ノザワ家2000年夏の渡豪

はじめに

 今年の渡豪は例年と異なり、わずか910日(821日〜31日)という短いものとなった。これは、今年度町内会の役員(組長)をしている関係で、配布物などの仕事が8月中もあり、できるだけ迷惑のかからない時期を選んだということと、学会大会も81日〜4日と札幌であり、家族旅行も兼ねて出かけることも考慮した結果であった。

いよいよ出発

 すでに2日前にスーツケースは宅配便にて関空に送ってあったので、821日午後身軽な格好で関空に向かった。飛行機の中での夕食が11時過ぎと遅くなることを考え、京都駅地下の飲食店で軽い食事をした後、エアポートバスで関空に向かったが、夏休み中の月曜日であったが、関空は結構混んでいた。今回はカンタス航空と日本航空の合同便ということで、日本航空機で往復するスタイルで、カウンターでのチェックインや飛行中の気配りのきいたサービスも期待できた。実際、チェックインの際、いつも利用している旅行会社で取得してもらった私のビザ(ETAS)だけがきちんと登録されていなく、スムーズなチェックインができなかったが、てきぱきと対応してくれた。余裕を持って出国手続きをして、クレジットカード会社の待合室でリラックスして出発時間を待ち、搭乗した。ジャンボ機はほぼ満席であり、エコノミークラスとはいえ、幸いに前の方の席であったので、ビジネスクラス用の席でラッキーであった。

無事到着&第一日目(822日)

 順調な飛行で予定時間より5分ほど早く、午前7時頃にブリスベン国際空港に到着。お土産を含め、多少日本食を持ち込んでいたので、申告側でチェックしてもらいスムーズに税関を通った後、予約しておいたレンタカー会社の人と会い、契約を済ませ、車を受け取った。その折、出口付近で車を待っている間にふと見ると、あの「熱狂的な巨人ファン」でフリー・アナウンサーの徳光さんがいるではないか。夏季休暇でゴルフにでもきたのであろうか。他のタレントたちと同様、ホープアイランド・リゾートあたりに家でも持っているのかも知れない。一般人に頼まれ、写真を一緒に撮っていた。噂のとおり、彼の人柄の良さが分かる一シーンでもあった。我々も撮ってもらおうかと思ったが、車が来てしまい、諦めた。

 いつもの道を通り、パシフィック・ハイウエイに入ると、シドニーオリンピック前の好景気を示すように道路が整備中で、片側4車線となりつつではあるまいか。まだ途中工事中ではあったが、かなり走りやすい状況で、快適なドライブとなった。約45分で目的地のゴールドコーストに到着。早速、荷物を預けてある友人(T)宅へ。今回の滞在先も昨年同様の場所のランナウエイベイ(Runaway Bay)にある30階建てのベイ・ビュー・ショアーズ(Bay View Shores)18階であったが、車は地下の指定駐車場ではなく、玄関前にある訪問者用の駐車場を使用した。夕方は、息子の友達の2家族と一緒にベノワタバーン(Benowa Tavern)で会話と夕食を楽しんだ。息子は、食事を済ませるや否や、「のどが乾いた」と飲み物を要求しにくる以外は、そこにある遊具を使って友達と遊び楽しんでいた。

A View of Runaway Bay

第二日目(823日)

 前夜遅くまで起きていたのと、旅の疲れも出て、翌日の午前中はゆっくりと起きた。遅い朝食の後、食料品などショッピングや銀行口座への預金などのため近くのランナウエイベイ・ショッピングセンターへ出かけた後、夕方まで滞在先のユニットでのんびりと過ごした。

夕食は息子が中心に手作りハンバーグを作り、サーファーズ・パラダイス方面の高層ビル群を眺めながら、美味しいワインと共に味わった。

第三日目(824日)

 妻と息子は近くの公園などでのんびりしていた間、私はブリスベンのクイーンズランド大学の友人(M.L.)を訪問した。まだ大学は学期中であり、相変わらず彼のオフィス近くの駐車場は空いておらず、少し離れた場所にある訪問者用の駐車場に車を置いて約束の時間に彼を訪ねた。新しいマッキントッシュG4で仕事をしていた友人は笑顔で迎えてくれ、1年ぶりの再会を喜び合った。26日にヨーロッパに出かける前の多忙な時期に会ってくれるとのことで、教職員用のカフェテリアで昼食をしながら共同で発行しているオンライン・ジャーナルなどについて意見交換した。好きなものを選べるスタイルの昼食をご馳走してくれたので、私は食後のカプチーノをご馳走した。今回は日程的に調整不可能で、彼の家族と我が家族との交流の場を設られなかったのが残念であった。

