今、国際協力の現場というものがとても流動的に動いています。グローバリゼーションと言われる中で、国境を越えて物やお金、人が動くようになり、自国をコントロールするのが難しくなってきていることと、東アジアの地域協力やEUなど、地域ごとの連携「地域化」が加速的に進んでいることが大きな原因です。
このふたつに影響され、国際協力の即戦力となる人材のニーズも大きく変わってきています。今までは「開発援助」と「紛争問題」の二種類の国際協力がありましたが、これからはそれぞれを、ひとつの有機的な援助として捉えなければいけない時代。平和がなければ開発援助はできないし、開発援助が進まなければ平和にならないということを理解できる人が、国際協力の場に求められています。
「国際協力の即戦力となる人材育成プログラム」は、開発を専門に学びつつ、平和のロジックも学べる仕組み。「開発と平和は別のもの」という伝統的な概念を乗り越え、同時並行的に双方を見据え、考えられる人材を育てる事を目標としています。
プログラムでは、人材育成に必要な「地域」・「開発」・「平和」の三つを融合的に学ぶことができるのですが、これはいろんな専門分野の人間がワンパッケージになっている国際関係研究科ならではのメリット。またフィールド・スタディに重点を置き、現地の人たちと密接に働く機会も用意しています。今年はインドネシアに拠点を置く研究者たちと連携し、来年はフィリピンやインドという具合に少しずつ拠点を広げ、バランスの取れた“現場力”と“思考力”を養います。
世界の各地で起きている様々な問題に対して、何か主体的に関わっていきたいという人はもちろん、日常の中の、例えば「ガスや電気はどこの国から来ているのか?」と関心を持てる人にはぜひ、このプログラムに参加して欲しい。“無関心”から脱却する人が増え、関心事がいずれ世論となり、いつか国の政策を変えることができれば嬉しいです。 |