2002年10月3日
マーケティング論
−第1回 マーケティングとは何か−
0.受講ガイダンス
(0)教員自己紹介
近藤 宏一 立命館大学経営学部助教授
専門:サービス・マネジメント論、交通経営論
メールアドレス kondok@ba.ritsumei.ac.jp
(1)テキスト
保田芳昭編『マーケティング論』第2版、大月書店、1999年。2,400円。生協で販売中。
※ただし、テキストに書かれていない内容を多少は含む。その場合はレジュメを用いるが、
主に、高元昭紘『マーケティング』(八千代出版、1999年)に書かれている内容であるので、
出席が十分でないなど内容理解に不安のある者は、こちらも参照すること。
(2)講義の進め方に関して
・毎回、レジュメを配布するが、テキストに記載されていることは項目しかいれない。
・黒板はメモ的に使うので、板書をただ書き写しても意味のあるノートにはならない。
・レジュメに、教員の話や板書から必要と思われるポイントをメモし、テキストと対照していく
ことで、内容理解が可能になる。できれば、それらに基づいて別途ノートを作るとよい。
(3)注意事項
・出席は基本的にとらない。
・時々質問カードを集める。出席カードではないが、優れた質問を多く出した者は加点する。
重要な質問については講義の中で回答していく。
・途中でレポート課題を出す。レポートを出していない者は試験をうけても無効なので注意。
・「日経流通新聞」に眼を通しておくこと。特にサービス・インス生には購読を強く勧める。
・私語および携帯電話の通話は厳禁。
1.なぜマーケティングを学ぶのか
(1)私たちはマーケティングから逃れられない
@一つのエピソード〜「正義」はしばしば作られる
ユーゴスラヴィア紛争の「悪役セルビア」対「犠牲者ボスニア」という構図
アフガニスタン、イラク問題でも繰り返される「正義」の演出
日本も他人事ではない
Aもう一つのエピソード〜「本物」より本物らしく
ディズニーランドの池の水には色がついている
ディスニーランドの製品は何か? どうやって「売る」のか?
片や、なぜ類似のテーマパークは成功しないのか?
Bあなたは、歯ブラシがほしくて歯ブラシを買うのですか
T.レヴィットの指摘から
(2)ものごとの本質をつかむことがマーケティングのカギ
@消費者として
一方的に操作される存在ではなく、主体的に選択し判断できることが必要
A組織人(企業人)として
求められているものは何なのか、それにどう応えればよいのか、という視点
2.マーケティングとは何か
(1)マーケティングの定義(p6)
@アメリカの定義例
Aヨーロッパの定義例
Bマルクス経済学からの定義
Cテキストの定義
(2)そもそもなぜマーケティングが必要なのか
@歴史的必然性(p13)
Aマーケティングの目的(p17)
(3)誰がマーケティングを行うのか(マーケティングの主体 p14)
@企業が行うとして
製造業は?
小売・流通業は?
サービス業(金融を含む)は?
A非営利組織は?
(4)誰にマーケティングを行うのか
@市場とはなにか
marketというけれど・・・
Aマーケティングの対象は?
・企業対消費者
・企業対企業(企業間)
・非営利組織の場合は?
(5)企業活動におけるマーケティング(p15)
・マネジリアル・マーケティングの発生
・マーケティング・コンセプト
3.マーケティングの功罪(p22)
(1)マーケティングは必要で、社会にも有益である
(2)しかし、マーケティングは時として社会に問題を引き起こす
4.まとめ