My friend, Mike, at UQ

 ゴールドコーストへ戻った後は、滞在先の地下にある温水プールで息子と泳いだ。温水プールとはいえ、長い間入っていると体が冷えるので、時折は暖かいジャクジーに入ってはプールに戻るといったことを繰り返し楽しんだ。息子は水遊びが大好きであり、唇が青くなってもまだプールに入っていようとするので、面倒をいるのも大変だ。適当な時間を過ごした後、部屋に戻り、読書などをしてリラックスした。

第四日目(825日)

 久しぶりにサーファーズ・パラダイスに出かけ、主としてウインドウ・ショッピングをしたり、ゲームセンターのタイムゾーンで息子を遊ばせたりして、しばし楽しんだ。また、推薦されたパトちゃんのレンタル携帯電話(プリペイド式)を借りた。借り賃は30ドルで利用後にクレジットカードに請求され、明細書は日本の住所に送られるというスタイルであった。昼食は、息子が久しぶりにピザが食べたいというので、ピザハットで済ませたが、バッフェ・スタイルなので家族全員とも食べ過ぎてしまった。(オーストラリアにいる間、私のダイエットはしばしお休み?)(^^;)

 その後、友人(T)宅へ行き、息子の友達が学校から戻るまで、しばしお茶をしたりしては団欒した。息子は待っている間、TVゲームを楽しんだが、友達が戻ると、その弟と3人で大騒ぎしながら走り回っていた。夕食は、この友人家族と一緒にシェラトン・ミラージュ・ホテル1階のレストランへ出かけ、シーフード類を食べた。シーフードの蟹や牡蠣はもちろんのこと、ローストビーフなどの肉類、パスタ類、各種サラダやスープ類、デザート類など盛りだくさんのメニューから自由に何回でも取りに行ける一流ホテルならではのものばかりである。一つだけ後悔すべきことは、食後の暇を持て余した子供たちが、あちらこちらを歩き回り、他の客に多少迷惑をかけてしまったことである。親として十分に反省すべき出来事であった。

第五日目(826日)

 この日は滞在中一番風が強い一日で、家族でゴルフに出かけようとしていた予定を変更せざるを得なかった。その代わり、温水プールで息子と泳いだり、読書などをしたりして、のんびりした。

 夕方は、友人(T)宅での3家族のBBQデイナーに招待されていたので、途中サーファーズ・パラダイスでケーキを購入・持参して参加した。集まった5人の子供たちは、いろいろな遊び道具を使って、夜遅くまで遊んでいた一方、親たちはワインやビールを飲みながら、談笑した。

Mr. T was BBQing for us.

第六日目(827日)

 私はこの日友人(M)に招待され、その友人が会員となっている伝統あるロビーナ・ウッズ・ゴルフ・クラブで別の一人を加え3人でカートを引きながらプレイした。幸いにも好天に恵まれ、まさしくゴルフ日よりの気持ち良い一日であった。日本ではフル・コースへ出ていなかったので、今年初めてのフル・コースということで、スコアはもちろん良かったり悪かったりのラウンドであった。毎週のようにプレイしている友人も調子が悪く、いまいちのスコアであったので、私自身は少しほっとした。時折ワライカワセミが鳴いていたが、私の失敗を笑っているかのようであった。クラブ・レストランで昼食を取った後、滞在先に戻った。

Golf at Robina Woods Golf Club with Mr. M.

 その後、待ちわびていた息子に3回目の温水プールに誘われ、しばし楽しんだが、ゴルフ疲れもあってか、もっぱらジャクジーとサウナでリラックスした。

 夕食は、ゴルフを一緒にした友人(M)家族と共に、「マルガリータ(Margarita)」でメキシコ料理をフルーツ・パンチのような飲み物と一緒に堪能した。週末ということもあり、混雑して騒がしい雰囲気ではあったし、2時間限定で食事をしなければならなかったが、また機会を見つけ、行きたいレストランの一つである。その後、シェブロン・アイランド(Shevron Island)のカフェ・バーの一つに寄って、しばらく歓談した。

第七日目(828日)

 この日は友人(M.T.)と子供たちを誘い、ブロードビーチのオアシス・ショッピング・センター内にある中華レストラン(Ming Palace Restaurant)で飲茶の昼食をした。その後、インターナショナル・テニス・アカデミー・ゴールドコースト(International Tennis Academy Gold Coast)でのBBQ&テニス大会に午後から飛び入り参加した。会員のオージーやワーキング・ホリデイーで来ている現役テニスプレイヤーやそこで働くコーチも加わって、結構ハイレベルのミックス・ダブルス大会となった。もちろん、プレイしたのは私だけで、久しぶりのテニスで張り切り過ぎて、大変疲れた。息子はそこに集まった現地の友人・知人の子供たちと走り回ったり、現地ではスクーターと呼んでいるキックボードで遊んでいたりした。
Playing Tennis at ITAGC
夕食は、そこで知り合った
Nさん家族と友人(M.T.)家族と一緒に、サーファーズ・パラダイスのバス・ステーション前にある日本食レストラン「友」へ行き、各自好きなものを注文して食べた。

