サービスマネジメント論第3回
質問への回答
 
V.サービスの基本的特徴
1.サービスの基本的特徴
(1)サービスの定義
 ・第3次産業とサービスはおなじことを指しているのですか?
第三次産業とサービス「業」はほぼ一致しています。
・コンサルタント会社って、主にどのようなサービスを提供する会社ですか?
企業や自治体などに、ビジネスや都市計画などのプランを提供する仕事です。
 ・医療は本当にサービスですか?
・大学の先生の仕事もサービスですか?
・タクシー会社はレンタカーと同じサービスなのか?
サービスの定義にてらして考えてみましょう。
 ・自動販売機はあたためたり、冷やしたり、準備しているし、缶の在庫を倉庫に置くこともサービスなのですか?
これらはサービスの準備活動です。
 
(2)サービスの基本的特徴
・セルフサービスにもサービスの基本的特徴は当てはまるのか?
おおむねあてはまるといえます。セルフサービスを準備して提供しているわけで
   すから。
・サービスの特徴に奉仕性はふくまれないのか?
奉仕はサービスではありません。サービスの特徴から考えてみてください。
 
@無形性
・サービスとは無形なものだけなのか?
ものを媒介にしたサービスについては今日説明します。
・形がないという点で、「お笑い」はサービスなのか?
「お笑い」によって何を提供するのか、ということが問題になります。
 
 A無形性から派生する基本的特徴
 c)顧客との共同生産
 ・顧客との共同生産の場面で提供する側が注意しなければならないことはありますか?
今後の講義で解説します。
  
2.サービスの構成要素
(1)全体像
  コアサービスやサブサービスは各業種によって、どれにあたるかを説明できるようにならないといけませんか?
各業種でも、それぞれの企業などによってどのように定義するかは微妙に異なる
場合がありますが、おおむね説明できるようになる必要があります。
 
(2)コアサービス
 ・安全性、確実性、平等性とかは、コアサービスを構成する要素ということですか?
旅客交通サービスの例をとれば、ということです。
 ・コアサービスとサブサービスの違いをもっと説明してほしい。
テキストを読んでみてください。p119〜
 
(3)サブサービス
 ・サービスを提供する側はサブサービスに力をいれているのですか?
その通りです。サービスの基本はコア・サービスですが、これはあたりまえなの
で、ほとんど差がでません。実際に顧客が差を理解するのはサブ・サービスの部
    分であることが多いので、競争上ここに力を入れることが多いのは確かです。
    ただし、そのことでコア・サービスが低下すれば問題です。
 
(4)コンティンジェントサービス
・コンティジェントではなく、コンティンジェントではないでしょうか?
これはそのとおりです。間違いました。
 ・電車が人身事故等で運行が麻痺した際に、自社の収益を減らしてでも、他社の沿線に案内するのもコンティンジェントサービスの一種なのですか・
そういえます。ただ、実際には相互協定なのでお互い様になっています。
 
5)「潜在的サービス要素」
 @イメージ消費
 ・ 例えば、高級ブランドバックを買うことによって満足感に浸れるとしたら、消費者はある種のイメージ消費をしているといえますか?
そのとおりです。
  ・イメージ消費と本来意図したものとは違う効用を見つけてしまうのと同じことではないのでしょうか?
本来意図したものとは違う効用のなかでも、イメージ消費が特に注目されます。
 
その他の質問
 ・企業があるサービスを提供しようと考えた場合、企業はどのようなプロセスでサービスシステム全体を作りあげているのでしょうか?また、セグメンテーションポジショニングなどの方法で通用するのですか?
これからの講義で説明します。
 ・良いサービスとは、その人が良いと思ったら、良いサービスですか?それとも、そのサービスを受ける人々の多くが良いサービスだと思ったら、そう思わない人がいてもよいサービスですか?
その人を対象として行われているサービスが、その人によく思われれば、よいサ
ービスだといえるでしょう。