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TOPICS & EVENTS

04.07

TOPIC

2020

ONLILEならではの発見~Zoomを活用した日本初?の合同ゼミ合宿~

 2020326日(木)・27日(金)に立命館大学経済学部大野敦ゼミと同志社大学経済学部大野隆ゼミで合同ゼミ発表会を開催しました。昨年までは、合同合宿という形で12日にわたり両大学の2回生が研究発表を行っていました。しかし今年は新型コロナウイルスの集団感染防止のため、合宿が実施できなくなりました。長年続けてきた春の合宿を止めないために、どのような方法があるかを先生と学生で模索した結果、二日間に渡るオンラインでの合同ゼミ発表合宿という形になりました。


 本当にオンラインでお互いに顔を知らない他大学のゼミの人たちと発表をしたり話したりすることができるのか不安でした。そこで、過去にオンラインで実施した10個ほどの学術学会の様子と運営マニュアルを調べ、どのようなやり方が目的を達成することができるかを考えました。そのプランを念頭に複数のオンライン会議システムを検討した結果、今回、私たちが取り入れたのがクラウドコンピューティングを使用したWeb会議サービスアプリ「Zoom」です。リアルタイムで参加者がコンテンツの共有・ビデオ通話などができ、自宅からでもパソコンやスマートフォン1台あれば会議に参加可能です。事前に、我々学生企画者と先生でテストや会議を何度も重ね、出来る・いつもより面白いものも作れるという確信を持ちました。

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https://zoom.us/jp-jp/meetings.html

 今回は教員2名、同志社大学4グループ、立命館大学7グループが参加しました。それぞれのパソコンでビデオ通話を開始し、プレゼン資料はPowerPointの画面を共有することで発表を行っていきました。

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 各グループは、2回生の秋セメスター後半から発表のテーマ決めや準備してきました。自らのグループが立てた「問い・先行研究・研究上の課題・仮説」を発表していき、他大学の学生が発表グループに対して質問していきます。

さらに今回は、Google Formを用いて、各グループに点数評価を付けていきました。採点項目には「プレゼンテーションの分かり易さ」「適切な論点整理が出来ているか」「仮説は説得的か」などがあり、学生たちにとっては他者のプレゼンテーションを見ることで客観的に自分たちに足りない要素を認識できる良い機会となりました。ゼミで学習したクリティカルシンキングを用いて発表グループに質問をしたり、講義で習った経済学の知識を使って質問に答えたりなどアカデミックな議論を深めることが出来たと思います。

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初めてのオンラインでのゼミ発表会ゆえに、メリット・デメリットの両方を感じました。メリットとしては1)機能面に優れていること2)会議の場所を選ばないこと3)会議に集中しやすいことの3つが挙げられます。

1点目の機能面では、集団でのビデオ通話に適した機能が満載です。音ズレ等も少なく画面も明瞭であり、ミュート機能・画面共有機能などがあります。更には一斉ミュート機能により発言者の音声のみ聞こえるように出来たり、録画機能を使うことで議論の記録も簡単に出来たりします。2点目の場所の自由度についてはホスト(主催者)がアプリをダウンロードしておけば、参加者はあらゆるデバイスからURLを読み込むことで会議に参加可能です。その為、今回のゼミ発表会では自宅から参加している学生が約半数居ました。3点目について私の実感ですが、オンラインゼミの方が集中し易いように思えました。なぜならば、ミュート機能で発表者以外の音声を切っているため集中して聴けること、話している人が自動的に大画面になる機能があるので発表内容が見やすくなるからです。以上の要因から、オンラインゼミ発表会をスムーズに行うことが出来ました。

 デメリットとしては、対面では無いためオーディエンスの反応を感じにくいことや、使用するデバイスの種類が異なるため音声の大きさにムラ付きがある事があります。また、オンラインでの発表に慣れていないため、普段以上に緊張してしまう学生も多々見られました。発表に集中しやすい反面、聞いている側は緊張感もあり後半は疲れが出てきて集中力を切らしてしまい、聴き続ける難しさも感じました。

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 今回の合同ゼミ発表会で、オンラインで会議を行う上でのメリット・デメリットを経験しました。また、改善点等もフィードバックすることが出来た為、今後のゼミ活動に活かしていきたいです。今後はオンラインで会議や面接を行う企業も増えてくると予想されるため、今回の経験は非常に意義の有る物になったと思います。

 他のゼミ生の感想も、「最初は嫌だったけど、やってみたら面白かった!」「画面上でも久々にみんなに会えて嬉しかった!」「空き時間にワイワイ雑談ができて楽しかった。」「いつも以上に発表を聞くのに集中できた。」「普段のゼミもこれでなんとかなるんじゃないかと思えて」と、想像以上にポジティブな感想が集まりました。困難な状況でも前向きなアウトプットを出すこと、この大切さがよくわかったオンラインでの合宿でした。

(立命館大学経済学部経済学科 大野敦ゼミ2回生 吉田翼/藤井陸)


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