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Anderson, Martin, 1978, Welfare: The Political Economy of Welfare Reform in the United States, Stanford: the Hoover Institution Press. p10+251


Anderson, Martin, 197803, Welfare: The Political Economy of Welfare Reform in the United States, Stanford: the Hoover Institution Press. 10+251p ISBN: 0817968113 [amazon]


■Contents

Acknowledgments

Introduction

1. Winning the War on Poverty

2. The Poverty Wall

3. The Public’s Opinion of Welfare

4. The Clamor for Reform

5. The Effect of Welfare on Work

6. The Impossibility of Radical Welfare Reform

7. Principles for Workable Welfare Reform

8. Postscript: President Carter’s Welfare Reform Plan

Appendix A
Appendix B
Index




■メモ

背表紙から
・マーティン・アンダーソン:1969年のFAPが展開するあいだニクソン大統領の特別補佐官、1974年の所得補足案(Income Supplementation Plan)についてフォード大統領の顧問。

・なぜラディカルな福祉改革の試みが失敗するか
→「福祉改革の行き詰まりであると思われるものは、主に、福祉の知識人のエリート集団が望むものと一般的な人々が望むものの間の葛藤に由来する。」


★8つのテーゼ

1. 「1964年に開始された「貧困との戦い」は成功した。民間経済における仕事と所得の増加は、福祉や所得移転プログラムに対する政府支出の劇的な増加を相まって、アメリカの貧困を実質的に撲滅してきたのだ。どんなアメリカ人であっても真に自助を行うことができない者は、現在一般的な政府の扶助を受ける資格があり、それは現金扶助や医療扶助、フードスタンプ、住宅扶助や他のサービス形態をとる。」(p15)

2. 「貧困の実質的な撲滅は費用のかかる社会的な副作用をもたらしてきた。福祉プログラムの急増は、貧困層にとって極めて高い実効限界税率を産み出してきた。実際には、何百万ものアメリカ人の財政的な就労インセンティブを破壊する『貧困の壁』が存在する。基本的な欲求から自由にはなるが、国家に重く依存し、自由になる望みがほとんどない、彼/女らは新しいカースト、『依存したアメリカ人』なのだ。」(p43)

*実効税率:実際の所得額・資産額に対して、実際に支払った税額の割合。各種の控除制度などにより現実の租税負担率が表面税率と異なるために用いられる。

3. 「圧倒的に大多数のアメリカ人は、自助を行うことができない者に対する政府の福祉プログラムを好むが、同時に多くの福祉受給者は不正受給しているという強い信念によって、福祉費用の大幅な削減を好む。保証所得は2対1の差によって断固として拒否された。福祉は一般的に深刻な問題であると思われているけれども、国が直面しているほかの問題に比べて福祉は極めて低い公的な優先順位を持つのだ。」(p59)

4. 「ラディカルな福祉改革の要求は本質的に、福祉改革の装いのもとで保証所得を制度化したいと望むイデオローグにコミットする小集団によってもたらされる。」(p67)

5. 「保証所得の制度化は、低所得労働者の就労努力の実質的な削減――おそらく50%程度の――を引き起こすだろう。一般の人々から懸念され、独自の研究調査によって最近確認されるのは、労働力からの大量の撤退は、深刻で広範囲に及ぶ社会的・経済的帰結を我々の社会にもたらすであろう、ということだ」(p87)

6. 「ラディカルな福祉改革あるいはあらゆる種類の保証所得は、政治的に不可能である。最低水準の福祉給付金、財政的な就労インセンティブ、政治的に受容可能な納税者への全体的な費用を、同時にもたらすラディカルな改革案は考案され得ない。」(p133)

7. 「政治的な福祉改革は、我々が自分たちが持つものに基づいて作ることを要求する。それは、所得を保証するラディカルな福祉改革案のあらゆる思想を放棄し、を自助を行えない者に対してのみ扶助を与えるという哲学的アプローチに我々が関与していることを再確認することを要請する。アメリカ人が望む福祉改革とは、扶助を必要とする者に対して十分な扶助を保証し、不正受給を排除し、納税者への負担を最小にし、可能ならば人々に自助を要請することである。」(p153)

8. 「カーター大統領の福祉改革プログラムは、約2200万のアメリカ人をさらに福祉登録名簿に追加するであろう。連邦の福祉費用は、年に約220億ドル増加し、その費用の大半は貧困水準以上の所得のある家族にいくであろう。実効限界税率は極めて高いままであり、深刻な財政的就労ディスインセンティブとして作動する。提案された「より良い職と所得のためのプログラム(Program for Better Jobs and Income: PBJI)」は、より複雑であり、より多くの福祉労働者を要請し、既存の福祉制度よりも運営困難だろう。PBJIの基本的な要点は、保証所得構想を促進し、アメリカの中産階級の中心部に福祉を拡張することである。極めて重要な政治的・社会的革命こそが社会的悲劇をもたらすであろう。」(p169)


製作:小林勇人(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
UP:20060815 REV:0919 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db1970/7803am.htm
ワークフェア関連文献表 

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