意していかなきゃいけないと思うのは、フリーターとか、あるいは若年無業者、こういう言葉があちらこちらに出てくる。やはり、若年で職に就い て いない人についての分類をもう少し類型化して、例えば非正社員とか失業者、それから非労動力とか、こういうようなことを見ると、各省庁がつかんでいる数字 は、フリーターは内閣府では417 万人になっているが、厚労省では193 万人、それから若年無業者というのが約200 万人、それから、いわゆるニートという働く気のない人、勤労意欲のない人、こういうのは1つの層として43万人ぐらいいるということで、もうちょっとフ リーターとか若年無業者とか、こういうものについて、もうちょっと層別して、それに応じた教育とか職業訓練とか、そういうものはやるべきじゃないかと考え ている。」

「(竹中議員)
 それでは、今の議論については、本日、坂口大臣が欠席なので、冒頭にあった雇用保険の枠外の若年者の対応策を強化すること、フリーターの実態把握とそれ の 対応をしっかり行うこと、社会保険庁の改革については、すぐできることと必要があれば1年かけること等をしっかり吟味の上、諮問会議に報告いただきたいと いうこと、そういう意見があったことを私から坂口大臣にお伝えする。
(…)
(小泉議長)
若者の雇用について、産官学ではなくて、学校と企業がもっと連携して、子どものときから仕事というものはどういうものという触れ合いをつくる必要があると 思う。茨城のある地域では、学校の生徒が毎日2人1組になって、この地域の一人暮らしの老人を毎日訪れるという話をきいたが、これは大変よい取組みだと思 う。生徒のためにもよいし、お年寄りも毎日誰かが来てくれることになる。子どもは仕事というものを知らないから、卒業しても何の職業に就くかわからない人 が多い。若いときから企業と学校の協力体制というものをもっとつくっていただきたい。
(…)」

   ◎若者自立・挑戦プランの強化の基本的方向(若者自立・挑戦戦略会議資料)(PDF:25KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0621/item5.pdf
   ◎地域雇用対策について(坂口臨時議員提出資料)(PDF:198KB)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0621/item6.pdf

 ■7月10日
  □玄田有史・曲沼美恵『ニート』

 ■7月21日
  □経済財政諮問会議「第15回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0721/shimon-s.pdf
   ◎「(小泉議長) 労働移動と失業率の相関が見られないということはどういうことか。
(大田政策統括官)
 1つの背景は、子どもの数が減って、親が子どもを手放したがらない。それから、子どもも親の経済力に依存するというような傾向が強まっているというよう な 要因がある。したがって、地域の中で職を求めて、よその地域に移ることが減っているので、それによる格差の縮小がだんだん減ってきていることを示してい る。
(中川議員) あと、若年の失業率というか、雇用状況が影響しているのではないか。
(大田政策統括官)
かなり影響している。若年の失業率が地域間の失業率の格差を生んでおり、その背景に先ほど申し上げた子どもの数が減っていて、なかなか手放したがらないと いうようなこともあるようである。したがって、地域ごとの雇用対策、あるいは経済活性化策が必要であるということが言える。
(吉川議員)
 昔は15歳で集団就職の汽車に乗って行ったわけだが、今ではみんな長男、長女で親の近くにいたいという傾向が強くなった。 (牛尾議員) ITで大都市に動いたが、それが止まってしまった。
(竹中議員) 南イタリアのようになっている。
(小泉議長) そんな悪いことばかりではないのではないか。都心への集中が抑えられている面もある。
(中川議員) しかし、仕事をしてなくてもいいという状況が続いている。
(小泉議長) 仕事をしなくてもやっていけるということか。
(中川議員) 親が面倒を見るとか、自分の好きな仕事がないとか。
(大田政策統括官) ただ、それも一因ではあるが、やはり、地域ごとの政策が必要になってくるということだと思う。
(麻生議員) 在宅で勤務できるし、いろいろなものがあると思う。
(牛尾議員) ここのところを丁寧に調べる必要がある。ちょっと前と違う傾向になってきたようだ。
(竹中議員) 「ニート」と言われる社会現象が出ている。
(牛尾議員) 「ニート」は、親の過保護からきている。もうちょっと調べる必要がある。」

  □「平成16年後半の経済財政諮問会議の主な議題について」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0721/item2.pdf
   ◎「5、人間力の強化に向けて
・ミスマッチによる失業を減らすための職業訓練、教育等について、具体的な取組みを検討し、強化する。若年・主婦・高齢者あらゆる層で雇用が拡大していく よう、制度や環境の整備を推進する。
・教育のあり方について、基本に立ち返った議論を集中審議で行い、日本経済21世紀ビジョンに反映させる。」

 ■8月24日
  □経済財政諮問会議「第20回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0824/shimon-s.pdf
   ◎「○教育の基本的あり方について
(河村臨時議員)
 資料を中心に説明させていただく。申しあげるまでもないが、人づくりは国づくりだと言われ、今日の日本の繁栄は、やはり教育にある。国民の努力、勤勉さ は 世界が認め、コンセンサスがある。総理からも就任の時に、これからの教育改革、特に知・徳・体・食育を重視した人間力向上の教育改革を、という強い指示を いただいた。今、オリンピックでは日本選手が活躍しており、新聞の社説でも、「人間力花開く」、「ニッポンやるじゃない」というものがあり、これまでの日 本のいい面も出ている。しかし一方では、「教育これでよいのか」という指摘もたくさんあり、一連の学校をめぐる事件や社会における子どもたちの非行等々が 増大している。公立学校などが国民の期待に応えているか、ということは大いに反省すべき分野であり、まずは義務教育における教育をきちんとすることが課題 だと認識している。(…)」

 ■8月26日
  □経済財政諮問会議「第21回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0826/shimon-s.pdf
  「(竹中議員)
 生活保護についての宿題は、また適宜御対応をお願いする。議論はしっかりとしていきたいと思う。それでは、人間力の話に移らせていただく
○人間力の強化に向けた取組みについて
(河村臨時議員)
資料「若者自立・挑戦プランの強化に向けた取組について」を出させていただいている。現在、フリーター現象が非常に大きな社会問題化しつつある。これはこ のまま放っておくと、まさに経済力、国力を落とす。そして、それは若い人たちの結婚観にもつながっており、少子化にも結びつくというような現況下にある。
 そういうことから考えると、これを如何になくしていくか、という努力をしなければならない。まさに、仕事に挑戦をしてもらえるような雰囲気をつくってい か なければならない。
 そういう意味で、先に閣議でも方針を出していただき、官房長官をはじめとして関係5大臣でこの問題について論じ合ってきたところである。これを具体的に さ らに強化する方向を考えている。特に、キャリア教育や、フリーターになるのを防ぐための子どもの小さい時からのキャリア教育のやり方。今現にフリーター現 象を起こしている人たちに、仕事に取り組んでもらう、学び直しをしてもらう、というような問題。さらに、その仕事に挑戦的に取り組んでもらう。こういう視 点から、強化策について考えているところ。
 まず、強化策@。子供たちが額に汗して働くことで勤労観、職業観などの貴重な財産を身につけるための取組みの強化を図らなければならない。1つの例とし て、兵庫県における「トライやる・ウィーク」というものがある。兵庫県では、中学生が2年生の時に、一斉に、5日間連続して、職場体験やインターンシップ をする取組みを行った。その結果、「不登校の子供たちもそれには参加し、その内の4割が学校に戻ってきた。」というように、非常に効果があるという報告を 受けた。これを全国的に展開しようと考えており、まずモデル校への導入から入り、少なくともこの3年間で、全国の公立中学校全てがこれに取り組むように全 国展開したいと思っている。これには、ぜひ、経団連や商工会議所をはじめとする経済界の方々にも御理解をいただき、受入をお願いしたい。
 次に、強化策A。将来専門的職業人になるような育成をすると、生徒が職業に目覚める、ということがある。まさに「目指せスペシャリスト」だが、専門高校 等 におけるそのような取組みを支援する。あるいは、農業、工業、商業などの専門高校などでは、実験や実習で実践的な授業を行っているが、さらに、専門高校を 出た生徒が、ものづくりも含め、将来企業の中堅技術者となって日本の産業経済の発展を根底から支えていく人材をしっかり育成したい、と思っている。そのよ うな強化策を押し進めるために、「スーパー専門学校」を指定し、取り組んでいきたい。最近では、沖縄県の宮古島の農業高校で8年間ずっと研究し続けた結 果、「水のノーベル賞」と言われる「ストックホルム青少年水大賞」を受賞した例がある。これは、生徒たちが、宮古島の農地にあるリンの研究を続け、リンで 有機肥料をつくったところ、この肥料により水の汚染を減らすことが期待される、と評価され、今年8月中旬に賞を受賞したものである。こういう研究をしてい る学校もある。また、資料の4ページ。これは総理にこの地域を御視察いただいたが、和歌山県の南部高校で、梅のオンリーワンを目指して、人工交配に子供た ちが取り組んでいる。さらに、高知工業高校では、宮大工を育成している。このようなスペシャリストを養成している専門高校が存在している。このような取組 みをしっかり支援していくことも、まさに、若者が自立して仕事に挑戦する、日本経済の根底を支えていくために、意義がある。こういう専門高校の活性化を図 ろうと考えている。
 強化策Bは、eラーニングを活用した人材の育成。「最近の子供たち、若者たちは、就業に必要な職業能力の向上が求められながら、多様な学習機会が十分で は ないのではないか。」という指摘があるため、特にフリーターをしているような若者たちが、いつでも、どこでも、手軽に、職業能力の向上や専修学校でもう一 度学び直すことなどをできるような仕組みをつくっていかなければならない、と考えている。これにはeラーニングが一番良いため、eラーニングを活用した学 習支援の仕組みの構築を目指していきたい。
 以上、若者自立・挑戦プランの具体的な強化策について御紹介させていただいたが、これらを効果的にやるためには、やはり関係省庁との密接な連携が必要で あ るため、この点をぜひお願いしたい。地域毎にこのような学校と一体となって取り組むことが非常に必要になってきており、農業関係であれば、農林水産省の御 協力がどうしても必要だ。
 こういうことを踏まえながら、今後とも関係5大臣の会議の中で、若年者雇用対策の充実を含め、まさに若者が自立・挑戦していく、額に汗をして働く意欲を ずっと小さい時から持ち続けて社会に入っていく、そういう点を教育面からも積極的に強化していきたいと考えている。
(坂口臨時議員)
 河村臨時議員からほぼご指摘いただいたが、一言だけ付け加えさせていただく。特に若者の雇用については、若者の中で、働く意欲がある若者と、働かない し、 教育も受けない、トレーニングも受けない、何もやらない、やる気がない、という、ニート( Not in Education Employment or Training )と呼ばれる若者と、二種類存在する。
 やる気のある若者に対しては、いろいろ支援してあげなければならない。ただ、今まで土木や建築の下請などをやっていた若者に「ITを勉強しろ」と言って も、これは無理な話であり、この人たちに対してどのような働く道をつくるかは、地方にとっては大変大事な問題だ。だから、選択肢の幅を広げてあげなければ ならない。ここをどうするか、知恵を絞らなければいけないと思っている。
 やる気のない若者についてはどうするか。これは、文部科学省としっかり協調して取り組まなければならないと考えているが、やる気のない人たちに対して は、 行政だけではなく、国民各層に協力をしていただきながら取り組むことが大切だろう。ボランティア活動等に取り組んでいただき、その体験の中から、働くとい うことに対する気持ちを芽生えるようにすることも1つの方法である。また、合宿をして、集団生活する中で、生活訓練や労働体験などを通じ、働く自信をつく り出していく、という「若者自立塾」という構想もあるようだが、そのような取組みを行うことも検討している。何とかやる気を起こさせるにはどうするか、と いうようなことにまで知恵を絞らなければないところに来ている。ここは、文部科学省としっかり協力して取り組んでいきたい。」

