立命館土曜講座 開催講座一覧


2015年3月21日

双方向の高齢者支援―脳を鍛える「音読・計算活動」からみえてきたもの―

●講師 石川 眞理子

 立命館大学では,地域に住む高齢者の方を対象に「認知機能の維持改善」を目的とした実践研究を2006年6月から行っております。 この実践研究は,東北大学・加齢医学研究所の川島隆太教授が発表した「簡単な音読・計算課題を遂行すると脳の前頭葉が活性化する」という脳科学の知見をもとに取組んでおります。これらの「音読・計算活動」を支えるのは,学生サポータ(大学生・大学院生),地域の方(地域サポータ),大学関係者などです。 現在までの研究結果から「音読・計算を遂行することに加えてサポータとのコミュニケーション」で高齢者の認知面や日常生活に変化が現れることが検証されました。また,高齢者を支援する学生サポータや地域サポータの「老年観」も変容してくることもわかってきました。
 この講座では,立命館大学で実践研究している「音読・計算活動」について具体的に 説明し,活動を継続することで「支援される側・支援する側」の双方向に良い効果がみられることを紹介します。支援される側の変化は「研究結果」やエピソードを交えてお話しし,支援する側の学生サポータには,自身の学びと成長を語って貰います。 参加くださった方々に「自分の脳は自分で守る」簡単なご提案と,人間の発達の可能性についてお伝えできたらと思います。

 

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