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メコン川開発研究会
研究課題:ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発
研究代表者:共通教育推進機構・教授 西口 清勝
 ASEANは今「域外」と「域内」とから二つの大きな課題を突き付けられ、それらに応えなければ念願の「ASEAN共同体」の実現(2015年)は困難になる状況にある。「域外」からの課題とは、中国との新たな関係の構築を指す(「ASEAN・中国自由貿易協定」)。中国のASEANへの浸透、とりわけインドシナ4カ国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)においては、日本を凌駕するほどその存在感を高めている。他方、「域内」からの課題とは「ASEAN・Divide」(ASEAN内での格差拡大)であり、これを放置しておけば経済統合を通じて「ASEAN共同体」を構築することなど画餅に終わる。この場合もインドシナ4カ国が重視されている。というのも、後発インドシナ4カ国と先発ASEAN6カ国(ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)との格差が大きいからである。「域外」と「域内」が交差するのがインドシナ4カ国であり、その開発のための最大のプロジェクトがメコン川地域開発であることはいうまでもない。本研究の目的は、「ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発(GMS)」、の問題に取り組むことにある。

本研究プロジェクトは、次のように科研費(基盤研究B、海外学術調査)に採択された。
基盤研究(B)海外学術調査 
 研究課題 ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発(GMS)に関する国際共同研究
研究代表者  西口 清勝 (経済学部)
 研究期間 2009-2011年度の3年間

2010年度活動計画
2010年度の主な研究活動計画は、以下のように4点ある。

1. 9月に現地調査を行う。その課題は、「南北経済回廊」のもうひとつのルートである昆明-ハノイ・ルートの進捗状況の調査である。そのためにヴェトナムに出張し、①ヴェトナムと他のGMS諸国の経済関係の現状、②外国資本とヴェトナム経済の開発および③環境保全、を中心テーマにして調査を行う。
   
2. 今年総選挙が予定されているミャンマーに関して、現地調査を実施できるように可能な限り努力する(政情不安や危険度が高い場合は、次年度に実施できるよう準備する)。
   
3. GMS開発に関する主要な国際機関のひとつであるアジア開発銀行(ADB、在マニラ)でヒヤリング調査を行う。
   
4. 以上の調査の成果を踏まえて、2011年2月に中国・厦門大学との共同セミナーを開催し、GMSに関する研究交流を行う。

2010年度活動報告
1. 2010年8月22日-8月30日の期間に、ヴェトナムへ2つの調査団(ハノイ班4名とホーチン班4名の計8名)を送り現地調査を行った。
(1) ハノイ班は、➀ヴェトナムのGMS政策、➁ヴェトナムと他のGMS諸国との経済関係、➂外国資本とヴェトナムの経済開発、➃ヴェトナムの環境保全、等を中心に調査を行った。具体的には、ヴェトナム国家大学ハノイ校、ヴェトナム貿易大学およびヴェトナム国立社会人文科学センターでワークショップを行い、またヴェトナム計画投資省と同国家銀行[中央銀行]でヒヤリング調査を行った。加えて、ヴェトナムに進出している日系企業(ブラザー工業、阪和興業等)でヒヤリング調査を行った。さらに、GMSの「南北経済回廊」の現状について、ハノイ-ランソン間と中越間の国境貿易についても現地調査を行った。
(2) ホーチミン班もまた上記の調査課題を中心に現地調査を行った。フエ農業大学やヴェトナム国家大学ホーチミン校でセミナーを開催し、ダナンでGMSの「東西経済回廊」の利用状況を、ホーチミンで「南部経済回廊」の今後の発展方向についてそれぞれ現地調査を行った。加えて、カントーでメコン川の環境保全の現状について現地調査を行った。
2. 2011年3月6日-9日の期間に、中国の東南アジア研究とGMS研究を代表する研究機関である福建省の厦門大学南洋研究院で、「GMS開発をめぐる日本と中国の関係」をメインテーマにして共同セミナーを開催した。同セミナーでは日中双方から、➀基調報告としてGMSに対する中国と日本のアプローチについて詳しい検討報告があり、次いで、➁GMS諸国の内のカンボジア、ミャンマーおよびヴェトナムの経済分析が行われ、それを踏まえてGMS開発に対する日中の協力について有意義な討論が行われた。

2010年度研究会
第1回   2010年6月4日(金) 16:00-18:00
テーマ  ヴェトナム経済の現状と問題点
報告者  古川 久継(日本経済研究所・国際局研究主幹)

講演会   2010年9月17日(金) 10:00-12:00
 日中学術交流研究会―中国社会科学院青年研究者代表団を迎えて―
報告者   長須 政司 (立命館大学国際関係学部教授)
    「東南アジアと大メコン圏開発」
    李 素華 (中国社会科学院アジア太平洋研究所助理研究員、博士)
    「中国から見た東アジア共同体構想」
意見交換  



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