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CGとインタラクティブ技術の国際展示会「SIGGRAPH ASIA2017」に映像学部が参加!

2017.12.11

2017年11月27~30日の日程で開催されたCG(コンピュータグラフィックス)とインタラクティブ技術の国際展示会「SIGGRAPH ASIA2017」にて映像学部が出展と発表をおこなってきました!


「SIGGRAPH」は、コンピュータグラフィックスとインタラクティブ技術を中心としたデジタルメディア、デジタルコンテンツの国際的な祭典として知られており、そのアジア諸国の出展を中心としたものが「SIGGRAPH ASIA」です。今年はタイのバンコクで開催され、60カ国を超える国から約7,000人もの参加があり、世界、特にアジアの最先端クリエイティブ・テクノロジーがどれほどアツいかを肌で感じられる催しとなりました。
映像学部のブースは常に来訪者でいっぱい

映像学部からは、VRの大島登志一教授(および大島ゼミの学生2名)、メディアアートの望月茂徳准教授が作品の出展をおこない、また学部長の北野圭介教授、映像アーカイブ研究の北村順生准教授も参加し、トークセッションも実施しました。



VRの大島ゼミが出展したのは、「MITSUDOMOE(三つ巴)」と題したVRデバイスであり、シャーレの中でVRウィルスを培養し、その特性や関係性を理解・調整しながら食物連鎖を学んでいくという作品。様々な国の方々に体験いただき、赤・青・緑のVRウィルスに様々な「手」を加えながら、シャーレの中のバランスを保つことに熱中している様子。「VRが教育分野で活用できる」というコンセプトに非常に興味を持っていただき、体験コーナーを担当した学生(山内稀恵さん・藤原大樹さん【共に3回生】)も説明に熱が入りました。




そして、メディアアートの望月先生が出展したのが既に様々なメディアでも取り上げられている「車椅子DJ」。これは車椅子のホイールをDJのターンテーブルに見立てて、ホイールを動かすことで音楽をプレイできるというとても素敵な作品です。「ハンディキャップを持っている方もそうでない方も、音楽を通して、車椅子に慣れ親しんでもらい、理解しあってもらいたい」という望月先生の思いで作られたこの車椅子DJは実は海外初出展。日本ではその評価が非常に高く、福祉関係の団体等からも問い合わせを受けるなど、注目が集まっているこの車椅子は、タイでも大人気でした。特に今メディアアート分野に力を入れているシンガポールの企業からはこの作品をシンガポールでも出展してほしいとの要望が強く寄せられ、新たな展開につながりそうな予感がしています。




トークセッションは、「Digital Bricolage」というテーマで発表されました。映像の世界は常に技術の進歩、近年では「デジタル・テクノロジー」の進歩と共に進化し、現在に至るまで発展してきました。この歴史的発展とデジタル・テクノロジーを巡る映像の新しい潮流について、映像学部における具体的な研究内容やビジョンも織り交ぜながら4名の先生がトークをおこないました。






「SIGGRAPH ASIA2017」は、アジアのインタラクティブ技術への熱をこれでもかというくらい見せ付けられた3日間でした。アジアがめざすデジタル・テクノロジー、世界が求めるクリエイティブ・テクノロジーのトップレベルは、もう日本ではないかもしれないという危機感すらもってしまうほど、アジア諸国の勢いはどのブースを見ても強烈なインパクトとして残りました。日本のブースは展示物は素晴らしいものの、ややおとなしめの印象。”アウェー”の地での日本人特有の押しの弱さもあったかもしれません(その中でも映像学部は非常にいいパフォーマンスをしていたと思います!)。

常に活気づいていたタイ・タマサート大学のブース

来年の「SIGGRAPH ASIA2018」は”ホーム”である日本、TOKYOでの開催です!
ここでの日本のパビリオンで「NIPPONの真価」が問われることとなります。私たち映像学部は来年もこの展示会に出展し、映像学部のアツい思いを世界の人々に伝えていきたいと思っています。