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2016年度立命館映像展レポート③

2017.02.28

2016年度「立命館映像展」 最終日のレポートです!

2月19日(日)】

<上映会場>

最終日。この日も朝早くから上映会場のシアター7に続々と来場者が足を運んでくださいました。映像人類学のゼミが1つ増えたこともあり、今年の映像展の大きな特徴として、ドキュメンタリー作品が大幅に増えたことが挙げられます。3日目は、沖縄県名護市辺野古の人々のくらし(下記に予告編youtube)を追ったドキュメンタリー作品が上映され、上映後、撮影で住民のくらしをより自然に映し出すために、長期間にわたって辺野古に滞在したり、通ったりして信頼関係を築いていったという出展者の制作過程が語られると、会場からは感心のため息が聞かれました。


3日間の上映作品の最後は、杉本克海・永尾優実共同制作作品「空すとき、輝く」(「空す」は「うつす」と読みます)。母との関係や、認知症の祖母の世話、バイトなどストレスの多い生活を送っていた主人公が、遺品を撮影する写真家と出会い、その活動に同行することで自分自身と向き合っていく姿を描いた作品。一度も喧嘩をせず、ただし意見はたくさん交わし合いながら制作したという監督の杉本さんと撮影の永尾さんの醸し出す絶妙なコンビネーションは、映画の風景・描写や上映後の挨拶にも活きていました。


上映シアター横のギャラリースペースでも3日目のモニター放映がおこなわれました。平田真央さんの「One Day In My Dream」は、車を運転する主人公が、瞬時に異世界にトリップするストーリーの3DCGアニメーション。背景にこだわったというこの作品は、質感も丁寧に制作されており、観る人の目を引き付けていました。



<展示会場>

2日目の展示会場。本日も大盛況です!イオンモール前でビラを配っていたこともありますが、レストラン街の奥、ちょうどエレベーターを降りてすぐのところに会場があり、目に入ってくる「立命館映像展」の文字に興味をもって来場いただいたご家族連れや高校生なども多くいて、中は一般のお客様でごった返していました。



展示会場で非常に子供に人気があったのが、「バーチャルな生態系とのインタラクションの研究」。シャーレの中にいる3種類のバーチャル微生物の特性を捉えながら、生態系のバランスを任意に変えることで食物連鎖のシミュレーションが楽しめる実験装置。食うか食われるかの単純な世界の中で、いかに生態系を維持していくかの難しさや奥深さを感じられる研究です。


出展者の歴史への情熱が感じられたのが、「新撰組に関わる歴史的建造物『八木邸』のデジタル復元」。新撰組の結成や局長・芹沢鴨の暗殺など、新撰組にとって多くの軌跡を残す京都市指定有形文化財であるこの八木邸を3DCGで細部にわたって復元しています。現存する八木邸がいかに新撰組と関わってきたかがわかる興味深いデジタルアーカイブです。




<閉会式>

映像展のリーダーを務めてくれた実写ゼミの松本窓さん。すべてのプログラムが終了した後、改めて自分たちのこれから描く「ミライ」について力強く語ってくれました。


その後シアターに上映・展示すべての出展者が集結。会場いっぱいの観客からとても温かい拍手が贈られ、感動のうちに3日間の立命館映像展は幕を閉じました。

 

2016年度立命館映像展は上映・展示の3日間で総計1800名以上の方々にご来場いただきました。お越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました!  

 映像学部・研究科の魅力、少しでも伝わりましたでしょうか?年々来場者や常連のお客様が増えていること、心より嬉しく思います。学生の「ミライ」を感じていただけるよう、教職員も学生と共に発信により一層力を入れていきたいと思います!

皆さんとまた、来年の2月に映像展会場でお会いできることをお待ちしております!


~ご来場いただいた方々のメッセージ(一部紹介)~

(上映)

・買い物に来た時に知って2作しか観られず残念でした。「忘景」がすごくよかったです。
・初日よかったです。また明日・明後日来ます。
・良い会場で、ゆったり見られて作品がよりよく感じられました。
・岡部監督の「近くて、遠い」は、希望を持って、希望を感じられて終わったので後味がよかったです。
・レベルが高いと思いました。とても満足です。ありがとうございました!
・よくこの完成度で上映できるなと・・・とても残念だった。
・なかなか最近では貴重な観点でとらえられていて、ふと自身も思い出すというか、思い省みるきっかけとなりました。
・10年ほど前の学生作品に比べて、格段にレベルアップしている。何を伝えようとするかがわかる作品であることと、カメラのブレが断然少ないこと、アングルもよい。
・娯楽要素をもう少し所望します。一般の人はついていけない。
・4年間勉強して、それぞれがいろんな作品を作って作り上げるまでには楽しいことも辛いことも大変だったことも本当にいっぱいあったんだろうなと想像します。
・同世代の人たちが作っているんだということに、単純に感動しましたし、刺激を受けました。
・自分も4回生になったらこんなステキな作品を作りたいと思いました。
・すごくいい作品に参加させていただいてありがとうございました。社会に出ても頑張ってください。応援しています!
・成長して巣立っていく娘の姿と、娘の作品を見られてとてもよかったです。他の方の作品もそれぞれ大変よく企画されており、見ごたえがありました。来てよかったです。
・どれも力作ぞろいで感動しました。いろんなところでロケされていたり、映像がきれいだったり、撮影方法が工夫されていたりで、苦労と熱意が感じられました。
・「空すとき、輝く」がとてもおもしろかったです。空気感が素敵でした。母の希薄な感じが不思議でずっとひっかかっていましたが、オチで涙が出ました。観に来てよかったです。
・幼少から自分自身も参加させてもらっていた「手力の火祭」だったけれど、今回の映像展を見させてもらうことで、知らなかった準備の意味や問題点を知ることができて非常によい機会になりました。


(展示)

・自由な感性で非常によかったです。
・VRなどは、これからの技術なので体験できてよかったです。
・この春に映像学部へ入学することが決まったので、何をするのか、どんな作品があるのかと事前学習のつもりで来たが、とても楽しませてもらえた。春の入学が楽しみです。
・最新のVRを使っていて良かったと思います。
・制作者の方が自分の興味のあること、作品作りについて語ってくださるのがおもしろかったです。
・3年前に来場した時と展示作品が進化していることに技術の流れ・進歩に驚かされました。学生さんがこんなすごいことができるんだと感心!
・今度息子が入学します。アイデア・オリジナリティ・応用性これが重要と感じました。
・全体的に年々パワーアップしていてすごいなと思いました。進路先でも頑張っていってほしいです。
・映像の中でも色々なことをしているんだと思いました。よかったです!!昨年行けなかった分今年来れてよかったです!!楽しかった。
・CGは無の世界から自分の世界をつくりあげていける素晴らしい表現方法ですね。それぞれの個性が出ていて楽しめました。
・チャレンジングな作品が多く、今後に期待が持てます。【他大学教員】
・映像学科がどんな物なのかを理解でき、大学で自分も学びたいと実感した。【高校生】
・前年度よりクオリティが上がっていて感動した!【映像学部卒業生】
・1人1作品をきちんとつくりあげていらっしゃって、皆さんが4年間頑張って学ばれた様子がうかがえました。
・いろいろなせいぶつが、ほかのせいぶつがすきみたいに食べたのがとても楽しかったです。【小学生】
・VRが気になっていたのでその技術等を見られてよかったです。

 たくさんのご意見・ご感想ありがとうございました!



この他にもたくさんのご意見いただきました。ありがとうございました。