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京都デジタルアミューズメントアワードで映像学部・研究科制作ゲームが大賞受賞!!

2019.03.18

先週3月13日、池坊短期大学こころホールにて、「第1回 京都デジタルアミューズメントアワード」の受賞式が開催され、最優秀賞となる「京都デジタルアミューズメントアワード大賞(京都府知事賞)」に立命館大学映像学部・研究科 asobi-lab 回遊制作チームの「回遊-KAIYU-」が選ばれました!

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京都府は平成30年が明治150年にあたるのを機に、明治期における京都府の挑戦を振り返り、京都の次代を担う人づくりと文化・産業のさらなる発展を願う「明治150年京都創生事業」を推進しています。

その一環としてこの「京都デジタルアミューズメントアワード」は「ゲーム・インタラクティブ」「映画・映像・アニメーション」の2部門において優れた若手のコンテンツ制作者(以下「クリエイター」)を表彰するとともに、両部門から最も優れたクリエイターを大賞として表彰し、デジタルアミューズメント作品制作の奨励、クリエイターを京都から世界へ発信することを目指して今年度創設されました。

そして、このアワードに映像学部・研究科のゲームゼミを母体とするasobi-labの制作チームが応募しました。「回遊-KAIYU」は、映像研究科2回生津田宝裕さんの修士制作であり、先月開催した立命館映像展の展示会場でも多くの人に大人気のゲームでした。これは、どんなゲームソフトでも最大100人でプレイすることが可能となるソフトウェアで、一人でプレイするのとは違い、コントローラーを持ったプレイヤー全員が声を掛け合いながら息を合わせてボタンを押して一つのキャラクターを動かす必要があり、まるで大縄跳びに挑戦しているかのようなプレイができます。


「回遊-KAIYU-」のプロモーション動画


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立命館映像展で「回遊」をプレイする様子(右がゲームゼミ渡辺修司先生)

受賞式当日は津田宝裕さんのほか、渡辺修司准教授をはじめとしたゲームゼミの先生方、そして来年度からゲームゼミに入ることが決まった2回生数名が会場で受賞の瞬間に立ち会いました。ノミネートの一報は聞いていたものの、当日受付で配布された受賞者リストを見て大賞受賞を知った回遊制作チームの面面。

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大賞受賞を喜ぶ津田さん(左)とゲームゼミ飯田和敏先生(右)

名前を呼ばれ、壇上で山下京都府副知事から表彰状を受け取った津田さんは緊張した面持ちでしたが、堂々とした様子で会場に向かって一礼しました。

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このアワードの審査委員長を務めた映像学部細井浩一教授より、講評が述べられました。

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審査委員長を務めた細井先生(左)からの講評

言語学者によると英語の"game"の語源は古英語で"gamen"というようです。ゲルマン祖語の"ga"は集団の意、"men"は人間を指しますので、すなわち"people together"という意味になります。これは今のゲームからも想像がつきますが、原始的な狩り=狩猟との関連が深いという研究者もいます。"game"は元々は狩猟そのもの、あるいは、狩猟を模した集団での遊びであったとも考えられる訳です。『回遊』は、"game"を物理的に同じ場所で多人数で同時に遊ぶ、という姿に回帰させる可能性を示してくれたとも評価でき、その意味において"game"の原点を考えさせる作品であり、挑戦的な問いかけをしたという点で高く評価されました。」

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右から山下副知事、津田さん、渡辺先生、細井先生

審査委員会では満場一致で『回遊』の大賞受賞が決まったとのこと。様々な文化が伝承される京都の地で、クリエイターとしてこの「原点に回帰する」ことに挑み、そこから未来へつなぐことの重要性を、この『回遊』受賞を通じて伝えられたのではないでしょうか。津田さん、そして制作チームの皆さん、受賞おめでとうございました!!

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津田さん(前列中央)、渡辺先生(前列左)、ゲームゼミ斎藤進也先生(2列目中央)、同ゼミ奥出成希先生(3列目)
と次年度ゲームゼミに入る2回生の学生の皆さん

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