留学生の声

2015年度、孔子学院の奨学金制度を利用して中国の大学に留学されたみなさんから届いたレポートの一部をご紹介します。

2015年9月

●重慶の物価はとても安いので、奨学金で十分やっていけると思います。また、四川外国語大学には、現在日本人留学生は3名ですが、日本語学科があるので、相互学習の相手を見つけるのには苦労しません。スピーキングの力を付けたいのでできるだけ外に出て色んな人と会話することを心がけています。(四川外国語大学)

●現在重慶の人口は3330万人、内日本人は300人です。本当に日本人が少ないので、街の人にどこから来たのか聞かれて「日本です」と答えるととても興味を持ってくれます。(四川外国語大学)

●留学生は本当にたくさんの国から来ています。エクアドルやモーリシャス。以前留学に行ったとき、ヨーロッパやアジア、北米などみなさんが知っているような国の方とはよく会いましたが、こっちの大学は本当にDiverseな環境だと思います。たくさんの国の人と知り合えたこと、素敵なルームメイトがいる事、上海で勉強できることを幸せに思います。(同済大学)

●大学のwifiを利用するためには特定の通信会社(チャイナテレコム)のSIMを保有していれば、大学及び寮でwifiを使用することができます。大学構内では、場所にもよりますが、比較的電波状態は良好でネットを利用したパソコンの使用上で特段問題はありません。他方で、寮では電波が弱いため、部屋にルーター(70元で購入したもの)を設置すると電波状態が改善しました。多くの寮生が部屋にルーターを設置しているようです。(同済大学)

●本当に親切な方ばかりで話しかけてくれちょっとしたお喋りがすごく楽しいです。北京に来て感じたこと、空気が割と綺麗なことです。世界陸上が開催されていたせいでもあるのか、また雨も珍しく続いたのもあってか空がすごくきれいでした。(北京大学)

●中国語のクラス分けは9月9日に行われた試験結果によって決められます。クラスメイトである韓国人の友達となるべく中国語を使って喋るように心掛けたり、中国語のニュースやドラマを見たりして少しずつ耳を慣らすように工夫していますが、やはり、話すこと、聴くことは難しいと毎日授業を受ける中で感じています。課外活動では9月25日~27日までサークルの勧誘があり、中国楽器サークルと中日交流サークルに入ることにしました。どちらも、活動はまだ始まっていませんが、活動を通して話す機会を増やせたらと思います。(北京大学)



 
2015年10月

●10月も終わりに近づいてきて、すごく寒くなってきた重慶です。もうコートがなければ外に出るのもつらく、今から冬を乗り切れるか不安です。重慶にもUNIQLOをはじめ、ZARAやH&Mなどのお店があるので着るものには困らないです。(四川外国語大学)

●中国人の友人と2人きりで出かけることが増えました。一番最初は相手に自分から連絡するのにも、2人きりで出かけるのにもものすごい勇気と体力が必要でしたが、最近では日本人の友人と出かけるような感覚で誘えるようになりました。2人きりだと必ず自分もしゃべらなければならないし、相手の話もしっかり聞くことができるので、とても勉強になります。(四川外国語大学)

●同済大学の日本語サークルは、同済大学の日本語科の学生が中心になって活動している団体です。週に1回、日中合同の食事会を開催したり、日本の映画を鑑賞したりといった活動を行っています。同済大学の日本語科の学生は皆さんレベルが高く、ある3年生の学生は発音等がかなり流暢で驚きました。日本語サークルには、日本語科以外の学科の生徒も多数在籍しています。ほとんどの学生が、漫画・アニメ等を通して、日本人・日本文化に興味を持ち、日本語に触れた経験を持っている方で、日本語のレベルは様々ですが(ほとんど話せない人もいます。)、みな日本・日本人に対して好意的です。また、中には、日本人から直接日本語を教えてもらうことを期待している学生もいるので、お願いをすれば、日本人が中国人の学生から中国語を教えてもらい、反対に、中国人の学生に日本語を教えるという関係が成り立ちやすいです。このように、積極的に活動すれば、多数の中国人との直接の交流を持つことができます。(同済大学)

●勉強に追われているというのは紛れもない事実です。しかし、毎日勉強をするということだけが留学の醍醐味であるかといえばそうではありません。土日の少し空いた時間にルームメイトとカフェに行ってコーヒーを飲んだり、新作映画を映画館で楽しんだりしています。映画はリーディングとリスニングの練習になります。人間慣れというものはすごいもので、何度も映画を観るうちにかなりリスニングとリーディングの力がついてきました。(北京大学)

