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研究会報告 2008年度

近代日本思想史

2008年度の総括

近代日本思想史研究会では2008年度は、2007年度までの3年間の科研補助金の課題である「占領期の憲法論議-中央地方でのジャーナリズムの対応を中心に」を研究課題として継続し、2009年度から始まる3年間の科研の研究である「1950年代の憲法論議―地方紙を中心に」に繋がせる準備を行った。2008年度には夏と春の集中研究会でそれぞれ3本の報告を立て、それ以外に3回の研究会を開催し、合計9本の報告を立てたことになる。報告のうち4本が戦後史の研究で占められており、一定の成果を得ることが出来た。戦後史の報告には、梶井佳広「占領改革期の新聞にみる憲法論」、赤澤史朗「占領期日本のナショナリズムの様相ー山田風太郎を中心に」、キム ヨンミン「占領期における『4-H Club』の成立」、などがあるが、岩井忠熊名誉教授へのインタビュー報告である「1950年代の歴史学及び歴史学界」は京都史学史に関するものである。これは近代日本思想史研究会として、戦後の京都史学史の研究に取り組むことも、長期的には視野に置いており、その取り組みの一環である。

また本研究会は広く近代日本史の研究も行っており、国際交流の一環として11月に上海大学文学院歴史系・講師の張智慧を招き、「明治民法の成立と西園寺公望」の報告をして貰った。そのほか長島修「創立期官営八幡製鉄所における下級補助員に関する一考察」と題する優れた実証研究の報告なども得ることが出来た。また、鈴木常勝「現代史教育と国策紙芝居」と題する、「チョコレートと戦争」などの国策紙芝居を素材とする現代史教育についての実践的な報告もあった。その他、藤野真挙の明治初期文部省の報告と西田彰一の内務官僚時代の南原繁の報告があった。

なお本年度の9本の報告のうち3本(昨年度末の報告も合わせれば4本)を『立命館大学人文科学研究所紀要』93号に掲載することが出来た。

研究代表者:赤澤 史朗(法学部教授)

開催日 2008年5月9日
テーマ 「占領期日本のナショナリズムの様相ー山田風太郎を中心に」
報告者(所属) 赤澤史朗(法学部教授)

報告要旨

開催日 2008年6月27日
テーマ 明治前期における文部省の政策課題
報告者(所属) 藤野 真挙(文学研究科)

報告要旨

開催日 2008年9月19日
テーマ ①「占領期における『4-H Club』の成立」
②「占領改革期の新聞にみる憲法論」
③「創立期官営八幡製鐵所の職員層について」
報告者(所属) ①キム ヨンミン(国際関係研究科DC1)
②梶居 佳広(非常勤講師)
③長島 修(経営学部教授))

報告要旨

開催日 2008年11月7日
テーマ 「明治民法の成立と西園寺公望ー法典調査会の議論を中心にー」
報告者(所属) 張智慧(上海大学文学院歴史系・講師)

報告要旨

開催日時 2009年3月6日(金)9:50~17:30/第1研究会室(学而館2階)
テーマ ①「1950年代の歴史学および歴史学界」
②「現代史教育と国策紙芝居」
③「「内務官僚」としての南原繁―射水郡立農業公民学校設立を中心に―」
報告者(所属) ①岩井 忠熊(名誉教授)
②鈴木 常勝(文学部非常勤講師)
③西田 彰一(日本史4回生)

報告要旨

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