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Peck, Jamie and Nik Theodore, 2001, "Exporting Workfare/Importing Welfare-to-work: Exploring the Politics of Third Way Policy Transfer," Political Geography.


Peck, Jamie and Nik Theodore, 2001, "Exporting Workfare/Importing Welfare-to-work: Exploring the Politics of Third Way Policy Transfer," Political Geography, 20(4): 427-60.


■Contents

Third way policy transfer and the workfare state
Welfare reform, off-the-peg
Third Way welfare reform?
Welfare-to-work policy-making, UK-style
 Making a New Deal
 From central design to local learning
 Learning from America?
 Compelling evidence?
Conclusion: which Third Way?



■メモ

・「強制は、アメリカのワークフェア体制をよく表している特長であるが、長い間イギリスの左翼から抵抗にあってきた。しかし、1997年の選挙以来、(強くアメリカの影響を受けた)労働党の「権利と責任」アプローチの中心的な施策となってきた。」(429)

・「福祉国家主義者の必要に基づくエンタイトルメントと普遍主義という原則」から「ワークフェア主義者の強制・選別・積極的な労働市場による包摂という原則」へのシフト。

・ワークフェア主義の特徴:「ワークフェア体制は、「福祉依存」の分析に根ざしていて、労働を強制しながら福祉を残余的なものにするという観点とともに、強制的な就労要請の賦課を伴う。」(429)

・政策の学習・模倣・<形成>における過程

・「改革努力の経済的な文脈の決定的な役割」に焦点

★議論
@「第三の道の政策展開という新興の形態は、・・・、実際、政策エリートたちの間の「速い政策移転(fast policy transfer)」という実質的には狭義の形態に基づいているが、それはプログラムの有効性に対する不完全で官僚的な解釈に基づき、政策形成と政策評価の不完全な過程と一体となっている。」(429-30)
A「第三の道はポスト・サッチャー式の「信念の政治(conviction politics)」の一形態として理解されるべきであり、その第一の教訓は、新自由主義的な前任者と同様に、しばしば頑固であり、ときには後退的である、ということだ。」(430)
B「この国際化しているワークフェア体制下の政策展開の過程は、複雑かつ「マルチ・スカラー(multi-scalar)」であるが、実際は同時に生じている国民国家の役割の「空洞化」と拡張/再構成に基づき、ローカルな改革モデルと国境を越えた/ローカルを超えた政策移転の両方で増している主要点と一体となっている。」(430)

◆Third way policy transfer and the workfare state

・社会支援におかれる政治的な優先度が低いのは、複雑な労働市場プログラムへの投資を渋ることが反映されている。結果として、自由主義のジレンマ:「野心と、定期的に言明される行動目標と、不承不承の予算を確約することとの間の緊張」(55)が生じる。
Noel, Alain, 1995, "The Politics of Workfare,"Adil Sayeed ed., Workfare: Does It Work? Is It Fair ?, Montreal: Institute for Research on Public Policy, 39-73.

・政策移転過程を概念化するためのひとつの手は、政策システムが埋め込まれている階層体制を考えること。福祉政策の場合は少なくとも以下の三つの水準がある。
@構造的な水準
A政治的な水準
B制度的な水準

★福祉改革の擁護者は「具体的な」政策展開に焦点をあてるにもかかわらず、そこで提案される対処「方法」は抽象的で具体的な政治経済の文脈では保障されない、という矛盾。

「これは単に偶然の一致ではない。なぜなら、脱文脈かされ、剥き出しにされた方法論的なワークフェア・プログラムの<エッセンス>に焦点をあてる際に、そのような説明はワークフェア主義者の方法の連続的な再生産を促進するからである。」(432)

普遍的で「制度的に適合する」ものとして、アメリカ型のワークフェアがますます永続的な売りとなる。

★「典型的には、これら[の困難なレッスン]は、シュラム(Schram 1995)が福祉議論の「経済学者的−療法的−管理者的」('economistic-therapeutic-managerial')言説と適切に呼ぶものの視野を越えている。それどころか、焦点があてられているのは表面上は複製可能な行政的な日課やプログラムの諸特徴――ワークフェアのソフトなテクノロジー――であるが、この官僚的な視野のなかでそれらの特徴は、参加者の行為という形態をとった直接的で直線的な一対一の成果をもたらすと、推測されるのだ。」(432)

Schram, S. F., 1995, Words of Welfare: The Poverty of Social Science and the Social Science of Poverty. Minneapolis: University of Minnesota Press.

