戦後の半世紀におよぶ全学あげての努力のなかで、1990年代には、研究と教育の内容、それを支える条件と体制の基盤が著しく強化され、いま学園の社会的評価が大きく高まるにいたった、という認識が構成員の多くに共有されるようになる。その自覚のうえに、社会に開かれ社会に支えられた大学づくりをさらに大きく飛躍させていかなければならない、とする課題が全学的に明確に設定されてくるようになる。

産・官・学、そして地域や国民との多様な社会的ネットワークが構築されていく。生涯学習の課題にも積極的に応えて、社会人に広く開かれた開講システムが構築されてくる。1994年には、びわこ・くさつキャンパス(BKC)が開学し、理工学部がここで新しい挑戦にとりかかる。衣笠キャンパスでは、政策科学部が新設される。さらに、国際化の新たなレベルをめざして「立命館アジア太平洋大学」の構想がうちだされていく。

ALBUM: 1990-1999

経済学部では、社会的進路をにらみ、目標を明確にした、よりインテンシヴな「コース制」や「セメスター制」が、1994年から導入される。並行して、多様な「エクステンション」の講座も開かれるようになる。女子学生の比率が増大し、いまでは4分の1を超えるようになった。

1998年、創立50周年の今年、経済学部は経営学部とともにさらなる質的飛躍をめざして、これまでの約5倍の広さをもつびわこ・くさつキャンパスに新天地を求めた。そして、「経済戦略」「国際経済協力」「ヒューマン・エコノミー」の三つの新たな「コース制」を設け、文理総合型の「インスティテュート」(ファイナンス、環境・デザイン、サービス・マネジメント)という創造的な教学システムを展開しようとしている。

TIMELINE: 1990-1999

  • 1990年バブル崩壊立命館創始120年・学園創立90周年記念式典
  • 1991年大南正瑛総長を選出、UBCジョイントプログラム始まる
  • 1992年国際平和ミュージアム開設、父母教育懇談会発足
  • 1993年外国語教育センター設立
  • 1994年経済学部コース制(経済社会、ファイナンス・公共経済、産業・地域経済、グローバル・エコノミー、計量モデル分析)セメスター制を導入びわこ・くさつキャンパス(BKC・理工学部)開学 政策科学部設置
  • 1995年1ドル=79.75円の史上最高値
  • 1996年社会人入学始まる、昼夜開講制実施
  • 1997年消費税5%へ引き上げ経済学部新コース制(ヒューマン・エコノミー、国際経済協力、経済戦略)を導入
  • 1998年経済学部・経営学部、びわこ・くさつキャンパスに移転文理総合インスティテュート開設

SONGS: 1990-1999

  • SAY YES
  • 君がいるだけで
  • ズルい女
  • アジアの純真
  • HOWEVER