●10月二週目から二胡のサークルが始まりました。ここに半年間しかいませんが楽器まで買って張り切って練習しています。練習は週二回なので帰国の日には少しでも簡単な曲でも弾けるようになればいいなと思っています。(北京大学)

 
2015年11月

●11月の大きなイベントといえば、にんぼうへの旅行!孔子学園の生徒なら100RMBで1泊2日の旅行に行けます。大型観光バス10台ぐらいで、全クラスで行きました。私のクラスは、20人ぐらい。ドイツ・日本・韓国・ロシア人が結構多いです。観光地をまわったり、みんなでごはんを食べたり。今まであまり話す機会がなかった人達と話す良い機会だったと思います。ホテルはなんと、4つ星☆上海の寮には湯船がなかったので、お湯につかる事ができて幸せでした。(同済大学)

●クラスでの出来事では11月初めにクラスメート全員と先生で文化体験の授業で茶館に行きました。実際に体験するのは初めてでお茶を入れる時のマナーや仕草が知れてすごくいい経験ができたと思います。今回文化体験に行けたのも学校側から各クラスに1人あたり100元ずつの支給がもらえました。北京大学は留学生に対して参加型のイベントや斡旋が充実していると思います。留学生にいろいろな機会を与えてもら得えることはありがたいことだと思います。(北京大学)

 
2015年12月

●もうすぐ学期末という事もあり、テストの準備やお別れ会の企画といった予定に追われています。12月はHSK6級のテストにも挑戦しました。1月にもう一度受験予定なのですが、来学期から本科生と同じ授業を受けるためには早めに合格し、2月の授業登録日に証明書と共に提出という事なので若干焦っています。もし、本科生の授業を受けることができるのであれば、歴史系の授業を受講しようと現在考えています。(北京大学)

●今回の留学で、ウクライナのルームメイトと一緒に過ごせたこと、C班のクラスメイトと一緒に学習できて本当によかったと思います。各クラスにHR先生がいるのですが、私達のクラスの先生はとても優しい方で、みんなでごはんに行ったり、バーに行ったり、とても楽しかったです。上海の留学に来て自分の目でたくさんの事を見る事ができました。中国語の勉強以外にも、世界中の人と知り合う事ができてよかったです。(同済大学)

●今月の初めに孔子学院の活動で北京へ旅行に行きました。重慶から北京までは飛行機で約2時間。想像していたよりも近かったです。今月は特に大気汚染の問題が中国国内でも取り上げられ北京市内の空気が心配でしたが、私たちが北京に滞在していた期間は毎日快晴で重慶以上に空気が澄んでいると感じました。しかし、気温は毎日氷点下、ものすごく寒かったです。二年ほど前に北京を訪れた時、町の人が話している会話は全く聞き取れませんでしたが、今回の旅行ではほとんどの内容を理解することができました。重慶の方言に慣れてしまった私にとって、街でであったお年寄りがまるで先生が話す中国語のようにきれいな標準語を話していたことが何よりも驚きです。(四川外国語大学)

●留学生活も残すところ一か月となり本当にあっという間だったなと時間の短さに実感しています。時間が経つのが早く感じるのも毎日が充実しているからだとありがたく思っています。今月初めにはHSKとHSKKの試験がありました。正直いって自信はありません。終わった瞬間自信がなさ過ぎて青ざめましたが、期待せずに結果を待とうと思います。本当にここにきて自分の中国語力がどれだけついたのか不安になりました。このままあと一か月残りの時間を大切にしようと思います。勉強面以外では毎日クラスメートや中国人の友達と出かけたりと余暇も楽しんでいます。(北京大学)

 
2016年1月

●留学の終了が近づくにつれ、もっと?を頑張っておけばよかったなと感じる事が増えてきました。まず第1に、もっと様々な活動に参加しておけばよかったという事。日々の勉強が生活の中心となってしまい、サークルなどの活動に積極的に参加する事が出来ませんでした。第2に、休日にもっと北京観光をすればよかったという事。これも、授業の復習予習で手一杯になってしまった事が原因です。もう少し余裕を持った勉強スタイルで臨めばよかったのかなと反省しています。何故なら、その地の風習・文化を知る上で観光はとても大切な事であると考えているからです。第3に、学校間を超えた部分での交流が少なかった事。ほとんどを北京大学内で済ませてしまい、他大学へ足を運ぶ事がありませんでした。学校ごとの学生の雰囲気がどれだけ違うのか知りたかったと思っています。(北京大学)