「(本間議員)
今お話があったように、関係大臣が若者自立・挑戦プランに対して積極的に取り組んでいただいており、ありがたいと思っている。今後、事業全体の評価をきち んとした上で、さらに推進していただきたい。
 ハローワークの業務の民間開放については、短期失業者をどうするかという問題が抜け落ちているが、この問題についても、外国の事例等も含めて参考にしな が ら、国が行う部分を具体的に抽出していき、民間開放できる部分についてはきちんと民間開放していく、ということもやっていく必要がある。その点で、マー ケットテストのモデル事業にしてはどうか。
 雇用には各地域の特性があるため、雇用を生み出すために、各地方のアイディアを活かし込むような形で、コンテスト方式で雇用政策の支援を行う仕組みを創 設 するような考え方も取っていく必要がある。
 現在、有料の職業紹介事業は、年収700万円超という極めて恵まれた方々に対する部分で開放しているが、その以下の人々の方が深刻な問題を抱えており、 各 地域の所得水準・年収は違っているのであるから、この点についての本格的な見直しと、民間開放に向けての努力をしていく必要がある。
 最後に、手法の問題について。機関補助から個人補助への転換ということも考えていく必要がある。機関補助は、雇う側に補助を与えることによって財政の非 効 率性を担保するという形になっているが、そこでは人も張り付けなければいけない。その意味では、ダイレクトな個人補助への転換を考えて、官から民への改革 をしていく必要もあると考える。文部科学省は、ぜひ、この実現に向けて具体的にその方向性が出てくるようなことを検討していただきたい。例えば、地域に 限って導入するとか、高校中退者に限って導入するなどの検討をしていただきたいと思う。
(河村臨時議員)
 特に資料「人間力の強化について」5番目のバウチャー制度の問題について、文部科学省に対する御指摘をいただいた。バウチャー制度については、最近いろ い ろ御指摘があるため、この制度設計ができないかと研究させている。しかし、アメリカの例、あるいはイギリスの例を調べてみても、なかなか実証的分析が乏し いこともあり、その効用が明確でない。そのため、いわゆる市場原理をより働かす意味はあるのではあるが、教育の安定性などを考えると、教育界にこれを導入 することについてのメリットが非常に弱い。さらに研究をしてみたいと思うが、現時点では、導入は困難であるというのが内部研究の結果だ。おっしゃるような 「地域に限るやり方」「高校中退者に限るやり方」については、証票をもらって、それでいけばということだが、これをやるということは、機関補助をなくして これに切り替わるということが基本的な考え方であるため、この場合にどうなるであろうかという制度設定はなかなか難しいという面がある。さらに研究させて いただきたいと思う。
(本間議員)
 坂口厚生労働大臣が、フリーターを対象にして実践的な職業訓練の抜本的な拡充に取り組んでいただいていることについては、本当に高く評価している。この バ ウチャー制度についても、ぜひ坂口厚生労働大臣と竹中経済財政政策担当相が共同で前向きに議論し、施策に結びつけていくような御努力をお願いしたいと思 う。
(竹中議員) 坂口臨時議員よろしいか。
(坂口臨時議員)
 海外事例を含め、研究させていただくことは、吝かではない。加えて、資料「人間力の強化について」4番目の、手数料を徴収できる範囲が700万円超であ る 点についても、もう少し下げることができないか検討する。
(麻生議員)
 範囲が700万円超となっているのは、基本的には求職者側に立って喋る人がいないためだ。求人側に立って喋るからこそ、なるべく安くできる。求職側に 立っ て手数料のパーセントをなるべく高くやってやった方が「自分のパーセントが上がりますから」ということになると思う。
(竹中議員)
 今日いろいろな御提言をいただいた中で、河村臨時議員、坂口臨時議員に強化策を提示していただいているため、それらについては、具体策や工程をさらに詰 め ていただくということだと思う。
 有識者議員から御提言のあったバウチャー制度導入の問題については、3年ほど前に一度この場で議論したことがあり、総理からは「その呼び方も含めてもっ と 研究しろ」という御指摘をいただいた。これは、内閣府と厚生労働省で引き続き検討する。さらに、教育に関しては、規制改革・民間開放推進会議の検討事項に もなっているため、文部科学省においても、ぜひいろいろな観点からのご検討をお願いしたい。
 坂口臨時議員がおっしゃった、手数料徴収の範囲が700万円超であることについても、引き下げる方向でぜひ検討をいただきたい。
 (谷垣議員) バウチャーについては、ばら撒きにならないような検討をぜひともお願いしたい。
(竹中議員) その方向で検討する。
(小泉議長)
 坂口臨時議員が指摘されたように、やる気があってもなかなか仕事が見つからない人と、やる気のない人がいる。やる気のない人をどうやってやる気にさせる か。これはまさに教育だ。特に10代が大事だ。10代というのは、先生によって学科もやる気になる子が出てくる。これはスポーツでも学科でもそうだ。10 代でダメで落ちこぼれの人でも、他へ行けば優秀な人もいる。これはどうやって取り組むべきか。特にやる気のない人。やる気のない人にやる気を出せるような 方法について、具体例はないか。理論だけではなくて、実際の例が。人によってやる気が出てくる人がいる。学校の先生なんか、特にそうだ。スポーツでもそう だ。「あんな教え方じゃ、やる気なくなるよ。」という子がたくさんいる。それで、他のチームに行くとグンと才能を伸ばす人がいる。
(竹中議員) 成功事例は、あると思う。
(小泉議長) そういう成功事例を、具体的につくった方が良い。
(河村臨時議員) そういう事が上手な先生方を探してみれば、あると思う。
(竹中議員) では、ぜひ文部科学省にお願いする。 本日はありがとうございました。」

   ◎坂口臨時議員提出資料
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0826/item1.pdf
   ◎若者自立・挑戦プランの強化に向けた取組について(河村臨時議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0826/item4.pdf
   ◎産業人材の育成・強化について(中川議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0826/item5.pdf
   ◎人間力の強化について(有識者議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2004/0826/item6.pdf

 ■9月7日
  □若者の包括的な自立支援方策に関する検討会「第1回」
   http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/jiritu/index-j.html
   ◎「若者の包括的な自立支援方策に関する検討会」構成員
(座長)宮本 みち子 千葉大学教育学部教授
(委員)木下  勇 千葉大学園芸学部助教授
  工藤  啓 特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長
  玄田 有史 東京大学社会科学研究所助教授
  河野 真理子 株式会社キャリアネットワーク代表取締役会長
  小杉 礼子 独立行政法人労働政策研究・研修機構副統括研究員
  齋藤  環 医療法人爽風会佐々木病院診療部長
  萩原 信一 東京都立新宿山吹高等学校校長
  村上 徹也 社団法人日本青年奉仕協会調査研究主幹
〔五十音順・敬称略〕

 ■9月10日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第6回会議」
   ◎「若者自立・挑戦プランの強化の具体化」の取りまとめ
   本文(PDF形式:19KB  http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj4.pdf
   概要版(PDF形式:1.26MB http: //www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj5.pdf
  「2.フリーター・無業者に対する働く意欲の涵養、向上等
202億円(110億円)
(1)フリーター・無業者に対する働く自信と意欲の涵養・向上
@ 若者自立塾を創設し、合宿形式による集団生活の中で、生活訓練、労働体験等を通じて、職業人、社会人として必要な基本的能力の獲得、勤労観の醸成を図り、 働く自信と意欲を付与する。
A ヤングジョブスポットについて、拠点を設置して若年者の参集を待つ従来の方法を見直し、若年者が集まりやすい場所に出向き、情報提供、相談等を実施すると ともに、インターネットを活用して情報を発信する等により地域における若年者に対する職業的自立への働きかけを強化する。
B 民間事業者を活用して、職業意識啓発、職場におけるコミュニケーション能力、基礎的ビジネスマナー等の習得を図るための「就職基礎能力速成講座」を10日 間程度で実施し、早期の就職促進を図る。」

   ◎「若者自立・挑戦プランの強化における連携事例」 (PDF形式:129KBhttp://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e41112aj6.pdf


