報告1 |
成績評価のありかたに関するこれまでの議論の到達点と今後の課題 |
吉村良一教授
(FD委員会委員長) |
|
前回の認証評価では、「厳格な成績評価基準の設定開示」項目がC評価であり、そこでは、成績評価基準の内容把握、設定が「途上」である、学生への事前開示が不十分、教員間のばらつきがあるといった指摘がなされた。
この問題については、すでに何度かFDフォーラムで取り上げられ、その議論を受けて、教務委員会や教授会でも議論されている。そこでは、より客観性のある成績評価をめざして、絶対評価の基準の一層の客観化、具体的な共通認識の必要性(科目の到達目標や評価対象・方法)、最終的な成績評価結果につき、到達目標と評価にクラス間の相違がないかの点検の必要性、同一科目複数クラス間の成績評価対象・方法の統一等が確認され、その結果、認証評価で指摘されたような、成績評価の大きなばらつきは解消されつつある。
今後の一層の改善に向けては、以下のような検討課題がある。
同一科目複数担当については、成績評価の方法と基準の統一が必要であり、クラス間のバラつきの調整が引き続き必要である。
同一分野科目についても、成績評価の方法と基準についての共通理解を担当者会議等で作ることが必要である。
評価方法としては絶対評価維持するとしても、おおよその目安を示すことが考えられる。
学生への開示については、コアカリキュラムの明示、過年度試験問題の開示、シラバスの書き方の工夫等を図るべきである。
報告2 |
成績評価の方法と基準についての提言 |
倉田原志教授
(教務委員長・成績評価問題プロジェクト責任者) |
|
プロジェクトでは、成績評価に関して、以下のような議論を行っている。
同一科目複数担当については、成績評価方法と基準は統一すべきであり、クラス間のばらつきは、担当者間で調整すべきである。具体的には、責任者を決め、科目担当者会議を行ない、その結果を教務委員会や執行部が確認するようにしてはどうか。
同一分野科目については、担当者会議等で、成績評価方法と基準の共通理解を作り、極端な差が出ないよう担当者間で共通理解を作ることが必要である。
平常点評価の方法や基準の客観化を検討すべきである。また、出席のみで点数を与えるのではなく、質問への回答や発言など客観的基準を設ける必要があるのではないか。
以上の報告を受けた意見交換を行い、その結果を踏まえてプロジェクトで一定の方向を確定した上で、教授会等にはかることとなった。
|