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今年も映像学部夏集中科目「映像創作論」で展示会を実施しました!

2018.09.10

映像学部夏集中科目「映像創作論」成果発表展『箱の中の生命』を実施しました!

毎年夏集中科目でいろんなワクワクと新しい知見、そして映像創作の最先端を教授下さる客員教授藤幡正樹先生の「映像創作論」(担当:藤幡正樹教授、北野圭介教授)。この授業の成果発表の場として授業最終日に展示会を実施することが恒例となっています。

今回のEIZO VOICEでは、この「映像創作論」の成果発表展の様子を中心に、授業紹介や過年度受講生でもあった卒業生のインタビューも交えてお届けします!

「箱の中の生命」展ポスター

今年度の授業では、写真から3Dモデルを生成する技術「フォトグラメトリ」を使って受講生自らの3D人物モデルを作成し、VR空間に配置するという展示会『箱の中の生命』展を行いました。この3D人物モデルは3次元情報を持っているという意味では彫刻のようなものとも言えますが、今回の試みはVRというデジタル技術によってこれまでの彫刻とはまったく異なった表現を行うことであり、つまり、VR(箱)においていままでにない彫刻のような自分(生命)を作品として見せるという挑戦でもありました。



今回の授業で受講生は先史時代から現代に至る彫刻の芸術史について講義を受けるとともに、先生と一緒にミュージアムで彫刻作品を鑑賞しました。見る角度によって見え方や感じ方が変わる彫刻をじっくりと鑑賞し、自身がその彫刻になった時に見る者の立場にどう見えるのか、そして作品を通して何を伝えたいのかを考える機会となりました。最終的には、オーストリアの現代美術作家であるErwin Wurm(アーウィン・ワーム)による作品『One Minute Sculpture』を参照しながら、作品制作と展示会開催を受講生自ら行いました。





そこで迎えた授業最終日の9月1日。「箱の中の生命」展と題された展示会には、2時間という短い開催時間にも関わらず多くの来場者がありました。初めて広がる世界に来場者の皆さんも興味津々。

フライヤーに掲載された作品紹介




その中に今年3月に映像学部を卒業したOGの姿を発見しました!この授業の元受講生として、そして一来場者としてこの展示をどのように味わったのか、伺ってみました。

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OG:小田 光さん(2017年度卒業・中村ゼミ)現在(株)阪急デジタルシステムズ勤務

―来場したきっかけや展示会の感想は?
自分も2回生の時に「映像創作論」を受講しました。それ以降、毎年、展示会には見学にきています。受講生だった当時は、ARを用いた映像制作をしましたが、自分が受講したときよりも、受講生の知識が最新になっていて、映像業界の展開の速さを肌で感じました。

―「映像創作論」はどんな授業でしたか?
「デジタルとアナログの違いは何か」、「仮想現実とは何か」、「VRとは何か」、というように授業の前半では理論をみっちり勉強しました。そのうえで、映像制作を3日間で行うので、夜遅くまで制作や展示準備を行った記憶があります。藤幡先生をびっくりさせるような作品を作りたい!と受講生は意気込んで取り組んでいました。
1回生時は映画史など比較的座学メインの講義が多く、2回生になってみっちり映像制作を行ったのは、この授業が初めてだったと思います。すごく楽しかったです。

―藤幡先生はどんな先生でしょうか?
日本だけでなく世界でもトップのメディアアーティストです。今回のワークショップでも、オーストリアの最先端な現代美術作家についてふれるなど、藤幡先生だからこそ教授できる知識や知見があると思います。
そんなすごい先生を一週間も独占して、映像制作を一緒にできること自体素晴らしい。その場で何度も質問できるし、制作を進める上でのコミュニケーションについても教えてもらいました。本当に貴重な経験をしたと感じています。

私はこの講義を受けて、映像制作についての考え方や視野が広がりました。映像学部でしか出会えないチャンスを大切にして社会につなげてほしい。「映像創作論」は、映像学部生は受けないと本当に損です!!!!
 
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社会人1年目で覚えることが多いという小田さん。特に、映像をとりまく業界は急ピッチで動く世界だと実感しているそうです。社会では短納期で高いパフォーマンスが求められます。藤幡先生の授業をはじめとする映像学部での学びを活かしつつ、5年後は自分で提案した企画を実施して、関西を盛り上げていきたいという力強い意気込みも伺いました!

世界の第一線で活躍される藤幡先生が担当されるこの「映像創作論」は、集中的で濃密、かつ非常に貴重な授業であるということが授業の写真や実際の展示会、そしてOGの声からも伝わってきます。受講生の皆さんは、藤幡先生やその他参加する先生や学生と共に取り組む様々なワークを通じて自らの学びを深めたり広げたりすることができたのではないでしょうか。



また来年度、興味のある方は是非この「映像創作論」を受講してみてください!そして、また多くの方々に成果発表の場で最先端を堪能いただきたいと思います!