   ◎郵政民営化の基本方針(同日閣議決定)

 ■10月21日
  □「神奈川県青少年問題協議会第2回企画調整部会」
   http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/seisyonen/seimonkyo-bukai/kiroku-bukai2.htm
   ◎(小杉氏) 私があえてニートという言葉を使い、社会的排除層というのはあまり前面に出さないで、大卒のニート層なんかも織り交ぜた形でわざと議 論を展開しているのは、日本社会で社会的排除というところを正面から切り込んだら予算がつかないからです。

○さっき戦略っておっしゃってたことですね。

(小杉氏) そういう市民とか社会的排除とかという切り込み方をすると、簡単に予算がつかないですが、一方で、イデオロギーの言葉を一切使わないで、現実 のところから調査データを基に積み上げていったものに対してはきちんと見てくれると思います。」

 ■10月25日
  □青少年育成推進本部副本部長会議(第3回)
   ◎「〔議題〕
(1) 主要施策の実施状況及び今後取り組む主要施策について 少年非行について
児童虐待問題について
青少年の体験活動の促進について
(2) その他」
  ◎山本政策統括官(共生社会政策担当)による記者ブリーフ概要
(第3回副本部長会議終了後:平成16年10月25日(月))[pdfファイル:13KB]    http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/yhonbu/041025fukuhonbu/sidai-03.html

 ■12月 3日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎平成17年度予算編成の基本方針(同日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2004/decision1203_01.pdf

 ■12月24日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第7回会議」
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプラン」の取りまとめ
   ◎「若者自立・挑戦のためのアクションプランのポイント」(PDF形式:23KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50111aj1.pdf
   ◎「若者自立・挑戦のためのアクションプラン(本文)」(PDF形式:28KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50111aj2.pdf
   ◎「アクションプランにおける主な連携施策の概要」(PDF形式:841KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50111aj3.pdf
   ◎「若年者関連施策の実施状況」(PDF形式:172KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50111aj4.pdf


●2005年(平成17年)●

 ■1月21日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎構造改革と経済財政の中期展望−2004年度改定(同日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2005/decision0121.pdf

 ■4月19日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第8回会議」
   ◎「地方版若者自立・挑戦戦略会議」開催につき了承
   ◎「地方版若者自立・挑戦戦略会議の開催について」(PDF形式:8KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50419aj1.pdf
   ◎「各府省における平成17年度の主要な取組について」(PDF形式:3,284KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e50419aj2.pdf

 ■4月28日
  □今後の労働時間制度に関する研究会「第1回」
   ◎「今後の労働時間制度に関する研究会参集者
    http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/01/h0127-1e.html

     荒木 尚志  東京大学大学院法学政治学研究科教授
     今田 幸子  労働政策研究・研修機構統括研究員
     佐藤 厚  同志社大学総合政策科学研究科教授
    ○諏訪 康雄  法政大学大学院政策科学研究科教授
     西川 真規子  法政大学経営学部助教授
     水町 勇一郎  東京大学社会科学研究所助教授
     守島 基博  一橋大学商学部・大学院商学研究科教授
     山川 隆一  慶應義塾大学大学院法務研究科教授
     (敬称略・50音順)
     ○ 座長」

    http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/01/h0127-1f.html
   「第1回 平成17年4月28日 今後の進め方
                労働時間制度について
                裁量労働制の施行状況等に関する調査について
   第2回 平成17年5月20日 諸外国の労働時間制度について
                ヒアリング調査の実施について
   第3回 平成17年6月3日 労使団体からのヒアリング(1)
   第4回 平成17年6月10日 労使団体からのヒアリング(2)
                個別企業からのヒアリング(1)
   第5回 平成17年6月24日 労使団体からのヒアリング(3)
   第6回 平成17年7月8日 個別企業からのヒアリング(2)
   第7回 平成17年7月29日 個別企業からのヒアリング(3)
   第8回 平成17年9月7日 裁量労働制の施行状況等に関する調査結果及びヒアリング結果のまとめ
                裁量労働制について
   第9回 平成17年9月30日 企業・労働者を取り巻く現状認識と労働時間制度を見直すに当たっての視点について
                裁量労働制の在り方に関する論点について
   第10回 平成17年10月12日 裁量労働制の在り方について
   第11回 平成17年10月27日 労働時間規制の適用を除外する制度の在り方について
   第12回 平成17年11月11日 労働時間規制の適用を除外する制度の在り方について
                年次有給休暇の取得促進、所定外労働の削減等について
   第13回 平成17年11月30日 今後の労働時間制度の在り方について
   第14回 平成17年12月9日 今後の労働時間制度の在り方について
   第15回 平成17年12月21日 報告書素案について
   第16回 平成18年1月11日 報告書(案)について
   第17回 平成18年1月25日 報告書(案)について」

 ■5月12日
  □青少年育成推進本部副本部長会議(第4回)
   ◎「〔議題〕
    主要施策の実施状況及び今後取り組む主要施策について   (1)子どもを犯罪から守るための対策について
    (2)若者の包括的な自立支援方策について  (3)児童虐待問題について   (4)少年非行について」
   ◎資料2若者の包括的な自立支援方策について(内閣府資料)[PDF]
    http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/yhonbu/050512fukuhonbu/2.pdf

   ◎山本政策統括官(共生社会政策担当)による記者ブリーフ概要
   (第4回副本部長会議終了後:平成17年5月12日(木)) [pdfファイル:17KB]
    http: //www8.cao.go.jp/youth/suisin/yhonbu/050512fukuhonbu/f04kaiken.pdf

 ■5月26日
  □若者の人間力を高めるための国民会議「第1回」
   http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/05/h0526-2.html
   http://www.wakamononingenryoku.jp/index.php

 ■6月21日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005(同日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2005/decision0621.html

  □日本経団連「ホワイトカラー・エグゼンプションに関する提言」
   http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2005/042.html
   ◎「おわりに
 以上、ホワイトカラーの労働時間に関して述べてきたが、現行の労働時間法制を全面的に否定するものではない。また、ホワイトカラーエグゼンプション制度 は、当然のことながら時間外労働に対する賃金の支払いを免れたり、労働時間を実質的に長くすることを目的とするものではない。
 労働者の意欲を高め、効率的に働くことによって仕事と生活の調和を実現していくためには、これまでの労働時間規制の枠を超えた、新たな発想にもとづく労 働時間制度の構築が急務である。ただ、ホワイトカラーエグゼンプション制度は、どのような労働者に適用してもよいというのではなく、労働の質が問われ、創 造的かつ自律的な働き方をするホワイトカラーで一定の要件を満たす労働者に限られる。
 上述した「ホワイトカラーエグゼンプション制度」を実現することこそが、労働者の仕事や労働時間に対する裁量性をいっそう高め、多様な働き方や結果的と して労働時間の短縮にも大いに資すると考える。
 政府は、このようなホワイトカラーエグゼンプション制度を含む労働時間規制のあり方について「規制改革・民間開放推進3 か年計画(改定)」に則った形で現在検討を進めつつあるが、社会や経済の動きが加速度的に速まっている今、その検討が後手に回ることがないよう、迅速かつ 着実な対応を強く求めたい。
 働き方の多様化や生産性の向上を図るためにも、その導入は必要不可欠なものであり、経済界として政府・関係省庁に対し、その早期実現を積極的に働きかけ ていきたい。
 以 上」

 ■7月8日
  □社会人基礎力に関する研究会 第1回 (H17.7.8)
   http://www.meti.go.jp/press/20050707005/20050707005.html
   第2回 (H17.8.5) 第3回 (H17.9.8) 第4回 (H17.10.14) 第5回 (H17.11.18) 第6回 (H17.12.8) 第7回 (H17.12.21) 第8回 (H18.1.20)
   http://www.meti.go.jp/press/20060208001/20060208001.html

 ■10月6日
  □若者自立・挑戦戦略会議「第9回会議」
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプランの強化」の取りまとめ
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプランの強化」の概要(PDF形式:439KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj1.pdf
   ◎若者の自立・挑戦のためのアクションプランの強化(PDF形式:64KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj2.pdf
   ◎アクションプラン強化における主な連携施策(PDF形式:811KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj3.pdf
   ◎若年者関連施策の実施状況(PDF形式:219KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj4.pdf
   ◎若者の人間力を高める国民会議について
   (概要(PDF形式:21KB http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj5-1.pdf
    国民宣言・基本方針(PDF形式:34KB http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj5-2.pdf
   ◎ものづくり日本大賞(PDF形式:101KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj6.pdf
   ◎「若者自立・挑戦プラン」(平成16年度事業)の成果評価(PDF形式:40KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e51006aj7.pdf

 ■12月 6日
  □経済財政諮問会議答申
   ◎平成18年度予算編成の基本方針(同日閣議決定)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2005/decision1206_01.pdf

 ■12月21日
  □労働政策審議会
   ◎「労働政策審議会建議「今後の職業能力開発施策の在り方について」」
    http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/12/h1221-2.html

  □規制改革・民間開放推進会議「規制改革・民間開放の推進に関する第2次答申」
   ◎概要 http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2005/1221/item051221_01.pdf
    「V.横断的重点検討分野の改革
 1.少子化への対応
  (1)仕事と育児の両立を可能にする多様な働き方の推進
   ・労働時間規制の適用除外制度の整備拡充【平成17年度中に検討、18年度結論】
   ・紹介予定派遣以外の労働者派遣における事前面接の解禁【平成18年度中に検討】
   ・派遣労働者に対する雇用契約申込み義務の見直し【平成18年度中に検討】
   ・いわゆる「複合業務」に関する基準の明確化【平成17年度中に措置】
   ・労働契約法制の整備【平成17年度中に検討、18年度結論】
 
   ◎本文 http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2005/1221/item051221_02.pdf
   ◎参考資料 http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2005/1221/item051221_03.pdf


