「夫婦別姓」私はこう思う

 そもそも「夫婦」とは、例外もあるが、基本的に全く生まれも育ちも違う成人男女一組が「結婚」という形態で、お互いの人格を尊敬しながら共同生活をするものである。これまでの多数派の「夫婦」は、夫が主たる収入を得るためにフルタイムの職業につき、妻は主として家事や子育てをするという役割分担をしてきたが、女性の社会進出の増加と共に、「結婚」という生活共同体を形成するにしても、「結婚」後も職業を持ち続け、社会貢献をするケースが増えてきている。その理由には様々なものが考えられるが、より快適な生活をするための収入源として、あるいはそれまでに蓄積された専門性を活かし、人生における「やりがい」を持ち続けるため等があるであろう。いずれにしても「夫婦別姓」は、通常、女性側が結婚前に社会的に認識された姓名を、その後の活動においても使い続けることに不都合も不利益にもならない場合に、戸籍上の夫の姓はそのままにして旧姓を維持していくことである。所謂、ウーマンリブ運動以後の西洋諸国や伝統的に女性の独立心の強い中国などでは、「結婚」後も夫の姓を名のらない場合が多い。日本でもその傾向が最近強くなりつつあり、「選択的夫婦別姓制度」が検討されている。すでに私の職業領域では、そういった女性が多く存在し、何の違和感もなく、姓名を認識し、呼び合っていることを考えても、そういった制度は早急にきちんと整備されるべきであろう。


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