★「おそらくワークフェアの政策展開において最大の矛盾とは、プログラムが失敗すればするほど改革過程はより激しくより性急になるように思われるということだ。」(432)

・「アメリカやイギリスのような国において国家の再編成は特殊な形態の空間を広げているのだが、それは<新自由主義的な>政策移転という形態であり、「福祉政策レジームの国際化」としてジェソップ(Jessop 1999)が言及するものである。」(433)

Jessop, Bob, 199912, "The Changing Governance of Welfare: Recent Trends in its Primary Functions, Scale, and Modes of Coordination," Socail Policy and Administration, 33(4), 348-359.
Cf
Deacon, A., 2000, "Learning form the US? The Influence of American Ideas upon 'New Labour' Thinking on Welfare Reform," Policy and Politics, 28, 5-18.

規制空間と統治空間の間の関係で複雑な変化が進行している。

Swyngedouw, 1992, "The Mammon Quest; 'Glocalization', Interspatial Competition and Monetary Order: The Construction of New Scales," Mick Dunford and Grigoris Kafkalas eds., Cities and Regions in the New Europe: the Global-Local Interplay and Spatial Development Strategies, London: Bellhaven Press, 39-67.

Cox, K. 1997, Spaces of Globalization: Reasserting the Power of the Local. New York: Guilford.


◆Welfare reform, off-the-peg

・アメリカ:連邦政府の誘導⇔個別の改革基準では評価不可能
⇒fast-policy regime:失敗がされなる改革の燃料に

・アメリカの事例が国際的な注目を集める。

派遣団は警戒していたにもかかわらず、同様にダイナミックで脱中央集権的な政策展開過程からイギリスは利益を得るだろうと結論。

・アメリカの改革過程は、イギリスの改革の座標。福祉改革は、ニューレーバー集団によって第三の道の政策作成の典型として取り上げられた。


◆Third Way welfare reform?

★むしろニューレーバーの信条によれば、「福祉改革は経済問題に対する<解決>に不可欠なものである。」(439)

Chancellor Gordon Brownによれば、
「現代の考え方では、インフレを引き起こすものと失業を引き起こすものは全く同じものであり、・・・、経済における能力の欠如。それ故、投資に基づく景気回復がなければ、経済が成長するたびにインフレ圧力と高失業率の両方がもたらされる。今我々はサプライサイドから失業に取り組みたいのだが、その方法とはスキルを持つことによって若年者や長期失業者を効果的に仕事に就かせるというものだ。(quoted in Willets 1998: 5-6) 」(439)

Willetts, D., 1998, Welfare to Work, London: Social Market Foundation. [amazon]
「しかし、その政治的構想はサッチャー支持者からは程遠い。個人主義的で、流動性のある、競争的な社会を支持することは、ベアトリス・ウェッブの心を暖める<統制経済的な>ワークフェア国家である。[ニューレーバーの]ワークフェア国家は、トップダウン式の社会工学の旧フェビアン主義者の集まりから直にやって来たのだ。・・・。(Marguand 1998: 20-21)」(440)

Marquand, D., 1998, "The Blair Paradox," Prospect, May, 19-24.

・第三の道の主要なジレンマ:「経済的な効率性を社会的な保護と結合させる方法」



製作:小林勇人(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
UP:20070407,10,12,14 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db2000/0100pj.htm
ワークフェア関連文献表  ◇カリフォルニアのワークフェア政策文献表  ◇ワークフェアの普及 

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