●2006年(平成18年)●

 ■1月17日
  □本田由紀・内藤朝雄・後藤和智『「ニート」って言うな!』光文社新書

  □若者自立・挑戦戦略会議「第10回会議」
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプラン」の改訂
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプランのポイント」(改訂版)(PDF形式:400KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e60117aj1.pdf
   ◎「若者の自立・挑戦のためのアクションプラン(本文)」(改訂版)(PDF形式:29KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e60117aj2.pdf
   ◎「アクションプラン」(改訂版)説明資料(PDF形式:1.10MB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e60117aj3.pdf
   ◎アクションプランの実施状況(PDF形式:247KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e60117aj4.pdf
   ◎若者に関する雇用情勢について(PDF形式:97KB)
    http://www.meti.go.jp/topic/downloadfiles/e60117aj5.pdf

 ■1月25日
  □「今後の労働時間制度に関する研究会」報告書(厚生労働省)
   http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/01/h0127-1.html
   ◎「2 自律的に働き、かつ、労働時間の長短ではなく成果や能力などにより評価されることがふさわしい労働者のための制度
 (1) 検討の視点
 労働者の中には、仕事を通じたより一層の自己実現や能力発揮を望む者であって、自律的に働き、かつ、労働時間の長短ではなく成果や能力などにより評価さ れることがふさわしいものが存在する。これらの労働者については、企業における年俸制や成果主義賃金の導入が進む中で、その労働者本人が、労働時間に関す る規制から外されることにより、より自由で弾力的に働くことができ、自らの能力をより発揮できると納得する場合に、安心してそのような選択ができる制度を 作ることが、個々の労働者の更なる能力発揮を促進するとともに、日本の経済社会の発展にも資することとなる。
 なお、諸外国において参考となる制度を見てみると、労働時間の割増賃金の適用除外制度として米国のホワイトカラー・エグゼンプションがあるが、米国は、 労働時間自体の上限を設定しない規制の仕組みとなっていることや、労働事情、特に、我が国と比べた場合、転職が容易であることにより、過剰な長時間労働を 強いられることを自ら防ぐことができる状況にあるという点が我が国と大きく異なるため、同制度をそのまま我が国に導入することは適当でないと考えられる。
 また、新たな制度を設計するに当たっては、労働者の心身の健康が確保されることが、労働者が能力を発揮するための前提であることに留意し、新たな労働時 間規制の適用除外の枠組み(以下「新しい自律的な労働時間制度」という。)が導入されたことにより、結果として過重労働が増加するような事態が起こらぬよ う配慮が必要である。加えて、新たな枠組みについては、必要かつ十分な検討を行い、予定していた労働者が確実にその対象となるようにするとともに、他方 で、予定外の労働者がその範疇に入ることにより制度又は運用について新たな問題が生じないよう留意すべきである。
 さらに、企画業務型裁量労働制、専門業務型裁量労働制、管理監督者の適用除外といった現行制度との関係について、現場の労使が納得した上で、円滑にそれ ぞれの制度を活用できるよう、それら諸制度との調和や対象者の重なりについて整理しながら、検討を進める必要がある。」

   ◎労働政策研究・研修機構「海外労働基礎情報 イギリス」
    http://www.jil.go.jp/foreign/basic_information/2004/england.htm
    「労働時間規制とオプト・アウト
 EU労働時間指令の実現のために制定された労働時間規則(Working Time Regulations 1998)は、労働者の基本的権利及び保護について規定している。具体的には、労働者に要求できる週当たり労働時間を上限48時間とすること、夜間労働者 の24時間当たり労働時間を上限8時間とすること、夜間労働者が無料で健康診断を受ける権利、1日に11時間の休息の権利(16-18歳については12時 間)、週休1日の権利(16-19歳については2日)、労働時間が6時間を超える場合の20分の休憩時間の権利(1日に4.5時間を超えて働く16-18 歳の労働者については30分)及び4週間の年次有給休暇の権利が規定されている。

 一方、政府はこの指令の適用除外(オプトアウト)を申請し、労働者が週48時間を超えて働くことを望む場合にそれが認められるようにしている。しかし 2003年11月、欧州委員会はこのオプトアウトを取り消す可能性があると発表した。欧州委員会は英国の労働者が雇用契約を締結する際にオプトアウトに不 当に署名させられているとして、使用者によるオプトアウトの濫用傾向を指摘している。政府は実態を調査する方針だが、オプトアウトを廃止すれば多くの労働 者が超過勤務手当という追加所得を奪われる事態となるため、オプトアウトを継続したい意向である。」

 ■2月8日
  □労働政策審議会
   ◎「労働政策審議会に対する今後の労働時間法制の在り方についての検討の諮問について」
    http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/02/s0208-5.html

 ■2月15日
  □経済財政諮問会議「第3回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0215/shimon-s.pdf
   ◎「(二階議員) まず、提出資料の「グローバル経済戦略の論点」について説明する。
 (…)
 最後に有識者議員のペーパーで、人材の競争力の強化、研究開発機能や知的財産戦略の強化、非製造業の競争力の向上といった項目が挙がっているが、これら は新経済成長戦略の中でも重点的に検討したい。人材について一言申し上げると、民間議員のペーパーでは、人材の国際競争力の強化が取り上げられているが、 私どもも、我が国の国際競争力を強化し、経済の中長期的な成長を実現するに当たり、人材育成の強化が鍵だと考えている。従来、我が国では学歴を上げること を重視してきたが、大学全入時代が迫る今日、教育内容の充実が求められる時代になってきたと思っている。
 例えば、教育分野における産学連携の推進については、大学を中心にした産学連携が頭に浮かぶが、それだけではなく、工業高専あるいは工業高校の教育のレ ベルアップを図ることにより、ものづくりを目指す若者が社会的に評価される環境をつくることが大事である。特にアジアとの優秀な人材の交流など、新しい発 想での人材育成が求められるのではないかと考えている。この人材の問題については、いずれまた、整理しているものをこの場で提案したい。
(奥田議員) 有識者議員の提出資料の1.「目指すべき姿としてのこの国のかたち」、これをどのように考えるかが非常に重要な問題である。現在、BRICsの経済成長に より、将来、我が国の貿易収支黒字は減少するかもしれない、こういう国際収支の構造変化が起こり得る中で、我が国として何を強みに生きていくかということ を考えた上で、骨太なグローバル戦略を策定する必要がある。総理が度々言われているように、「世界をリードする科学技術創造立国」の実現が、我が国の競争 力を高め、力強い成長と世界貢献につながると思っている。
 良好な対外関係を構築していくためには、グローバル競争が激化する中で、我が国の魅力をいかに向上していくか、またエネルギー、環境問題等のグローバル な共通課題にどう貢献していくか、こういった論点は極めて重要である。EPAに関しても、一刻も早く各国とまとめ上げることが非常に大事であり、人材問 題、伊藤教授からお話のあった外国人の受入れについても、十分認識して、検討しておかなければいけない。少子化対策をして子どもを産んでも、20 年経たないと一人前にならないのだから、やはり外国人受入れを真面目に考えていかないといけない。いろいろな会議等に出ていると、高齢者に働いてもらう、 共働きを増やす、IT化を進めるといったことで日本は乗り切れると言う人が多く、外国人受入れについて、余り言う人がいないのは非常に危険なことである。 外国人の労働力については、量と質を十分に考えた上での政策をとるべきである。これはとりもなおさず日本の将来の人材の強化につながっていくと思ってい る。
 そうした意味で、二階議員が言われたグローバル戦略については全く同感であり、企業人としても、その戦略に沿って頑張っていきたい。
(牛尾議員)今年前半の最大の課題である歳出・歳入一体改革についても、グローバルな視点から考察するという視点が非常に大事であり、時代の変化の予測も グローバルな流れを見ながらやっていかないといけない。また、人間力の拡大のみならず、経済の活性化もグローバルな経済の交流の中から活力が出る時代に なってきたのだから、本当に差別がなく、グローバルな視点から本質に則った政策に大きく改革することが、実は小泉政権の構造改革の基本であると思う。行政 は過去との比較でよくなったという過去対比をすることが多いが、我々はグローバルな状況認識の中で、日本がフロントランナーであるという国際対比が一番大 事だという視点を再度喚起したい。民間は国際対比でないと生き残れないので、すべてがグローバルな局面で生きているが、行政はともすれば内向きであり、過 去との対比でよくなったら、それでいいではないかという部分が非常に強いので、歳出・歳入一体改革も、歳出の中身、歳入のあり方、また、今後の経済の活性 化は、すべてがグローバルな視点を最優先するようにする。伊藤教授が言われたように、それをしかもスピーディに突破口をつくって国民に協力を得る。事実、 国民の現場ではグローバルに生きている人たちが非常に増えており、むしろ政治の方が遅れているというのが現状であるので、そういう点を強調しておきたい。
(竹中議員) 伊藤教授、二階議員のすべての論点に関連するが、先般、閣僚懇で総理から日本の情報発信力の強化という重要なご指示があった。これは、NHKの国際放送も 含めて幅広く検討せよということでいただいているが、情報戦略という視点も、この中に入ってくる必要があるかと思う。放送・通信に関しては、総務省で懇談 会をやっているので、しかるべき時期に報告させていただく。
(与謝野議員) 他に御発言はありませんか。
(小泉議長) 国際結婚は増えているのか。
(伊藤教授)はい。夫婦のどちらかが日本人ではないということで、20 組に1組が国際結婚である。
(小泉議長) 男性と女性、どちらが多いか。
(伊藤教授)外国人女性が多いと思う。特に、中国人やフィリピン人。予想だが、地方に特に多いと思う。
(牛尾議員)日本人女性と結婚した方が長続きしているようだ。日本人男性というのは、構造に対する変化能力が弱く、対応力がない。基本的には、女性の結婚 における国際的対応力というのは非常に長い。
(竹中議員) 20 組に1組ということは、既婚者については最低40 人に1人外国人がいるということになる。
(伊藤教授)はい。それが現実であり、いろいろなことを考えていかないといけない。
(牛尾議員)外国人と結婚しているところの出生率は高いと思う。アメリカはそうらしい。国際結婚は非常に出生率が高い。国際化というのは避けがたいし、非 常に大事だ。
(奥田議員)昔は、独身の社員が、繊維工業の女性と集団見合いして結婚したというケースがほとんどであった。ところが、繊維産業が下火になり、工場の女性 がいなくなって男性だけの世界になってしまったので、結局、40歳代、30歳代で結婚できないという男性が増える。すると、外国人、特にフィリピン、タイ の女性と結婚する社員が増え、それで外国人女性が増えてきている。
(伊藤教授) この前、あるテレビ局の番組で、日本の30 代後半の女性が積極的に外国人男性との結婚を求めているという紹介があった。負け組になるのは嫌だ、ということと、外国人男性だと自分のキャリアをそのま ま続けられるということで、いろいろな意味から面白い現象が出ているのは事実だと思う。
(二階議員)河田町の議員宿舎では、一般の人と議員が同じマンションにいるのだが、外国人同士の夫婦というのはほとんどいなくて、必ずいずれかが日本人。 だから、今の伊藤教授のお話は全くそのとおりだと思う。
(奥田議員) 成人で日本に住むのだから需要増につながる。赤ちゃんを産んでも20 年経たないと、労働力にならないし、需要増にもつながらない。ところが、外国人は成人で日本に来るので、住居や自動車などが必要になり、結果的には需要を もたらす。
(牛尾議員) 日本人と付き合った外国人は、本当に日本に対する評価が高い。」

