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プロジェクト研究 2007年度

近代日本思想史研究会

2007年度の総括

本年度は複数の報告の立つ9月の集中研究会と3月の集中研究会を含めて、6回の研究会を開き、あわせて9本の報告をおこなった。中心はプロジェクトの目的である日本国憲法制定と新聞論説などに関する報告である。具体的には、梶居佳広君の2回にわたる「占領期の憲法論議」「日本国憲法制定と地方紙―近畿地方を中心に」をはじめ、吉田武弘「日本における上院観の展開をめぐって」、福井純子「明治前期の帝国憲法解釈」などの報告がなされた。これらの報告と討論を通じて、憲法制定とその解釈をめぐる多様な論点が明らかにされたように思う。これらの報告類は、桜澤誠「戦後沖縄の「地域」における教員の役割について」の報告を含めて、『立命館大学人文科学研究所紀要』90号に掲載された。 それ以外にも、織田健志(同志社大学法学研究科)「長谷川如是閑のナショナリズム論」や、佐藤太久磨「「大東亜国際法」論の構想力」、真杉侑里「近代公娼制度に於ける人身売買的要素に関する一考察」などの報告を立てることが出来た。

また、本年度は文部科学省科学研究費補助金(一般C)の最終年度に当たり、その研究成果報告書として『占領期の憲法論議―中央地方のジャーナリズムでの対応を中心に』(A4判、研究編72頁、資料編500頁)を刊行することができた。このうち、プロジェクトの研究目的の中心である資料編の編纂においては、全国各地の日本国憲法制定時の地方新聞の代表的論説を収録することができ、憲法制定時の多様な議論の展開を発掘した点において、非常に蓄積の厚い憲法制定史研究の中で、これまでにない成果を挙げることが出来たといえよう。

研究代表者: 法学部教授 赤澤 史朗

開催日 2007年5月18日
テーマ 占領期の憲法論議―地方紙論説を中心に―
報告者(所属) 梶居 佳広(非常勤講師)

報告要旨

開催日 2007年6月15日
テーマ 満蒙牛の対日貿易について-満鉄の東亜勧業株式会社による輸出構想を中心に-
報告者(所属) 河端 正規(経済学研究科)

報告要旨

開催日 2007年9月21日
テーマ (1)日本における上院観の展開をめぐって
(2)明治前期の帝国憲法解釈
(3)戦後沖縄の「地域」における教員の役割について―社会運動の形成を軸に―
報告者(所属) (1)吉田 武弘(文学研究科)
(2)福井 純子(文学部非常勤講師)
(3)櫻澤 誠(文学研究科)

報告要旨

開催日 2007年10月26日
テーマ 長谷川如是閑のナショナリズム論―「戦後」の論稿を中心に―
報告者(所属) 織田 健志(同志社大学法学研究科)

報告要旨

開催日 2007年12月7日
テーマ 日本国憲法制定と地方紙-近畿地方を中心に-
報告者(所属) 梶居 佳広(非常勤講師)

報告要旨

開催日 2008年3月7日
テーマ (1)「大東亜国際法」論の構想力―「近代/超近代」の交錯とその帰結―
(2)近代公娼制度に於ける人身売買的要素に関する一考察
報告者(所属) (1)佐藤 太久磨(文学研究科)
(2)真杉 侑里 (文学部)

報告要旨

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