立命館大学 経営学部

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山田 和郎准教授

Kazuo Yamada

研究分野
コーポレートファイナンス
主な担当科目
経営財務論、金融論
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
もともとは中小企業に興味がありました。特にそれらのお金の集め方は大企業とは異なること言われています。具体的に何がどのように異なるのか、またお金の集め方が企業の成長、雇用の創出に影響するのかを実際のデータを用いて検証しています。なおここでの中小企業は、生まれたばかりの企業(いわゆるスタートアップ)から事業継承を経た後の長寿企業までを含みます。
さらにはIPOについても研究しています。IPOは一部の中小企業のみが経験するものですが、それを通じて企業は大きな資金を調達することができます。実際にはIPOを経験して資金を調達してもそれを用いて一層の成長をする企業とそうでない企業が混在しています。どういった要素がその差につながるのかも研究をしています。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
ジャズ研に所属していたので楽器を弾いてレコードばかり聴いていました。Oscar Petersonのトリオ、Kenny DrewとNiels-Henning Ørsted Pedersenのアルバム、いわゆる中期マイルスなどのコンボが好きでした。
また時間があれば大学の図書館で本を読んでいました。ある本を探していたらその周りに置かれている本も面白そうに思えて、結局たくさん借りたこともありました。適当に気になったタイトルの本を手に取って読んだりもしていました。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
図書館で読んだ中小企業論についての新書がきっかけでした。その本には日本には特徴的な中小企業が多く紹介されていました。それまでは漠然と中小企業は大企業に劣るとのイメージがあったのですが、実際は私の認識が間違えていたことと知りました。面白くなって類書を読み進めるうちに、中小企業では特に資金調達などの「お金」にまつわる問題が大きいことが分かりました。
 研究者が性に合っているのか分かりませんが、いまは面白いと感じています。研究者はどこの大学に所属しているかでは評価されず、どのような研究をしてきたかで評価されます。怠けていたら忘れ去られます。常に適度なプレッシャーがあります。とはいえ研究は孤独なものではなく、多くはチームで行われます。そのために研究者ネットワークを広げる必要があります。結果として様々な国に研究者の知り合いができます。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
2つあります。

(1) 大人の言うことは聞かない方がいいです。
 Bob Dylanが言うように “The slow one now will later be fast” です。世の中は常に変わっています。昔の非常識が将来常識になることもあります。将来について決めるのは、責任を取るのは、そして恩恵を受けるのはあなたです。

(2) 大人の言うことは聞いた方がいいです。
Q-Tipが言うように “Things go in cycles” です。書籍やクラシック音楽、ポップスや映画にファッションなどどんな分野であっても、新しいものはそれまでになかったものではなく、表層は違っても中身は昔からあるものと同じなのだと気づくことがあります。異なる時代でも変わらない本質的な部分が存在します。古典からは学べることは多いです。

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