<講義の紹介>




◆私の講義

◇学部専門講義科目「技術革新論」

 技術進歩は、製品技術や製造技術、その方法を革新するだけでなく、企業の市場戦略を含む経済活動の あり方に大きな影響をもたらし、経済社会における技術のあり方に革新的な変化をもたらす。  この講義では、まず技術革新のあり方、その展開の基本的メカニズムに関する様々な考え方、技術革新を 引き起こす要因、ついで国家的施策とそれにともなう技術の展開、すなわち政府と企業との連携、ないし は政治的・経済的土壌の違いが一国の技術の展開過程、その影響について理解をすすめ、21世紀の技術 革新を展望する。

◇学部専門講義科目「研究開発論」

 研究開発は、産業社会が直面している課題、例えば、私たちの生活に有用な物資の開発、地球環境問題 を解決するための原材料を含む技術の開発、国際的に共通する標準化された技術の開発等のことである。 この講義は、競合と連携の度を強めている研究開発の社会的形態、すなわち研究開発の展開過程、そ の戦略・方向づけ、支援体制、技術種・業種の違いと製品化の特質など、研究開発の基本的理解や 日本の研究開発が抱えている問題について具体的事例を交えて検討し、今後のあり方を考える。

◇教養教育科目「科学と技術の歴史」

 科学と技術は、私たちの生活を支え、その意味では、きわめて身近な存在である。しかしながら、その 内実は高度化、ブラックボックス化が進行し、その意味では疎遠なものともいえる。しかも、ときには 私たちの存在さえ危機的状況におちいらせるものともなる。
 この講義は、このような科学と技術に関わる社会的諸矛盾をときあかすために、その起源・歴史に立ち戻って、 すなわち科学と技術は、内容的に見れば自然に規定されるが、同時に歴史的・社会的な制約を受けて形成される。 こうした科学や技術の社会的存立形態について考察し、その発展のメカニズムを検討する。

◇教養教育科目「科学・技術と社会」

 科学・技術の発達は社会の進歩に大きく貢献する一方で、さまざまな社会問題も生みだしている。そういった 諸問題に対処し、科学・技術の健全な発達をはかるためには、人類が科学・技術の発達を方向付け、制御しなけ ればならない。
 本講義では、科学・技術とは何か(1)、産業技術文明の功罪(2)、科学・技術の軍事利用(3)、 国策としての原子力開発の実態(4)、学術制度、科学・技術政策(5)などのテーマを切り口にして、科学 ・技術と社会の関係、技術の確実性と安全性について検討する。また、科学者・技術者・専門家・企業などの倫理、 社会的責任についても考える。
 具体的には、マンハッタン原爆開発計画や生物科学兵器の開発に見られる軍事科学・軍事技術開発の問題、 日本の原子力開発、日本の学術制度などに見られる問題など、具体的話題をとりあげ、その実体をあきらかにする とともに、科学者・技術者のあり方について考える。

 

◇教養ゼミナール「原子力への依存か再生可能エネルギーへのシフトか
             -21世紀のエネルギー需給の社会的選択は何かー」

 東日本大震災から5年、福島原発の廃炉処理は立ちはだかる放射能汚染、使用済み核燃料など、厳しい事態 にある。だが、その一方で政府・電力会社等は原発の再稼働を推進しようとしている。それだけでない。日本 の原発メーカーは政府のバックアップの下、原発輸出に乗り出している。なぜこのような方向が追求されるの か。原発再稼働、原発輸出は電力会社やメーカーに大きな利益が、関連自治体には電源三法の補助金が入る。 また原発開発・製造、核兵器技術などの点で、米国と緊密な関係にある。
 このゼミは、こうした原発問題について検討すると共に、近年、資源の非枯渇性、技術の安全性、環境適合性 の部面から注目度を高めている再生可能エネルギーの社会的普及の可能性、電力自由化など、エネルギーをめぐ る様々な問題に視野を拡げて考察する。その上で、21世紀の日本社会にふさわしいエネルギー需給のあり方はど うあるべきか、社会的選択の方向性を検討する。

◇経営学研究科基幹科目「生産マネジメント」

 近年、MOT(技術経営)なる言葉が注目されているが、生産を基軸としつつも企業経営全般を 視野に入れつつ、具体的に事例を検討材料にして、開発・製造・調達の一連の生産マネージメ ントの基本的理解をおこなう。また、生産マネージメントの企業経営における位置、意味につ いて検討し、最適性の観点からどのような生産を構築したらよいかを考える。

 この他に経営学部専門演習がありますが、上記の科目の子細は立命館大学のシラバスを、また専門演習は 本ホームページの関連ページをご覧ください。
 それでは講義で会いましょう。






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