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2017年11月18日 講師:小堀 眞裕

ポピュリズム比較――日本とイギリス


 2016年国民投票の結果、イギリスはEU離脱の方針を明確化し、翌年にはリスボン条約の手続きに従ってメイ政権が離脱表明し、2019年4月からのEU離脱が決まっている。このEU離脱をイギリスのポピュリズムの表れとして説明することもできるが、より大きくは、イギリスという国のナショナリズム自体の検討が必要となってくる。なぜならば、反移民というポピュリズム的な方向性だけでは、国民投票の勝利に至るほどの広がりを見ることはおそらくなかったであろう、からである。

 他方、保守化する日本の視点からは、そうしたイギリスのEU離脱を「保守化」としてみたくなる人々もいるかもしれないが、イギリスの若者の動向などを見れば、日本とはかなり異なることも率直に見ておかなければならない。2017年英国総選挙の結果などにも顕著であるが、英国の若者たちは、保守化にもEU離脱にもNOと言い続けてきた。

 講演では、政治家たちの言説や世論調査データなど幅広い論拠に基づき、紹介していきたい。




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