   ◎グローバル戦略の全体像(有識者議員・伊藤東京大学大学院教授提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0215/item1.pdf
    「(別 紙)グローバル戦略の検討項目
(☆は重点的に審議すべき項目)
1.人材の国際競争力の強化
@時代の最先端を切り拓く人材の養成・確保
・国際競争力のある卓越した教育研究拠点の形成、産業界や国際的なニーズと大学院教育のマッチングなど世界的に魅力ある大学院の構築の推進について、関係 省庁における取組を加速する。
A現場を支える人材の養成・確保
☆ 若年層を中心とするいわゆる「労働市場の二極化」を防止するため、人材育成や、我が国の労働市場の在り方について、早急に公労使を交えて議論し方向を出す とともに、平成19年度に向け、若者の自立を支援するための新たなプランを策定する。
B人材の養成・確保を図るための共通的な取組
・教育内容の充実、外部評価、学校選択制等による教育の質の向上や、学校、家庭、地域、企業の連携による子どもの「人間力」向上の推進について、関係省庁 における取組を加速する。
☆ 外国人の受け入れ問題について、受け入れる分野・数等を決めるための「物差し」、社会的コストの負担や在留管理の在り方等について、期限を切って結論を出 す。」

 ■3月16日
  □経済財政諮問会議「第6回」会議
   ◎「成長力の強化について」(有識者議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0316/item4.pdf
    「(1)生産性の向上
「人口減少を技術進歩と生産性上昇によって克服する」という世界に例をみない日本型経済モデルを作っていく上では、個々の企業の競争力向上努力だけでは限 界があり、公的部門の果たすべき役割も大きい。各種制度、人材育成、経済連携ルール、政府調達などについて、「生産性向上型インフラ」という視点からメリ ハリの利いた政策を積極的に講じていくべきである。同時に、公的部門の効率化や官製市場改革、規制改革による農業や医療、教育等の分野における競争力強化 等を通じ、非製造業の生産性の向上を図ることが不可欠。
(労働力の生産性向上)
 ○ 民主体での職業再教育に対する支援、非正規雇用対策、官の役割・財源配分の見直し
 ○ 教育の質的水準確保のための学校選択制度の拡充、理数系教育の充実
 ○ 大学と企業の連携強化(産学連携による専門職大学院等) など」

    「(2)アジア経済のダイナミズムの取り込み
 これから数十年間、世界経済をリードするのはアジアだと考えられる。我が国は、そうしたアジア経済のダイナミズムを取り込むべく、ヒト、モノ、カネ等の 交流の強化、円滑化等を深めなければならない。また、エネルギー、環境等のグローバルリスクを低減するべく、アジア各国と共同して取り組むべき。
 ○ EPA戦略
 ○ グローバルな高度人材の誘致、そのための都市政策(「魅力ある都市」)の見直し
 ○ 社会に対する負荷の小さい形での外国人労働者受け入れ
 ○ グローバルリスク低減のためのエネルギー・環境協力
 ○ 内需依存型産業の国際展開支援(国際市場獲得、農工・観産連携等) など」

   ◎「グローバル経済戦略及び人財立国の実現について」(二階議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0316/item6.pdf
    「「人財立国」の実現について
1. 新しい成長を実現するための「人財立国」の推進
 ○ 経済成長の源泉となる最大要素の一つは、「人財力」。人口減少が進む中、特に若年労働力の急速な縮小が避けられず、人財はますます希少な資源となる。
 ○ 今この時期に、「将来を担う人財のための投資」を思い切って進めるとともに、企業・学校・地域の連携体制を確立することで、「人財立国」を目指す。
2. 「人財立国」に向けた3つの改革
(1) 一人ひとりが輝ける社会を作る
 ○ 個人が、持てる能力を最大限発揮できるように、従来の単線的な教育ルートや企業内キャリアパスを改め、多様な学び方・働き方を柔軟に支える社会の仕組みを 構築する。
 − 社会での活躍の基礎となる力(社会人基礎力)を育む
 − 人財重視型の企業内人材マネジメントを促す
 − 各分野(モノ作り、IT、サービス等)の専門人材の育成につながる複線的なキャリアパス作り
(2) 企業・学校・地域の力を結集する
 ○ 実社会で求められる能力を養う実践的な教育の導入・拡大に向け、企業、学校、地域の力を結集して、教える力を強化する。
 − 地域産業界との協力による専門職大学院の充実
 − 工業高校等の活用による若手技術者育成
 − 地域の企業OB人材や研究者等の教育現場への派遣
 (「モノ作り博士」)
(3) グローバルな人材交流を進める
 ○グローバルな人材獲得競争が進む中、世界から優秀な留学生・研究者が集まる魅力的な環境を創出するとともに、グローバルな視点を持った人材を育てる。
 − アジア等との若者交流の拡大(「アジア人財資金」構想)
 − 企業の受入促進など、留学生等の活躍の場の拡大」

 ■3月29日
  □経済財政諮問会議「第7回」
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/shimon-s.pdf
   ◎「基本方針2005」の総点検について(有識者議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item4.pdf
   「・海外からの高度人材の受け入れ、日本で就労する外国人への日本語教育、生活・就労環境の整備等の推進
(評価)外国人研究者の新規入国者数が減少傾向にあるなど、高度人材の受け入れは進んでいない。また、外国人の就労に関する環境整備において、他の先進国 と比べても取組みが不十分である。グローバル化への対応に遅れることなく、メリットを最大限享受するためには、国内制度を抜本的に見直し、障壁を改める必 要がある。」

   ◎「各項目の取組状況に関する詳細(その5)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item4_1/item4_1_5.pdf
    「整理番号84 第3章 新しい躍動の時代を実現するための取組−少子高齢化とグローバル化を乗り切る− 5.人間力の強化 P15」

   ◎「各項目の取組状況に関する詳細(その6)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item4_1/item4_1_6.pdf

   ◎「各項目の取組状況に関する詳細(その9)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item4_1/item4_1_9.pdf

   ◎「基本方針2005」の総点検を踏まえて取組みを強化すべき項目一覧(有識者議員提出資料)
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item11.pdf
   「第3章 新しい躍動の時代を実現するための取組−少子高齢化とグローバル化を乗り切る−
    5.人間力の強化   P16
    ・海外人材を活用するため、高度人材の受入れを促進する。
    ・日本で就労する外国人が国内で十分その能力を発揮できるよう、日本語教育や現地の人材の育成、生活・就労環境の整備を 推進する。」

   ◎「「新経済成長戦略」中間とりまとめ(二階議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0329/item7.pdf
   「1.人口減少下での「新しい成長」
(労働力人口の減少)
 ○ 我が国では、戦後長期にわたり、生産年齢人口が従属人口を大幅に上回っていた。1970 年代初頭までの日本経済は、こうした「人口ボーナス」を享受するとともに、農村部から都市部、農業から工業への人口移動などを背景に、増加する労働力を原 動力として高度成長を遂げた。
 ○ しかし、少子化・高齢化に伴い生産年齢人口は、1995 年をピークに減少、労働力人口で見ても1998 年以降減少に転じている。 今後10 年間は戦後の成長を支えた「団塊の世代」が大量に引退する時期に当たる。一方、日本の若手人口は2020 年までに約31%減少する。このまま推移した場合には、2015年までの10 年間に約▲400 万人の労働力人口が減少することとなる。労働力人口の成長寄与度が小さくなってきたとはいえ、この減少は、今後の実質成長率を年率▲0.4%程度引き下げ るマグニチュードをもっている。労働力人口の減少は、供給サイドでの経済成長の制約要因となる。
(潜在的労働力の顕在化)
 ○ 一つの対応は、これまで十分に活かされてなかった潜在的労働力の顕在化である。過去30 年間に日本人の平均寿命は10 年近く伸びたが、就労年齢の伸びはそれを大きく下回っている。平均寿命の伸びは健康寿命の伸びを伴っており、現在の60 歳台は大きな余力を持っている。幾分改善したものの、依然として女性の労働力率はいわゆる「M 字カーブ」の形状を残している。長期化した新卒採用抑制でその能力を十分発揮できる職を得ていない若者も少なくない。
 ○こうした潜在的労働力の中にはソフト・スキルを含め高い能力を眠らせている人が少なからず存在する。就労をめぐる制度・慣行(組織内での働き方、働か せ方)の見直し、テレワークの活用、家事労働の資本への代替等により、就労意欲を持ちながらそれを実現できていないこれら潜在的な労働力を可能な限り活か していくことで、労働供給の減少を緩和することが重要である。それは個人の生き甲斐、自己実現を高めることにもつながる。
(労働生産性)
 ○ これら潜在的労働力の顕在化を見込んでも、他方で平均労働時間の短縮により相殺されることもあり、量的な意味で労働力の成長寄与度がプラスになることは容 易ではない。
 (…)」

