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「コンテンツマーケティング論」にて映像学部10周年記念として特別講演(第4弾)がおこなわれました!

2017.07.10

6月29日(木)の2限、映像学部開講科目「コンテンツマーケティング論」(宿南 達志郎教授)にて、映像学部10周年を記念した特別版の講演会(第4弾)がおこなわれました(第3弾はコチラ)。

ゲスト講師はアニメ産業の研究家であり、株式会社ビデオマーケット常勤監査役でもある増田弘道氏。アニメ業界をはじめとする音楽、宣伝、出版などのコンテンツ業界で幅広い活躍をされた経歴をお持ちです。



講演では、まず「2016年」が映画業界にとって非常に大きな意味のある年であったことが語られました。多くの方がご存知のとおり、2016年の興行収入では、先日もこの授業で国際展開についてご紹介した「君の名は。」が249億円以上の収入を記録し1位になったほか、「シン・ゴジラ」や「ズートピア」「ファインディング・ドリー」などの作品が上位を占めました。
特に邦画部門では、興行収入10位までのランキングを見ると6作品がアニメ、2作品がマンガを原作とした実写映画、1作品が特撮映画であり、改めてアニメ映画の勢いに驚かされました。



増田氏は、この上位邦画の中でも特に日本映画界が注目した「君の名は。」「シン・ゴジラ」「この世界の片隅に」を例に挙げ、これらの作品が映画時代に新しい幕開けを告げたことについて様々な角度から説明してくださいました。この3作品には非常に共通する部分が多くヒットした理由や背景が従来の法則とは明らかに異なっており、この傾向は今後も続くことが予測されるとのことで、映画業界に進路を希望する学生にとっても非常に興味深い内容でした。



この他にも、「制作」「製作」の違いや、「プロデューサー」「ディレクター」の役割について改めて説明がありました。学部で制作経験も積みながら、映像関連業務についても知識を得てきている映像学部生ですが、知っているつもりで実は認識が異なっていたりすることも多くあります。業界を知り尽くした増田氏からはその何となくモヤっとしている映像業界内のキーワードや役割分担をとてもわかりやすく整理して教えていただき、大変内容の濃い90分となりました。

増田先生、ありがとうございました!

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増田弘道氏プロフィール

【現職】
株式会社ビデオマーケット常勤監査役
社団法人日本動画協会統計データワーキング座長
専修大学ネットワーク学部非常勤講師
法政大学院創造政策学科非常勤講師

【ご略歴】
1954年北海道まれ。法政大学文学部日本文学科卒業後、キティ・レコード入社、
トドプレス(現ソトコト)、株式会社ブロンズ新社などを経て
2000年アニメ制作会社マッドハウス代表取締役就任。
2005年より株式会社ビデオマーケット勤務、取締役を経て現在常勤監査役。

【著書】
『アニメビジネスビジネスがわかる』(2007年/NTT出版)
『もっとわかるアニメビジネス』(2011年/NTT出版)
『日本動漫産業的商業伝作模式』(2012年龍門書局/『アニメビジネスがわかる』中国版)
『デジタルがかえるアニメビジネス』(2016年/NTT出版)
『アニメ産業レポート2009~2016』(編集人・共同執筆/2009年~2016年/日本動画協会データーベースワーキング)