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HOME 研究プロジェクト 2010年度 中国IT企業家の諸類型とビジネスモデルの社会的形成条件
中国IT企業家の諸類型とビジネスモデルの社会的形成条件
研究代表者:国際関係学部教授 中川 涼司
 企業家(ないし企業者entrepreneur)はシュムペーターのいう「イノベーション」ないし「創造的破壊」の担い手として規定される。では、驚異的な発展を遂げる中国のIT産業の企業家達はどのように類型化され、特徴付けられるのだろうか。また、企業家達の類型はビジネスモデルに如何に反映しているのだろうか。  申請者は中川涼司[2001]で、中国のIT企業家を3つの世代にわけて分類した。すなわち、第1世代は国有企業の中であるいは事実上民間化した国公有企業で計画経済的な経営スタイルから市場経済的な経営スタイルへの転換を主導しつつ、政治協商会議委員等として政府の政策に深くコミットした層である。第2世代は、技術力を背景に小企業を立ち上げ、既存大企業との対抗で漸進的に成長を遂げてきた層である。第3世代は、技術力というよりもビジネスモデルで優位に立つことを志向する層であり、設立当初からベンチャーキャピタルの支援を得て、急成長を遂げるとともに、創業者が巨大な創業者利得を獲得していった層である。第3世代には多くの海外帰国者(海亀族)が存在する。中川涼司[2008]は中国の主要IT企業28社の経営者のプロファイリングを行い、中川涼司[2001]による3つの世代区分と国内キャリア組、海外帰国組、(台湾を含む)外国人という経歴とを組み合わせた9つのセル、企業家型、内部昇進マネジメント型、プロフェッショナル経営者型の3類型を作り、その中に類型化した。  今回の研究は、そのプロファイリングの数と範囲を大幅に拡大し、類型化を精緻に行うことである。


2010年度研究計画
1 文献によるIT企業家のプロファイリング
  年鑑は『中国人物年鑑』、雑誌は『IT経理世界』、『中国企業家』、新聞は『中国電子報』、『計算機世界』、『中国計算機報』を中心として、各企業の経歴とビジネス・モデルに関する記事を整理する。
   
2 中国ベンチャー・キャピタル市場の特性と企業家モデルの関係の検証
  中国社会科学院金融研究所等による『中国創業投資発展報告』中国経済管理出版社、各年版等により中国VC市場についての概観を行うとともに、①のおいて明らかにされた企業家類型やビジネス・モデルとの関係を検証する。
   
3 聞き取り調査
  Kleiner Perkins Caufield & Byers China(シリコンバレー屈指のVCの中国子会社)等の聞き取り調査を行う。
   
4 海外研究協力者との議論
  中国企業の情報管理システムおよびCIOの役割についての著名な研究者である北京大学光華管理学院の李東教授、中国社会科学院工業経済研究所所長金碚氏、中国電子産業研究者である同研究員謝暁霞氏、インドについて同様の研究を行うUCデービスのマーチン・ケニー氏等と以上の成果に関して意見聴取を行う。
   
5 仮説の初歩的検証と研究成果の公表
以上を基に、中国IT産業における、企業家の経歴、ビジネス・モデル、起業環境の関係に関する関係を整理し、上記仮説の初歩的検証を行い、成果を公表する。


2010年度2009年度

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