 ■3月30日
  □再チャレンジ推進会議(「多様な機会のある社会」推進会議)
   ◎「主な論点及び今後のスケジュールについて」

    「構成員

  内閣官房長官(議長)

  内閣官房副長官(政務及び事務)

  内閣官房副長官補

  内閣府政策統括官(経済財政運営担当)

  内閣府男女共同参画局長

  金融庁総務企画局総括審議官

  警察庁生活安全局長

  防衛庁人事教育局長

  総務省大臣官房長

  法務省保護局長

  外務省大臣官房長

  財務省大臣官房総括審議官

  文部科学省生涯学習政策局長

  厚生労働省政策統括官(社会保障担当)

  厚生労働省政策統括官(労働担当)

  農林水産省大臣官房総括審議官

  経済産業省経済産業政策局長

  経済産業省中小企業庁長官

  国土交通省総合政策局長

  環境省総合環境政策局長

  人事院人材局長(オブザーバー)」

 ■3月31日
  □規制改革・民間開放推進会議「規制改革・民間開放推進3か年計画(再改定)」(閣議決定)
   ◎公表資料 http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2005/0331/index.html

   ◎11 雇用・労働関係 http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2005/0331/item050331_03-11.pdf

 ■4月7日
  □再チャレンジ推進会議「第2回」
   ◎「再チャレンジ推進のための施策について」

  □経済財政諮問会議「第8回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0407/shimon-s.pdf
   ◎「(与謝野議員) 続いて、「外国人労働者の受入れ」について、川崎臨時議員から説明をお願いする。
(川崎臨時議員) 資料として3枚紙を用意した。
 まず初めに、「専門的・技術的分野」の労働者については、政府基本方針にもあるとおり、我が国経済社会の活性化の観点から積極的に受入れを推進すること が必要だと考えている。
 ただ、現実として、日系人、技能実習の人たちは、10 年間で21 万人から40 万人に増加しているが、技術を持つ人は、7万人から12 万人となかなか増えていないのが実態である。そういった意味では、我が国の高度人材受入れの制度、人数枠や自国の就職希望者を優先する労働市場テストな ど、諸外国で導入されている制度もなく開放的だと考えているが、なかなか受入れが進まない。私どももしっかり考えなければならないが、この意識調査にある ように、働こうとする外国人と企業との間に意識のギャップがあると考えており、企業側にもぜひお考えをいただきたい。
 2枚目の資料だが、受入れ範囲の拡大については慎重な考え方を持っている。1 つは、女性、高齢者の雇用という話があったが、基本的にまず若者の雇用が進んでいない。失業率も平成15 年に10%を超え、今でも9%近い高い位置にあり、フリーター自身も200 万人、ニートは60 万人という状況の中で、高齢者、女性の雇用はもちろんだが、若者の雇用にもう少し着目をしていただきたい。
 特に正社員は、平成7年の3,779 万人の雇用が今は3,300 万人だが、非正規は平成7年の1,000 万人から今は1,600 万人に増大している。何とか正規雇用をお願いしたいという中で、労働市場の中に外国の、特に技能を持たない労働者を入れることについては、この雇用という 面で大きな問題が出ると考えている。
 今、労働力人口が6,600 万人だが、若者、高齢者、女性の雇用を考えると、10年後は6,500 万人、すなわち100 万人減ぐらいの労働力人口になると考えている。そういう意味では、まだ、「専門的・技術的分野」以外の外国人を受け入れる段階に至っていないのではない か。
 それから、議論いただいた問題点の方だが、まず就学の問題、治安の問題、それから3番目に生活保護の問題を少し挙げている。B国の出身者では、約9倍に 生活保護が増えている。すなわち日本へ来て、日本の男性と結婚して子どもをつくると、子どもの養育のために日本に残る権利が当然生じる。10 年間日本にいると永住権が得られるが、これが急激に増えているので、そういう実態が生じていることを認識していただきたい。
 いずれにせよ、高度の技術を持った人たちを積極的に受け入れていきたいと思っているが、専門的な技能を持たない人たちについては、必ずしも今、拡大につ いては賛成できないという立場である。」

    「(川崎臨時議員) 奥田議員から、長期的な課題というお話をいただいた。確かに10 年の推移では、6,600 万人の労働力人口が6,500 万人ぐらいまでは確保できるだろう。しかし、その10 年後先、すなわち、20年後先ではどうだろうかということになれば、これは相当な人数が減ってくることは間違いない。したがって、少子化対策の進捗等を見 ながら、確かに長期的な課題として議論していかなければならないことは、私もよくわかる。
 それからもう1つは、この二、三年ということからすれば、国会でも御議論いただいたように、若者の雇用をぜひよろしくお願いを申し上げたい。若者の雇用 は極めて悪い状況にある。この10 年間、確かに企業がリストラ等厳しい時代であったので、そのときに就職をうまくし損なった若者が多く余っているので、ぜひその改善をお願いしたい。この問 題については長期という意味では理解をする。」

   ◎「グローバル戦略の具体化に向けて(その2)(外国人の受入れをめぐる問題について)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0407/item1.pdf
   「(3) 今後、労働力人口が減少していく中では、女性・高齢者を一層活用するというだけでは適切な経済成長を確保できないおそれがある。」

   ◎「第3次出入国管理基本計画のポイント(杉浦臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0407/item2.pdf

   ◎「外国人労働者の受入れについて(川崎臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0407/item3.pdf

 ■4月27日
  □経済財政諮問会議「第10回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0427/shimon-s.pdf
◎「「2.自立し挑戦する若者の育成」だが、経済活動を支える職業人材を確保するためには、自立しチャレンジ精神あふれる若者の育成が必要だと考えてい る。しかし現状では、一時よりは持ち直したというものの、若年層の失業率が依然として厳しい状況にあり、いわゆるフリーターやニートが増加傾向にある。こ のため、文部科学省としては、ニート等にならないように、若者の職業能力の向上を図ることが第一だと考え、取組むとともに、仮に失敗しても再チャレンジが できる環境整備を推進していくことが必要だと考えている。具体的には、左上にあるような普通科高校をはじめ、各学校段階を通じた体系的なキャリア教育等の 充実を図る。それから左の下の部分だが、産学連携を通じた高度・専門的な人材の育成を図っていく。また、右側の部分、社会人やフリーター、ニート等を対象 とした「学び直し」の機会の提供等、再チャレンジができる環境整備に取り組んでいくことが必要だと考えている。」

   ◎「人材の養成・確保について(有識者議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0427/item5.pdf

   ◎「人材の国際競争力の強化(小坂臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0427/item6.pdf

   ◎「グローバル化と人口減少の下での人材育成・活用戦略(川崎臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0427/item7.pdf

 ■4月28日
  □再チャレンジ推進会議「第3回」
   ◎「意見交換:再チャレンジ推進のための施策について」

 ■5月16日
  □再チャレンジ推進会議「第4回」
   ◎「意見交換:再チャレンジ推進のための施策について」

 ■5月30日
  □再チャレンジ推進会議「第5回」
   ◎「中間取りまとめについて」
   ◎関連情報 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/saityarenzi/jyouhou.html

 ■5月31日
  □経済財政諮問会議「第13回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0531/shimon-s.pdf
   「(安倍議員)再チャレンジ支援策は、再チャレンジ推進会議で5回にわたり検討を行い、また先般、北海道で開催されたタウンミーティングの意見も踏 まえ、昨日中間とりまとめを行った。本日はお手元の資料のうち、「再チャレンジ推進会議『中間とりまとめ』について」という資料と、もう1つ、「再チャレ ンジ可能な仕組みの構築 中間とりまとめ 参考資料」という資料、この2つの資料に基づいて、ポイントを報告する。
 まず、「再チャレンジ推進会議『中間とりまとめ』について」という資料を御覧いただきたい。
 表紙を開いて1ページ目は、再チャレンジ支援策の基本的な考え方を示している。目指すべき社会は、努力をした人が報われる社会、フェアで公正な競争が行 われる社会である、と考えている。こうした社会を作ることにより、日本の活力も維持できるのではないか。競争のプロセスでは失敗することもあるが、大事な ことは、いわゆる勝ち組、負け組を固定しない社会であり、人生の様々な段階で多くの選択肢が用意されている社会の構築であると考えている。
 現状を見ると、再チャレンジは必ずしも容易でないという状況があるので、以下に述べる支援策を講じることにより、再チャレンジ可能な社会を構築していく ことが必要であると考えている。
 支援策については、2つの切り口で整備している。1つは社会全体の仕組みの変革で、そのねらいは、働き方、学び方、そして暮らし方の3つの面での人生の 複線化を目指すことである。もう1つは、若者、女性、高齢者など、それぞれの事情に応じたきめ細かな支援を講ずることである。
 主要な支援策の内容については、2ページ目を御覧いただきたい。ここでは、対象となる世代別に、若者、現役世代、高齢者・団塊世代毎に整理をしている。
 まず、若者の再チャレンジとしては、就職氷河期に不本意な就職をした若者や離転職を繰り返す「年長フリーター」へのキャリアコンサルティングなどを実施 すること。国家公務員の中途採用拡大などを通じ、新卒以外の人にも採用の門戸を広げること。また、子どもたちが家庭の経済力にかかわらず、放課後や週末に 学習できる機会を作ること、といった施策を盛り込んでいる。
 現役世代の支援策については、就業、事業、教育の3つの分類で整理をしている。就業に関しては、パートなど正社員以外の方が安心して働けるよう、有期労 働契約をめぐるルールを明確化し、またパート労働者に対し、社会保険の適用を拡大すること。出産・育児で離職した女性の活用を企業に働きかけること。リス トラ等で退職を余儀なくされた方に対し、再チャレンジプランナーを置いて、きめ細かい支援を行うことなどを盛り込んでいる。
 事業に関しては、一度事業に失敗した人が再び創業をしようとする際、資金調達が容易になる仕組みを作ること。金融機関が個人保証を取得する際の説明の徹 底を金融庁の監督方針の重点事項とすることなどを盛り込んでいる。教育に関しては、社会人がいつでも学び直しができるよう、実践的な教育コースの開設を支 援したり、身近な窓口で必要な情報が得られるようにすることなどを盛り込んでいる。 高齢者・団塊世代の支援としては、現役時代の経験を学校での教育に活かしたり、高齢者が簡易な資格を取得して活躍できる場を拡大すること、Uターン、I ターンを希望する方が、例えば、農業などの分野で活躍できる場を整備し、そのために必要なサポート体制を作ることなどを盛り込んでいる。
 ポイントは以上だが、もう1つの資料である「再チャレンジ可能な仕組みの構築 中間とりまとめ 参考資料」は、それぞれの個人に着目をしており、最初のページには、「若者の就業の道が広がります」と書いてあり、数値目標としてもフリーターを2010 年までにピーク時の8割に減少させるとしており、自分に置き換えて、この再チャレンジをすることによって、こういう可能性が広がっていく、ということがそ れぞれ書いてある。
 今後、これらの施策を具体化するとともに、社会全体として再チャレンジの機運を盛り上げていくことが必要であるので、各議員の御協力をよろしくお願いす る。」

