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CIIS報告 4

城尾 聡子(2008年度留学)



11 月 (2008/11/25 Up)


 アメリカに来て3ヶ月が過ぎました。

10月下旬は全部で30枚近くのミッドタームレポートやプレゼンテーション追われ。 英語の論文と格闘するのは本当に大変でしたが。 ハロウィーンまでに無事終了し、めでたく11月に突入しました!

 アメリカのハロウィーンは最高に盛り上がっていました!
ジャックランタンをCIISのカフェで作ってから友達と街にくりだしました。 ハロウィーンの起源は、カトリックの 万聖節の前の晩に行われた伝統行事にさかのぼり、、 ケルト人の収穫感謝祭がカトリックに取り入れられたものとされています。 ジャックランタンはもともとアイルランド地方では蕪を使っていたらしく、 アメリカに入ってきて黄色いカボチャに彫刻を施すようになったようです。 街は仮装の人々であふれかえっていて、普通にバナナの着ぐるみやウサギのおじさんやツタンカーメンなどが歩いていて、 普通の服で歩いている自分に恥ずかしささえ覚えました。 負けずに魔女に変装して通りを歩いてみました! お年寄りから子供まで誰が誰か分からないくらい変装されていましたが、 みんなとりあえずハッピーハロゥーンと叫びながら金融危機も何のその?! アメリカ人のTake it easyな気質にはいろんなものを吹き飛ばすパワーを感じました!

 さてここで、今日11月4日USAの大統領はオバマ氏に変わりました!  オバマ大統領の号外新聞を買いました!  授業の中でもこの大統領選挙の注目度は高く、この時期いつも政治論争になっていきました。  私はついていけませんでしたが。  とにかく盛り上がりはここに書き尽くせないほどでした。

 この記念すべき日にCIISの授業の紹介をしましょう。  このクラスは4日間の集中講義で、外部からの参加も可能なので幅広い層の人が集まります。

 このクラスの名前はPEACE IS IN OUR HANDS:ROSEN METHOD BODYWORKという授業です。 これは、Women's spiritualityコースの中の1つです。 ローゼンメソッドという方法を使って、クライアントにタッチをしていきます。 そのタッチは、呼吸、脈拍、横隔膜の動き、筋肉の緊張の具合に集中しながら本人の過去のトラウマや記憶を身体感覚から少しずつ解放していきます。 専門の講師の方が4人こられて、まず、実際にクライアントとして学生に体験させてくれます。 

 背中から始まって、呼吸と横隔膜の動きや体の筋肉の緊張の具合に注目する。タッチに対して体が反応する。 やがてそのタッチからわき上がってくる今まで無意識であった感情にも焦点を当てていく。背中。 なんともいえないあたたかく、優しいタッチに包まれる。 人にはタッチに対して敏感なポイントがあるようです。

それは私にとって顔でした。 顔を触られたとたん、涙が溢れ出ました。 優しい温かい手。母や祖母のことを思い出す。 小さいときにこうして温かく顔を包まれた身体感覚が戻ってきたのでしょうか。 いきなりすっと引き込まれました。いろんな感情が湧き出てきました。 普段は気にもとめなかったような感情がまるで泉から水が湧き出るかのように次々とわき起こってきました。 涙が止めどなくあふれ、緊張の糸がプチンと切れたようでした。

 プラクティショナーの手は温かく、優しく、そして何より全ての感情を包み込んでくれる 安心感がありました。

 ローゼンメソッドを実際に体験して、自分の潜在的な身体感覚の存在を初めて強く自覚しました。 ― 体は覚えている。必ず覚えている。脳が忘れようとしていても、体は覚えている ー だからこそ、身体の感覚が脅威にさらされるような出来事を世の中から排除したいと強く感じました。 また、一旦身体感覚として記憶されてしまった恐れや不安などを解放することができる1つの方法として タッチは大変有効な方法であることをあらためて強く感じました。


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立命館大学応用人間科学研究科