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Nadasen, Premilla, 2005, Welfare Warriors: The Welfare Rights Movement in the United States, New York and Oxon: Routledge.


Nadasen, Premilla, 2005, Welfare Warriors: The Welfare Rights Movement in the United States, New York and Oxon: Routledge. p19+310 ISBN: 0415945798 [amazon]


■Contents

Acknowledgments
Abbreviations

Introduction
1. The Origins of the Welfare Rights Movement
2. Dignity and Representation
3. More Money Now!
4. In the Name of Equality
5. Internal Tensions
6. The Guaranteed Annual Income and FAP
7. Decline of the Movement
Conclusion

Endnotes
Bibliography
Index



   6章 毎年の保証所得とFAP

・NWRO:毎年の保証所得は、所得に関係なくみなに与えられる普遍的な助成金ではなく、貧者を貧困線以上に移す給付金を伴う選別的な助成金であるべきだ(p187-8)。

・NWROの中でも保証所得に対して男女で異なる要望――男性職員は雇用機会の欠如を強調し、女性の支援団体は保証所得を母親としての仕事を理由に必要不可欠なものとして組み立てた――があったが、一致して保証所得を目指した。

・しかしながら、FAPの議論の間に、NWROは受給者を組織する代わりに政治的ロビイングにより深く関わるようになり、その強さの源――草の根ベース――は破壊された。NWROの全国的なロビイングへの関心は、不可避的に地方支部の経費に降りかかった。

・彼らは最低所得や就労要請の性質、プログラムの拡張性をどこが規定するべきかで激しく意見が異なったが、政治勢力を横断して人々は所得の基盤の必要性について賛成した。しかしながら、人種やジェンダーのイデオロギーがこの合意を制限した。仮に国民がそのような支援は、福祉を受給しているアフリカン・アメリカンの女性のためになるであろうと信じるならば、政治的抵抗は膨らんだ。

・しかしFAPの挫折の結果として、NWROはその注意をイデオロギー的な闘争に向けて、AFDCに関連するステレオタイプを中立化あるいは追い払おうとした(p159)。

■NWROは保証所得に取り掛かる

■ジェンダーによる差異と保証所得

■所得保証へのコンセンサス

・国税庁(the Internal Revenue Service: IRS)によって管理されるNITは、NWROの主張と同様の機能を果たした。
leadership conference

・他の提案者は、政府による雇用創出と賃金への助成を通して、保証所得を雇用に関連させた。

・the Ripon Society(共和主義者の若手グループ)は、1967年にNITを「貧者を助ける」ための手段として支持した。彼らはNITを採用するよう共和党を熱心に説得し、それを貧困戦争への代替案の「要」とした。キリスト協会全国議会は保証所得を「権利の問題として全ての人に利用可能に」し、「唯一の資格基準や適切な支援水準として必要である」とした。1966年には、南部キリスト教指導者協議会は政府に「全てのアメリカ人の家族に少なくとも年間4000ドルの収入を保証する」よう要請した。ブラックパンサー党のテンポイントプログラムは、完全雇用あるいは毎年の保証所得を要求した。1968年には、1200人の経済学者(James Tobin, John Kenneth Galbraith, Robert Lampmanを含む)は、「今年全国的な所得保証と所得補足の制度を承認するように」議会に働きかけた。また同年、全米ソーシャルワーカー協会は、民主党と共和党の大会で以下のような請願を表明し、「アメリカの貧困の廃絶のために」「就労可能な者への雇用機会の保証と、全てのアメリカ人への最低限の保証所得」を要請した。

・選挙のアリーナで、民主党員で一貫して保証所得案を支持する者もいれば、二の足を踏む者もいた。

・様々な立場が一致した点

@彼らの前提には、貧困と失業は、戦後のアメリカにといて例外的なものであり、説明され、理解され、解決される必要があった。誰もが経済成長や訓練プログラムあるいはより寛容な福祉国家を通して、最低限の生活水準まで引き上げられ得る。

A貧者に現金を与えることは彼らの性格に有害であると強く主張する者はほとんどいなかった。その主張とは、すなわち、アメリカの福祉国家を救貧院からFDRのニューディールへ形を変えるという長年の信仰であった。フリードマン、ガルブレイス・・・


■ニクソンとFAP

・彼はプログラムを単純化し、労働倫理を強化し、基礎的な水準での財政支援を貧しい男性または女性世帯主の家族に提供しようとしていた。費用削減は彼の主要な目標ではなかった(171)。

★一人親または二人親の児童扶養家族を就労に関係なく支援するように策定されていたため、FAPは就労要請と就労インセンティブの両方を含んでいた。健康な成人と就学児童を持つ親は就労あるいは訓練のため登録しなければならなかった。仮に拒めば、月々の手当ては削減されたが、児童は支援を受け続けることができた。就労している世帯主は月に稼いだ最初の60ドルを保持することができ、それ以上は50%の割合で課税された。それ故、連邦補助金はまた就労している家族を最低限の水準にまで引き上げた。就労している4人家族は総所得が3920ドルに達するまで支援を受けた(172)。


■NWROとFAP

・当初は、FAPに反対というよりは、NWROはそれを自分たちの保障所得案により近いものに改めようとした。FAPの低い月々の手当てと就労要請には騒々しく反対し、NWROはまたFAPが生活費の上昇や緊急助成、メディケイド、適正な手続きの保証、あるいは不要自動のいない家族への対応を欠いているとして非難した。

・FAPへの批判はNWRO内の分裂を反映していたが、その分裂は中産階級の男性職員と女性受給者の間で保障所得について生じていた。受給者が就労要請に反対したのは、それが女性の適切な子育ての力を妨げると考えたからである。

・女性受給者:働くか働かないかは母親が選択するべき

・運動に参加した男性:女性のように就労要請に断固として反対はしなかった。Wileyは就労インセンティブを支援した。

・福祉権運動、男女で違い:女性が母親としての仕事が認識されることを望んだのに対して、男性は主に戸外での雇用の観点から意見を述べた。


■NWROの影響力

■人種、性、そして社会政策

・穏健派の右派、左派の両方による福祉改革の推進は、1960年代に支配的だったリベラルのパラダイムの内部で交渉された。

・リベラルのパラダイム:当時の人々はアメリカの政治制度に持っていた信頼、豊富な国の富という感覚。

・福祉権運動の女性が他と異なった点:労働の定義の仕方 彼女達は、右派・左派の多くが抱いていた、児童を持ち家にいる母親は働いていないという前提に挑戦し、社会が女性の母親としての仕事を認識するよう望んだ。



製作:小林勇人(立命館大学大学院先端総合学術研究科)
UP:20060812 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/gr/gsce/db2000/0500np.htm
初期ワークフェア構想の文献表 

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