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映像学部が「香港フィルマート」に単独出展!長編から短編まで5作品を世界の映像関係者にアピール!

2019.04.10

立命館大学映像学部は、去る3月18日(月)と19日(火)の2日間、香港で開催された「香港フィルマート」に参加しました。

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「香港フィルマート」はアジア最大級の映像に関する見本市として知られ、今年も世界35の国と地域から映画・映像コンテンツに関する880もの大小様々なブースが出展されました。また、会期中には世界各国からおよそ9000人もの映像業界関係者が訪れ、商談や交渉などに臨みました。

このような一大イベントに、立命館大学は日本で唯一の教育機関として2014年3月からREGIONS OF JAPANパビリオン内で出展を開始しました。これまで、「映画制作論」で制作した成果映画作品「嵐電の町、ひと模様」が、デルタ航空やルフトハンザ航空の機内上映プログラムにラインナップされましたが、これらは香港フィルマートでの商談がきっかけとなって実現しています。

昨年は、REGIONS OF JAPANパビリオンが無くなったことから、出展を断念しましたが、今年は立命館大学映像学部としての単独出展を実現。これまで展示してきた2作に加え、先日京都での学外上映会がおこなわれたばかりの3 編、『夜、やさしさと不安』『あの、子。』『真冬のヒイラギ』の計5作品を出展しました。

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また、本イベントは映像制作におけるビジネス的側面を間近に見る絶好のチャンスであることから、作品づくりに携わった学生たちも例年参加しています。今年は「真冬のヒイラギ」のZHAO Na監督(4回生)と、助監督の伊藤史穂さん(4回生)が香港フィルマートに参加。彼女らが中心となって商談に臨みました。

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参加した学生二人にフィルマートの感想などを伺いました。

ZHAO Naさん
「1日目は非常に不安でどのように声を掛けるかなど先生方にアドバイスを仰ぎながら務めました。2日目は1日目の経験からバイヤーへの声掛けに対する抵抗は薄れました。自分の母語である中国語を活用し、中国の映像コンテンツを扱う企業とも話すことができ、映像技術の進化と共に映像を制作する人が増え、映像コンテンツの流通の手法も大きく変わりつつあるということを実感しました。
 今回の香港フィルマートは2日間しか参加しませんでしたが、大変大きな経験となりました。自分が監督した作品も実際に宣伝することができ、様々な方に"学生なのにいい作品を作ったね"と褒めていただき、これからの映像制作に自信を持てるようになりました。そして、リアルなマーケットを肌で感じ取ることができました。今回の経験をこれからの映像制作と就職活動に活かしたいと思います。」

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ZHAO Naさん

伊藤史穂さん
「全体を通して、目の前でビジネスがおこなわれる様子は大変新鮮なものであり、貴重な体験となりました。また、日本映画への需要や、流行の作風なども伺うことができました。オンライン配信の会社が大きくブースを開いており、時代の流れを感じましたし、その流れをうまく利用した実態が伴っていない商談も中には混ざっていて、商談にはその場で舞い上がらず、審議の姿勢も大切であることを改めて学ぶことができました。
 休憩時間に他ブースを拝見しに行った際、声かけと同等にブースにも更にこだわりが必要だと感じました。できるだけ多くの作品のポスターを掲げている方がよりキャッチーなのではないかと思いました。個人での活動において、英語でコミュニケーションを図ることはできたものの、伝えたい思いに匹敵する発言力には能力が追いついておらず悔しい思いをしました。今後も積極的に海外を見据えたコミュニケーション能力を養っていきたいと強く思います。」

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伊藤 史穂さん


19日には「あの、子。」のスクリーニングも実施しました。観客からの反応もすこぶるよく、中国の大学で映像関連の専任講師を務めている方からは「上映会を出来ないか」といったお誘いも。具体的な交渉はこれからになりますが、今回の展示を契機に映像学部が制作した様々な作品群が世界中にさらに拡がっていく予感がするイベントとなりました。

なお、『夜、やさしさと不安』『あの、子。』『真冬のヒイラギ』は前述のとおり3月に京都でも学外上映会(於:MOVIX京都)を実施しました。

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映画関係者や、たくさんの学外の方々にお越し頂き、大盛況となりました。上映会では作品の上映だけでなく、制作者の思いや「映画制作論」の授業がめざすところなどについて学生や教員から語られました。

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映像学部では、ものづくりを作ったまま終わらせず、この上映会や香港での商談のように、より多くの層に向けて「発信」(アウトプット)していくことを強く推奨しています。

今後も"MADE IN EIZO"が日本だけでなく、世界中に届くよう引き続きチャレンジしていきたいと思います!

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