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TYO学生ムービーアワード受賞学生インタビュー!Episode②「『映画を創りたい』-夢を探していた自分へ-」

2019.12.27

第2回TYO学生ムービーアワードにて、山津暢之さん(1回生)の作品『夢へ』が銀賞、石田康太さん(2回生)の作品『FACE』が審査員特別賞というダブル受賞の快挙を果たしました!!!

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今年のエントリー総数はなんと576件にも上ったとのこと。

輝かしい受賞を果たした彼らの映像制作に対する思い、これまでの軌跡とこれから何を目指していくのか、について、熱く語っていただきました。
Episode①:Kota ISHIDAはこちら

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Episode②:Nobuyuki YAMATSU


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<写真提供元:株式会社ティー・ワイ・オー>
 
TYO学生ムービーアワードを知ったきっかけは、去年受賞した先輩の記事(EIZO VOICE)を読んだことから。
「来年必ず、エントリーをしよう!」と心に決めていた。

やるからには、賞をとりたい。
とはいっても、エントリー開始時期は、まだ入学して半年も経っておらず、先輩の撮影組に入って修行をしている状況だった。
一人で創る作品ではなく、仲間と創りたい。
そんな想いで、同期や先輩に協力をお願いし、約20名のメンバーからなる「山津組」が結成した。

今年のテーマは、「探す」。
このテーマから発想した60秒のショートフィルムであればジャンルは問われないため、企画や演出方法など様々な作品がエントリーされるTYO学生ムービーアワード。

何を『探す』か。
物を探す、人を探す、自分を探す・・・ありきたりな作品にはしたくない。
「型にはまったきれいな広告よりも、自分が溢れ出す作品」それを創ろう。

これまで、自分は何を探していただろう。

思い出すのは、高校時代。
中学生のころから、仲間と映画を創ることに夢中になってきた。中学3年生で初めてコンペに応募してから、毎年1作品はエントリーしようと決めて、映画を撮ってきた。
高校に進学後、映画創りに励む一方で、とある映像作家に魅了された。その人の映像を観て、自分もこんな作品を創りたい、世の中に新しいものを発信したい、将来、映像の道に進もう、と決めた。
 
「あの時、自分は『夢』を探していたんだな」

高校時代の自分へ、夢を探していた自分へ、手紙を送ろう。
タイトルは「夢へ」。

タイトルが決まってからは、シナリオ・撮影・編集、すべて妥協することなく、取り組んだ。
作品提出の前日まで試行錯誤した映像は、60秒なのに50コマのシーンにも上っていた。

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 「最終ノミネートの連絡をもらった時は、みんなが喜んでくれた。それがすごく嬉しくて、大きな励みになりました」。

受賞タイトルは「銀賞」。
『1回生でいきなり「銀賞」受賞とは、すごいね!』と称賛される一方で、
自分としては、正直、悔しかった。
ベストを尽くしたつもりでも、多彩な監督はたくさん存在する。
金賞を受賞できなかったこと、何かが足りなかったと振り返ることが、次につながる。
技術と共にアイディアをもっと磨きたい。

「コンペに出して、自分に足りなかったものが見えた気がします。新しい作品をすぐに創りたい!」

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<写真提供元:株式会社ティー・ワイ・オー>

映像制作は、常に心の底の欲求を掻き立てるものだ。
一つ作品を創ったあとは、とても充実していて達成感で溢れる。
それでも、しばらく経つと「自分に足りない」ものをみつけて、もっともっと創りたくなる。

「ある制作会社の人に、『ずっと創り続けていないとセンスは磨けないよ』とアドバイスをもらったことがあります。今回の受賞に際して、審査員の方に『演出のセンスがある』と褒めていただいた。中学から、毎日映画のことばかり考えて、撮影していたことが今につながっているのだ、と感じました。それでも、今回の受賞は一つの通過点。もっともっと、これからも創り続けたいなと思います」。

志望校選びの際、実は他大学を第一志望に考えていた時期がある。
想いは一つ「映画を創りたい」。
やるならば、とことん没頭できる環境に身を置きたかった。
そう思って、迷った挙句、立命館大学映像学部へ進学を決めた。
入学して半年が経った今、やりたいことに溢れている。

「将来的には留学もしてみたいです。自分自身、『映像』から夢をもらった。
人の人生に良い影響をもたらすクリエイターになりたい。」

1年間のベストオブ授業を選べといわれるならば、やはり「映像制作実習Ⅰ、Ⅱ」が頭に浮かぶ。
創りたいと思っていれば、創れる環境がここにはある。
色んな価値観の人と、一つの作品を創り上げていく。
当然、衝突もあるが、チームで制作すると、作品自体に深みを持たせることができる。
チームで意見を言い合い、やりたいことをとことんできる環境は、本当に大切だと感じる毎日だ。

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「在学中に、自分が創った作品を興行映画として上映することが目標です。実際に鑑賞料金をいただいて上映するものと自主制作するものとでは、きっと色んな場面で考え方が違うと思う。学生の身分でも、プロのチームと一緒に制作をする経験をしたいので、色んな方とのネットワークを大切にしています」。

山津暢之の挑戦は始まったばかり。
『映画を創りたい』。
1年前、夢を探していた彼は、今、夢と向き合っている。

【山津暢之監督先品「夢へ」】


TYO学生ムービーアワード:https://tyo-gama.jp/

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