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ジェレミー・リフキン, 19960524, 『大失業時代』松浦雅之訳、TBSブリタニカ. 363p \2,039


Rifkin, Jeremy, 1995, The End of Work: the Decline of the Global Labor Force and the Dawn of the Post-market Era, New York: G.P. Putnam's Sons(=19960524, 松浦雅之訳『大失業時代』TBSブリタニカ). xviii+350p $4.99([BARGAIN PRICE] Paperback, updated) ISBN-10: 1585423130 [amazon](inside)


■目次

日本語版に寄せて
推薦の言葉(R・ハイルブローナー)
はじめに

第1部 テクノロジーの二つの顔

第1章 労働の終焉
 ソフトウェアが労働者を駆逐する/リエンジニアリング革命の時代/労働者不在の世界
第2章 テクノロジーのおこぼれ効果と市場の現実
 狂乱の一九二〇年代/大衆消費の福音/知識部門での大量雇用は困難/なんのための職業再訓練か/縮小する公共部門
第3章 テクノ・パラダイスのビジョン
 ユートピアの建設/効率への熱狂的崇拝/民主主義から技術主義へ

第2部 第三次産業革命

第4章 ハイテク・フロンティアへの旅
 考える機械/電気仕掛けの生きもの/コンピュータ導入で労働者は”解放”されたか
第5章 オートメーションをめぐる大論争
 技術革新による失業は一時的現象?/労働組合の屈服
第6章 脱フォード主義の時代
 時代遅れの経営スタイル/”リーン・プロダクション”への転換/職場をつくり変えろ

第3部 世界から労働者が消えてゆく

第7章 いなくなった農民たち
 ソフトウェアが農地を変える/分子農法の脅威/消滅する屋外農業
第8章 滅びゆくブルーカラー労働者
 自動車業界のオートメーション化/製鋼業のコンピュータ化/シリコン・カラー労働者の将来
第9章 最後のサービス労働者
 セルフサービス普及のつけ/ヴァーチャル・オフィスの出現/卸売業と小売業部門のダウンサイジング/学問・教育・芸術分野のデジタル化

第4部 繁栄の代償

第10章 ハイテク時代の勝者と敗者
 弱者からしぼりとれ/中流階級の没落/新しいコスモポリタンの登場/もうひとつのアメリカ――持てる者と持たざる者との亀裂
第11章 労働者階級へのレクイエム
 過労死を生むハイテク・ストレス/バイオリズムと燃えつき症候群/新たな労働予備軍/緩慢な死
第12章 国家の運命
 ハイテク時代の欧州の労働者はいま……/第三世界のオートメーション化への懸念
第13章 さらに危険を増す世界
 先進諸国で頻発する暴力
第14章 就業時間のリエンジニアリング
 ハイテク時代にふさわしい労働時間をめざして/選択肢は二つ/仕事よりも余暇を
第15章 新しい社会契約
 市場を越えた生活/もうひとつの将来ビジョン
第16章 第三部門の活性化に向けて
 政府の新たな役割/第三部門と党派政治/第三部門を活性化させるために/ボランティア活動への<影の賃金>/地域サービス活動に対する<社会的賃金>の支給/社会変革への財源的裏づけ
第17章 社会経済のグローバル化
 民主義を求める新たな声/最後の、そして最良の希望

原注
訳者あとがき



■メモ

第2章 テクノロジーのおこぼれ効果と市場の現実
 なんのための職業再訓練か

「なかでも最大の疑問は、農業、製造業、そしてサービス部門がこぞってオートメーション化とリエンジニアリングを進めているいま、職を奪われた多数の労働者たちは再訓練を受けたにせよ、いったいどこで代わりの仕事をみつけられるのかという点だ。労働省の一九九三年の調査では、解雇者向けの連邦プログラムで再訓練を終えた人々のうち、以前の職場にくらべて少なくとも八割以上の給料をもらえる仕事につけた者は二〇パーセントにも達していない(27)。」(52)

注(27)"Retrained for What?" Time, November 22, 1993, p38.

「教育省の後援で実施された<アメリカにおける成人の読み書き能力>調査によれば、九〇〇〇万人以上が、教育不十分のために「クレジットカードの誤記を説明する短い手紙を書いたり、バスの時刻表で土曜日の出発時刻を調べたり、商品の定価と特売価格との差を電卓で計算すること」さえできないという(29)。現在のアメリカには読み書きのできない人間が、まったく字のわからない人から正規の教育を受けたものの日常生活に支障をきたしている人までひっくるめて、三人にひとりはいる。本を読めない人と小学五年生の読書レベルにも達していない人をあわせると、二〇〇〇万人を超える。そのうえさらに三五〇〇万人が、中学三年の読書レベルを下まわっている。・・・。こうしたアメリカ人にすれば、再訓練や教育を受けてエリート知識部門に新たに雇われ>>53>>ることなど、どうあがいても手の届かない夢物語なのだ。しかも大規模な再教育・再訓練プログラムが仮に実施されたところで、二一世紀のオートメーション化された経済では、おびただしい失業者を吸収できるだけのハイテク関連雇用がうみだされるはずもない。」(53-54)

注(29)"Literacy of 90 Million Is Deficient," Washington Post, September 9, 1993. p.AI.

第14章 就業時間のリエンジニアリング
 選択肢は二つ

「あらゆる産業部門で人間がますます機械にとって代わられるにつれ、仕事>>261>>をもつ少数の人々がいっそう長時間働く一方で職にあぶれた多くの人々が失業手当にすがって生きるのか、それとも雇用の窓口を広げ、より短時間の労働を分かちあうチャンスをより大勢の人々に与えるのか、進むべき道はこのふたつにひとつしかなくなるだろう。」(261-2)

*翻訳では、技術革新がアフリカ系アメリカ人(黒人)におよぼした影響を論じた章(原書第5章)が割愛されているため、注意が必要。


製作:小林勇人(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
UP:20070419,20 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db1990/9500rj.htm

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