●あっという間に半年間の留学が終わってしまいました。すごくすごく早かったです。毎日毎日本当に充実していたおかげで本当に一瞬のように時間がたってしまいました。クラスのみんなとも離れてしまうのでテストの最終日には先生も含めみんなで食事に行きました。期間にすると四か月ほどの短い間でしたが初めのころと比べてクラスの仲も一層深まっていましたし、クラス全体の中国語レベルも確実にあがったと実感しました。みんなで込み入った話、自分の国の経済のこと生活のこと、文化のこと、将来のこと・・・そういった深い話を中国語でコミュニケーションが取れること、改めて感動しました。留学を通して本当に特別な仲間に出会うことができました。(北京大学)

●1月の半ばに秋学期が修了し冬休みに入りました。冬休みに入ってから少しずつ旅行にでかけるようになりました。今月一番印象的だった旅先は武漢です。旅行に行けばその先々で様々な人に出会い、価値観や考え方に触れ、より深く現代中国を理解できるようになると思います。(四川外国語大学)

 
2016年3月

●早いもので三月も終わりそうです。留学があと4ヶ月もないと考えると本当にあっという間という気が改めてします。本科生と一緒に授業を受けるようになり、中国語のレベルが一気に上がったことが原因だと思うのですが、なかなか思うように授業についていけない自分に対しもどかしく感じます。普段の会話は聞き取れるようになってきたのですが、授業の専門用語となると聞き取れないことが多く苦戦しています。 また、3月は一人で安陽にある殷墟に行ってきました。最初から最後まで一人で旅行するというのは初めてだったので、ドキドキしていましたが、旅の途中で知り合った他大学の中国人の方にも手伝ってもらい、いろいろな名所を回ることができました。
たこ焼き機を買ったので、前学期のクラスメイトを誘ってたこ焼きパーティーをしました。寮のキッチンを使っていた所為か、臭いを嗅ぎつけた人が代わる代わるやってきてはたこ焼きを食べていくというなんとも不思議なパーティーになりました。たこ焼きの作り方にも関心があるようで、皆争うようにたこ焼き機の前に立っていたのが印象深いです。今学期は心の余裕がある限り料理を作り合って交流の機会を作っていくことに挑戦したいと思います。(北京大学)

●三月に入り新しいルームメイトがやってきました。彼女は韓国から半年間の短期留学で四川外大へ来たようです。彼女の様子を見ていると自分が重慶に来たばかりのころを思い出します。やっとここまできたなぁという感じです。 二週目からは後期の授業も始まりました。今学期の先生方が口酸っぱくいうのが、「もう初級クラスではないから、喋れるだけではいけない。一番適した言葉をきちんと使っていきましょう。」先生方は簡単そうに言いますが、意識するとかなり難しい。知っている単語が中途半端に増えてくると、相手に考えを伝える方法は知っているけれど、使った単語が本当に正しいのかどうか分からず、話していても何となく自信が持てなかったりします。これは今学期の大きな課題の一つです。 留学生活も半ばを過ぎ若干息切れ気味ですが、ここは、重慶です。誰も焦ったり、競争したりしていません。私が重慶を選んでよかったと思う理由は、みんなが自分の時間(それが麻雀をしている時間であっても、お昼寝をしている時間であっても)を大切にしているからです。私はこの街が好きです。街を少し歩いてみればこの街にしかない良さにたくさん出会えます。こんなにも贅沢な時間と経験をさせていただけるということに感謝して、新学期も奮闘していきたいと思います。(四川外国語大学)

 
2016年4月

●今月は、機会があり、深センを訪れました。気候のほかに重慶と深センの違いは何といっても自然条件。毎日現れる太陽と、夕方過ぎから心地よく吹き付ける浜風がなんとも故郷を思い起こさせます。街の至る所で食べることが出来る新鮮な海の幸に、心も体も十分に満たされました。料理の味付けは非常にシンプル。素材そのものの味を存分に活かした日本人の好む味付けです。
深センには、立命館大学の交換留学先である深セン大学があり、友人に深セン大学の学生さんを紹介してもらい、彼女の実家にもお邪魔させていただき、そこで家族のみなさんと食事を共にする中で、多くの気づきに出会いました。彼女たちが家庭内で話す粤語は全く聞き取れず、まるで外国語のよう。文法も標準語と異なる部分があるそうです。そして、衛生面や礼儀作法に関しては日本人と同じような感覚さえ感じました。
広東省は、香港に近いことから外国の文化や製品が豊富に入ってきているようです。やはり大きな国土面積を誇る中国。地域が変われば料理の味も、話す言葉も180度変わります。中国国内にいる間に、一つでも多くの都市を訪れてみたいと思います。(四川外国語大学)