第八日目(829日)

 この日はカララにある12ホール・コースのカララ・ゴルフ・ガーデン(Karara Golf Garden)へ家族で出かけた。平日の月曜日ということもあって、空いていたので、のんびりとできた。一年前より手入れが行き届いており、受付のある建物もきれいになっていた。あえて聞かなかったが、オーナーが変わったのかも知れない。

 この日の夕食は、ロビーナに住む別の友人(F)宅に招待されていて、日本への帰国時に直接会えなかったので、やはり1年ぶりの再会をした。多忙なスケジュールの中で時間を取ってくれた友人ご夫妻に感謝。

第九日目(830日)

 ゴールドコースト滞在最後の日となったこの日、午前中は多少のお土産の購入と借りた携帯電話を返却しにサーファーズ・パラダイスへ行き、昼食も日本食店「チボウ」で済ませた。午後は妻が掃除・洗濯や帰り支度で忙しい中、動物好きの息子を連れて、必ず毎回行くカランビン・ワイルド・サンクチュアリー(Caranbin Wild Sanctuary)へ出かけた。途中、ベノワ・ショッピング・センター地域にあるスポーツ・パラダイスで息子が欲しがっていたキックボードを購入し、パシフィック・ハイウエイ沿いにあるマクドナルドで早めの昼食を取ってから入園した。息子はキックボードで園内を回りたかったようであるが、それは禁止されていて、受付に預かってもらった。
Snake show at Carranbin Sanctuary
そこでのハプニングは、蛇の生態を紹介するショウの後、前日夕食を共にした友人
(F)氏とばったり会ったことである。彼は日本からの研修グループの人たちをちょうど案内していたところであった。彼らとはしばらく行動を共にしたが、ロリキートへ餌付けが始まる午後4時頃、分かれた。もちろん、息子はロリキートへ餌付けを大いに楽しんだ。

Lorikeets

 その後、滞在先に戻り、荷物をまとめ、車に積んで、また友人(T)宅に預けに行った。またの再会を約束して、ブリスベン国際空港近くのモーテルへ向かった。ベノワ・タバーンで持ち帰るワインを購入し、パシフィック・ハイウエイに乗る前に、滞在先の鍵を返却するのを忘れていたことに気づき再度戻って、2度目のお別れとなってしまった。

 ブリスベン国際空港近くのエアポート・モーテルに一泊したが、2年前に宿泊した時よりきれいになっていた。翌日早い便での出発であるから、できるだけ安いところで寝られればよいと思い選んだが、値段の割には快適な部屋であった。夕食は通りすがり見つけたシーフード・レストランのブレッツ・ワーフ・レストラン(Brett’s Wharf Restaurant)に入ってみたら、これが驚きのメニューとの遭遇であった。子供12歳まで、その年齢の値段で食べられるステーキ&チップス(息子は10歳で10ドル)や我々はカップル用の特別シーフード盛り合わせで大満足。しかし、我々のものはその量の多さ(多分3〜4人前)にあきれたが、もちろん2人では食べきれず、残してしまった。

Seafood Plaster for a couple?

帰国日(831日)

 レンタカーを指定された駐車場に置き、早めの出国手続きをして、出発を待った。息子は、デモ用のニンテンドウ64やプレイステーション2のゲームをして時間をつぶした。
Playing a demo game at Brisbane International Airport
シドニー経由での帰路であったが、ほぼ満席のジャンボ機で、予定通りの飛行時間で関空に戻った。申告するものは特になく、免税以内のため、荷物を受け取るとすぐに宅配便取扱所で手続きをして、
京都行きのエアポートバスに飛び乗った。さすがに疲れたが、夜11時過ぎ、無事住みなれた家に戻った。

おわりに

 残念ながら来夏は「ノザワ家」の渡豪は予定していない。それは、私に半年間の在外研究留学が認められており、いまだ数回の短期間旅行のみで長期間滞在経験のないカナダへ行く予定であるからである。立命館大学と密接な交流関係にあるバンクーバーのUBC(University of British Columbia)にお世話になる予定である。オーストラリア在住の数人の友人たちは、カナダでの再会を予定してくれそうなので、楽しみでもある。オーストラリア同様、多民族多文化主義のモザイク文化が特徴のカナダ滞在生活を家族全員今から心待ちにしている。


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