立命館大学 経営学部

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大熊 富季子准教授

Tokiko Okuma

研究分野
英語および日本語の第二言語習得
主な担当科目
英語R、CALL、Business English、英語実習
Q1
現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。
英語と日本語の第二言語習得です。学習者の母語と第二言語(/外国語)を比較し、学習者にとって「第二言語のどこがなぜ難しいのか」について予測を立て、その予測を実験により検証する研究分野です。近年では日英語の数量詞の語順の違いやそれに基づく解釈の違いの習得を調べています。この研究分野の魅力は、学習者を自分自身に重ね合わせて、言語知識の発達のしくみをもっと知りたくなることです。また、言語の比較を通してそれまでは気づかなかった言語の特徴を深く知ることも出来ます。私はよく、普段自分が無意識に使っている日本語の規則を知って感動したり、語学の授業では習わなかったような英文の解釈を知って驚いたりしています。
Q2
どんな学生時代を送っていましたか。
英語専攻ではありませんでしたが、英語が好きで学外(アテネフランセやブリティッシュカウンシル)で英会話を習っていました。高校までの授業では日本人の先生から文法や和訳を中心に習っていましたので、ネイティブの先生から時事英語を習ったり、映画を見て英語で自由にディスカッションをするのが新鮮でとても面白かったのを覚えています。また杉田敏先生のNHKラジオの英語講座を聞いて、社会人の英会話にあこがれたりしていました。
Q3
現在の専門分野を志した理由・研究者になったきっかけを教えてください。
自分が英語を学ぶうちに「外国語学習の何がなぜ難しいのか」を明らかにしたいと思い、イギリス留学をきっかけに「第二言語習得」という研究分野を知りました。更に研究を進めるうちに、第二言語習得の中でも自分が興味のある分野で第一人者の先生に指導してもらいたいと思い、カナダの博士課程で学びました。第二言語習得は、言語学(「言語はどのような規則で成り立っているのか」)、母語獲得(「子供はどのような過程を経て母語を獲得するのか」)、外国語教育(「外国語学習ではどのような指導が効果的なのか」)など、様々な分野と関連する奥深い学問領域で、興味は尽きません。
Q4
高校生へメッセージをお願いします。
何であれ、自分の「好きなこと」を大切に、一生かけて追って行ってもらいたいと思います。大学が皆さんにとって「好きなこと」「一生続けたいこと」を発見できる場であることを願っています。

■おすすめの書籍や映画

川原繁人『音とことばのふしぎな世界―メイド声から英語の達人まで』岩波書店.
ことばの音の特徴を分かり易く解説した音声学の入門書。日本人が苦手な英語の「r」と「l」の音の違いの説明もあるので英語学習にも役立つでしょう。


■関連リンク

研究者学術情報データベース (ritsumei.ac.jp)
https://researchmap.jp/tokuma