   「(小泉議長)再チャレンジの仕組みは随分きめ細かい。だから、一番大事なのは、仕事に就いていない人に対して、これだけきめ細かい選択肢がありま す、意欲があればこんなにあるんですよ、ということがわかるPRをすることだ。
 (安倍議員) そのとおり。どうすればいいかわからないという人が多いと思うので、メッセージをどうやって送っていくか。
 (小泉議長) 職を探してもわからない、という人がたくさんいるのだから。最近は、大企業に勤めても転職する人が多いだろう。
  (奥田議員) 多い。
 (小泉議長) あんなにいいところに勤めているのに、何で辞めるのかと。
 (奥田議員)結局これは人間の変化なのであろうが、拘束されたり規格化されたりすることが嫌いな人間は、これからどんどん増えてくると思う。だから、ト ヨタなどの場合も、昔のやり方だけではもう難しくなってきている。やはり個性化ということがあるし、大会社などに勤めて規格化されるのは嫌いだという人が 結構いるから、なかなかその辺りの調整は難しいと思う。
 (小泉議長)実際、この仕事が自分に合っているかどうかということを判断するのは難しい。
 (奥田議員) 一生かかって探すようなものだ。」

   ◎「再チャレンジ推進会議「中間とりまとめ」について(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0531/item10.pdf

   ◎「再チャレンジ可能な仕組みの構築(中間とりまとめ)(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0531/item15.pdf

   ◎「再チャレンジ可能な仕組みの構築(ポイント)(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0531/item16.pdf

   ◎再チャレンジ可能な仕組みの構築(中間とりまとめ)(参考資料)(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0531/item17.pdf

 ■6月22日
  □経済財政諮問会議「第16回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0622/shimon-s.pdf
   ◎「○その他
(安倍議員)「生活者としての外国人」の問題について、4月7日の経済財政諮問会議における議論を踏まえ、私から事務方に検討を指示して、関係省庁の局長 等で構成する外国人労働者問題関係省庁連絡会議において検討を進めてきた。検討状況を中間整理として取りまとめたので御報告する。 「『生活者としての外国人』問題への対応(中間整理)」の説明資料だが、外国人も適法に受け入れた以上、社会の一員として、日本人と同じ住民サービスを享 受できることが求められているが、現状において、外国人本人や子弟の教育、社会保障や労働環境等に関する問題が顕在化している。特に日系人は、一定の地域 に集住する傾向があるとともに、就労先や住所が度々変わる傾向がある。現行制度の下では居住等の情報が正確に把握できないことが、対応を困難にしている。 こうした現状に対し、当面速やかに対応すべきものとして、地域における日本語教育の大幅な拡充や、日系人等が多く就労している製造現場を中心とした集中的 な事業所指導等を実施する。さらに現在、犯罪対策閣僚会議の下に置かれた「外国人の在留管理に関するワーキングチーム」において検討している外国人の居住 等に関する情報を正確に把握する新たな仕組みの構築を前提として、対策の充実を考える必要がある。
 たまたま犯罪対策閣僚会議の下に置かれているが、犯罪を防止するというより、既に住んでいる日系の外国人、外国人全般の生活について、国内にいることに よりいろいろなサービスを享受できるようにするためにも把握するという意味で考えている。具体的には関係者のコスト負担の問題にも留意しつつ、対象となる 外国人の情報を正確に把握した上での、本人及び子弟に対する日本語教育の強化策や社会保険の加入促進策等について検討を進め、今年末を目途に対策の取りま とめを行いたい。」

   ◎「「生活者としての外国人」問題への対応(中間整理)(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0622/item5.pdf
   ◎「「生活者としての外国人」問題への対応について(中間整理)(安倍議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/0622/item9.pdf

 ■7月5日
  □労働政策審議会
   ◎「「職業能力開発基本計画(案)」の諮問及び答申について」
    http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/s0705-4.html

 ■7月7日
  □「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2006」閣議決定
   http://www.keizai-shimon.go.jp/cabinet/2006/decision0707.html
   ◎「(目  次)
第1章  日本経済の現状と今後の課題・・・・・・・・・・・・1
 1. 「新たな挑戦の10年」へ・・・・・・・・・・・・1
 2. 「基本方針2006」の課題・・・・・・・・・・・・4
第2章  成長力・競争力を強化する取組・・・・・・・・・・・・6
 1. 経済成長戦略大綱の推進による成長力の強化・・・・・・・・・・・・6
 (1) 国際競争力の強化・・・・・・・・・・・・6
 (2) 生産性の向上(ITとサービス産業の革新) ・・・・・・・・・・・・8
 (3) 地域・中小企業の活性化(地域活性化戦略) ・・・・・・・・・・・・9
 (4) 改革の断行による新たな需要の創出・・・・・・・・・・・・10
 (5) 生産性向上型の5つの制度インフラ・・・・・・・・・・・・10
 2. 民の力を引き出す制度とルールの改革・・・・・・・・・・・・12
 (1) 規制改革・・・・・・・・・・・12
 (2) 市場活力や信頼の維持と向上・・・・・・・・・・・・12
 (3) 公を支えるシステム改革・・・・・・・・・・・・13
第3章  財政健全化への取組・・・・・・・・・・・・15
 1. 歳出・歳入一体改革に向けた取組・・・・・・・・・・・・15
 (1) 歳出・歳入一体改革の基本的考え方・・・・・・・・・・・・15
 (2) 財政健全化の時間軸と目標・・・・・・・・・・・・16
 (3) 改革の原則と取組方針・・・・・・・・・・・・16
 (4) 第U期目標の達成に向けて・・・・・・・・・・・・18
 (5) 歳入改革・・・・・・・・・・・・19
 (6) 第V期における歳出・歳入一体改革・・・・・・・・・・・・20
 (7) 今後の取組・・・・・・・・・・・・21
 2. 「簡素で効率的な政府」への取組・・・・・・・・・・・・21
第4章  安全・安心の確保と柔軟で多様な社会の実現・・・・・・・・・・・・25
 1. 社会保障制度の総合的改革・・・・・・・・・・・・25
 2. 再チャレンジ支援・・・・・・・・・・・・26
 (1) 人生の複線化による柔軟で多様な社会の仕組みの構築・・・・・・・・・・・・27
 (2) 個別の事情に応じた再チャレンジ支援・・・・・・・・・・・・27
 3. 総合的な少子化対策の推進・・・・・・・・・・・・28
 4. 生活におけるリスクへの対処・・・・・・・・・・・・29
 5. 豊かな生活に向けた環境整備・・・・・・・・・・・・32
第5章  平成19年度予算における基本的考え方・・・・・・・・・・・・34
 1. 今後の経済動向と当面の経済財政運営の考え方・・・・・・・・・・・・34
 2. 平成19年度予算の方向・・・・・・・・・・・・34
 むすび・・・・・・・・・・・・36
 別紙・・・・・・・・・・・・37

   「Aアジア等海外のダイナミズムの取り込み
 (…)
 ・ 平成18 年内の生活者としての外国人総合対策策定等、多文化共生社会構築を進める。

   「(5)生産性向上型の5つの制度インフラ
@ヒト:「人財立国」の実現 (世界的「ブレイン・サイクル」の取り込み)
 ・ 学習指導要領改訂、全国的な学力調査、習熟度別・少人数指導、能力・実績に見合った教員の処遇等により教育の質の向上を図り、2010 年までに国際学力調査における世界トップレベルを目指す。
 ・ 「人間力」「社会人基礎力」の養成強化、競争的資金の研究促進のための人件費への活用等による産学双方向の人材流動化、官官・官民の水平移動を進め、競争 的資金の拡充、研究・技術人材の育成、健全性を確保した奨学金事業の充実を図る。
 ・ 若者、女性、高齢者、障害者を含めた多くの人の意欲と能力をいかした就業参加等を促す。高等教育の教育研究資金の確保、第三者評価に基づく重点投資を図 る。
 ・ 産学連携による実践的教育・訓練、地元企業技術者等を活用した理科授業やキャリア教育を推進する。産学の協力による「2007 年ユニバーサル技能五輪国際大会」を契機として、ものづくりに対する若者等の関心を高める。
 ・ 2010 年までに世界トップレベルの研究拠点を整備する(30 拠点程度)とともに、大学院教育の抜本的強化を図る。
 ・ 外国人留学生制度の充実を図るとともに、我が国とアジア等との若者レベルの人材交流を進める(「アジア人財資金(仮称)」構想の具体的事業の検討)。優れ た外国人研究者・技術者等の高度人材の受入れ拡大に加え、現在専門的・技術的と評価されていない分野の受入れについて、その問題点にも留意しつつ検討す る。研修・技能実習制度の見直し、在留管理の強化を図る。」

