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庵逧(あんざこ) 由香先生(文学部) 

 

研究分野 : 朝鮮近現代史、日韓関係史
研究テーマ : 植民地支配の構造、戦争動員政策、植民地責任

 
 
『朝鮮人強制連行の記録』
   朴慶植著(未来社、1965年)

 戦時下、日本の労働力政策によって植民地朝鮮から多くの朝鮮人が動員され、炭坑や軍需工場で非人間的な環境のもと過酷な労働を強いられた「朝鮮人強制連行」の実態を、生々しい証言と史料でつづった古典的名著。本書の第一版が出版されたのは1965年だが、著者が本書で告発し、提起した問題は、現在にいたるまで何一つ解決されていない。


『朝鮮近現代史を歩く』
   太田修著(思文閣出版、2009年)

 朝鮮史研究者で京都在住の著者が、20年近くにわたり韓国・京都を中心に朝鮮近現代史に縁の地を歩いて、見て、史料を調べ、考えたことをまとめた本書は、著者の韓国留学中・訪問中の体験や、京都と朝鮮の関係など、身近な視点から朝鮮近現代史と日本と朝鮮半島の関係を考えさせてくれる


『朝鮮民衆と「皇民化」政策』
   宮田節子著(未来社、1985年)

 日本による朝鮮植民地支配政策の根幹の一つは、朝鮮人を日本に「忠実」な「皇国臣民」に作り上げることであったが、こうした「皇国臣民化」政策の柱である陸軍志願兵制度、徴兵制実施などを中心に、その構造を具体的かつ実証的に分析。


『創氏改名』
   水野直樹著(岩波新書、2008年)

 植民地下の朝鮮で、日本は何をしたのか。その代表的な政策としてよく言われるのが「創氏改名」であるが、実はその実態はあまりよく知られていない。本書は、「創氏改名」政策決定の背景から具体的な実施過程、そして朝鮮人の対応までを丁寧に追って分析し、この政策が単に朝鮮人に日本式姓名つけさせようとしたにとどまらず、朝鮮社会そのものを根底から権力によって変えようとしていたことを明らかにしている。


『梶村秀樹著作集第1巻 朝鮮史と日本人』
   梶村秀樹著(明石書房、1992年)

 日本人として朝鮮史を学び、研究するということは、どういうことなのか。戦後朝鮮史研究の第一人者である著者は、一貫してこの問題を自問し、また幅広いテーマの実証研究を通じて世に問い続けてきた。本書は著者の著作集のうち、「日本と朝鮮」を題材にした講演録や論考をまとめた巻。本書を読んで梶村史学に関心を持った方は、ぜひ著作集の他の巻も読んでほしい。


『ナヌムの家のハルモニたち』
   慧眞著(人文書院、1998年)

 日本軍「慰安婦」犠牲者のハルモニ(おばあさん)たちが共同生活を送る「ナヌムの家」。そこでのハルモニたちの等身大の日常生活を、ユーモアたっぷりに書き上げたエッセイ集。しかし、そうした何気ない日常の出来事を通して、ハルモニたちのつらい体験や現在まで残る傷跡がかいま見える。読むと必ず、ハルモニたちに会いたくなる。


『朝鮮戦争の起源 第1、2巻』
   ブルース・カミングス著(影書房、1989~1991年)

 朝鮮戦争におけるアメリカの責任を、膨大な資料をもとに分析した朝鮮戦争研究の代表的名著。主にアメリカ側の資料に基づく、アメリカ側からみた朝鮮戦争研究だと限定しつつも、著者の分析の対象は、世界情勢から朝鮮社会の内部にまで入り込んだ、複眼的なもの。


『獄中19年』
   徐勝著(岩波新書、1994年)

 非転向政治囚として独裁政権下の韓国を獄中で19年間過ごした著者の手記。凄惨な拷問、思想弾圧の構造、日々の様々な虐待、そしてその中で出会った政治囚たちの姿を通して、韓国現代史の暗黒期をリアルに伝えてくれる。社会から完全に閉ざされた空間で劣悪な状況の中にいても続けられた、政治囚たちの人間の尊厳を求める戦いは、感動的。


『天皇の逝く国で』
   ノーマ・フィールド著(みすず書房、1994年)

 日章旗を焼いて抗議した沖縄の男性、キリスト教徒である亡夫の靖国神社合祀に反対して裁判を起こした山口の女性、天皇の戦争責任に言及して撃たれた長崎の市長。もとは「普通の」人々であった3人の日本人の生き方を通して、日本という国を別の角度から照射した著者の鋭い分析は、「日本」について再考する新たな視点を提供してくれる。


『私の西洋美術巡礼』
   徐京植著(みすず書房、1991年)

 在日朝鮮人である著者の、絵画を中心とする美術品と出会うためのヨーロッパの旅の記録。著者が選んだ美術品は、どれもどこか異形を含んでいたり、苦悩に満ちたものだったりするが、こうした美術品を追う旅は、気がつくと知らぬ間に朝鮮半島や日本とつながっている。


『ソウル遊学記 : 私の朝鮮語小辞典』
   長璋吉著(北洋社 、1978)

 朝鮮語を学び始めた皆さんに、お薦めの一冊。基本的な朝鮮語単語を見出しに、その単語にまつわる著者の留学体験が、独特のユーモアとウィットで綴られている。著者が留学したのは70年代とかなり前だが、どの単語も今でも通用するものばかり。著者の朝鮮語に対するきめ細かい洞察を通じて、それぞれの単語(言葉)が持つ意味の広がりと深みを説明してくれる。


『世界史の現段階と日本』
   江口朴郎著(岩波書店、1986年)

 19世紀から20世紀にかけての世界史において、何が問題となっていたのか、世界の構造はどうなっていたのか、そしてその中で日本はどのような位置にあったのか。西洋史家である著者は、歴史家がこれらをどのように分析し、どう見てきたのか、その知的軌跡を見せてくれる。著者の先駆的な分析や問題提起は、急激に変化しつつある現代世界においても、その構造を見る上で多くの示唆を与えてくれる。


『アリランの歌-ある朝鮮人革命家の生涯』
   ニム・ウェールズ著(岩波文庫、1987年)

 1930年代の中国で革命運動に身を投じた朝鮮人運動家、キム・サンの生涯を、膨大なインタビューをもとに描いた記録。彼が参加した様々な運動の様子、生活、恋愛、思想にいたるまで、生き生きと再現されている。



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