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2017年度立命館映像展レポート③

2018.03.13

2017年度「立命館映像展」 最終日のレポートです!

2月25日(日)】

<展示会場>

最終日。この日は朝一番からとても嬉しいゲストが来場されました。今年1月に立命館アジア太平洋大学学長に就任された出口治明学長が大変多忙なスケジュールの合間に会場に足をお運びくださいました。展示会場では、片山怜さん(ゲームゼミ)の「デジタル影遊び」、稲田優太さん(ライオンズゼミ)の「ピアノと映像による二重奏」、渡辺香志さん(望月ゼミ)の「ハグ屋」、岡本佳奈美さん(望月ゼミ)の「ぶぶぶぶぶっく」など限られた時間でも多くの作品を体感し、感想をいただきました。


渡辺香志さん作品「ハグ屋」。人形をぎゅっと抱きしめると、離れたもう一体の人形に抱きしめられた感触が伝わる作品


稲田優太さんがモニターを見ながら作品について説明する様子

特に絵本や児童書についての著書も出しておられる出口学長は、「目の不自由な人にもっと絵本を楽しんでもらいたい」という思いから制作された「ぶぶぶぶぶっく」に興味をもたれました。この作品は、文字や点字のほかに、ページをめくるとそのシーンを連想させるような「音」と「振動」が仕掛けられており、絵がなくてもイマジネーションの世界が広がる体感型の絵本です。学長からは「実際の絵本やさんでこれを一度展示してみませんか?」といった提案も。


岡本佳奈美さん作品「ぶぶぶぶぶっく」

自分の影を動かして楽しむ片山さんの「デジタル影遊び」では、出口学長も徐々にヒートアップ!コンピュータに取り込まれたプレイヤーの姿は影として壁に投影され、体を動かすとその影も動き、ゲームが始まります。作品を制作した片山さんは、卒業制作を考える上で、「この立命館映像展の会場でこそ楽しめる作品」を意識したとのこと。なるほど、壁面を使い、暗めの照明の中で、たくさんの子供たちが体全体を使って影遊びをしている光景に、作品としての「完成」を見た気がしました。


片山怜さん作品「デジタル影遊び」。腕を上下すると相手に魔法で攻撃することができます

展示会場では2日間を通じて学内だけでなく、ご家族連れや多くの学外のお客様にお越しいただき、率直な感想や激励の言葉をいただきました。OBOGの皆さんもたくさんの来場ありがとうございました!


<上映会場>

日目の上映会場。この日の司会は、3日間連日で落ち着いた司会ぶりをみせてくれた九鬼さんと、そんな九鬼先輩の横で少し緊張しながらも堂々と初司会を務めた津田新さん(ライオンズゼミ)。



展示会場から駆けつけたAPU出口学長にも、3日目初回上映の高瀬右京さん(宋ゼミ)監督作品「申し送り」をご覧頂きました。この作品は、高瀬さん自身の「跡を継ぐ」という経験を映像に記録したドキュメンタリーで、代を繋ぐこと、地域との関わり、祖父母や親の思い、これから社会に出る若者としての葛藤、家族愛など様々な要素が盛り込まれた作品でした。


上映会場のリーダーを務めたのが山下颯太さん(実写ゼミ)。彼ら縁の下の力持ちのお蔭で、3日間の上映は滞りなく進行されました。彼の制作映画は嵐電を舞台にした映画だったこともあり、京福電鉄様には映像展の車内中吊り広告にもご協力をいただきました。ありがとうございました!


そして、3日間のラスト上映となる山口十夢さん(実写ゼミ)監督作品「ユキジの国のアリサ」の上映時刻となりました。山口さんは今まで制作した作品の数々を外部のコンペに積極的に出展し、プロアマ問わずいろんな人から意見やアドバイスをもらい、自分の「持ち味」とは何かを真摯に追求し続けて来ました。そこで得た人脈や発信力(そして浸透力)は、会場外にできた観客の長い列からもうかがい知ることができました。会場は満員御礼。山口さんはその重みを誰よりも感じ、今後に向けて決意を新たにしたことと思います!



<閉会式>

3日間の作品上映・展示がすべて終了しました。ここへ向けて、作品制作者本人だけでなく、彼らを支えた教員・家族・スタッフ・友人などあらゆる人の思いが詰まった3日間となりました。映像展学生委員のリーダー太田優輝さんからもそういった皆さんへの感謝の気持ちが語られました。

その後シアターに上映・展示すべての出展者が集結。会場いっぱいの観客からとても温かい拍手が贈られ、感動のうちに3日間の立命館映像展は幕を閉じました。

 

2017年度立命館映像展は上映・展示の3日間で総計1500名以上の方々にご来場いただきました。お越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました!  

映像学部・研究科の魅力は何よりも「学生」だということを実感した3日間でした。皆がそれぞれの4年間、大学院生の場合は学部からの6年間、自分自身と向き合い続け、葛藤したその過程が作品を通じて透けて見えるようでした。このレポートではほんの一部しかお見せすることができなくて本当に残念でなりません。

これから彼らはそれぞれの道に羽ばたいて行きます。どんな未来が待っているか誰にもわかりませんが、この学部・研究科で共に想像し、創造した経験はいつか自分自身をいい方向に導いてくれることと思います。

学部としては皆さんとまた、来年の2月に映像展会場でお会いできることをお待ちしております!


