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第4回東アジア専門家会議
―ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発―会議報告

 国際セミナー「ASEAN・Divideの克服とメコン川地域開発」のプログラムは、午前の部と午後の部から構成されていた。午前の部では、最初に大久保史郎所長が「開会の辞」を行った後、川口清史・立命館大学長(学校法人立命館総長)が「歓迎の辞」を述べた。川口学長は、本セミナーを立命館大学で開催することの意義が大きく時宜に適った企画であることを強調し、内外からの参加者とりわけ3名の外国人ゲストスピーカーと記念講演をお引き受け下さった槙田邦彦氏(元外務省アジア大洋州局長)に深い感謝の意を表し、本国際セミナーが外務省の後援を受けて開催されるものであると述べた。次いで、西口清勝(経済学部教授)が本国際セミナーの「企画趣旨説明」を行った。

 午前の部において、槙田邦彦氏(元外務省アジア大洋州局長)が、記念講演「これからの中国-メコン開発を切り口に」を行った。記念講演の主な内容は、1)1967年に成立したASEANの現下の最大の目標が2015年までに共同体を実現することにあること、2)ASEAN共同体を実現するには「ASEAN・Divide」を克服することが重要な課題になっていること、3)この課題にとって域外諸国とりわけ日本と中国の協力が必要であること、および4)近年の中国のプレゼンスと影響力の拡大の下で、中国(なかでも政権党である中国共産党)の戦略に対する正確な分析に裏付けされた適確な認識が必要であり、メコン川開発を含む東アジアの今後の開発と発展にとって日本と中国の協力が不可欠であること、であった。メコン川地域を含むASEANと中国に関して深い造詣に基づいた記念講演は参加者に感銘を与える内容のものであった。

 午後の部では、本国際セミナーのテーマに沿った5つの研究が行われた。報告者はいずれもこの分野の専門家であり、内容は国際セミナーの名に恥じない優れたものであった。報告に対して、1)Phophet Kyophilavong[ラオス国立大学経済経営学部経済学科副学科長]、2)Ngov Penghuy[名古屋大学大学院国際開発研究科助教]、3)守政毅[立命館大学経営学部]および4)唐沢敬[立命館大学名誉教授]、の4氏からコメントがあり、それに対して報告者からリプライがあった。

 午後の部の最後のセッションである総合討論では、北原淳氏(龍谷大学)や笠井利之氏(立命館大学)等このテーマの専門研究者からコメントがあった。また、朝海和夫氏(元ミャンマー大使)から、1)途上国であり開発が重要課題であるASEANにとって、EUの統合の経験は参考にならないこと、2)ASEANの近くには日本と中国という2大国があり、この両国がASEANの統合にどのような役割を果たせるかが鍵になること、および3)メコン諸国内でミャンマーと他の3カ国(カンボジア、ラオス、ベトナム)との格差が拡大してきており、このCLMV内のDivideにも取り組む必要があること、という重要なコメントがあった。

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