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GOLDENEGG PROJECT 優秀女優賞第3位! 大森笹音さん~映像学部は1+1=∞の場所~

2020.10.20

GOLDENEGG PROJECT第7回ネットシネマフェスティバルにて、
映像学部・4回生の大森笹音さんが、優秀女優賞第3位を受賞しました!!

第7回ネットシネマフェスティバル
優秀女優賞第3位
https://www.golden-egg.jp/entries/992

作品名:騙しのメソッド(監督:森本浩史)
主演女優:大森笹音

GOLDENEGG PROJECTとは、
新しい才能の発見を目的として、個性あるネットシネマ(短編映画)に出演し、
上映イベントを実施し競い合うプロジェクトです。
審査員には各界で活躍する映画監督やプロデューサー、脚本家、文化人による厳正な審査が行われています(GOLDENEGG PROJECT公式HPより:https://www.golden-egg.jp/)。

大森さんは、1回生の時から松竹アクターズスクール(*)に参加し、数々の時代劇、現代劇を撮影しているプロの現場で演技の勉強や作品制作の舞台裏に携わってきました。

(*)松竹アクターズスクール
時代劇に特化した松竹撮影所が運営する俳優養成所。
時代劇を主として、演技指導、殺陣、所作、カメラテストなど、実際に撮影しているスタジオセット、オープンセットでレッスンを受けることができ、プロ意識の醸成と即戦力となる役者の育成を掲げられています。

「入学する前は『役者』について勉強をしたことも目指したこともなかった私が、まさか女優賞をいただけるとは思いもしませんでした」と語る大森さん。
この輝かしい受賞の裏には、いつも直向きに努力をし続けた姿がありました。
映像学部での学びの集大成として、まさに今、卒業制作の完成に向け鋭意頑張っているところでしょう。
卒業後は、小さい頃から夢だった航空に携わる仕事に就かれるとのこと。
映像学部での学びを振り返り、今の想いを聞きました。

----Sasane OMORI’s Story

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航空関連会社へ就職することが、小さい頃の夢でした。
家が関西空港の近くだったこともあり、いつも空を見上げると飛行機が飛んでいて、
その光景は、幼心から自分の未来を思い描いていたように感じます。

北海道へ家族旅行をしたとき、
パイロットの方から飛行機をプリントしたシールをプレゼントされました。
とても嬉しくて、その時に「航空関係の仕事に就くこと」が将来の夢になりました。

航空に携わる仕事がしたい。
航空に関する幅広い知識をつけるために大学で学びたい。

その一方で、幼少期よりクラシックバレエを習っていたので、
「舞台演出にも挑戦してみたい」と思い、立命館大学映像学部へ入学を決めました。

必死に勉強をして、念願の映像学部へ入学し、初めての授業。

「え・・。すごい・・。」

同級生たちの想いに衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。

私は、飛行機が好き、舞台が好き、大学時代は自分の「好きなこと」に熱中したいと思って入学しました。

でも映像学部は同級生も先輩も「自分の好きなこと」に熱中したい人ばかり

「ストーリー性のあるゲームを創りたい」
「VRを研究してみたい」
「将来、映画監督になりたい」
「かっこいいミュージックビデオを創りたい」
「ドキュメンタリー映画を撮りたい」

あちこちで共有されるそれぞれの目標。
同級生にはかなり刺激されたけど、
正直、ついていけるのかと、大きな不安もあったのは事実。

そんな時、新入生オリエンテーションの中で松竹アクターズスクールを知りました。
姉が弓道をやっており、祖父が時代劇のファンだったことから
時代劇の中の殺陣に興味をもっていました。

映像学部に入学したからこその学びをしたいと思ったことと、
同級生たちに刺激されて何か新しい世界にチャレンジしてみたい!

という思いが後押しして、アクターズスクールに応募してみました。

松竹アクターズスクールには、ドラマや映画に出演されているプロの俳優の方も多く、
はじめは、自分の無力さが目立って、悔しい思いばかりしたことを覚えています。

「セリフに感情がのっていない」
と監督に厳しく指摘され、
うまく演じられない自分に苛立ち、
悔しい気持ちでいっぱいになったことも数知れず・・。

でも、逃げたくもない。
監督に納得してもらう演技ができるまでは、やめられない。
そう思って、必死についていきました。

プロの現場で「役を演じる」ということは、
自分の見せたくない部分をさらけ出した気もします。
それでもエキストラとしては10作品以上に参加し、
いろんな監督のもと、さまざまな演出を教えてもらいました。
どんなにうまく演じられなくても、いつも丁寧に指導をしていただきました。

厳しい指導もすべて自分のためになっていると感じるからこそ、
監督に対して、次はもっといい演技をしたいという想いが強くなっていきました。

落ち込んでいても、次から次へと目標ができて、
ゴールが見えないときも、目前とせまるハードルを乗り越えているうちに
いつしか、楽しくなってきて、
気づけば、4年間もアクターズスクールに参加していましたね。

松竹アクターズスクールでは、
演技だけではなく、多彩な人たちの人生経験に触れ、
多様な価値観をもつことができました。

特に、撮影現場の雰囲気はやはり独特ですね。
制作現場のチーム全体が良い作品をつくりたいという思いの人たちが集まった場所になっている。映像にこだわりつづけているチームだからこそ、演者にも厳しいレッスンがあるんだなと思いました。

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でも、これは、映像学部での学びでも同じこと。
学生の立場であっても、作品を創るときには、
一人ひとりの役割を明確にして、チームとして完成を目指します。


悔しさも、喜びもみんなで分かちあい、
それぞれがスキルアップをして新しい作品を生み出すことを何度も繰り返してきました。


映像は私たちの生活に密接に結びついています。
演じること、撮影すること、描くこと、プログラミングを組むことなどもすべて
人に自分の考えを伝える表現方法の一つ

映像が創り出す作品は不思議で、他にはない本当に特別な世界です。

卒業後は、航空機等輸送用機器製造会社へ就職します。

航空製造会社のオリジナリティを活かして、
さまざまな飛行機や製品を展示する会社のミュージアムをつくり
子どもたちに夢を伝える仕事をしたい。


映像学部出身だからこそ、ここで学んだ知識をふんだんにつかって、
新しい時代のカンパニーミュージアムを創ること。

いつの日か叶えたい新しい夢です。

卒業を半年後に控え、今、振り返ると
映像学部で過ごした4年間はとても輝いていたし、一番楽しかった。
映像学部は、1+1=2ではなく、∞に広がる。

この4年間、同級生とは切磋琢磨学び、共に時間を過ごしてきました。
同じ作品を共に創った仲間は、一生の同志だと感じています。
入学時に刺激しあったように、卒業後も刺激しあう関係でいたいなと思います。

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