HOME 国際地域研究所について 研究プロジェクト 刊行物 講演会・シンポジウム

HOME 研究プロジェクト 2008年度 メコン川開発研究会
メコン川開発研究会
研究課題:ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発
研究代表者:経済学部教授 西口 清勝
  1. 1967年8月8日の「バンコック宣言」によりスタートしたASEAN(東南アジア諸国連合)は、昨年結成40周年を迎えた。ASEANが現在目指している最も大きな目標は、2015年までに「ASEAN共同体」を実現することである。

  2. 世紀の転換点を経て、ASEANは「域外」と「域内」とから二つの大きな課題を突き付けられ、これらに応えなければ「ASEAN共同体」の実現は困難になる状況にある。

    「域外」からの課題は、中国との新たな関係の構築を指す。ASEANは、2001年に中国と「ASEAN・中国自由貿易協定」(ACFTA)の締結に合意した。それ以降の中国のASEANへの浸透は、貿易、投資、経済協力等々のチャンネルを通じて目覚しく、とりわけインドシナ4カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ヴェトナム)において日本を凌駕するほどその存在感を高めている(木村福成・石川幸一編『南進する中国とASEANへの影響』ジェトロ、2007年)。

    他方、「域内」からの課題とは「ASEAN・Divide」(ASEAN内での格差拡大)であり、これを放置しておけば経済統合を通じて「ASEAN共同体」を構築することなど画餅に終わる(“Bridging the ASEAN Developmental Divide”, ASEAN Economic Bulletin, Vol.24, No.1, 2007)。ASEAN諸国は、2000年末に「ASEAN統合イニシャティヴ」(IAI)に合意しこの課題に取り組むことになったが、この場合もインドシナ4カ国が重視されている。というのも、インドシナ4カ国と他のASEAN6カ国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)との格差が大きいからである。「域外」と「域内」が交差するのがインドシナ4カ国であり、その開発のための最大のプロジェクトがメコン川地域開発であることはいうまでもない(石田正美・工藤年博編『大メコン圏経済協力』ジェトロ、2007年)。

    2006年12月20日にタイとラオスを結ぶ「第2メコン国際橋」の開通により、メコン川地域開発は新たな段階を迎え内外の注目を集めており、他ならぬ日本政府も「第1回日本・メコン外相会議」(2008年1月16日、東京)を開催し、「南進する」中国に対応して「希望と発展の流域」であるメコン川地域開発に官民挙げて取り組む必要を強調している(外務省ホームページ)。

  3. 本研究は、上記の研究課題に取り組み、タイトルを「ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発」とした。この課題は、東アジアの新時代に対する日本からの安全保障、経済・開発、科学技術・国際交流・人材育成、社会的ネットワークなどの全分野での国際協力・貢献の一環として追及されなければばらない。とりわけ、大学・研究教育機関が幅広い学術・教育・社会的ネットワーク構築の知的企画・実行の拠点としての役割を果たす必要がある。この面での全学的な取り組みの一環として、推進される。
2008年度活動報告
  1. 2008年6月に、立命科大学国際地域研究所内に「メコン川開発研究室」を設置した。
  2. 2008年10月に共同研究先から代表者を招聘し国際セミナーを開催するための準備に取り組んだ。
  3. 2008年7月7日(月)に外務省を訪問し、懇談した。外務省は国際地域研究所から事前に提出しておいた、「メコンプロジェクト(趣意書)」を高く評価し、外務省として後援する用意があるという大変好意的な回答を得ることができた。
  4. 以上の経緯を踏まえて、2008年10月24-25日に立命館大学創思館において国際セミナー「ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発」を開き研究成果を発信した。   
    第4回東アジア専門家会議

2014年度2013年度2012年度 2011年度 2010年度2009年度2008年度


Home | Contact | Link Copyright (c) 2008 立命館大学国際地域研究所 All Rights Reserved.