2005年1月21日-22日 国際シンポジウム:東アジア共同体の構築を目指して
2005年1月21日(金)、22日(土)立命館大学衣笠キャンパス創思館1階カンファレンスにて、立命館大学国際地域研究所主催による国際シンポジウム「東アジア共同体の構築を目指して」が開催された。
グローバル化の波が激しさを増す中で、経済を中心にアジア諸国おける地域協力への要請が強められている。円滑な地域協力の推進には政治や文化など多面的 な協力関係の構築が不可欠である。
そこで今回のシンポジウムでは、「経済」「政治」「文化」の3領域で構成し、国際的かつ学際的なアプローチで、平和で豊 かな「東アジア共同体」への道が探求された。
第2セクション「政治」にて報告を行った張達重氏(ソウル大学校教授・統一フォーラム委員長)は、アジア圏の問題の核心を「アメリカ一国主義とアジアの 傷ついた民族主義の問題」として、朝鮮半島の問題を踏まえつつこれまで国家の安全保障問題に重点が置かれてきたことを強調した。その上で、国家ではなく人 間の安全保障の問題に取り組まねばならぬとし、「平和の問題、人権、そして人間の安全保障を網羅した仕組みを作る必要がある」と述べた。
次いで報告を行っ たRujhan Mustafa氏は、「マレーシア元首相のマハティール氏によって構想され、実現しえなかった東アジア経済グループ『EAEG』が、アジ ア通貨危機を経て『ASEAN-Plus-Three(APT)』として現在成立している」と、東アジア経済グループの歴史的変遷について述べた。
今後ますます動向が注目されるアジアを見据える上で、非常に現実的かつ緊迫した報告がなされ多方面から訪れた参加者は熱心に聞き入っていた。
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2004年10月30日 国際シンポジウム:東北アジア地域協力への道-基礎条件と展望
2004年10月30日、中国社会科学院日本研究所・立命館大学国際地域研究所共催の国際シンポジウム「東北アジア地域協力への道――基礎条件と展望」が、北京で開催された。
中・日・韓三国の専門家が東北アジア地域協力の可能性を政治・経済・文化の角度から模索し、意見を交換し建設的な提言をした。
日本語・中国語を使用したシンポジウムでは、次の報告が行われた。(敬称略)
第1セッション「東北アジアにおける安保協力」
「東北アジア安保協力と日中関係」
金熙徳(中国社会科学院日本研究所教授)
「東北アジア地域協力の条件――筆の帝国と刀の帝国とのはざまで-」
徐勝(立命館大学法学部教授)
「東北アジア安保協力の現状と展望」
姚文礼(中国社会科学院日本研究所副研究員)
「中国の成長と東アジア・エネルギー協力――
地域安保へのインプリケーション」
宋柱明(Hanshin[韓新]大学校日本地域学科教授)
第2セッション「東北アジアにおける経済協力」
「東北アジア経済協力の意義と課題――中朝国境地域を中心に」
松野周治(立命館大学経済学部教授)
「東アジア経済協力と日中関係」
張季風(中国社会科学院日本研究所副研究員)
「東アジアの地域経済協力と日本の戦略」
西口清勝(立命館大学経済学部教授)
「中国の東アジア経済協力政策」
江瑞平(中国社会科学院アジア太平洋研究所教授)
第3セッション「東北アジアにおける地域意識」
「“文化縁・文化溝・文化力”――
東北アジアの融合の可能性と障碍の一側面」
夏剛(立命館大学国際関係学部教授)
「茶道からみる東北アジア文化の異同」
張建立(中国社会科学院アジア太平洋研究所助理研究員)
「国境を越えてゆく東北アジアの文化――
ナショナリズムとの関わりを中心に」
黄盛彬(立命館大学産業社会学部助教授)
活発な討論を経てシンポジウムは成功裏に終わった。これを機に、共催機関の協力関係が一層強化された。
中国社会科学院日本研究所所長・蒋立峰、副所長・孫新、立命館大学代表・松野周治が、それぞれ開会・閉会の辞を述べた。
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2004年6月11日-12日