~ご来場いただいた方々のメッセージ(一部紹介)~

(上映)

・ドキュメンタリーを拝見しました。「あの日々を織る」の作品の構成が秀逸でした。
・素晴らしい編集でした。
・神様の心臓がすごく良かった。脚本も演出、出演者のみなさんもすごく良く印象に残りました。
・CGアニメがどれも面白かったです。また、観てみたいです。
・開会からはみられませんでしたが、進行も上映もスムーズで楽しく拝見できました。映像展公式SNSでプログラムがすぐに見つけられないので、すぐ見れるようにするとより良いかと思います。
・私は、京都嵯峨美術大学で映像・アニメーションを専攻している3年生です。今回制作展の作品を見せて頂きとても良い刺激になりました。
・CG制作の手順を説明した映像がわかりやすかったです。司会の人の質問が的確で良かった。
・毎年、学生が作ったものとは思えない内容です。
・1人で作品をつくるだけでも大変なのに、同じ方向をスタッフ全員が見ないと作れない映画はすごくハイレベルばものだと思います。すごいです。
・初めて参加させて頂きました。作品一つ一つ、とても時間をかけて制作されたと思います。また、来年も見に来させていただきたいと思います。
・皆さん、ポリシーを持って作品制作をされているということがとても感動しました。ありがとうございました。
・CGアニメーションが良かった。一つ一つのメイキング映像が観たいと思った。
・staywalk、ジュンが特に面白かった。後半にレベルの高い作品が集中していたのでもう少し前半にも混ぜて欲しかった。朝から来る意味がない。
・大きいスクリーンでの上映、来年も楽しみにしております。
・一つのものを作るってすごいなぁって改めて思いました。全部素晴らしいです。
・司会がいて作品のあとに監督本人が意図を説明してくれるのがとてもありがたかったです。
・アイビスを拝見しました。本格的に時間をかけて作ったと感じました。
・来年は自分達、頑張ります。先輩方かっこよかったです。負けないよう頑張ります。
・初めて伺いましたが実に素晴らしい上映会でありました。会場と椅子も良かったですね。若いってすばらしいですね。
・3年後自分はこんな作品を作れるのか期待も不安も大きくなりました。
・皆さん、素晴らしい作品を制作され、その制作に費やされた時間は多大なものだったと思います。お疲れさまでした。私自身も大学の時に8mmの映画を自主制作してました。(クラブですが)懐かしく思いながら観させていただきました。
・瓜生監督作品を観に来ました。いいところで上映しててとても良かった。中島監督のもまたいつか見たい。
・ドラマもドキュメンタリーも、とってもよかったです。全部「当たり」です!
・「ユキジ」自身がかかわらせていただいた作品だったので思い入れがありました。とても良かったです。ありがとうございました。
・映画のクオリティ力が素晴らしいです。特に最後の作品が面白かったです。
・大劇場で瓜生さんの作品を観られて大変良かったです。被写体と自然に向き合う姿に関心しました。
・若いスタッフが制作していて、高校の時から始めたりと映像歴が長く、良く仕上がっていた。好きで映画を作ると人生そのものでもあると思った。
・大スクリーンで観てもらえることは幸せです。そして業界に出た先輩方を会場に呼んでアピールして下さい。
・とりの作品も4年間の集大成でよく学んだ結果なんですね。机上で学んだものやそれ以外の経験を活かしこれからの仕事に励んでください。
・昨年の秋より「ユキジの国のアリサ」が上映されるという事で楽しみにしておりました。見れて本当に良かったです。
・毎年、上映を楽しみにしています。

(展示)

・様々なジャンルの作品がみれてとても面白かった。楽しかった。影遊びが特に面白かったです。
・VR体験でき、よかったです。
・仕事も作品の制作もスチルなので映像やインスタレーションの展示は非常によい刺激になりました。
・色々と話がきけておもしろかったです。
・特に「Code Weaver」という学習ツールの研究が興味深く、領域としての将来性を感じました。
・見る側にまわって本当に楽しめました。クオリティーも毎年上がって思えます。
・ゲーム・映像などを扱う学課に所属しているのですが、大学が違うこともあり、方向性などの違いがいくつも発見できて面白かったです。
・技術が大人向けだけでなく子供向けにも実用化してほしいものがありました。
・大人になってしばらく、教育と経済を担ってきましたが、なんだか、懐かしいような、胸にこみ上げてくる熱いものがありました。技術はともかく、ビッグアイディアとそのひらめきから、日本の未来に明るさを感じることができた。
・妹が、大坂芸術大学デザイン学科の卒業生で、実際にどんな研究や制作をしているのかを、私は知らない。なので、大学は違えど、似たような展示があると思い、観覧に来た。どの展示品も精巧で、こんな複雑な製作をしていたのかと感心した。
・個人的には、「失われた駅間のデジタル仮想復元」に素晴らしさを感じました。
・これから学んでいくときに必要な多様性の知識を知ることができた。特にVRは自分のやりたいものに近いので、見て体験して、良い経験ができた。
・デジタル影遊びが楽しかった。
・実用化されたら役に立つなと思うのがありました。
・毎年楽しみにしています。今年の展示はなかなか充実していました、青年の新しいカンセイにカンゲキです。今後も益々のご活躍を!!
・するりんわーどしゃわー、ぜひ実用化を!
・トイレにはき出すのが、おもしろかったです。はさみのくちばしおもしろかったです。
・ARコンタクトレンスもそのうち実装されるという話があるが、あながち間違ってもいないように感じられた。技術の進歩ってすごいですね。
・発想が面白いです。一般の人が見られる機会があるのはとってもいいことだと思います。震動する本は、すごいアイデア!!
・Creative ideas make the world more beautiful. High ele-technology makes the world more interesting and convenient. It's really great.
・think creative moving, open-mind.

 たくさんのご意見・ご感想ありがとうございました!

この他にもたくさんのご意見いただきました。ありがとうございました。

2017年度立命館映像展レポート①
2017年度立命館映像展レポート②