立命館大学人文科学研究所は、グローバリズムが、政治や経済、文化や社会の諸領域に生み出している諸問題を理論的に解明し続けています。

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2009年度 研究会一覧

グローバル化と公共性研究会

2009年度の総括

研究テーマを、東アジア・リージョン形成の社会的課題と現状に関する国際共同研究と題し、昨年度は研究活動を行った。

現在、東アジア・リージョンは、経済的相互依存関係を強めつつあり、日本の政府も「東アジア共同体」形成を主張し始めている。その対象国、またどのような共同体を構想しているのかは定かではない。しかし、確実に言えることは東アジア地域が今後経済的にだけでなく、さらに社会的にも関係を深めていくということである。では、どのような連携を全体として目指すべきなのか。本研究プロジェクトは、グローバル化をリージョナル化としてとらえ、特に東アジア地域の社会的側面に注目し、その側面から連携の課題を考察するものである。東アジアは、現在さまざまな社会的課題を抱えている。安定したサスティナブルな社会発展を目指すためには、安定し、社会関係資本が豊かな社会がなによりも必要である。

本研究プロジェクトは、学内の研究会を基礎に現在韓国・中央大学、中国・キ南大学、イギリス・ランカスター大学と国際共同研究を行っており、昨年度は韓国で国際シンポジウムを開催した。そこでは、各国のグローバル化の過程は多様であること、韓国と中国では民主化という側面があるとともに、またそれが韓国では新自由主義として展開していること、他方で中国では市場化のなかで不可避にそれがもたらす民主主義と体制との矛盾を生み出していること、そしてまたそうしたグローバル化は、他方で韓国、中国、日本において格差といった深刻な社会的問題を引き起こしていること、したがって各国は新たな有効な社会運動が求められていることなどが議論され、有益なシンポジウムであった。

2010年度は、東アジアの社会的発展を市民社会の成熟という観点から上記テーマを研究し、国際シンポジウムを開催する予定である。

研究代表者:篠田 武司(産業社会学部教授)

開催日時 3月19日(金)15時~17時 修学館2階 人文研所長室前 会議室
テーマ 「A・スミスの市民社会論と今日」
報告者(所属) 野沢 敏治 氏(千葉大学)
開催日時 11月27日(金)16時30分~18時 修学館2階 人文研所長室前 会議室
共 催 「途上国研究会」(国際地域研究所)
テーマ 「岐路に立つ韓国の市民運動-日本との対比から-」
報告者(所属) 文京洙 (国際関係学部・教授)

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