国際セミナー:「東北アジアの地域経済協力と安全保障-朝鮮半島を中心に」
拉致問題、核・ミサイル問題など、近年、北朝鮮問題が日本外交の最大の懸案として浮かび上がっている。「冬のソナタ」の大ヒットに代表される韓国ブーム とは対照的に、北朝鮮は、日本人にとっていまだ国交さえ結ばれていない、暗い影絵のような存在にほかならない。
その意味で、北朝鮮外交は日本の戦後を締め くくる歴史的懸案だともいえる。もちろん、この北朝鮮とどう向き合うかは、隣り合う韓国や中国にとってもそれぞれの意味で大問題であり、そのことを議論す る国際セミナーがこの3国の研究者や政策担当者によって、6月11日と12日の両日、立命館大学の末川記念館で開かれた。
セミナーは、「東北アジアの地域 経済協力と安全保障――朝鮮半島を中心に」と題し、韓国対外政策研究院(Korea Institute for International Economic policy:KIEP)、財団法人・環日本海経済研究所(ERINA)、立命館大学国際地域研究所の3つの研究機関が共催した。
今回のセミナーの主役はなんともいってもKIEPであった。KIEPは、国際経済に関連する調査・分析と政策手段の開発を目的とする政府出損の研究機関で、東北アジアの地域経済協力や北朝鮮問題で相当な実績もあり、資金力も豊富である。
一方のERINAは、日本海沿岸地域における東北アジア研究の一大拠点として、調査研究だけではなく、「北東アジア経済会議」の開催などを通じて東北アジア諸国の中央・地方の政府、研究機関とのネットワークを拡大に貢献してきた。
さらに、今回、ホスト機関となったわが国地研は、これまで東北アジア研究を主な研究課題の一つとして位置づけ、「東北アジア地域協力プロジェクト」 「21世紀東北アジア専門家会議」などによって、転換期を迎えたこの地域の客観的な分析と政策提言にそれなりに実績を積み重ねてきた。
セミナーは、4つのセッションで行われたが、以下、各セッションのテーマ、報告者、コメンテーターを紹介しておく。
第1セッション「東北アジアの地域経済協力」
司会: 夏 剛(立命館大学国際関係学部教授)
<報告>
松野周治(立命館大学経済学部教授)
曺東昊(韓国開発研究院[KDI]北朝鮮チーム長)
<コメント>
深川由起子(東京大学大学院総合文化研究科教授)
三村光弘(ERINA研究員)
董 龍昇(三星経済研究所北朝鮮チーム長)
第2セッション「東北アジア諸国の安全保障」
司会: 安忠栄(KIEP院長)
<報告>
金 哲(中国遼寧省社会科学院世界経済研究所副所長)
金錬哲(高麗大学校教授)
岩本卓也(外務省アジア大洋州局北東アジア課課長補佐)
<コメント>
中逵啓示(立命館大学国際関係学部教授)
鄭衡坤(韓国青瓦台国家安全保障会議事務処局長)
金煕徳(中国社会科学院日本研究所教授)
第3セッション「6者会談の展望と今後の安保・経済協力」
司会: 吉田進(ERINA理事)
<報告>
豊下楢彦(関西学院大学教授)
金榮允(統一研究院専任研究委員)
朴鍵一(中国社会科学院アジア太平洋研究所助教授
<コメント>
波佐場清(朝日新聞編集委員)
南成旭(高麗大学校教授)
安炯徒(KIEP北東アジア経済協力研究センター所長)
第4セッション「総括」
司会: 文京洙(立命館大学国際関係学部教授)
<報告>
金良姫(大統領諮問東北アジア経済中心推進委員会首席専門委員)
<コメント>
大久保史郎(立命館大学法学部教授)
張達重(ソウル大学教授)
趙明哲(KIEP研究院研究委員)
李尚俊(韓国国土開発研究院研究員)
今回の国際セミナーは、核問題を中心とする安全保障と地域経済協力の密接な関連という見地から、日中韓の専門家や、研究者が集中的に議論したことを特徴と している。とりわけ、韓国からは現在の韓国政府の対北朝鮮政策を担う若手研究者の大半が参加し、当の韓国にあってもこれだけの研究者が一同に会することは めったにないような貴重な会議となった。
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