2017/02/17

※終了しました 2017年2月17日(金) 「方言研究から通時的・通言語的研究へ」学術講演会開催のお知らせ

立命館大学大学院言語教育情報研究科・国際言語文化研究所の共催により、来る2月17日(金)に「方言研究から通時的・通言語的研究へ」と題し、3人の講師による一般公開の学術講演会を開催致します。皆様のご参加をお待ちしています。

日時:2017年2月17日(金)14時00分~17時30分
会場:立命館大学 衣笠キャンパス 研心館 632教室
   衣笠キャンパス→交通アクセスキャンパスマップ
※事前申込み不要・参加費無料。どなたでもご参加いただけます

【講演1】
講師:黒木邦彦先生(神戸松蔭女子学院大学・准教授)
<プロフィール>
神戸松蔭女子学院大学文学部 准教授 博士(文学 大阪大学 2009年)
主な著書・論文:『日本語はどのような膠着語か―用言複合体の研究―』(編著 笠間書院 2012年)「過去表現の構造とその変化」高山善行・青木博史・福田嘉一郎 (編)『日本語文法史研究』(ひつじ書房 2013年)など
演題:「日本語諸変種に見る音節構造の類型」
<概要>
発表者は、日本語諸変種の音節構造の類型化に関心を寄せている。そこで、本発表では、基底形から表層形への整形が、音節およびモーラという音韻的単位に基づいて行なわれていることを指摘する。考察資料としては、いわゆるテ形動詞、{-wor-} を内包する不完成相動詞、{=wa} を内包する主題名詞などの出力過程を取り上げる。

【講演2】
講師:佐々木冠先生(札幌学院大学・教授)
<プロフィール>
札幌学院大学経営学部 教授 博士(文学 筑波大学 1999年)
主な著書・論文:『水海道方言における格と文法関係』(単著 くろしお出版 2004年)
Anticausativization in the northern dialects of Japanese. Taro Kageyama and Wesley Jacobsen (編著), Transitivity and Valency Alternations: Studies on Japanese and Beyond. (De Gruyter Mouton 2016年)など
演題:「関東地方の斜格経験者:能格か斜格か」
<概要>
茨城県、千葉県、埼玉県の一部の方言には経験者固有の格形式がある。オレ=ガニ=ワ ワガンネ(私にはわからない)などの例で用いられる「名詞句+ガニ」がその形式である。「名詞句+ガニ」は主語と共通の統語的特性を示す。
この格形式については能格と見なす分析と斜格主語と見なす分析が存在する。経験者固有の格形式を持つ他の言語のデータなども参照しながら、二つの分析の妥当性を検証する。

【講演3】
講師:渋谷勝己先生(大阪大学大学院・教授)
<プロフィール>
大阪大学大学院文学研究科 教授 学術博士(大阪大学 1990年)
主な著書・論文:『シリーズ方言学3 方言の文法』(共著 岩波書店 2006)「方言研究と通言語的研究」定延利之編『日本語学と通言語的研究との対話 -テンス・アスペクト・ムード研究を通して-』(くろしお出版, 2014)など
演題:「方言終助詞を考える -通言語的研究を視野に入れて-」
<概要>
格やアスペクトについては、日本語のさまざまな方言だけではなく、他の言語も視野に入れて、通言語的な研究が展開されている。
しかし、モダリティ分野については、そもそも各地の方言の個別的な記述が遅れ、通方言的研究、通言語的研究ともに、今後の課題として残されている。
本講演では、それぞれの方言において多様な形式が多様な意味・用法をもって使用される方言終助詞を対象として研究を行うための、問題のありかや方法を整理する。あわせて、通方言的な分析を試みたひとつの事例を報告する。