MUPSへの9系・語学センタ−のとりくみ

                               野澤和典 語学センタ−

はじめに


情報不足と時間的制約の中で、個人的にも9系としてもどのように対応すべきか暗中模索の状態であった ことは否めない。そのような状況下、平成6年度の概算要求で認められ、故障がちだった旧LLを置き換え、 新設された語学センタ−のCALLラボの更なる充実を主として考えて欲しいという上層部からの配慮があり、 以下のように語学センタ−としては取り組んだ。最新のハ−ドウエアは設置されたものの、ソフトウエア不足で不十分な教育研究環境だったので、必要なCD-ROM教材及びマルチメデイア教材開発ツ−ル、さらには自 学自習用の外国語ビデオ/LD教材の購入や入退出管理システムなどを導入することを中心とした案をまとめた。

充実したソフトウエア


学習者の技能とペ−ス配分に基づく個別学習を促進させるCD-ROM教材としては、本学学生の必要度を考 慮し、英語教育用(Dynamic English, Listen, NOVA Cityなど)を中心に購入し、学部生対象の英語クラスで利用してきている。また、大学院生対象に教材開発用のHyperCardレッスンや留学生対象にNihongoware、Mac広辞苑や全学生対象に10種類の専門辞書から成るOxford Science Shelf/Writer's Shelfなどの辞書類も購入した。これらも幾つかのクラスで利用され、大変役立っている。

マルチメデイア教材開発ツ−ルとしては、動画を編集するMacromedia Director/Premiereをはじめ、音声処理をするSoundEditなどが購入でき、徐々に教材開発に着手している。

自習用ビデオ/LD教材は、これまで質量共に不十分だったドイツ語及びフランス語教育用を中心として購入され、事務室から制御できる磁気カ−ド利用の入退出管理システムの導入に併せて、平日午後8時まで開放されるに至った自習室において、頻繁に利用されている。

追加されたハ−ドウエア


CALLラボにおいては、音声だけでなく、画像を通しても双方向性の交信ができるようにと、CCDカメラが全ブ−スに、また、防犯カメラを含む入退出管理システムが新たに設置された。インタ−ネットを利用して内外の中継リフレクタ−を介し、リアルタイムの通信が可能になったばかりでなく、維持管理面での問題点が少し改善できた。CCDカメラとCU-SeeMeなどのソフトウエアを使い、周到な準備をして様々な異文化交流実験を繰り返していく予定である。

自習室についても同様の入退出管理システムが設置され、利用希望者に登録してもらい、カ−ドを発行し、利用者心得を整備した結果、意欲ある学生などに利用時間の延長を可能にさせた。また、基本的なソフトウエアを持ち、Windows95で動くパソコンやプリンタ、個人ブ−ス用のCD/LDプレイヤ−等も設置できた。

さらには、高性能のデジタル・カメラ、デジタル・ム−ビ−・カメラ、プロジェクタ−なども購入でき、ホ−ムペ−ジ作り、マルチメデイア教材の作成、各種プレゼンテ−ション補助に役立つ機材が確保できた。

おわりに


維持管理面での問題点は残っているが、国立単科大学としては先端的な且つ充実した設備となった。今後さらに研修と研究を重ねながら大いに利用していきたいと考えている。
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  <注>本稿は豊橋技術科学大学広報誌『天伯』Vol. 17, No. 2, p. 11に掲載されたものである。