教員紹介

宋 基燦 准教授

宋 基燦准教授

専門分野
  • 映像人類学
プロフィール

京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。京都大学GCOE研究員、大谷大学文学部社会学科助教を経て現職。主な著書に『語られないものとしての朝鮮学校』(岩波書店)
専門は人類学ですが、学部生の時代は、もっぱら考古学の発掘現場で多くの日々を過ごしました。考古学の現場とはいろんな意味で臨機応変が必要なところなので、お陰様でフィールドワーク(主に野外活動という意味での)には自信があります。もちろん人類学のフィールドも持っていまして、主に日本のエスニック・マイノリティに興味があり、その中でも在日コリアンのことを研究しています。それに関連して、グロバル時代における日本とアジアの付き合い方にも関心があります。当然、ポストコロニアル、朝鮮半島の地域研究、東アジアの国際関係、平和学などにも興味があり、主に映画や関連映像をテキストに研究をしています。

メッセージ

映像自体には本質的に何の意味もありません。映像は人間の見る行為によってようやく意味を持つことができるのです。結局人間こそが映像の出発点であり、また帰るべきところだと思います。人間は映像をみて解釈をしますが、その過程には必ず文化というフィルターが入ります。そこで人類学は映像と人間理解に有効な道具となるわけです。伝統的意味での映像には必ず「被写体」という対象が存在しています。人類学はその対象に声をかけるのです。人類学とは対象との絶えない対話であり、その中から物語と共感を導きます。私が長年エスニック・マイノリティへの人類学研究を通じて学んだのも対象と共感することです。対象への共感と理解なしで良い物語は生まれません。一緒に対象と共感できる実践について考えていきたいと思います。

主な担当科目

映像基礎演習Ⅰ・Ⅱ、日本文化と国際交流、映像社会論、社会連携プログラム

教員一覧へ