ニュース・イベント告知

トークセッション〈学生×講師〉開催報告

2015年10月31日(土)障害学生支援室主催のイベント、トークセッション〈学生×講師〉「大学における、障害学生支援を考える」を開催しました。

この日、東京大学教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センターより星加良司先生を講師に迎え、障害学生やサポートスタッフ、他大学の教職員の方々が参加される中、活発なトークセッションが繰り広げられました。

二時間はあっという間で、学生から集まったフィードバックには様々な気付きや学びが綴られていました。その一部をご紹介します。

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◆ 障害学生にもサポート学生にも「ジレンマ」があるのだということがわかった。障害学生は授業をしっかり聞きたいが、サポートをつけてもらうことで目立ちた
くないといったことがある。サポート学生は、重要な情報は必ず伝わるようにしたい。しかし重要なところは何度も言うなど特別なことをするのは特別扱いにな
るのでは、という思いを抱えている。

◆「自分のプレゼンテーションの仕方はそれぞれ自由。いつも障害というアイデンティティを見せたいわけではない。」という言葉から、自分のアイデンティティをどう見せるかは自由であり、これは障害に限らず皆に言えることである。当たり前のことだが、改めて気付かされた。

◆「誰でもアクセスできるものを用意しておく=ゴール、ではない」、「個別ニーズに対応すること、個別性や多様性を残すことも重要である」。という言葉が印象に残った。

◆障害者は無条件に“困っている人”とされる。だが、どんなことで困るのかは属性だけで決まるのではない。環境に左右される。

◆障害学生支援に普段は相手と自分の関係だけを意識してのぞんでいたが、「多様性」について考えるともっと広い視点(社会や組織)で支援について考えることが必要だと思いました。

◆「ピア・エデュケーション」や「ピア・サポート」について
サポート学生は自分の中にあるそのような考え(偏見や先入観)について考えながらも相対化して、どのようにして(障害学生と)関係を築いていくべきか日々
考えていると思うので、このような姿勢から障害学生は学ぶことがあると思います。サポート学生は以上のようなことを考え、自分と異なる立場にある人に共感
することを学ぶと思います。

(上記の文章は一部、補足・修正しています)

普段の支援を振り返るとてもいい機会になったのではないかと思います。
長時間にわたり、学生の質問に真摯に応じていただいた星加先生、またご来場いただいた皆さまには、心より感謝申し上げます。