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| ■研究目的 人間関係のあり方を考える上で、人間関係に緊張が生じる場面や、(緊張さえも押さえ込まれている)非対称的な人間関係の場面に焦点をあてることは重要である。こうした状況の典型例として、精神保健・福祉・教育などの専門家とそのサービスの受け手の関係をとりあげる。こうした現場に即して、専門家と人々の関係はどのようなものであり、それがどのように変わっていくのか、ということを捉える。 また、専門家同士の関係もまた、人間関係であり、しかも緊張をはらみがちであり、それは学融という作業の場で顕在化しやすい。そこで、こうした取り組みを支えるための理論的研究も必要であり、それは即ち学融を目指すあらゆる学問的取り組みに有用なものとなりうる。 ■研究内容 医療、司法、福祉、教育で行われている技術・サービスの提供・実践を「対人援助」という概念で捉え直し、その諸相、特に硬直化し問題化している部分を抽出する。事例分析から始めるが、領域横断的な質問紙調査を行うことも予定する。全体としての研究内容は以下の3つに分けられる。 1.医療、司法、福祉、教育分野における人間関係の諸相 2.学問間融合(学融)における人間関係の諸相 3.人間関係からみた制度設計・専門家養成のあり方の検討 ■研究方法 人間関係に関する現場をもつ研究者10名ほどをコア・メンバーとして設定する。さらに、継続的に関われるメンバーを募集する予定である。初年度はまず国内だけとするが、次年度以降は慣習や制度の類似が高い近隣アジア諸国の研究者からも参加を募る。検討する領域はあまり広げずに初年度は福祉・保険・教育(親子関係含む)に絞る。 初年度は実際の人間関係について経験的研究を蓄積して討議する「対人援助における人間関係論班」、学融の方法、学問と社会との関係や評価の問題を考える「学融方法論班」という2つの班を構成して、研究の進展に伴って他プロジェクトとの連携や新しい領域の拡大を行う。新領域としては私権調整と法曹、民間医療への人々の意識などが有力な候補である。 本グループは基本的に研究者ベースではあるが、問題の性質上、現場の実践者の参加をネットワーク化する必要もある。新たな研究会を立ち上げるだけでなく、既存の研究会をネットワーク化する、(福祉・看護・教育などの)現場をもつ社会人学生のニーズに応える学習会を行う、など現場に潜在化している問題をくみ上げることも行う。地理的に偏在するメンバー同士の交流のためにHPの掲示板機能を用いた討論や電子ネット会議なども行う。 |