「入学式」は本来ならば4月上旬に挙行され、オリエンテーション期間を経て授業が始まるのですが、大学紛争の影響で、1969年度の入学式は、衣笠学舎と二部全学部は4月14日、広小路学舎(法・文・産業社会学部)は4月21日に延期されました。
1969年3月29日の大学協議会では、教学部長から「昭和44年度入学式については、当初の計画では実施しがたいので、入学式期日を4月14日ないし21日以降とし、開講もこれと同時とし、新入生が在学生とともに登校しうるよう考慮する」旨の提案を受けて、具体化を教務会議(教学を掌る機関会議)に付託し、結果を4月2日新入生に連絡することとしています。
写真は、この入学式の変更を連絡した産業社会学部からのハガキで、4月8日の入学式を4月21日に変更するとともに、一連のオリエンテーションの日程も案内しています。
4月14日の衣笠学舎では、入学式粉砕を叫ぶ学生が会場の以学館前に押し寄せましたが、多くの学生が座り込んで抵抗して式典を守り、経済・経営・理工学部・二部全学部は無事入学式が挙行できました。
しかし、4月21日の広小路学舎(法・産業社会・文)では、入学式粉砕を叫ぶ学生たちが、入学式会場の研心館を守っていた学生たちや出席する新入生に襲いかかり、新入生を含む約30名を負傷させたのです。それでもなんとか式典は挙行されたのです。
史資料センター準備室所蔵資料より