FDフォーラム

2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
2006年度

2006年度・第3回FDフォーラムを開催

2006年7月11日(火)午後5時半~7時
参加者 20名
テーマ 授業参観について
コーディネーター・報告:松本克美(FD委員会委員長)
司会:田中恒好
 

立命館大学法科大学院では、今回初めてFD活動の一環として組織的な位置づけをして、原則全員参加のもとに、6月5日(月)~17日(土)を授業参観週間に設定、実施しました。

今回のFDフォーラムでは、この授業参観について、全体的な実施状況、授業参観教員から提出された報告書の概要及び成果と今後の課題について、FD委員会委員長松本の方から報告を行い、ついで田中教授の司会のもとで、意見交換がなされました。

まず、今回の授業参観の目的が、教授会で議論されたように、第一に、他の教員の授業実践の見学を通して、自己の教育方法・内容の授業改善の参考にすること、第二に、第三者の目で当該教員の授業実践を客観的に観察し、改善課題や他の教員の参考に資すべき積極面を検証することに置かれたことを確認しました。

次に、今回の実施状況は、授業参観率は専任教員で8割、授業被参観率は約7割弱で、最初の実施としては、まずまずの参加率であったことが報告されました。教育内容の改善につなげるということで、兼担・兼任の先生方にも参加していただきました。

授業参観報告書の内容紹介およびその後の参加者による意見交換では、同一科目・複数クラスの担当者同士の参観では、同一の教材を使っても、具体的な授業進行には、各担当者の工夫が見られるので、その点が参考になった、またクラスにより、学生の熱意、主体性に差が見られたなどの意見が寄せられました。

専門性と直接かかわらない他の授業の参観においても、双方向的な授業の実践の仕方(講義的な部分と双方向的な部分の比率、どの程度、またどのように学生に質問していくのか、その前提となる教材や予習のさせ方等)や、ヴィジュアルな教育手法の導入の功罪(パワーポイントによる理解のさせやすさ、字の見にくさ、テーマにかかわるドキュメントビデオの鑑賞等)について、良い経験交流ができたとの意見が多く寄せられました。

また6月に実施した教学改善アンケートでの学生による評価との関係で、それなりに不満の要因が認識できるもの(学生の発表への応答が不十分、一方的な講義で学生への問いかけがないまま終わっている、逆に双方向的に進行させようとするあまり、学生が解答に詰まると授業の流れがとまってしまう等)もあった反面、学生が不満を抱いている授業を実際に参観してみると、学生の側にも問題があるのではないかと思われるものもあった(予習が不十分で、正しい解答を言えない学生が多いなど)などの意見も出されました。

やり方を工夫しつつ(各担当者から授業参観に適した回を指定してもらう、事前に資料や当日授業の位置づけなどのメモをもらうなど)、後期も引き続き授業参観を実施すべきであるとの共通認識を得ました。