   「2.再チャレンジ支援
 国民一人一人がその能力や持ち味を十分発揮し、努力が報われる公正な社会を実現していくため、「勝ち組、負け組」を固定させない、人生の各段階で多様な 選択肢が用意されている仕組みを構築すべく、以下をはじめとする、「再チャレンジ可能な仕組みの構築」に盛り込まれた施策を推進する。あわせて、「人財立 国」に向けた取組を進める。

(1)人生の複線化による柔軟で多様な社会の仕組みの構築
(働き方の複線化)
 ・ 新卒者以外に広く門戸を拡げる複線型採用の導入や採用年齢の引上げについての法的整備等の取組、30〜40 歳程度のフリーター等にも国家公務員への就職機会提供する仕組みの構築等により、新卒一括採用システムの見直しを進める。
 ・ 有期労働契約を巡るルールの明確化、パート労働者への社会保険の適用拡大や均衡処遇の推進等の問題に対処するための法的整備等や均衡ある能力開発等の取組 を進め、正規・非正規労働者間の均衡処遇を目指す。
 (…)
(2)個別の事情に応じた再チャレンジ支援
(新たなチャレンジを目指す若者、女性、高齢者等の支援)
 ・ 「年長フリーター」等に対するキャリアコンサルティングの実施、能力や業界の求める条件に即した訓練コースの開発実施等、若者を支援する。
 ・ 放課後や週末等における地域の中での学習機会の提供、母子家庭の養育費確保の取組、施設等の子どもの就職時の不利を防ぐ仕組みの整備等、子どもを支援す る。
 ・ 「女性の再チャレンジ支援プラン」35を推進・強化し、身近な場や家庭での学習支援等、女性を支援する。
 ・ 退職教員、研究者、海外勤務経験者等の小学校等への配置・派遣等、介護や育児等の分野の簡易資格制度(サポーター)の創設等、高齢者・団塊世代を支援す る。」

 ■7月8日
  □玄田有史「正念場を迎えるニート対策」『外交フォーラム』8月号、p.6

 ■7月21日
  □規制改革・民間開放推進会議「労働契約法制及び労働時間法制の在り方に関する意見」
   http://www.kisei-kaikaku.go.jp/publication/2006/0721/item060721.pdf
   ◎「(…)
 こうしたなか、本年4月11 日開催の第54 回労働条件分科会には、「労働契約法制及び労働時間法制に係る検討の視点」が厚生労働省から提出され、同年6月13 日開催の第58回分科会には「労働契約法制及び労働時間法制の在り方について」が提出されたものの、同月27 日開催の第59 回分科会において、審議の中断等を求める意見が労使双方の委員から相次いで出されたため、分科会における検討は事実上ストップすることとなった。
 このように、今後の推移いかんによっては、労働契約法制及び労働時間法制に関する審議が大幅に遅延する可能性も否定できないとはいえ、法案提出に向けた 厚生労働省の意思は変わらないとも聞く。同省が提出した上記文書の内容に当会議が注目する理由もここにある。
 (…)」

 ■9月11日
  □労働条件分科会「第61回」
   http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/s0911-3.html
   ◎「議題
  (1)労働契約法制及び労働時間法制について
  (2)その他」

 ■9月19日
  □労働条件分科会「第62回」
   http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/09/s0919-6.html
   ◎「議題
   (1)労働契約法制及び労働時間法制について
   (2)その他」

 ■9月29日
  □労働条件分科会「第63回」
   ◎「議題
   (1)労働契約法制及び労働時間法制について
   (2)その他」

 ■10月5日
  □労働条件分科会「第64回」
   ◎「議題
   (1)労働契約法制及び労働時間法制について
   (2)その他」

  □「キッザニア東京」オープン
   http://www.kidzania.jp/index.html

 ■11月3日
  □「再チャレンジ税制創設へ フリーター雇用企業へ寄付促進」(朝日新聞)
   http://www.asahi.com/job/news/TKY200611020481.html
   ◎「政府は07年度税制改正で、「再チャレンジ税制」を創設する方針を固めた。職業訓練やフリーター雇用などの「再チャレンジ支援」を実施している 企業に寄付金を出した企業を対象に、寄付金の一定額までを損金算入して税負担を軽減できるようにする。安倍政権の目玉政策である「再チャレンジ支援策」 で、税制面の優遇措置は初めてとなる。

 失業者の職業訓練と再就職を支援する企業や、フリーター、高齢者を再雇用する企業などを、政府は再チャレンジ支援企業と位置づける方向だ。こうした支援 企業の経営を、別の企業が寄付を通じて援助することが、新税制の狙いだ。寄付金を出した企業が、課税対象となる所得から寄付金の一定額までを損金として差 し引ける制度を検討している。

 新税制によって、直接に再チャレンジ支援をしている企業は他社からの寄付金で潤い、寄付金を出す側の企業は減税の恩恵を得られる。政府にとっても、新た な財政支出をすることなく再チャレンジを支援できる利点がある。」

 ■11月30日
  □経済財政諮問会議「第27回」会議
   http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/shimon-s.pdf

   ◎「再チャレンジ支援策の総合的推進(山本臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item2.pdf

   ◎「複線型でフェアな働き方に(有識者議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item4.pdf

   ◎「労働市場改革について(柳澤臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item5.pdf

   ◎「ハローワークへの市場化テストの導入について(有識者議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item5.pdf

   ◎「再チャレンジ支援策の総合的推進(参考資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item8.pdf

   ◎「労働市場改革について(参考資料)(柳澤臨時議員提出資料)」
    http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2006/1130/item9.pdf

 ■12月1日
  □パソナが「フリーター協会」を発足 サービス開始
   https://www.f-kyoukai.com/

   ◎「Q.申し込みの条件は?
     A.日本国内にお住まいの15歳から34歳の全ての方にお申込頂けます。(20歳未満の方の場合、保護者の方の同意が必要となります。)」

   「現在、全国で200万人を超えると言われるフリーター。その中には、自分の目標や目的を実現するために“フリーター”という道を選び取っている 者、“やりたい仕事”が見つからないために仕事に就けない者など、さまざまな若者が含まれています。

「働く」ということは自分の才能・能力、個性を発揮すること。才能や個性は人それぞれなのだから、本来、仕事も働き方も一人ひとり違ってもいいはずです。

ところが今の日本では、「正社員」という一つしかない働き方を前提にすべての社会基盤がつくられており、正社員という選択でしか享受できない社会サポート が非常に多いのが現状です。しかし今後は、ひとつの会社に帰属しない生き方を求める人々も、自由に安心して働ける社会に変えていくべきです。

フリーターという存在は、これまでの常識からすると、「非常識」ということになるのかもしれません。しかし「“超”常識」こそが次の時代に向けた変化の原 動力につながることは歴史が物語っています。いつの時代も、英雄は若者から生まれるのです。

フリーター協会では、チャレンジするフリーターの皆さんを全力で応援していきたいと思っています。

   フリーター協会 協会長 南部靖之」

   「目的 アルバイト等で就労するフリーターが、安心してやりたいことにチャレンジできるよう”仕事”と“生活”の両面からサポートし、就労支援や夢 の実現のサポートをすることを目的とする。」

 ■12月2日
  □「<再チャレンジ支援>国家公務員採用「フリーター枠」断念」(毎日新聞)
   http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/archive/news/2006/12/02/20061202ddm001010007000c.html
   ◎「政府は1日、再チャレンジ支援策の目玉として検討していた「国家公務員のフリーター枠採用」の導入を断念した。フリーターが俗称であり、制度上 定義するのは困難と判断したためだ。代替として、職歴を問わず、29〜40歳の年齢制限だけを定めた採用枠を08年度から設ける。転職希望のサラリーマン らも応募可能となることで、格差是正のためのフリーター救済という本来の趣旨からは大きく外れる。
 これに伴い、再チャレンジ支援に貢献した企業への税制上の優遇措置策として新設予定の「再チャレンジ寄付税制」でもフリーター雇用を対象外とする方針。 公務員採用という足元の検討が不発に終わり、民間の救済策にも影響が出そうだ。
 政府は統計上、フリーターを(1)勤務先での呼称が「アルバイト」か「パート」(2)無職で家事も通学もせず、アルバイト・パートの仕事を希望している ――などと定めている。このうち、フリーター枠の対象に想定していたのは、バブル崩壊後の「就職氷河期」に正規採用されず、不本意なままアルバイトなどを 続けている人だった。
 パートタイム労働法によるパート労働者の規定などはある。しかし、実際にはアルバイト、パート、失業者の中にはフリーターとそうでない人が混在してお り、「結局は本人がフリーターだと思えばそうなる」(政府関係者)というのが実態。このため、政府は基準づくりはできないという結論に傾いた。【小林多美 子】」

 ■12月6日
  □「市場化テスト:政府、ハローワークの導入は見送り 7事業追加、計16に」(毎日新聞)
   http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/archive/news/2006/12/06/20061206ddm002010068000c.html
   ◎「政府は5日、公共サービスの担い手を官民の競争入札で決める「市場化テスト」の対象に7事業を追加することを決めた。22日の閣議で基本方針を 決定、07〜08年に実施する。今年度実施済みの9事業とあわせ、計16事業で導入されることになる。ハローワークの職業紹介業務は厚生労働省の反対で見 送った。追加事業は東京都と広島県にある国際交流施設の運営(外務省所管)など。

 ハローワークの職業紹介事業は職員数の多さなど事業規模が大きく、市場化テスト導入促進の突破口だった。専門家による懇談会で今後も検討を続けることに した。【小林多美子】」




製作:橋口 昌治(立命館大学先端総合学術研究科)
UP:20060913 REV:1006, 1207 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/d/y001001.htm

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